
ぜんそくやCOPD、アレルギー性喘息…。
症状コントロールのカギを握るのが 吸入薬 ですが、
「ちゃんと吸えているか自信がない」「いつ洗えばいい? 開封後はいつまで?」
という声が少なくありません。
そこで本記事では 吸入タイプ別の正しい吸い方 と 機器管理のポイント を“やさしく”まとめました。
これを読めば、薬がしっかり肺に届いて治療効果アップ&ムダゼロに!
ウチカラクリニックではオンライン診療に完全対応し、忙しい方向けに夜間や土日も診療を行っております。
(全国からご自宅で受診可能です。)
喘息などの呼吸器症状でお悩みの方はお気軽にオンライン診療でご相談ください。
診療時間:09:00 – 22:00
予約は24時間可能!
吸入器のデバイスは4タイプ
加圧式(スプレー型)/pMDI
ボンベの底を押すと、1回分の吸入薬がエアゾール(霧状のガス)として噴霧されるタイプです。噴霧ガスとしてエタノールが使用されています。
吸入する力が弱い方でも使用できますが、タイミングよく息を吸いながらボタンを押す必要があります。
エアー/エアゾール

- メプチン
- フルティフォーム
- アドエア
キャップを外してボタンを押すだけで吸入できます。使用前には空うちをする必要があります。
フルティフォームはボタンが硬いため、吸入用の補助器具(フルプッシュ)が無料で配布されています。
ドライパウダー式吸入/DPI
お薬は粉末状になります。息を吸うことでお薬が供給されるため、しっかりと深く吸入する必要がありますが、自分のタイミングで吸うことができます。
ディスカス

- アドエア
- フルタイド
キットのカバーを開け、レバーをスライドされることで1回分のお薬が充填されます。
エリプタ

- レルベア
- アノーロ
キットのカバーを開ける際に1回分のお薬が充填されます。
ブリーズヘラー

- エナジア
- オンブレス
- ウルティブロ
カプセルタイプの吸入薬を1回分ずつセットします。正しく吸入できるとカラカラと音がします。
吸入容器は病院や薬局にて無料で配布されています。定期的に交換するようにしましょう。
タービュヘイラー

- シムビコート
- ブデホル
- パルミーコート
半時計回りにまわし、さらにカチッと音がするまで時計回りに戻すことで1回分のお薬が充填されます。
キットを振るとカサカサと音がしますが、乾燥剤の音です。
残りの吸入回数はカウンターで確認してください。初回は空打ちをする必要があります。
霧状ソフトミスト/SMI
噴霧ボタンを押すと、1回分の吸入薬がエアゾールとして噴霧されるタイプです。pMDIとは違い、吸入ガスは使用しないのが特徴。
レスピマット

- スピリーバ
- スピオルト
キットを半回転することで、1回分吸入できるようになります。キットが硬いことがありますが、回転時に噴霧ボタンを押さないように注意しましょう。
カートリッジをセットするタイプで、初回は空打ちをする必要があります。
噴霧液吸入/ネブライザー
口にくわえて数分吸入します。乳幼児や急性増悪で活躍。
風邪で内科にかかった時に病院で吸ったことがある方も多いのではないでしょうか?

- サルタノール
吸入器の正しい使い方【チェックリスト付き】
pMDI(スプレー型)
- よく振る
- 息を吐き切る
- 吸い込みと同時にボタンを押す
- ゆっくり深く吸い、5秒息止め
- 1分あけて2回目(必要なら)
【よくある失敗】
- 噴霧後に「チュッ」と短く吸う → 肺に届かず口内に付着
- 息を止めずにすぐ吐く → 薬が戻ってしまう
対策:タイミングが難しい人は“スペーサー(補助具)”を使用。
DPI(粉末型)
- 吸入器をまっすぐ持つ
- カウントダイヤル/レバーを「カチッ」と音がするまで回す/倒して薬を充填
- 息を軽く吐き切る(デバイスに息を吹き込まない)
- 口をしっかりくわえ、「強く」「深く」「速く」、一気に「スーッ!」と息を吸い込みます。
※吸った感覚はほとんどありません。 - 5-10秒息止め → ゆっくり吐く
【よくある失敗】
- 吸気が弱い → 粉が肺まで届かない
- 息をダラダラ吐いてから吸う → 粉が固まる
SMI(ソフトミスト)
- カートリッジを装着しプライミング(初回のみ)
- ゆっくり息を吐く
- ボタンを押しながらゆっくり深く吸入
- 5秒息止め
SMIは霧が2秒ほど出るのでパニックにならず合わせやすいのが利点です。
吸入後の“うがい”は必須!
ステロイド入り(シムビコート、フルティフォーム等)は口腔カンジダ・声枯れを起こす可能性があります。
予防に吸引後のコップ1杯でブクブク+ガラガラとうがいをしましょう。
「外出先で、すぐにうがいをするのが難しい」「小児でうがいができない」そんな時は、最低限、水を飲んで口の中を洗い流すor飲水だけでも、何もしないよりはずっと良いです。
可能であれば、後でしっかりうがいをするように心がけましょう。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、喘息の治療をはじめとした吸入薬の処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

残量カウンターの見方
吸入器の側面には、あと何回吸入できるかを示すカウンター(窓)があります。
使い始めは「60」(または「30」)と表示されています。数字が「20」になると、赤い印が見え始めます。これは、そろそろ新しい吸入器を準備するサインです。
カウンターの数字が「0」になったら、中にお薬は残っていませんので、吸入器を振ってもカラカラ音がしても使用できません。
吸入器(タービュヘイラー)の手入れ
吸入口の周りは、汚れが気になる場合、週に1~2回程度、乾いた布やティッシュペーパーで優しく拭いてください。
絶対に水洗いはしないでください。 内部に湿気が入ると、薬がうまく吸入できなくなる可能性があります。
必ずキャップをしっかり閉めるのも意識しましょう。
保管方法
- 直射日光や高温多湿を避けて保管
- 吸入薬は湿気に弱い薬が多いです。洗ったり、浴室管理は厳禁です。
- 子どもの手の届かない場所へ
- 吸入器に強い衝撃を与えないよう注意。落としたりすると故障の原因になります
- 高温車内への放置は爆発のリスクがあります。
まとめ
- タイプ別に吸う“スピード&タイミング”が違う
- うがい・カウンターチェック・乾拭き が長持ちのコツ
- 効果が薄い・副作用が出たら 自己判断せず受診
正しい吸い方と管理を身につけて、吸入薬のパワーを100%引き出しましょう!
ウチカラクリニックではオンライン診療に完全対応し、忙しい方向けに夜間や土日も診療を行っております。
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