花粉症に効く市販薬!強さランキングを医師が解説!早く治すには処方薬が一番?

花粉症

「くしゃみが止まらない…」「鼻水が滝のようでティッシュが手放せない…」「目がかゆくて集中できない!」

毎年悩まされるこの症状を少しでも和らげようと、ドラッグストアに駆け込む方も多いでしょう。しかし、ずらりと並んだ薬を前に、「結局、どれが一番『強く』て効くの?」と頭を抱えていませんか?

この記事では、花粉症の薬について詳しく解説します。あなたに最適なお薬を見つけ、今年こそ花粉の季節を快適に乗り切りましょう!

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花粉症とは?原因や症状

花粉症は、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因で起こる「季節性アレルギー疾患」です。

体が花粉を「異物(アレルゲン)」と認識し、それを体外に排出しようと免疫システムが過剰に反応することで、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみといった、つらいアレルギー症状が引き起こされます。

一度このシステムができてしまうと、毎年花粉が飛散するたびに症状を繰り返すことになります。

花粉症薬の主な成分と働き

花粉症薬の「強さ」を理解するには、まず主役となる成分を知ることが重要です。

抗ヒスタミン薬(内服薬)

アレルギー症状を引き起こす張本人である「ヒスタミン」の働きをブロックします。
眠気の副作用によって、「第1世代」と「第2世代」に分けられます。

  • 第1世代: 効果は強いが、脳に作用しやすく眠気や口の渇きといった副作用が強く出ます。
  • 第2世代: 第1世代を改良し、眠気などの副作用が出にくくなっています。現在の市販薬の主流です。

ステロイド(点鼻薬)

鼻の粘膜で起きている炎症を根本から強力に抑えます。継続して使うことで効果を発揮し、鼻づまりに特に有効です。

血管収縮薬(点鼻薬)

腫れた鼻粘膜の血管を収縮させ、鼻づまりを即効で解消します。ただし、長期連用すると「薬剤性鼻炎」という逆効果の状態になるため注意が必要です。

花粉症におすすめの市販薬ランキング

花粉症に効く市販の飲み薬

花粉症に効く市販薬を「効き目の強さ」という観点からランキング形式で紹介します。

順位商品名(例)主な有効成分特徴
1位アレジオン20エピナスチン塩酸塩強力で持続性があり、眠気も少ないのが特徴。1日1回服用。医療用と同成分です。
2位アレグラFXフェキソフェナジン塩酸塩眠くなりにくく、日中活動する人に最適です。1日2回服用。ドライバーや学生、仕事がある方にも使いやすいです。
3位クラリチンEXロラタジン24時間持続で1日1回。眠気はほぼありません。肝機能が悪い人はやや使用に注意が必要です。
4位ストナリニZセチリジン塩酸塩強めの効果があり、眠気が出る可能性が高いです。夜に服用するのがいいでしょう。症状重めの人にオススメです。
5位パブロン鼻炎カプセルSαクロルフェニラミン+プソイドエフェドリン即効性重視の第一世代のお薬です。眠気や動悸が出やすいので、緊急用におすすめです。
6位チクナインa(漢方)辛夷清肺湯副鼻腔炎系の鼻づまりに強い漢方です。穏やかな効き目なので、慢性タイプの方向けです。

市販の飲み薬、目的別おすすめ

効き目が強い=副作用が強いこともあるため、「即効性重視派」「眠くなりたくない派」「長期使用したい」など目的別に選んでくださいね。

効果商品名(例)
とにかく早く効いてほしい(即効性重視)ストナリニZ
・パブロン鼻炎カプセル
・AGアレルカットEXc(点鼻)
眠くなりたくない(仕事・運転がある人)アレグラFX
・クラリチンEX
・アレジオン20
安全・長期使用したい(副作用少なめ)アレジオン20
・クラリチンEX
・チクナインa(漢方)

市販の花粉症の点鼻薬

飲み薬だけでは抑えきれない「鼻づまり」には、外用薬の併用が極めて効果的です。症状に合わせて最適な一本をプラスすることで、花粉シーズンを格段に快適に過ごせます。

商品名(例)主な有効成分特徴
ナザールαAR0.1%ベクロメタゾン
プロピオン酸エステル
(ステロイド)
医療用と同成分・同量配合。
1日2回(朝・夕)の使用で、花粉による鼻の炎症を元から鎮めます。
眠くなる成分は入っておらず、飲み薬と併用しやすい定番薬です。
パブロン鼻炎アタックJLベクロメタゾン
プロピオン酸エステル
(ステロイド)
こちらも医療用と同成分。
噴霧するとジェル状に変化するため液だれしにくく、患部にしっかり留まります。
点鼻薬の液だれが苦手な方におすすめ。
エージーアレルカットEXcテトラヒドロゾリン塩酸塩
(血管収縮薬)
+クロモグリク酸ナトリウム
+クロルフェニラミンなど
とにかく今すぐ鼻づまりを何とかしたい時の緊急用。
即効性のある血管収縮薬に加え、抗アレルギー成分や抗炎症成分も配合。
※長期連用は厳禁。

市販の花粉症の点眼薬/目薬

目のかゆみが特につらい場合は、複数の有効成分を配合した高機能な目薬を選びましょう。

商品名(例)主な有効成分特徴
ロートアルガード
クリニカルショットm
トラニラスト(抗アレルギー)
クロルフェニラミン(抗ヒスタミン)
プラノプロフェン(抗炎症)
タウリン(代謝促進)
「全部つらい」に応える最強スペック。
アレルギーの発生を元から抑え、今あるかゆみを止め、炎症も鎮めるという多角的なアプローチ。
とにかく効き目を求める方に。
ロートアルガード
クリアブロックZ
クロモグリク酸ナトリウム(抗アレルギー)
クロルフェニラミン(抗ヒスタミン)
プラノプロフェン(抗炎症)など
こちらも複数の有効成分を最大濃度配合した高機能タイプ。
かゆみ、異物感、充血など、あらゆる目のアレルギー症状に対応します。
アイリスAGガードケトチフェンフマル酸塩
(抗アレルギー+抗ヒスタミン)
グリチルリチン酸二カリウム(抗炎症)
とにかく今すぐ鼻づまりを何とかしたい時の緊急用。
アレルギーを抑える作用と、かゆみを止める作用を併せ持つ「ケトチフェン」を配合。
予防的にも、症状が出てからでも使えます。

市販薬で治らないなら「処方薬」を

市販薬で十分な効果が得られない場合、我慢せずに皮膚科やアレルギー科を受診しましょう。処方薬には市販薬にはないメリットがあります。

効果と種類の豊富さ
市販されていない、より効果が強い、あるいは眠気がさらに出にくい新しいタイプの薬が処方可能です。

最適な組み合わせの提案
医師があなたの症状(鼻水、鼻づまり、目のかゆみなど)の重さに合わせて、飲み薬・点鼻薬・点眼薬を最適に組み合わせてくれます。

根本治療が可能
アレルギー検査で原因を特定し、将来的に「舌下免疫療法」などの根本治療を相談することもできます。
舌下免疫療法について詳しい解説はこちら!→舌下免疫療法とは?費用はいくら?スギ・ダニアレルギー治療について医師が解説!

つらい症状を長引かせない・悪化させないためには、自己判断で市販薬を使い続けるよりも、専門家である医師の診断を受けることが、結果的に回復への一番の近道なのです。

代表的な花粉症の処方薬

市販薬で効果が不十分な場合、医療機関ではより効果の高い、あるいは特徴の異なる薬が処方してくれます。
医師はあなたの症状に合わせて、これらの薬を最適に組み合わせて治療を行います。

抗アレルギー薬(内服)

ビラノア錠

ビラノア錠
有効成分ビラスチン
働き(作用機序)第2世代の抗ヒスタミン薬。アレルギー症状の親玉である「ヒスタミン」が体内のスイッチ(H1受容体)に結合するのをブロックし、くしゃみ・鼻水・かゆみなどの症状を元から抑えます。
ポイント眠気の副作用が非常に出にくく、効果の発現が比較的早いのが特徴です。ただし、食事の影響を受けやすいため、「空腹時」に服用する必要があります。

 

デザレックス錠

デザレックス
有効成分デスロラタジン
働き(作用機序)第2世代抗ヒスタミン薬。市販薬のクラリチン(ロラタジン)が体内で変化した後の有効成分そのものであるため、より速やかに効果を発揮し、アレルギー症状を抑えます。
ポイントクラリチン同様、眠気が出にくく、1日1回の服用で効果が持続します。食事の影響を受けないため、好きなタイミングで服用できるのがメリットです。

 

ルパフィン錠

ルパフィン
有効成分ルパタジンフマル酸塩
働き(作用機序)アレルギー症状を引き起こす「ヒスタミン」をブロックする作用に加え、もう一つの原因物質である「PAF(血小板活性化因子)」も抑える、国内唯一のデュアルアクションが特徴です。
ポイント2つの原因物質を抑えるため、特にしつこい鼻づまりに対して高い効果が期待できます。他の抗ヒスタミン薬で効果が不十分だった場合に試されることもあります。

点鼻薬

アラミスト点鼻液

アラミスト
有効成分フルチカゾンフランカルボン酸エステル(ステロイド)
働き(作用機序)強力な抗炎症作用を持つステロイド成分が、鼻の粘膜で起きているアレルギー反応による炎症を根本から鎮め、くしゃみ・鼻水・鼻づまりを改善します。
ポイント1日1回の噴霧で24時間効果が持続します。デバイスが横押し型で噴霧が霧状のため、液だれしにくく使いやすいのが特徴です。鼻症状だけでなく、目のかゆみなどにも効果が期待できるとされています。

 

ナゾネックス点鼻液

ナゾネックス
有効成分モメタゾンフランカルボン酸エステル(ステロイド)
働き(作用機序)こちらも強力な抗炎症作用を持つステロイド成分です。アレルギー反応に関わる様々な物質の産生を抑え、鼻の粘膜の過剰な反応を抑制します。
ポイントアラミストと同様に1日1回で効果が持続します。全身への吸収が非常に少なくなるように設計されており、ステロイドの全身性の副作用が出にくいのが特徴です。

 

点眼薬

パタノール点眼液

パタノール点眼液
有効成分オロパタジン塩酸塩
働き(作用機序)「抗ヒスタミン作用」と、アレルギーの原因物質(ヒスタミンなど)が放出されるのを抑える「メディエーター遊離抑制作用」の2つの働きを併せ持ちます。
ポイントすでに出てしまっているかゆみを抑えるだけでなく、症状が悪化するのを防ぐ予防的な効果も期待できます。副作用が少なく、コンタクトレンズの上から点眼できるタイプもあります。

 

アレジオン点眼液

アレジオン点眼液
有効成分エピナスチン塩酸塩
働き(作用機序)パタノールと同様に、「抗ヒスタミン作用」と「メディエーター遊離抑制作用」の2つの作用で、つらい目のかゆみや充血を効果的に抑えます。
ポイント1日2回の使用で効果が持続するのが最大の特徴です(従来の点眼薬は1日4回が主流)。点眼回数を減らしたい方や、日中忙しい方におすすめです。

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花粉症の自宅でできるケア

薬物療法と並行して、日々のセルフケアを行うことで症状を大きく軽減できます。

鼻うがい

鼻の粘膜に付着した花粉やハウスダストなどのアレルゲンを物理的に洗い流します。
「痛そう」というイメージがあるかもしれませんが、体液に近い濃度の専用洗浄液(生理食塩水)を使えば、ツーンとした痛みはありません。市販の専用キット(ハナノアなど)を使い、朝晩の1日2回程度を目安に行うのがおすすめです。

花粉を徹底的に避ける

外出時は、花粉の付着しにくいツルツルした素材の上着を選び、マスクやメガネ(特に花粉症用ゴーグル)を着用しましょう。
帰宅時は、家に入る前に玄関先で衣服や髪についた花粉を丁寧に払い落とすことを習慣にしてください。

室内環境を整える

花粉が多く飛散する日は窓を長時間開けるのを避け、換気は短時間で済ませましょう。空気清浄機の活用も効果的です。
また、シーズン中は洗濯物や布団を外に干さず、室内干しや布団乾燥機を利用するのが賢明です。こまめな掃除で、床に落ちた花粉を取り除くことも忘れずに行いましょう。

生活習慣を見直す

体の免疫機能が正常に働くことは、アレルギー症状の抑制に繋がります。十分な睡眠と栄養バランスの取れた食事を心がけ、ストレスを溜めないようにしましょう。
また、アルコールは鼻の粘膜の血管を拡張させ、鼻づまりを悪化させることがあるため、症状がひどい時の飲酒は控えるのがおすすめです。

ツボ押し

迎香(げいこう)
小鼻のすぐ両脇にあるくぼみ。鼻づまりや鼻水など、つらい鼻の症状に効果が期待できます。人差し指の腹で、気持ちいいと感じる強さで5秒ほど押すのを繰り返しましょう。

睛明(せいめい)】
左右の目頭のすぐ内側にある、鼻の付け根との間のくぼみ。目のかゆみや疲れを感じた時に、親指と人差し指でつまむように優しく押さえます。

合谷(ごうこく)
手の甲で、親指と人差し指の骨が交わる手前のくぼみ。鼻炎症状の緩和のほか、頭痛などにも効くとされる万能のツボです。

これらのセルフケアで花粉症の症状を予防、改善をしながら、
次のステップとして症状に合った薬を選んでいきましょう!

鼻づまりのよくある質問

Q.花粉症の薬はいつから飲み始めるのが効果的?

花粉が本格的に飛び始める約2週間前から、あるいは症状が軽いうちから飲み始める「初期療法」が最も効果的です。症状がひどくなる前に、アレルギー反応の連鎖を抑えることができます。

Q.「第1世代」と「第2世代」の抗ヒスタミン薬、何が違うの?

一番の違いは「眠気」の副作用の強さです。効果の強さだけを求めるなら第1世代も選択肢になりますが、仕事や学業への影響を考えると、現在は眠気の少ない第2世代が治療の主流です。

Q.ステロイド点鼻薬は、毎日使っても大丈夫?

点鼻用のステロイドは、鼻の局所で効き、体内に吸収されて全身に影響することは非常に少ないように作られています。そのため、シーズン中は毎日継続して使うことで、鼻の炎症を安定して抑えることができます。医師の指示通りに正しく使いましょう。
しかし、市販の点鼻薬などに含まれる、血管収縮薬は長期の連用で症状が悪化する「薬剤性鼻炎」のリスクが高まるので注意しましょう。

まとめ

今回は、花粉症市販薬の「強さ」について、ランキング形式で解説しました。あなたに合った市販薬を選ぶのが基本ですが、症状が重い、市販薬では効かないという場合は、我慢せずに専門医の力を借りるのが最善の策です。

特に、処方薬には市販されていない効果の高い薬や、あなたの症状に合わせた最適な組み合わせ治療という大きなメリットがあります。

「毎年、花粉症で本当につらい…」と感じているなら、ぜひ一度、ウチカラクリニックのオンライン診療にご相談ください。

自宅にいながら専門医の診察を受け、あなたに最適な処方薬を、シーズンが本格化する前から準備することができます。つらい季節を快適に乗り切りましょう!

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ウチカラクリニック代表医師

経歴

東海高校、神戸大学医学部医学科卒業。名古屋記念病院基本臨床研修プログラム修了。藤田医科大学救急総合内科、株式会社リコー専属産業医を経てMEDU株式会社(旧Preventive Room)創業。|ウチカラクリニック代表医師|一般社団法人 健康経営専門医機構理事|日本医師会認定産業医|労働衛生コンサルタント(保健衛生)
YouTubeチャンネル「 予防医学ch/医師監修」監修 著書に「40歳からの予防医学(ダイヤモンド社)」など多数。