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【医師解説】脂肪肝の改善法!食事や飲み物はどうすべき?症状や原因についても解説!

[2022.05.05]

 

こんにちは。ウチカラクリニック健康メディア「予防医学大辞典」です。

 

今回は「脂肪肝」について、脂肪肝の改善法、食事や飲み物など普段の生活で気を付ける事、症状、原因などについて医師の視点から徹底解説していきます。

 

脂肪肝は放置しておくと肝硬変、そして肝臓がんに移行する事もある決して油断してはいけない病気だという事を知っていますか?

 

しかし、「脂肪肝なんてみんななってるでしょ」と対策をしない人が本当に多いんですね。

人口の3割に当てはまると言われる脂肪肝、絶対に甘くみてはいけません。

 

また、脂肪肝は大酒飲みのしかならない!この考えも大きな間違いです。

では一体脂肪肝はどういった人がなりやすいのでしょうか?

また改善法はどのようなものがあるのでしょうか?

 

肝臓の役割とは?

 

 

まず、意外に知られていない肝臓の役割、そして脂肪肝の意味合いについて簡単に説明しておきますね。

 

そもそも、肝臓の場所としては、はこのように肋骨の下のお腹の右上の方に位置しています。

ボクシングのレバーブローで狙われる場所ですね。

 

そして、肝臓は大きく分けると3つの仕事をしています。

 

まずはエネルギーの「貯蔵庫」としての役割です。

 

人間が使用するエネルギーの代表格である糖分は、腸で吸収された後、肝臓に運ばれ「グリコーゲン」という保存しやすい状態にチェンジさせて肝臓で厳重に保管されます。

 

そして、人間がエネルギーが不足している時、まさにこの貯蔵庫の出番なんです。

このタイミングで保存しておいたグリコーゲンを糖質にまた戻して、エネルギーとして使用してあげるんですね。

例えば人が寝ている間などは栄養補給ができないので、実はこのグリコーゲンが使われています。

 

 

なので、例えば肝硬変になり肝臓の機能が落ちてしまった人は、貯蔵できるエネルギーが普通の人より少ないので、

夜貯蔵してあったなけなしのエネルギーを使い果たして飢えに近い状態になってしまい、そのせいでだるくなったり、足がつる事もあるんです。

 

この為、肝硬変の方は「夜食療法」と呼ばれる、あえて夜食を食べて睡眠中のエネルギーとして使用する、こういう方法もあるんですね。

 

実は寝ている間に人間が栄養補給ができるのは肝臓のお陰なので、肝臓には感謝しましょう。

 

そして次に、解毒、いわゆる毒を分解するお仕事も担っています。

 

肝臓で解毒、といえば真っ先に思いつくのが「お酒」ですよね。

アルコールの有害な成分を解毒してくれている場所が肝臓なんです。

あまり飲み過ぎて肝臓に負担をかけるとこの仕事でとっても肝臓が疲れてしまうので、ほどほどにしましょう。

 

 

他にも、「胆汁」と呼ばれる物質の工場でもあります。

 

肝臓はこの胆汁を作って、肝臓の下についている「胆のう」と呼ばれる小さな袋に貯めておきます。

そして必要な時に腸に出して脂肪の分解を助けてあげる役割があるんですね。

またついでではないですが、この胆汁の中に不要なコレステロール等を入れておいて、そのまま体の外に出すという意味合いもあります。

 

 

このように肝臓は本当に様々な仕事をしている非常に重要な臓器であり、絶対に大事にしていかなければならないという事がお分かりいただけたでしょうか?

 

脂肪肝とは?脂肪肝になる原因とは?

では、この大事な肝臓に脂肪がたまってしまうのはどのような仕組みなんでしょうか?

 

まず、脂肪肝という言葉自体は知らない人はいないと思いますが、はっきりどのような状態なのか説明できる人は少ないと思います。

 

先程説明したように、肝臓のメインの仕事はエネルギーを貯めておく貯蔵庫です。

 

そして、貯蔵庫では、大きく分けると2つの物質を保管しています。

1つは先ほど説明したグリコーゲン、もう一つが中性脂肪です。

 

グリコーゲンは

・寝ている時や激しい運動でエネルギーが足りていない時など比較的すぐ使う為にためておくもの、

中性脂肪は

・もし今後食事がとれなくなったり、飢えの状態になってしまった時に使う為に長い目で見た時にためておくよう人間の遺伝子にプログラムされたもの

と全く役割が違うんですね。

 

 

そして人間が脂質や糖分などのエネルギーを必要以上に摂取すると、この貯蔵庫にエネルギーを貯めていきます。

 

しかし、グリコーゲンの方の倉庫は容量が多くないですし、そんなに貯めておいても仕方ないので、より余った分は中性脂肪として貯めていくんです。

 

そしてこの中性脂肪が肝臓の細胞の30%以上にたまり、いわばフォアグラ状態になってしまうと脂肪肝の診断になる、ざっくり言えばこういう仕組みなんですね。

 

 

原因としては、一般的なイメージの通りアルコールの飲み過ぎで中性脂肪がたまってしまう事もありますが、現代で注目されているのはアルコール以外が原因の脂肪肝です。

これを非アルコール性脂肪肝、通称NAFLD呼びます。

 

このNAFLD

・食べ過ぎや運動不足により、消費するエネルギーと摂取するエネルギーを天秤にかけた時摂取する方がずいぶん多くなってしまっている時

・高血圧、糖尿病などの生活習慣病を抱えている時

になってしまう事が多いです。

 

このNAFLDの方が日本になんと1000万人存在する、とも言われており、だれにとっても無視できないものなんですね。

 

脂肪肝の検査方法は?

 

ちなみに脂肪肝の診察方法で最も一般的なのは超音波検査です。

お腹に超音波をあてて肝臓を観察すると、脂肪肝のある人だと、なんと肝臓がキラキラ輝いて見えるんですね。

近い位置にある腎臓と見比べて、健康な肝臓なら同じ色なのですが、脂肪肝の状態だと白く光って見えるんです。

病院では通称「Bright Liver(ブライト・リバー)」と呼びます。この所見があると脂肪肝の疑いが高まります。

 

 

また、血液検査でもASTALTと呼ばれる肝臓の酵素が上昇している事もありますね。

 

ただし、1点注意としては、この肝臓の酵素が上昇していないから、脂肪肝ではない、とは言い切れないんですね。

 

肝臓の細胞が壊れて酵素の数字が上がる事が多いですが、必ずしも脂肪肝だからその状態に到達する訳ではないんです。

 

どちらかと言えばBMI25を超えているなど、肥満の人の方が脂肪肝だった割合が高かった、こういうデータもあるので、BMIと血液検査の肝臓の酵素の数字どちらもチェックするようにしましょう。

 

 

脂肪肝によって起きる症状とは?

 

「でも、結局脂肪がたまっているだけでしょ?昔から人間に備わっている仕組みなんだし、そんな過剰に怖がらなくてもいいんじゃないの?」

こう思ってしまう人が非常に多いんですが、そんな事はありません。

 

脂肪肝は放置しておくとなんと炎症を起こします。医学用語で「脂肪肝炎」と呼びます。

 

そしてこの炎症が起きているにも関わらず、何もせずに放置しておくと何度も炎症が引き起こされ、炎症によって有能な肝臓の細胞がダメージを受けて、最終的に何度もかきむしった後のかたくなった皮膚のように、仕事が全然できないかさぶたに変化してしまうんです。

 

この現象を肝臓の「線維化」と呼びます。ほとんどこの炎症の段階では症状が出る事はありません。

 

このような炎症や線維化が起きると肝硬変と呼ばれる肝臓の機能が落ちた状態、そして肝臓がんのリスクが上昇するとされており、単純にぷにぷにした脂肪がたまっている状態と思って放置すると痛い目を見る場合があります。

 

 

肝硬変や肝臓がんの状態になってしまうと、

・皮膚にクモのように血管が浮き出る

・手のひらが真っ赤になる

・意味不明の言動をとるようになる

・全身がむくむ

・吐血をする

こういった症状が出現することもあります。

 

だからこそ、この炎症が起きる前に、脂肪がたまっている段階で早めに手を打って、脂肪肝を改善させてあげるべきなんです。

 

脂肪肝を甘く見てはいけない理由、お分かりいただけましたでしょうか。

 

ではこんな恐ろしい脂肪肝ですが、予防、そして改善する方法はどのようなものがあるのでしょうか?一緒に見ていきましょう。

脂肪肝の改善法とは?

 

はい、では脂肪肝の改善法について解説していきます。

 

脂肪肝の改善法:①運動

 

まず、脂肪肝対策と言えば、減量が有効とされています。

脂肪肝の改善、というのはいわば肝臓のダイエットなので、イメージ通りと言えばイメージ通りかもしれませんね。

自分の体重の10%の減量により、ほぼすべての非アルコール性の脂肪肝の炎症が消失し、線維化が改善するというデータも存在するくらいなんですね。

 

勿論いきなり10%を目指すのは大変なので、日々の生活に有酸素運動、また筋トレなどのレジスタンス運動などを取り入れ、少しずつ取り組みましょう。そして最終的には7-10%の減量を目指していけると良いとされています。

 

・自宅の最寄り駅からあえて1駅遠い所でおりる習慣をつけて1日の歩数を増やす

・エレベーターをできるだけ使用しない

・家で足踏み運動をする

こんな簡単な事からでよいので、継続できる範囲で始めていきましょう。

 

 

脂肪肝の改善法:②座っている時間を減らす

また、運動量を増やす事と並行して、座っている時間を減らす事も重要です。

 

実はテレビを見て座っている時間が長い方が、脂肪肝であるNAFLDや、他にも心臓の疾患、死亡率にも影響があったというデータもありますし、座っている時間が長い人はあまり良い生活習慣とはいえないんですね。

 

 

なので座り仕事の人は30分から1時間に1回くらい立ち上がる習慣をつけたり、在宅勤務などで座る時間が増えている人も、昼間は少し外を歩いたりできると良いです。

 

可能であれば立った状態で作業をする事ができる、スタンディングデスクという机も取り入れてみましょう。グーグルやフェイスブックなどの大企業でも健康増進のために取り入れられています。

 

脂肪肝の改善法:③地中海食を取り入れる

また、食事に関してはどうでしょうか?

脂肪肝に関しては、地中海食が有効というデータがあります。

この地中海食とは、料理にナッツやオリーブオイルを使用したり、肉より魚を多く摂取する地中海沿岸の食生活の事です。

この地中海食を取り入れる事で、体重が減らなかったとしても脂肪肝を軽減させる事ができた、というデータもあり、脂肪肝の人にとっては部分的にでも良いので、取り入れる事を検討してみて下さい。

無理せず継続しやすい点も、実際に実行できて効果を出しやすいポイントともいえますね。

 

 

脂肪肝の改善法:④砂糖入りの飲み物を避ける

そして、飲み物で言えば、ジュースやエナジードリンク、砂糖入りコーヒーなど、砂糖入りの飲み物の常用は避けた方が良いです。

 

6000人を対象に行われた研究でも、砂糖入りドリンクを常用する習慣のあった人は、そうでない人と比べて肝臓の酵素であるALTの数値が高く、脂肪肝のリスクが上がりやすい傾向にあったいうデータもあります。

 

当然毎日のようにこういった砂糖入りの飲み物を飲んでいると糖尿病のリスクも上がりますし、こういった飲み物を飲む習慣は付けない方が良いです。

 

 

代わりに飲むとしたら、ブラックコーヒーがおススメです。

ブラックコーヒーは一般的に糖尿病リスクを下げる効果が期待されていたり、また肝臓がんのリスクを下げる可能性がある!というデータもあり、もしかしたら肝臓を保護する作用があるかもしれないとも言われています。

代わりにブラックコーヒーにするのは現状のデータでは良い選択といえるでしょう。

 

 

脂肪肝の改善法:⑤アルコールの量を控える

また、非アルコール性の脂肪肝が注目されていますが、当然、大酒飲みの人にとってはアルコールの量を減らす事も重要です。

具体的には、1日あたりビールなら中ビン1本、日本酒なら1合、7%のチューハイなら1缶くらいを目標にしていきましょう。

 

 

いきなり毎日頑張らなくても良いので、飲んだお酒の量をカウントする「飲酒手帳」をつけて、週や月単位でのアルコールの摂取量を減らす事をまずめざしてみてはどうでしょうか。

 

脂肪肝の改善法・原因・症状まとめ

 

①脂肪肝は絶対に軽くみない!放置しておくと炎症が起こり肝臓のかさぶた化が進み、肝硬変や肝臓がんになってしまう事もある。

②脂肪肝対策の基本は減量。そして効果の期待できる、食事は地中海食を取り入れる、飲み物は砂糖入り飲料を避け、嫌いでなければブラックコーヒーを取り入れてみる、運動量をできる範囲で増やし、座る時間を減らす、といった対策を取り入れる!

 

 

今回はこの2ポイントを絶対に覚えて帰ってくださいね。

もしかしたら明日のあなたの肝臓を助ける予防医学として役立ってくれるかもしれません。

 

 

 

 

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記事を書いた人:森 勇磨

ウチカラクリニック/Preventive Room株式会社代表 内科医/産業医/労働衛生コンサルタント

主にプライマリケアや予防医学の情報発信、医療×IoTの実践を目指して活動中。

執筆・監修書籍:40歳からの予防医学(ダイヤモンド社) わたしの血圧ノート2022(扶桑社)

詳細プロフィール 

またウチカラクリニックと連携したYouTubeチャンネル予防医学chでも脂肪肝について解説しておりますので、是非合わせてご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

※参考文献

Manuel Romero-Gómez ,et al.Treatment of NAFLD with diet, physical activity and exercise.J Hepatol. 2017 Oct;67(4):829-846.

Jiantao Ma,et al.Sugar-sweetened beverage, diet soda, and fatty liver disease in the Framingham Heart Study cohorts.J Hepatol. 2015 Aug;63(2):462-9.

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