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胃腸炎の症状・原因とは?どうやってうつるの?【医師解説】

[2022.04.26]


 

こんにちは。ウチカラクリニック健康メディア「予防医学大辞典」です。

 

今回は「胃腸炎の症状・原因・うつり方」というテーマで、医師の視点から胃腸炎について徹底解説していきます。

おそらく皆さん胃腸炎、いわゆる胃腸風邪に少なくとも人生で1回はなった事があると思います。

もしかしたら胃腸炎に現在なってしまい、この記事を見ている方もいるかもしれません。

なった事がある人はおわかりかと思いますが、この病気めちゃくちゃしんどいです。

自分も何回もなった時は、トイレ行って吐いて⇒下痢して⇒部屋に戻って⇒また吐いて...の無限ループで体重が3kg程落ちてしまいました。

しかも胃腸炎は、例えば夜の救急外来での勤務でも風邪の次に数が多い病気で、患者さんが家族で食あたりしてベットに横たわって全員うめいているなんてシーンもよくあります。

そんな老若男女問わず、なる頻度は非常に多い胃腸炎ですが、胃腸炎に関して誤った知識を持っている人がかなり多く、そのせいで治りが遅くなったり、感染が広がってしまうというケースは結構多いです。

胃腸炎はいつでも、だれでもなりうる病気なので、この記事で多くの方の誤った認識を改善してもらって、原因、うつり方、潜伏期間など正しい知識を学んでいって下さい。

 

胃腸炎とは?症状とは?

 

胃腸炎とは、食べ物や水に付着したウイルスなどが体に入ったり、人が吐いた物から接触感染をしたりする事で体にウイルスが侵入して、吐いたり、お腹が痛くなったり、下痢がとまらなくなったりする病気です。

自分が胃腸炎ってどうやってわかるの?という疑問はあると思います。

一般的に皆さんができる胃腸炎の見分け方としては、何か食べた食べ物に心あたりがあって、基本的に水っぽい下痢が10回以上出てたら胃腸炎である事が多いです。

ただ2.3回くらいしか下痢が出ない事もあります。

胃腸炎になった人の症状の出現する順番としては、1番多いのがまず最初に吐く(嘔吐)、次にお腹が痛くなって(腹痛)最終的に下痢がでてくる。 

この嘔吐→腹痛→下痢の流れが一番多いです。


患者さんの話を聞いて食べ物に心当たりがあり、この順番で症状が出ていると、胃腸炎ぽいなあ...って医者は考えています。

 

胃腸炎の原因や、潜伏期間は?

 

胃腸炎の原因となるのは大きくわけて2種類あって、細菌ウイルス、この2種類に分けられます。

有名な細菌だったりウイルスとしては、例えば身近な食べ物ごとに分類をすると貝のカキならノロウイルス、鳥の刺身ならカンピロバクター、生卵ならサルモネラ、生焼けの焼肉だったら大腸菌、といった感じで、実は食べ物ごとになりやすい菌やウイルスは決まってるんですね。

潜伏期間としては24-72時間程度です。

胃腸炎のうつり方は?

そして胃腸炎の「うつり方」については、必ず知っておいて欲しい内容になります。

結構多くの方が、「吐いたものは普通に処理すれば大丈夫」と考えていますが、これは間違いです。

例えば小さいお子さんなんかだと、家の中で吐いてしまう事もあるでしょうし、そうでなくても普通はトイレで何回も吐いてしまうものだと思います。

そんな時に

「あー吐いちゃった!とりあえず拭かなきゃ!さっさときれいにしよう!」

と行動するのは厳禁です。

というのも、普通に吐いたものを拭くと、そこから接触感染して自分も胃腸炎になってしまう可能性があるからです。

吐いたものを慌てて普通に拭いてしまって、そのせいで拭いた人も胃腸炎にかかってしまうケースは非常に多いんですね。

特にノロウイルスとかの場合では吐いた物にとても感染力の強いウイルスが含まれています。

そして注意して欲しいのが、吐いた所だけを処理するのでは不十分」という事です。

 

 

人間が吐いた時は吐物の周囲2mくらいに細かい吐物が飛んでいて、そこにウイルスがまきちらされていると思った方が良いです。

吐いたものの周囲2mは少なくともしっかり処理するようにしましょう。

じゃあ結局どうやって処理するんですか?という話なんですが、ノロウイルスにてきめんに効果があるのは、普通のアルコール消毒、ではなく、塩素系の成分の入った除菌剤です。

このポイントを知らない人が結構多いです。

具体的には、次亜塩素酸ナトリウムという成分の入った除菌剤を使うようにして下さい。例えば皆さんのおうちによく置いてあるものだとキッチンハイターとかですね。

具体的には、

①まず500mlのペットボトルを用意します。

②そこのペットボトルのふたにキッチンハイターを入れて、2杯分ペットボトルに入れます。

③しっかり水を入れて薄めて500ml分まで満たします。

これで胃腸炎ウイルス消毒用の除菌液の完成です。

そして吐いたもの上に紙をかぶせていき、その上から消毒液をかけていく、という流れになります。

また生身の状態で消毒を行うと知らず知らずのうちにウイルスと接触してしまう事があるので、ここは完全防備で臨みたい所ですね。

ただ防御する道具を皆さん持っていないと思うので、これ1個買っておけば吐いたものの処理が完璧に行えるという汚物処理キットというものがあります。

このキットひとつで二人分はいってますので、特に小さいお子さんのいる家庭では一家に1セット常備しておく事をおすすめします。(私の自宅にも常備してあります。)

 

胃腸炎の薬は?有効な治療法は?

胃腸炎について有効なお薬はあるのでしょうか?

結論から言うと、なんでも飲んだらよい訳ではありません。

救急の現場ではよく胃腸炎で苦しんでいる患者さんに「下痢が絶え間なく出て止まらないから、この下痢をなんとかしてほしい!!」と訴えられる事が多いです。

しかし、残念ながらこういった場合にお伝えするのは、下痢を止めると胃腸炎の治りが非常に遅くなってしまう可能性があるという事なんですね。

胃腸炎の1番根本的な治し方としては、しっかりいつもより多くの水を飲んで、どんどん下痢をしてウイルスを体の外に出す事です。これが1番の治療です。

下痢している最中はとてもしんどいとは思いますが、もし下痢止めを飲んで下痢が出なくなると、体からウイルスを排出するのに余計時間がかかり結局治りが遅くなってしまうのでおススメしません。

そして市販の薬を飲まれている方への注意事項としては、市販薬の整腸剤、いわゆる腸の調子を整えるお薬を胃腸炎の時に飲まれる方が一部いると思いますが、実は市販の整腸剤には、一部下痢止めが含まれているものがあります。

 

また、「全ての胃腸炎に抗生物質が効く」という勘違いをされている事もありますが、それも間違いです。

基本的には胃腸炎の患者さんには抗生物質は出しません。

これには2つの理由があります。

1つめの理由としては、抗生物質が効く可能性はかなり少ないという事です。

先程、胃腸炎の原因は細菌や、ウイルスであると説明しました。

そして抗生物質が効くのはこの二つの中で細菌だけなんですね。ウイルスにはなにをどうやっても抗生物質は効きません。

そして世の中の胃腸炎のだいたい70-80%はウイルスによるものだと言われています。

そして、残りの細菌による胃腸炎もほとんど抗生物質を飲まなくても治ると言われているんですね。

なのでいきなり抗生物質を出すという事はしないんです。

ただここまでの説明で、

「うん、よくわかりました。でも、細菌による可能性もあるし、抗生物質のんどくのに越したことはないじゃん!」

という意見もあると思います。

そこで抗生物質を出さない2つ目の理由を紹介させて下さい。

2つめの理由は、抗生物質を飲むデメリットの方が大きいから なんですね。

抗生物質はご存知のようにばい菌を殺す薬です。

ただばい菌の中には良い菌も悪い菌もいます。

腸内細菌と呼ばれる良い菌を殺してしまう事で下痢の症状が強まったりしてしまう事があるんですね。

こちらの症状が出る可能性の方が、治りをよくする可能性より高いので、尚更抗生物質を出すメリットはないという話になるんです。

ただし、胃腸炎で

・血のついたうんちが頻回出ている

・3-5日間症状がおさまらない

・発熱が続いている

といった場合は細菌による胃腸炎の可能性や、新型コロナウイルスを含めて他の病気の可能性も上がりますので、病院に行く選択肢も必要でしょう。

 

基本はとにかく水分をしっかりとって、下痢をたくさんしてウイルスを外に出す!

これが一番治りを早くする方法です。

 

胃腸炎の治ったサイン・絶対に病院に行くべきサインとは?

では、胃腸炎の際に必ず病院に行くべき状況とはどのようなものがあるのでしょうか?

治ったサインとしては症状が改善してくる事でしょうが、重要なのは病院に行かなければならないサインを認識しておく事です。

例えば吐き気が強すぎて、水を飲む事すらできないっていう人、そういった人にとってとても怖いのが「脱水」という状態なんです。

脱水とは文字通り体に水分が足りていない状態で、脱水の状態が続くと非常に体に負担がかかります。

胃腸炎になると吐いて、下痢もするので、上からも下からも体からどんどん水分がなくなっていく怖い病気なんです。

なので、水を飲む事ができないと、体が干上がってしまいとっても危険な状態になります。

脱水のサインで1つ一般の人にもわかりやすいサインがあるのでここで紹介しておきます。

普段は人間って口の中も湿っているし、わきの下も湿っているものなんですけど、脱水の状態になると口がカラカラになって、脇の下もかぴかぴになってしまいます。

 

 

もし自分の体を触ってそういったサインがあれば、点滴して水分を体の中に入れてあげる必要があるので病院の受診をおススメします。

また吐き気を抑えて、水分をとれる状態にするという治療も有効です。

吐き気止めは点滴から入れる吐き気止めや、市販では売っていないしっかり効果の実証されている吐き気止めが病院に用意してありますので、もし水が全然飲めないくらい吐き気がおさまらない場合は病院にかかるようにしましょう。

 

 

まとめ


では、最後に今回の内容をまとめます。

・胃腸炎の基本はしっかり水を飲んで、どんどん下痢をする事!水が飲めないなら脱水の恐れもあるので病院に行きましょう。

・抗生物質はデメリットもあるので、闇雲に飲まない事!

・嘔吐物から接触感染する場合もあるので、キッチンハイターや汚物処理セットを使って丁寧に処理しましょう。

といった所になります。

胃腸炎は誰でも、いつでもなりうる病気ですので、明日からすぐ使えるかも?しれない有用な知識だと思います。

もし胃腸炎になった際には、トイレでもどこでもいいので、この記事を見返して適切な対応を取って下さい。

 

 

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記事を書いた人:森 勇磨

ウチカラクリニック/Preventive Room株式会社代表 内科医/産業医/労働衛生コンサルタント

主にプライマリケアや予防医学の情報発信、医療×IoTの実践を目指して活動中。

執筆・監修書籍:40歳からの予防医学(ダイヤモンド社) わたしの血圧ノート2022(扶桑社)

詳細プロフィール 

またウチカラクリニックと連携したYouTubeチャンネル予防医学chでも健康情報について解説しておりますので、是非合わせてご覧ください。

 

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