
「デリケートゾーンのかゆみがつらい…」「膣カンジダ症を、飲み薬でしっかり治したい」
そんな、カンジダ症などの真菌(カビ)による感染症の治療に、広く使われているお薬が「フルコナゾール」です。先発医薬品の「ジフルカン」という名前でもよく知られています。
この記事では、そんなフルコナゾールについて、効果の仕組みや副作用、そして最も重要な「飲み合わせ」の注意点などを、医師が分かりやすく解説していきます。
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INDEX
フルコナゾールとは?効果は?
フルコナゾールは、「トリアゾール系抗真菌薬」という種類に分類される、真菌(カビ)感染症の治療薬です。細菌を殺す「抗菌薬(抗生物質)」とは異なり、真菌にだけ作用して、その増殖を抑え、死滅させます。
フルコナゾールは、先発医薬品の「ジフルカン」とそのジェネリック医薬品があり、いくつかの剤形があります。
- フルコナゾールカプセル50mg / 100mg
- フルコナゾール注射液(病院用)
- ジフルカンドライシロップ(主に小児用)※先発品のみの剤型
フルコナゾールの成分
有効成分は、その名の通り「フルコナゾール」です。
この成分は、真菌(カビ)の細胞に特有の仕組みに作用します。
- 真菌は、自身の体を守る「細胞膜」という壁を作るために、「エルゴステロール」という物質を必要とします。(人間の細胞膜はコレステロールから作られており、エルゴステロールは使いません。)
- フルコナゾールは、この「エルゴステロール」を作るための酵素の働きをブロックします。
- 材料を失った真菌は、正常な細胞膜を作れなくなり、壁が壊れて増殖できなくなり、やがて死滅します。
このように、真菌だけに特有の“弱点”を狙い撃ちするため、人間の細胞への影響が少なく、効果的に真菌を退治できます。
フルコナゾールの効果
様々な種類の真菌(特にカンジダやクリプトコッカス)に対して、殺菌的に作用します。
どんなときに使う?(適応疾患・部位)
- カンジダ症(膣カンジダ、口腔カンジダ、食道カンジダなど)
- クリプトコッカス症
- その他、造血幹細胞移植患者における深在性真菌症の予防など
フルコナゾールはオンライン診療で出せる?
「デリケートゾーンの症状で、病院に行くのが恥ずかしい…」「以前カンジダと診断された症状が再発したみたい…」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
フルコナゾールのような抗真菌薬も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
フルコナゾールに関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。
直接は病院にかかりづらいデリケートなお悩みでも、経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
フルコナゾールの使い方(用法・用量)
病気の種類によって用法・用量が大きく異なります。
膣カンジダ症の場合
通常、成人には1回150mg(例:50mgカプセルなら3錠)を、1回だけ服用します。
その他の感染症
症状に応じて、1日1回50mg〜400mgを、医師の指示通りに服用します。
フルコナゾールの副作用
副作用は比較的少ないお薬ですが、以下のような症状が出ることがあります。
副作用
- 胃腸症状:吐き気、腹痛、下痢など
- 頭痛
- 発疹
- 肝機能障害:頻度はまれですが、体がだるい、皮膚や白目が黄色くなるなどの症状に注意が必要です。
- 重い皮膚障害、血液障害なども、まれに報告されています。
副作用が出たときの対処法
何か異常を感じた場合は、自己判断で服用を中止せず、処方した医師や薬剤師に相談してください。
フルコナゾールの注意事項・禁忌
使ってはいけない方
- 過去にフルコナゾールの成分でアレルギー症状を起こしたことがある方(禁忌)
- 妊婦または妊娠している可能性のある女性(禁忌)
- 腎臓や肝臓に障害のある方
- 心臓に病気のある方
- ご高齢の方
併用に注意が必要な薬
重篤な副作用を引き起こす可能性があるため、以下の薬との併用は絶対に禁止(禁忌)されています。
- トリアゾラム(禁忌)
- エルゴタミン酒石酸塩(禁忌)
- 無水カフェイン(禁忌)
- イソプロピルアンチピリン(禁忌)
- ジヒドロエルゴタミン(禁忌)
- キニジン(禁忌)
- ピモジド(禁忌)
- アスナプレビル(禁忌)
- ダクラタスビル(禁忌)
- アスナプレビル(禁忌)
- ベクラブビル(禁忌)
- アゼルニジピン(禁忌)
- オルメサルタン(禁忌)
- メドキソミル(禁忌)
- アゼルニジピン(禁忌)
- ロミタピド(禁忌)
- ブロナンセリン(禁忌)
- ルラシドン(禁忌)
使用上の注意
飲んでいる薬・サプリは全て報告 | この薬は、他の薬の効果を強めてしまうことが非常に多いです。 日常的に飲んでいる市販薬(制酸薬など)、ハーブ、サプリメントも含め、必ず全て医師・薬剤師に報告してください。 |
自己判断で中断しない(再発・耐性化防止) | 症状が良くなったと感じても、真菌が完全にいなくなったわけではありません。医師の許可なく服用をやめてしまうと、症状が再発したり、薬が効きにくい菌(耐性菌)が生まれてしまう危険性があります。 |
妊娠計画中・授乳中の女性は必ず申告 | 妊娠中の方は服用できません。そのため、妊娠を計画している段階で、必ず医師にその旨を伝えてください。授乳中の方も、服用には特別な配慮が必要です。 |
アルコールは控える(肝障害リスク) | 治療中の飲酒は、肝臓への負担を増やし、肝障害のリスクを高める可能性があります。また、体の抵抗力を弱め、感染症の治りを遅らせることもあるため、控えるのが賢明です。 |
保管方法
- 直射日光・高温多湿を避け、室温で保管してください。
- 子どもの手の届かない場所に置いてください。
飲み忘れたら?
気づいた時点でできるだけ早く1回分を服用してください。
ただし、次に飲む時間が近い場合は、忘れた分はとばしましょう。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
※膣カンジダ症の1回だけの服用の場合は、飲み忘れに気づいたらすぐに医師に相談してください
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、フルコナゾールの処方やカンジダの治療も行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

フルコナゾールに市販薬はある?値段は?
市販薬
ありません。フルコナゾールは医師の処方が必要な医療用医薬品です。
ジェネリック名
この記事で紹介しているフルコナゾール自体がジェネリック医薬品です。
先発品は「ジフルカン」という名前で処方されています。
薬価
時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。
- ジフルカンカプセル50mg(先発品):約163.6円/カプセル
(3割負担の場合、自己負担額は1カプセルあたり約49円) - フルコナゾールカプセル50mg「サワイ」(ジェネリック):約33.5円/カプセル
(3割負担の場合、自己負担額は1カプセルあたり約10円) - ジフルカンカプセル100mg(先発品):約271.7円/カプセル
(3割負担の場合、自己負担額は1カプセルあたり約82円) - フルコナゾールカプセル100mg「サワイ」(ジェネリック):約57.0円/カプセル
(3割負担の場合、自己負担額は1カプセルあたり約17円)
※2025年6月27日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
添付文書
ジフルカンドライシロップ350mg/ジフルカンドライシロップ1400mg
よくある質問(FAQ)
Q. 妊娠中や授乳中でも使えますか?
いいえ、妊婦または妊娠している可能性のある方は、この薬を服用することができません(禁忌)。 授乳中の方も、原則として服用を避けるべきとされています。
Q. 子供でも使えますか?
はい、お子様のカンジダ症などにも使われます。 ただし、体重に応じて、ドライシロップなどで量を細かく調整する必要がありますので、必ず医師の指示に従ってください。
Q.どのくらいで効きますか?
膣カンジダ症の場合、服用後1〜3日程度で、かゆみなどの症状が和らいでくることが多いです。その他の感染症の場合は、病状によって異なります。
Q. 膣カンジダ症の治療で、1回飲むだけで本当に効くのですか?
はい。フルコナゾールは、体の中に長く留まる性質があるため、1回だけの服用でも、数日間にわたって効果が持続し、カンジダ菌を十分に退治することができます。これはこの薬の大きなメリットです。
Q. 細菌をやっつける抗生物質とは違うのですか?
全く違います。 抗生物質は「細菌」にしか効きません。フルコナゾールは「真菌(カビ)」にしか効きません。カンジダ症の時に間違って抗生物質を飲むと、善玉菌まで死んでしまい、かえってカンジダ菌が増えて症状が悪化します。
Q.運転してもいいですか?
はい、問題ありません。眠気を催す成分は入っていません。
Q.お酒と一緒に飲んでも大丈夫?
治療中の飲酒は避けてください。 フルコナゾールとアルコールの間に、特に重篤な相互作用は報告されていませんが、アルコールは体の免疫力を低下させ、感染症の治りを遅らせる可能性があります。また、肝臓への負担を増やすことも考えられます。
まとめ
フルコナゾール(ジフルカン)は、つらいカンジダ症などを治療する、効果の高い内服の抗真菌薬です。
特に、膣カンジダ症に対しては1回だけの服用で治療が完了することが多く、非常に便利です。 ただし、絶対に一緒に飲んではいけない薬が多数あること、そして妊娠中の方は服用できないことなど、非常に重要な注意点があります。
必ず医師や薬剤師に相談の上で、安全に服用しましょう。
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