
「赤ちゃんの湿疹に、ステロイドではない優しい薬を使いたい」「顔の皮膚炎がなかなか治らない…」
そんな、比較的マイルドな皮膚の炎症に対して、特にお子様や顔などのデリケートな部位に、非常に広く使われているのが「コンベック」です。 ステロイドを含まない、非ステロイド性の抗炎症薬として、安全性が高いのが大きな特徴です。
この記事では、そんなコンベックについて、効果の仕組みや副作用、そしてステロイドとの違いなどを、医師が分かりやすく解説していきます。
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コンベック軟膏とは?効果は?
コンベックは、「非ステロイド性抗炎症外用薬(NSAIDs)」に分類される塗り薬です。ステロイドとは異なる仕組みで、皮膚の赤みやかゆみといった「炎症」を穏やかに鎮める働きがあります。
コンベックには、使用感や塗る場所に合わせて、2つの剤形があります。
- コンベック軟膏5%:油性の基剤で、刺激が少なく、皮膚を保護する効果も高い。
- コンベッククリーム5%:水性の基剤で、ベタつきが少なく、さっぱりとした使用感。
コンベック軟膏の成分・作用機序(しくみ)
有効成分は「ウフェナマート」です。
湿疹や皮膚炎は、皮膚で「炎症」が起きている状態です。コンベックの有効成分ウフェナマートは、この炎症の原因となる炎症物質(プロスタグランジンなど)が作られるのをブロックします。
ステロイドほどの強力さはありませんが、穏やかに炎症を鎮めることで、赤みやかゆみを和らげます。
コンベック軟膏の効果
穏やかな抗炎症作用により、様々な皮膚の炎症症状を改善します。
- 皮膚の赤み、腫れ、かゆみ
- 湿疹、皮膚炎、かぶれ
- おむつかぶれ
どんなときに使う?(適応疾患・部位)
- 急性湿疹、慢性湿疹、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、おむつ皮膚炎、帯状疱疹 など
※ただし、感染症(とびひ、水虫、ヘルペスなど)には効果がありません。
コンベック軟膏はオンライン診療で出せる?
「赤ちゃんのおむつかぶれがなかなか治らない…」「軽い皮膚炎で、薬だけ処方してほしい」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
コンベック軟膏のような比較的マイルドなお薬も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
コンベック軟膏に関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。
特に慢性的な皮膚疾患で継続的なケアが必要な方にとっては、通院の負担を大きく減らすことができます。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
コンベック軟膏の使い方(用法・用量)
通常、1日数回、適量を患部に塗布します。
お風呂上がりなど、患部とその周りを清潔にしてから、優しく塗り広げます。症状や部位によって異なります。

1回あたりの塗る量の目安として、成人の人差し指の第一関節までチューブから出した量(約0.5g)で、大人の手のひら2枚分くらいの面積に塗るのが「フィンガーティップユニット(FTU)」という考え方です。医師や薬剤師から具体的な量の指導を受けましょう。
コンベック軟膏の副作用
副作用
ごくまれに、塗った場所の局所的な症状が出ることがあります。
- 皮膚刺激感:ほてり感、ヒリヒリ感
- かゆみ、赤み
副作用は非常に少なく、安全性が高いことが最大の特徴です。
副作用が出たときの対処法
上記のような症状が現れたり、いつもと違う異常を感じたりした場合は、使用を中止し、処方した医師や薬剤師に相談してください。
コンベック軟膏の注意事項・禁忌
使ってはいけない方
- 過去にコンベックの成分でアレルギー症状を起こしたことがある方(禁忌)
併用に注意が必要な薬
- 他のNSAID外用薬(スリーピングパック・鎮痛消炎貼付剤など)
→ 重ね塗りで皮膚刺激や乾燥が強まるおそれ。 - ステロイド外用薬(ロコイド、リンデロンなど)
→ 目的が重複し、必要以上の薬剤負荷や副作用リスクが高まる。 - 密封性の高い粘着テープ剤・パップ剤
→ 浸透が過度に高まり、かぶれや刺激感が出やすい。
使用上の注意
塗り方のコツ(清潔・優しく・入浴後) | 清潔な手で、患部に優しく塗り広げてください。強くこすり込むと、かえって刺激になることがあります。 入浴後5分以内など、皮膚が潤っている状態で保湿剤を塗り、その上から薬を塗ると、より効果的です。 |
紫外線対策を心がける | 炎症がある皮膚は、紫外線によって症状が悪化したり、色素沈着を起こしたりしやすくなります。治療中は、日焼け止めや帽子などで肌を守りましょう。 |
アルコールは控えめに | アルコールを飲むと、皮膚の血流が増え、一時的に赤みやかゆみが強まることがあります。治療中は控えるのが望ましいです。 |
目や口には入らないように注意 | 眼科用・口腔用ではないため、目や口の中には絶対に入らないようにしてください。万が一入ってしまった場合は、すぐに水で十分に洗い流してください。 |
ただれや、じゅくじゅくした傷には注意 | 症状がひどいびらん面や潰瘍への使用は、刺激を感じることがあるため、避けることがあります。 |
保管方法
- 直射日光・高温多湿を避け、室温で保管してください。
- 子どもの手の届かない場所に置いてください。
使い忘れたら?
気づいた時点で塗ってください。
1日数回塗るお薬なので、神経質になる必要はありません。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、コンベック軟膏の処方や肌トラブルの治療も行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

コンベック軟膏に市販薬はある?値段は?
市販薬
有効成分「ウフェナマート」を配合した市販薬があります。
例えば「キュアレアa」や「トレンタムGクリーム」などがこれにあたります。
ジェネリック名
ジェネリック医薬品(後発品)があります。
「フエナゾール軟膏/クリーム5 %「製薬会社名」」という名称で発売されています。
薬価
- コンベック軟膏(先発品):1gあたり 約13.2円
(3割負担の場合、自己負担額は1gあたり約4円) - フエナゾール軟膏(ジェネリック):1gあたり 約13.8円
(3割負担の場合、自己負担額は1gあたり約4円)
※2025年7月16日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
添付文書
よくある質問(FAQ)
Q.妊娠中や授乳中でも使えますか?
塗り薬なので全身への影響は少ないですが、自己判断で使用せず、必ず医師に相談してください。
Q.子供でも使えますか?
はい、コンベックの最も大きな特徴の一つは、赤ちゃん(乳幼児)からでも安心して使えることです。作用がマイルドなため、お子様のおむつかぶれや湿疹に、非常に広く処方されます。
Q.ステロイドの塗り薬とは違うのですか?
全く違います。コンベックは非ステロイド性の抗炎症薬です。ステロイドにあるような、皮膚が薄くなるなどの副作用の心配がほとんどないため、顔などのデリケートな部位や、広範囲に、比較的長期間使いやすいのが最大のメリットです。ただし、炎症を抑える力は、ステロイドに比べて穏やかです。
Q.どのくらいで効きますか?
作用が穏やかなため、ステロイドのような即効性はありません。個人差はありますが、数日間、継続して使用することで、徐々に赤みやかゆみが和らいでくるのを感じられることが多いです。
Q.保湿剤(ヒルドイドなど)との違いは?
保湿剤は、あくまで皮膚に潤いを与え、バリア機能を高めるのが目的です。一方、コンベックは、赤みやかゆみの原因である「炎症」そのものを鎮める働きがあります。症状に応じて、保湿剤と併用されることも多いです。
まとめ
コンベック軟膏は、湿疹や皮膚炎の「炎症」を穏やかに鎮める、非ステロイド性の塗り薬です。
副作用が非常に少なく、赤ちゃんや顔にも安心して使える安全性の高さが大きな特徴です。 ステロイドほどの即効性や強さはありませんが、マイルドな皮膚トラブルの治療や、症状が落ち着いた後の維持療法として、非常に頼りになるお薬です。
医師の指示通りに正しく使い、健やかな肌を目指しましょう。
ウチカラクリニックのオンライン診療でもコンベック軟膏をはじめとしたお薬の処方は可能です。気になる方はぜひお気軽にご相談ください。
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