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【医師解説】咽頭がん・喉頭がんの初期症状をチェック!原因や治療法は?

こんにちは。ウチカラクリニック健康メディア「予防医学大辞典」です。

今回は「咽頭がん・喉頭がん」について、咽頭がんや喉頭がんの初期症状のチェック方法、原因・治療法などについて医師の視点から徹底解説していきます。

咽頭がん・喉頭がんは進行すると声を失ってしまう場合もある怖いがんです。

お笑い芸人のワッキーさんや、落語家の立川談志さん、歌手のつんくさんなど多くの著名人の方々がご経験されているので、テレビなどで一度は聞いた事のある方も多いと思います。

しかし、現在、咽頭がんの有効な検診方法は確立されていません。

だからこそしっかりとリスクとなる生活習慣、そして起こりうる症状を知っておいて、当てはまった場合は早めに病院に行くのが重要です。

実は咽頭がんはのどの症状だけではなく、そんな所の症状も起きるの?と思われるような意外な症状もあります。

もし今回紹介する症状があなたや、あなたの身の周りの人に起こった場合は、早めに病院で相談するようにして下さい。

今回は

・咽頭がんという病気の特徴・初期症状のチェック方法

・検査の方法や、原因と予防法

など、咽頭がん・喉頭がんについて徹底解説していきます。

咽頭がん・喉頭がんとは?

まず、咽頭・喉頭と言われてもはっきりピンポイントでどの場所の事なのかわからない人も多いと思うので、簡単に具体的な説明をしておきます。

まず。基本的には咽頭と喉頭というのは「のど」のことを指します。

そしてのどを通過するものは?なんでしょうか。

大きく分けて2つ、空気と、食べ物です。

空気の方は気管という管を通り肺に運ばれ、食べ物は食道を通り胃に運ばれていきます。

この際、食べ物が気管の方に入ってしまうと、息ができなくなったり、特に高齢者の方だと炎症が起きて通称「誤嚥性肺炎」という肺炎になってしまう事があります。

だからこそ、この場合は勢いよく空気を吐き出して、間違った方向に進みかけた食べ物を押し戻してあげる必要があるんですね。

これが「むせ」の仕組みです。

呼吸の中で入ってきた空気と、食事で入ってきた食べ物を上手に仕分けして、正しい方に流していかなければなりません。

そしてこの仕事をしているのが咽頭と喉頭なんです。

咽頭は食べ物がスムーズに食道に流れていくように、食べ物を導いてあげる仕事をしていますし、はたまた喉頭では食べ物を飲みこんだ時に気管にパタッとふたをして、食べ物が間違った方向に流れていくのを防ぐ仕事をしています。

こういった咽頭と喉頭のチームプレーが無ければ、食べ物の流れがぐちゃぐちゃになってしまうので、本当に重要な役割を担っているんですね。

こんな咽頭や喉頭にがんができると、様々な弊害を生じる事になります。

 

咽頭がん・喉頭がんの検査方法は?

では、咽頭がんはどのように検査を行うのでしょうか?

基本的な検査は内視鏡を使う事が多いです。

鼻からファイバースコープという細いカメラを挿入してのどのあたりをじっくり観察していきます。

簡単に言えば胃カメラののどバージョンのような検査ですね。

検査の前に鼻から麻酔をする事もあります。

そしてもし怪しい場所はあれば組織をとってきて、悪性のがんなのか、問題ないものなのかを確認していく、ここで診断がつく場合もあります。

このファイバースコープの検査を受けられる受診科としては、基本的には耳鼻咽喉科になります。

耳鼻咽喉科という漢字の中に咽頭、喉頭の漢字がありますから、覚えやすいですね。

咽頭がん・喉頭がんの治療法は?

そして、咽頭がんの治療はどのように行われるのでしょうか?

咽頭がんは部位によって治療が分かれます。

放射線治療がよく効く場合があり、そちらを中心に行う事もあれば、早めに発見できて手術を行い、声の機能を温存できる場合もあります。

ただし下の方にできた咽頭がんや、喉頭がんがある程度進行した状態で進行した場合は、喉頭の全摘出を余儀なくされてしまい、声を失ってしまう場合もあります。

この場合は、

・のどに電気の機械をのどにあてて、振動を利用して声を出す

・空気を飲みこんで吐き出す、いわゆるげっぷのような仕組みを利用して声を出す

こういった音の出し方を訓練していく事が多いですね。

がんの中では、種類によって早期発見に役立つ!と確立された検診の方法が存在するものもありますが、残念ながら咽頭がんにはそういったものが少ないのが現状なんです。

だからこそ、せめて特徴的な症状を知っておいて、あてはまった時は病院に行く事をおススメします。

ではそんな咽頭がんの症状について一緒に見ていきましょう。

咽頭がん・喉頭がんの初期症状チェック

では咽頭がん・喉頭がんの症状について解説していきましょう。

咽頭がん・喉頭がんの初期症状チェック①食べ物の通り辛さ・体重が減ってしまう

まず起こりうる症状として、食べ物の通り辛さがあります。

先程説明したように、咽頭は食べ物の通り道なので、この通路にがんができてしまい、それが大きくなってくるとなかなか食べ物が通り辛くなってしまう事があります。

食べ物が食べ辛くなった結果として、体重が減ってしまう事もあります。

また食べ物の通り辛さだけではなく、喉頭の方のがんが大きくなると、気管が狭くなり呼吸の方が苦しくなってしまう事もあるんですね。

しかし、これはがんが大きくなった段階で起きる事が多いので、できればもう少し早い段階で出現する症状があるとすれば、そちらを捉えてあげたい所ですね。

咽頭がん・喉頭がんの初期症状チェック②声がかすれる

他の症状についても見ていきましょう。

別の特徴的な症状としては声がかすれる、というものがあります。

医学用語で「嗄声」といいます。この声のかすれの症状は、喉頭がんの方で起きやすいんですね。

というのも、この声のかすれの多くの原因は喉頭に存在する声を出す行為に深く関わっている「声帯」に何らかの異常が生じるからなんです。

例えばお酒を飲みすぎた時酒やけの声になってしまうのは、アルコール度数の高いお酒が粘膜を刺激に声帯に炎症を引き起こしているからですし、風邪の時も、のどの炎症が声帯のある喉頭あたりにまで広がってしまうからです。

そして声帯になにか「できもの」ができると、できものが邪魔をして普通の時のように上手に震える事ができなくなり、声がかすれてしまいます。

このできものが、良性の声帯ポリープであれば、安心はできます。これ自体ががん化する事もありません。

しかし、このできものが組織を検査した結果悪性のもの、すなわち喉頭がんだった、こういう場合もあり得ます。

喉頭がんのおよそ半数以上は声門にできると言われています。声のかすれ、という声門からのSOSは決して見逃してほしくないです。

逆を返せば、他の部位にできていたら症状が出ず、気づかないうちにがんが進行してしまう所、声門にがんができてくれた事で症状が出現し、早期発見に繋がった、こういう場合もあります。

なので、必ずしもネガティブな側面ばかりではありません。

勿論お酒やたばこ、カラオケなどで2.3日声がかすれるという事は全然ありうると思いますが、1週間、2週間と声のかすれがおさまらない場合は一度耳鼻咽喉科で見てもらった方が良いでしょう。

咽頭がん・喉頭がんの初期症状チェック③耳が詰まった感じがする

他にも、珍しい症状として耳につまった感じがする、こういう場合もあります。

医学用語で「耳閉感がする」と言いますね。

のどに存在するがんなのに、なぜ耳の症状が出てきてしまうのでしょうか?

これは、咽頭がんの中でも上の方の部位にできるがん、上咽頭がんの時に起き得ます。

のどは実は肺や食道だけでなく、耳管という名前の管で、耳ともつながっているんです。

そしてこの耳管は上咽頭の部分に存在するので、ここにがんができてしまうと、こののど耳をつないでいる管を塞いでしまう事があります。

これが原因で耳の詰まった感じがする事があるんですね。

例えば耳掃除をさぼっていて、耳の表面の問題で詰まった感じがするなら原因を取り除けばいいだけなんですが、もしそういった問題がないのに、なんだか耳の詰まった感じが続くなあ…という場合は病院を受診しましょう。

他にも、のどが強烈に痛くなったり、口から血が出たり、転移があると首のリンパ節が腫れるなどの原因で、首にしこりができたりする事もあります。

 

咽頭がん・喉頭がんの原因は?予防法は?

では、咽頭がん・喉頭がんについては予防法はないのでしょうか?

咽頭がん・喉頭がんの予防法の基本としては、なんといっても2大リスクであるたばこ、大量飲酒を避ける事です。

例えば日本人を対象に行われた研究で、咽頭がんの中でも「下咽頭がん」という種類のがんはたばこを吸う男性でなんと約13倍もリスクが上がった、そして過度な飲酒と組み合わせるとさらにリスクが上がったという論文もあります。

そしてYouTube「予防医学チャンネル」を見て頂いている人には言うまでもない事だと思いますが、たばこ、大量飲酒は他のがんのリスクにもなりますので、できるだけやめていけるのが理想です。

先ほど説明したように、咽頭がんについては科学的に証明された検診の方法はありませんので、しっかりと特徴的な症状を知っておいて、もし起きた場合は早めに病院に行くようにしましょう。

また、咽頭がんの中でも中咽頭がん、という種類のものは、性行為によってヒトパピローマウイルス、通称HPVというウイルスの口腔内の感染によって引き起こされる事もあります。それぞれのライフスタイルに応じてHPVワクチンの接種を検討する事もおススメです。

詳しくはダイヤモンド・オンライン様に寄稿した記事をご覧ください。

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この記事の監修者

この記事の監修者

ウチカラクリニック
森 勇磨

経歴

内科医/産業医/労働衛生コンサルタント
ウチカラクリニック代表
予防医学ch/医師監修 管理人

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