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心不全とは?症状・原因・治療について医師が簡単にわかりやすく解説!

[2022.05.06]

 

こんにちは。ウチカラクリニック健康メディア「予防医学大辞典」です。

 

今回は「心不全」について、心不全の症状や原因、治療などについて医師の視点から簡単に、わかりやすく解説していきます。

 

心臓の機能は一度落ちてしまうと、多くの場合元に戻る事はありません。

心不全の患者さんの数は増加を続け、2030年には130万人にも上ると言われており、世はまさに心不全大流行時代と言っても過言ではありません。

 

 

人間の体の中で最も大事な臓器と言っても過言ではない心臓。

この心臓の機能が落ちた心不全の状態になると、体に様々な症状が出現する事があります。

 

24時間365日絶えまなく動いている心臓ですが、年をとる事、またその他の様々な理由で全身に血液を送る機能が落ちてしまう場合があります。

今回は

・心不全になってしまった時に体に起こる事

・心不全になった時起こる症状、その原因と治療

・心不全にならない為の日常での対策

について徹底解説していこうと思います。

心臓からのSOSのサインにはどのようなものがあるのでしょうか。

そして心臓に1日でも長く元気に働いてもらうために、私たちができる事は一体なんなのでしょうか?

 

心不全とは?

まず、心不全とは結局どのような状態の事なのか、簡単に説明しておきます。

 

心不全とは文字通り心臓の機能が落ちてしまう事、心臓が健康な時と同じような100%の機能を発揮できない事です。

 

心臓は大きく分けると2つの部位にわけられます。

・全身に血液を送るポンプの役割をしている左側の心臓(左心房・左心室)

・その後全身をめぐった血液を受け止める右の心臓(右心房・右心室)

 

血液の最も重要な役割は全身に酸素を送り届けることです。

右の心臓に戻ってきた、全身に酸素を送り届けた後のすっからかんの血液は、そのまま肺に送られ肺で酸素を受け取り、酸素を満タンに持った状態で左の心臓に戻り再び全身に酸素を送り届けにいく、このような仕組みなのですね。

 

 

心不全が起こるとこの血液の循環に支障が生じてしまう訳なんです。

 

心不全の原因は?

心不全の原因にはどのようなものがあるのでしょうか?

原因として最も気を付けたいのは「心筋梗塞」です。

 

心臓自体にエネルギーを送っている冠動脈、という血管がつまると心筋梗塞の状態になります。この状態になると、詰まった動脈が血液を送っていた部分の心臓の組織が壊死してしまいます。

そして結果として命が助かっても壊死した部分の心臓の動きが悪くなり、心不全になってしまう事があります。

 

 

心筋梗塞以外にも、心臓の筋肉である心筋に何らかの異常が起こる心筋症や、心臓で血液が逆流しないように頑張っている弁という部分に異常が起きたりしても、心臓の動きが悪くなってしまう事があります。

 

では、心不全はどのような治療・検査が行われるのでしょうか?

 

心不全の治療は?検査の方法は?

心不全の検査とはどのようなものがある?

まず検査に関しては、心不全の検査で最も重要なのは超音波を使用して動きを確認する検査、通称心エコー検査です。

 

心臓がドックンドックンと動いている所をリアルタイムで確認する事で

・心臓が伸び縮みする動きが悪くないかどうか

・弁の所で血液が逆流していないかどうか

・心臓の動きが悪いせいで、心臓に戻ってくる太い静脈の所で渋滞が起きていないか

こういった事をもっとも手っ取り早く確認する事ができるんですね。

 

また胸のレントゲンの撮影も役に立ちます。

 

心不全になると、心臓が十分に動けないなりにできるだけ血液を送るために、心臓が大きく動きます。

 

この為、心不全だとレントゲンで心臓が大きく見える事があり、すごくざっくり説明するとですがだいたい心臓の横の長さが肺の端から端の長さの半分以上になったら心不全かも?と言われているんですね。

 

また心不全によって肺に水がたまる事もあり、この水も量によってはレントゲンで確認する事ができます。

 

 

ちなみに、なんと血液検査が心不全のヒントになる事もあります。

 

BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)というホルモンを知っていますか?

このBNPは心不全などの心臓にストレスがかかった時に、血管を広げたり、おしっこを出やすくしたりして心臓自身を楽にするために主に心臓から分泌される事が多いホルモンなんです。

このBNPの数値が高いと、心臓に負担がかかっている=心不全である、という可能性を上げるんですね。

 

 

他にも心不全の影響で脈が速くなってしまう「頻脈」の状態になる事もあったりと、

 

こういった検査のデータと、実際に起きている症状を併せて心不全の診断をつけていくものなんですね。

 

心不全の治療は?心不全は治る?

心不全になり、心臓の動きが悪くなると全身に上手く血液を送り切れず、体に水分がたまりやすい状態になってしまいます。

 

なので心不全の治療としては、おしっこの量を増やす薬を使って体に水分がたまらないようにしてあげたり、他にも心臓の負担をできるだけ軽減するようなお薬を使って心臓をサポートしていきます。

また心不全のリハビリとして適度に運動を行う事で心臓の機能の更なる悪化を防ぐ方法もあります。

しかし心臓の機能は一度落ちてしまうと元に戻らない事がほとんどなので、ひどい状態になる前にできるだけ自分の心臓を大事に扱っていきたいですよね。

 

という訳で続いて、早期発見の為に知っておいて欲しい心不全の症状や、そもそもの予防法について解説していきます。

 

心不全の症状とは?

では心不全の症状について解説していきます。

 

ここまで心不全とはどのような状態の事か解説してきましたが、心臓の動きが悪くなると体では何が起こるのでしょうか?

 

心不全によって全身で起こるのが、血液の大渋滞です。左右の心臓に分けてどういう状況になるのか解説していきましよう。

 

心不全の症状①息切れ、呼吸の苦しさ

 

まず先ほど説明した「左」の心臓が心不全になってしまえば、その手前の通り道である、肺で血液の大渋滞が起こります。

 

そして血液の渋滞が起こると、血管の小さな穴から水分の成分がしみだしてしまい、肺に水がどんどん溜まっていってしまうんですね。

 

医学用語で「肺水腫」という状態になります。

 

 

この肺水腫の状態になると息切れの症状が起こったり、ひどい場合は肺にどんどん水がたまっていってしまい、最終的に肺が水びたしになり、海や川でおぼれているのと同じようなとてつもなく辛い呼吸のしずらさ、苦しさを感じてしまう事があるんです。

 

この場合は救急車で病院に運ばれ、人工呼吸器をつけなければいけない場合も珍しくありません。

 

心不全の症状②夜に横になれなくなり、座りがちになる

 

またそこまでいかなくても、日常生活で左の心不全の症状が起きやすい時間帯が夜なんです。

 

夜は横になっている事が多いですよね。

 

そして横になると全身の静脈をめぐる血液の量が増え、肺にたまる水の量も増えるので、心不全では夜の咳や息苦しさが起きやすいんです。

 

またこのような原理で横になっていると息苦しくなるので、よなよな楽な姿勢を追い求めてあぐらをかいて座ったり、後ろにもたれたりする体制を維持する事があります。これを医学用語で「起坐呼吸」といいます。

 

 

夜間の呼吸の苦しい状態が続いたら要注意です。

 

心不全の症状③首の血管が張る

そして右の心不全が起こった場合はどうなるのでしょうか?

右側の心臓の動きが悪くなると、全身から戻ってくる血液が右の心臓の手前で大渋滞を起こしてしまいます。

 

この状態になると、体の様々な場所で渋滞の影響が出てきます。

まず首の血管です。右の心不全で首の血管、静脈がぱんぱんに張る事があるんですね。

医学用語で「頸静脈怒張」と呼びます。

 

 

横になった状態では首の血管が張っているのは普通なんですが、座った状態でも首の血管がパンパンに張っているのは心不全の影響かもしれません。

頸静脈怒張は医師に所見を確認してもらった方が良いので、参考として覚えておいて下さい。

 

心不全の症状④足のむくみ

また心不全でかなり多い症状が足のむくみです。

先ほど肺の所で説明したように、静脈で渋滞が起こると血管の外に液体の成分がしみだしていきます。これがむくみの原因です。

そして地球の重力の影響でこの液体が一番たまりやすいのが「足」なんですね。

 

足のむくみは様々な原因で起こるものの、左右どちらにも浮腫みがあって、指で押してもなかなか元に戻らないようなむくみがあった場合は心不全が原因の可能性もあるかもしれません。

 

 

心不全の予防法とは?

このように恐ろしい心不全には予防法があるのでしょうか?

まず、大きく心臓にダメージを与える病気、心筋梗塞の予防は心不全予防に当然つながります。

 

心筋梗塞の予防と言えば糖尿病、高血圧などの動脈硬化を引き起こす生活習慣病ですよね。

 

生活習慣病→心筋梗塞→心不全の最悪のドミノ倒しは未然に防いでおきましょう。

 

 

いったん心筋梗塞になって、心臓の組織が死んでしまうと元に戻らない事もありますので、特に生活習慣病持ちの方は普段の生活習慣に気を付けるようにしましょう。

 

また貧血も心臓に負担をかける原因になります。

貧血は酸素を運搬する役割のあるヘモグロビンの数値が低い、という事です。

なので当然、貧血の状態の人はそうでない人と比べて心臓が頑張ってポンプを動かさないと同じだけの酸素が全身に運べないので、心臓に余計な負担を与える事もあります。

 

貧血のWHOの基準ではHbが男性は13、女性は12以下と言われていますが、少なくとも10を切ったら放置はしないようにしましょう。

 

 

特に女性の場合は生理の出血などによる鉄分が足りない事による貧血も多いので注意してください。

 

ただでさえ24時間365日働いて頑張っている自分自身の心臓に余計な負荷をかけないようにいたわってあげましょう。

 

心不全の症状・原因・治療 まとめ

最後に今回の内容をまとめておきます。

指で押してもなかなか戻らない足のむくみや、夜の息苦しさが続く場合は要注意!明らかにおかしい時は早めに病院にいきましょう。放置すると救急車を呼ぶはめになるかも。

②心不全も動脈硬化予防が第一!生活習慣に気を付けて心臓の血管を守りましょう。健康診断で指摘された生活習慣病、そして貧血も放置しすぎないように!

今回はこの2ポイントを絶対に覚えて帰ってくださいね。

もしかしたら明日のあなたを助ける予防医学として役立ってくれるかもしれません。

 

 

 

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記事を書いた人:森 勇磨

ウチカラクリニック/Preventive Room株式会社代表 内科医/産業医/労働衛生コンサルタント

主にプライマリケアや予防医学の情報発信、医療×IoTの実践を目指して活動中。

執筆・監修書籍:40歳からの予防医学(ダイヤモンド社) わたしの血圧ノート2022(扶桑社)

詳細プロフィール 

またウチカラクリニックと連携したYouTubeチャンネル予防医学chでも心不全について解説しておりますので、是非合わせてご覧ください。

 

 

 

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