水虫に効く市販薬!最強はどれ?早く治すには処方薬が一番?【医師監修】

水虫

「足の指の間が、ムズムズして我慢できない…」 「かかとがガサガサで、皮がポロポロむけてくる…」 「もしかして水虫?でも、病院に行くのは恥ずかしいし、時間もない…」

夏になると特に気になる、しつこい足のトラブル。水虫は日本人の数人に一人が経験するともいわれる身近な病気ですが、その不快感や見た目の悩みは深刻ですよね。「今年こそは本気で治したい!」と、ドラッグストアで最強の市販薬を探している方も多いのではないでしょうか。

この記事では、そんなあなたのために、水虫の原因やその薬について分かりやすく解説します!
正しい知識を身につけ、つらい症状から早く解放されましょう。

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水虫とは?その原因と3つの症状タイプ

水虫の正体は、「白癬菌(はくせんきん)」という真菌(カビの一種)です。

この白癬菌が、足の皮膚の最も外側にある「角質層」に寄生することで、かゆみや皮むけなどの症状を引き起こします。温泉やジムの足ふきマット、スリッパの共用などで、感染者の剥がれ落ちた角質に触れることで感染します。

水虫は、症状の現れ方によって主に3つのタイプに分けられます。

趾間型(しかんがた)

最も多いタイプで、足の指の間にできます。特に薬指と小指の間に多く見られます。
皮膚が白くふやけてジュクジュクしたり、皮がむけたりします。強いかゆみを伴うことが多いのが特徴です。

小水疱型(しょうすいほうがた)

足の裏や土踏まず、足の側面に米粒ほどの小さな水ぶくれができます。
水ぶくれが破れると、液体が出てくることも。こちらも強いかゆみを伴います。

角質増殖型(かくしつぞうしょくがた)

かかとを中心に、足の裏全体の皮膚が厚く、硬くなります。冬場にはひび割れて痛むことも。
このタイプはかゆみがほとんどないため、水虫だと気づかず、単なる乾燥や加齢によるものだと思い込んでいるケースが非常に多いです。

水虫薬の主な成分と働き

水虫薬の効果の核となるのは、白癬菌を退治する「抗真菌成分」です。市販薬には、作用の仕方が異なるいくつかの系統の成分が使われています。

系統特徴代表的な有効成分
アリルアミン系殺菌作用が強く、白癬菌を初期段階で殺す。テルビナフィン塩酸塩
ベンジルアミン系こちらも殺菌作用が強く、効果が高い。ブテナフィン塩酸塩
イミダゾール系菌の増殖を抑える静菌作用が中心。幅広いカビに効く。ラノコナゾール、ミコナゾール硝酸塩
チオカルバミン酸系角質への浸透性が良く、効果が持続しやすい。リラナフタート

これらに加え、つらいかゆみを抑える「鎮痒成分(クロタミトンなど)」や、赤み・炎症を抑える「抗炎症成分(グリチルレチン酸など)」が配合されている製品が多くあります。

水虫の市販薬、症状と剤形で選ぶのが正解!

「最強」の薬を求めるなら、強力な成分を選ぶのはもちろんですが、それ以上に「自分の症状タイプに合った剤形を選ぶ」ことが極めて重要です。

剤形の使い分け

  • クリーム:伸びが良く、ジュクジュク・カサカサどちらのタイプにも使える万能選手。迷ったらまずコレ。
  • 液体・スプレー:サラッとした使用感で、カサカサタイプ向き。ただし、傷や亀裂にしみることがあるので注意。
  • 軟膏:保湿力と保護力が高く、皮膚が厚くなったり、ひび割れたりしている角質増殖型に適しています。

おすすめの市販薬

商品名(例)主な抗真菌成分特徴
ラミシールATシリーズテルビナフィン塩酸塩殺菌力の高い医療用成分を配合。クリーム、液体、スプレーと剤形が豊富で、症状に合わせて選べる水虫薬の王道。
ブテナロックVαシリーズブテナフィン塩酸塩こちらも殺菌力が強力。かゆみ止めや抗炎症成分など、複数の有効成分を配合し、つらいかゆみにも素早くアプローチ。
ダマリングランデXテルビナフィン塩酸塩1日1回の使用で効果が持続。忙しくて何度も薬を塗りたくない方におすすめ。清涼感のある使い心地も特徴。
ピロエースZラノコナゾール殺菌力と浸透力を高めたイミダゾール系の薬。しつこい水虫に効果が期待できる。
エクシブシリーズテルビナフィン塩酸塩など女性も手に取りやすいパッケージ。足をきれいに見せる工夫や、心地よい香りなど、女性のニーズに応えた製品ラインナップ。

市販薬で治らないなら「処方薬」を

市販薬を1〜2週間使っても改善しない場合や、症状の範囲が広い場合は、皮膚科の受診を強くおすすめします。

その症状、本当に水虫?正確な診断を
足のかゆみや皮むけは、水虫ではなく接触皮膚炎(かぶれ)汗疱(かんぽう)といった全く別の病気の可能性もあります。
皮膚科では、顕微鏡で皮膚の一部を検査し、白癬菌がいるかどうかを確実に診断してくれます。間違った薬で悪化させるリスクを避けるためにも、これが最も重要です。

市販薬では治せない水虫
かかとがガサガサになる「角質増殖型」や、爪が白く厚くなる「爪水虫」は、薬が浸透しにくいため、市販の塗り薬だけで完治させるのは極めて困難です。

最適な薬を処方してくれる
医師は、症状やライフスタイルを考慮し、数ある抗真菌薬の中から最も効果が期待できる薬を選択してくれます。

つらい症状を長引かせない・悪化させないためには、自己判断で市販薬を使い続けるよりも、専門家である医師の診断を受けることが、結果的に回復への一番の近道なのです。

代表的な水虫の処方薬

皮膚科では、市販薬と同じ成分でも濃度が異なる場合や、医療用でしか使えない薬が処方されます。

ラミシールクリーム(テルビナフィン)

テルビナフィン
有効成分テルビナフィン塩酸塩(アリルアミン系)
働き(作用機序)真菌(カビ)の細胞膜をつくるのに必要な「エルゴステロール」という成分の合成を初期段階でブロックします。これにより、白癬菌を死滅させる強力な殺菌作用を発揮します。
ポイント市販薬としても有名ですが、医療現場でも水虫治療の第一選択薬として長く使われています。その高い殺菌力で、原因菌をしっかりと退治する、信頼性の高い薬です。

 

 

ゼフナートクリーム

有効成分リラナフタート(チオカルバミン酸系)
働き(作用機序)ラミシールと同様に、エルゴステロールの生合成を阻害することで殺菌的に作用します。
ポイント皮膚の角質層への浸透性が高く、長く留まる性質があります。そのため、1日1回の使用で効果が持続しやすく、塗り忘れが心配な方や、日中塗り直しが難しい方にも適しています。

 

ケトコナゾールクリーム(ニゾラールなど)

ケトコナゾール
有効成分ケトコナゾール(イミダゾール系)
働き(作用機序)こちらもエルゴステロールの生合成を阻害しますが、主に菌の増殖を抑える静菌作用によって効果を発揮します。
ポイント水虫(白癬菌)だけでなく、皮膚カンジダ症や癜風(でんぷう)、脂漏性皮膚炎の原因とされるマラセチア菌など、より幅広い種類の真菌に効果を示すのが最大の特徴です。

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完治と再発予防のために!自宅でできるケア

薬物治療と並行して、白癬菌が繁殖しにくい環境を作ることが完治への鍵です。

足を清潔に保つ

白癬菌の温床となる古い角質や、栄養源となる皮脂・汚れをしっかり洗い流すことが基本です。
石鹸をよく泡立て、ゴシゴシせず、足の指の間や爪の周りまで丁寧に洗いましょう。皮膚を傷つけると、菌が侵入しやすくなるため、洗いすぎも注意です。

しっかりと乾燥させる

白癬菌は高温多湿の環境を好みます。入浴後はもちろん、日中汗をかいた後も、清潔なタオルで水分を拭き取りましょう。
特に水分が残りやすい足の指の間は、タオルを指に挟むようにして一本ずつ丁寧に拭き取ってください。

通気性を良くする

一日中履いた靴の中は、汗によって高温多湿になり、白癬菌にとって絶好の繁殖場所となります。
同じ靴を毎日履くのは避け、最低でも2〜3足をローテーションさせて、履かない靴は風通しの良い場所でしっかり乾燥させましょう。また、通気性の悪い革靴やブーツを長時間履くのはなるべく避け、吸湿性の良い綿素材や、指の間のムレを防ぐ5本指ソックスを選ぶのもオススメです。

家族への感染を防ぐ

水虫は、感染者が歩いた床に落ちた角質(垢)に触れることで感染します。家庭内感染を防ぐため、バスマットや足ふきタオル、スリッパなどは個人専用にしましょう。
また、白癬菌は角質の中で生き続けます、リビングや脱衣所などの床はこまめに掃除機をかけ、菌が潜むエサをなくしましょう。

これらのセルフケアで水虫を予防、改善をしながら、
次のステップとして症状に合った薬を選んでいきましょう!

まとめ

今回は、しつこい水虫を治すための市販薬の選び方から、専門的な治療法までを解説しました。

水虫の原因は「白癬菌」というカビの一種であり、その症状タイプに合わせて適切な剤形の市販薬を選ぶことがセルフケアの第一歩です。しかし、かかとがガサガサになる角質増殖型や、市販薬を試しても一向に改善しない場合は、自己判断を続けずに皮膚科を受診することが重要です。なぜなら、皮膚科では顕微鏡による正確な診断のもと、あなたの症状に最も適した処方薬での治療が受けられるからです。

「病院に行くのは恥ずかしい」「忙しくて時間がない」という方には、自宅から専門医に相談できるオンライン診療という便利な選択肢もあります。

「最強の市販薬」を探し求めるよりも、専門医の診断のもとで「あなたに最適な薬」を正しく使い切り、足を清潔・乾燥に保つ日々のケアを続けることこそが、今年こそ水虫と決別するための唯一で確実な道筋です。

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ウチカラクリニック代表医師

経歴

東海高校、神戸大学医学部医学科卒業。名古屋記念病院基本臨床研修プログラム修了。藤田医科大学救急総合内科、株式会社リコー専属産業医を経てMEDU株式会社(旧Preventive Room)創業。|ウチカラクリニック代表医師|一般社団法人 健康経営専門医機構理事|日本医師会認定産業医|労働衛生コンサルタント(保健衛生)
YouTubeチャンネル「 予防医学ch/医師監修」監修 著書に「40歳からの予防医学(ダイヤモンド社)」など多数。