
「心不全で息苦しいと言ったら、ラシックスを処方された」 「足のむくみがひどくて、おしっこを出す薬を飲むことになった」
利尿薬(おしっこを出すお薬)と聞いて、多くの方が思い浮かべるのが「ラシックス」かもしれません。非常に効果的なお薬ですが、その作用が強力なため、効果や副作用について正しく知っておくことがとても大切です。
今回は、このラシックスがどのようなお薬なのか、その効果や副作用、生活での注意点について、基本から医師がやさしく解説していきます。
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INDEX
ラシックスとは?効果・効能は?
ラシックスは、主に高血圧症や、心不全・腎不全などが原因のむくみ(浮腫)の治療に使われるお薬です。
「ループ利尿薬」というグループに分類されます。ひと言でいうと、「腎臓に強力に働きかけて、体の余分な塩分と水分をおしっことして大量に出す」お薬です。
効果が強く、効き目が速いのが特徴で、体の水分量をすみやかに減らすことで、心臓の負担を軽くしたり、血圧を下げたり、つらいむくみを改善したりします。
ラシックスは、錠剤(10mg, 20mg, 40mgなど)、顆粒、注射剤など様々な形があります。一般的に、飲み薬としては錠剤がよく使われます。
ラシックスの成分
有効成分は「フロセミド」です。
この成分は、腎臓の中にある「ヘンレ係蹄(ループ)」と呼ばれる部分に作用します。ここで、血液から一度ろ過された塩分(ナトリウム)や水分が、体の中へ再び吸収されるのを強力にブロックします。
その結果、たくさんの塩分と水分が尿として体の外へ排泄されます。
この作用する場所の名前から「ループ利尿薬」と呼ばれています。
ラシックスの効果
- 強力な利尿効果: 尿の量を大幅に増やし、体内の余分な水分や塩分を速やかに排泄させます。
- 降圧効果: 体内を循環する血液の量を減らすことで、血圧を下げます。
- 浮腫(むくみ)改善効果: 体に溜まった余分な水分を取り除き、心臓の負担を減らして息苦しさを和らげたり、足のむくみを取ったりします。
どんなときに使う?(適応疾患・部位)
- 高血圧症
- 心性浮腫(うっ血性心不全)、腎性浮腫、肝性浮腫
- 月経前緊張症
- 肺水腫(肺に水が溜まった状態)
ラシックスはオンライン診療で出せる?
「高血圧で薬が必要」「急に症状が出たけど、病院に行く時間がない…」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
ラシックスのようなお薬も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
ラシックスに関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。
特に、症状が安定している場合の継続処方や、お薬への切り替え相談などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
ラシックスの使い方(用法・用量)
- 高血圧: 通常 1回20〜40mgを1日1〜2回服用
- 浮腫(むくみ): 通常 1回20〜80mgを1日1〜2回服用
- 小児: 通常 1日2mg/kgを1〜2回に分けて服用
年齢や病気の状態によって量は大きく変わります。
また、おしっこが増える作用があるため、夜間のトイレを避けるために朝に服用するのが一般的です。
ラシックスは痩せる?ダイエットに使える?
ラシックスを、医師の指示なく「ダイエット目的」や「むくみ取り」として安易に使用することは、絶対にやめてください。
インターネット上などで誤った情報が見られますが、ラシックスを飲むことで一時的に体重が減るのは、体内の脂肪が燃焼したのではなく、生命維持に必要な水分が強制的に排出された結果に過ぎません。
医療目的以外での使用は、以下のような命に関わる深刻な副作用を引き起こす可能性があり、大変危険です。

- 重度の脱水症状
- 意識障害、けいれん(危険な電解質異常による)
- 急性腎不全(腎臓への深刻なダメージ)
- 不整脈
ラシックスは、医師が患者さんの体の状態を慎重に判断し、管理のもとで処方するお薬です。絶対に自己判断で使用しないでください。
ラシックスの副作用
主な副作用
主な副作用として、めまい、ふらつき、頭痛、だるさ、吐き気、そして血液中の電解質(カリウムやナトリウムなど)のバランスが崩れる「電解質異常」、脱水、「高尿酸血症(痛風の原因)」、「高血糖」などが報告されています。
特に「脱水」と「電解質異常」は重要です。
まれですが、注意すべき重大な副作用として、ショック、再生不良性貧血、間質性肺炎、聴覚障害(特に大量投与時)などがあります。
副作用が出たときの対処法
口が異常に渇く、尿が極端に出ない、立ちくらみがひどい、体が異常にだるい、足がつる(こむら返り)、意識がもうろうとするなどの脱水・電解質異常のサインを感じたら、すぐに医師や薬剤師に相談してください。
特に高齢の方は脱水を起こしやすいため、周りの方も注意してあげることが大切です。定期的な血液検査で体の状態をチェックすることも欠かせません。
ラシックスの注意事項(禁忌)
使ってはいけない方
- 本剤の成分あるいはスルフォンアミド誘導体でアレルギー症状を起こしたことがある方 (禁忌)
- 無尿の方、体内の電解質が著しく減少している方 (禁忌)
- 肝性昏睡の方 (禁忌)
- 重い肝臓や腎臓の病気がある方
- 痛風、糖尿病のある方※症状を悪化させる可能性
- 高齢の方
併用に注意が必要な薬
- デスモプレシン酢酸塩水和物(男性における夜間多尿による夜間頻尿薬)(禁忌)
- 他の降圧薬
- 糖尿病のお薬
- リチウム製剤(気分安定薬)
- ジギタリス製剤(心臓のお薬)
- 一部の抗生物質や痛み止め
使用上の注意
脱水に注意 | 最も気をつけるべき点です。特に夏場や、汗をたくさんかいた時、下痢や嘔吐がある時は、脱水症状になりやすいので、医師の指示の範囲で水分補給を心がけましょう。 |
服用のタイミング | 夜間の頻尿を避けるため、医師からの特別な指示がなければ、朝に服用するようにしましょう。 |
めまい・ふらつきに注意 | 急に立ち上がると血圧が下がり、立ちくらみを起こすことがあります。車の運転や高所での作業には十分注意してください。 |
保管方法
- 直射日光・高温多湿を避け、室温で保管してください。
- 子どもの手の届かない場所へ。
飲み忘れたら?
飲み忘れた場合は、その日のうちであれば気づいた時に飲んでも構いませんが、次の日に飲むなど、医師の指示に従ってください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、ラシックスをはじめとしたお薬の処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

ラシックスに市販薬はある?値段は?
市販薬
2025年8月現在、ラシックスと同じ成分の市販薬は販売されていません。
必ず医師の処方が必要なお薬です。
ジェネリック
ジェネリック医薬品(後発品)が「フロセミド錠『メーカー名』」といった名前で多数販売されています。
薬価
時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。
- ラシックス錠20mg(先発品):約10.1円/錠(3割負担の場合:約3円)
- フロセミド錠20mg(後発品):約6.3円/錠(3割負担の場合:約2円)
※2025年8月8日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
添付文書
ラシックス錠10mg/ラシックス錠20mg/ラシックス錠40mg
よくある質問(FAQ)
Q.子供でも使えますか?
医師の判断のもと、お子さんのむくみ治療などに使われることがあります。
Q.妊婦や授乳中でも使えますか?
妊娠中は、治療上の有益性が危険性を上回ると医師が判断した場合にのみ使用されます。授乳中の方も、服用中は授乳を避けることが望ましいとされています。必ず医師に伝えてください。
Q.どのくらいで効きますか?
利尿効果は非常に速効性で、服用後30分~1時間ほどで効果が現れ始め、約6時間持続します。
Q.トリクロルメチアジドとの違いは?
どちらも利尿薬ですが、ラシックス(ループ利尿薬)の方が、トリクロルメチアジド(サイアザイド系利尿薬)よりも、作用が強力で効果が現れるのが速いという特徴があります。どちらを使うかは、病気の状態などによって医師が判断します。
Q.お酒(アルコール)を飲んでも大丈夫?
アルコールにも利尿作用があるため、このお薬と同時に飲むと、作用が強まりすぎて脱水や急激な血圧低下を招く危険があります。服用中の飲酒は控えるべきです。
ラシックスの処方はウチカラクリニックオンライン診療で!
ラシックスは、つらいむくみや高血圧を改善する非常に効果的なお薬です。しかし、その作用が強力なだけに、脱水や電解質異常には厳重な注意が必要です。必ず医師の管理のもとで、指示通りに正しく服用しましょう。
高血圧や心不全の治療は、なによりも継続が力となります。
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