鼻づまりに効く市販薬!最強はどれ?早く治すには処方薬が一番?【医師監修】

鼻づまり

「鼻が詰まって息が苦しい…」 「口呼吸になって朝起きると喉がカラカラ…」 「仕事や勉強にまったく集中できない!」

しつこくて不快な鼻づまりは、本当につらいですよね。一刻も早くスッキリさせたいと、ドラッグストアで「一番効く市販薬はどれだろう?」と探している方も多いのではないでしょうか。

しかし、鼻づまりの原因は様々で、症状に合わない薬を選んでも効果は期待できません。それどころか、使い方を間違えると悪化させてしまうことさえあります。

この記事では、そんなあなたのために、鼻づまりの原因から市販薬の選び方まで、詳しく解説します。もう薬選びで迷わない、あなたに最適な鼻づまり解消法を見つけましょう!

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鼻づまりとは?原因や症状

鼻の内部の「鼻腔(びくう)」が狭くなることで起こっています。

その主な原因は、「鼻の粘膜の腫れ」「鼻水による詰まり」の2つです。

アレルギー性鼻炎

花粉やハウスダストなど、特定のアレルゲンに反応して鼻の粘膜が炎症を起こし、腫れてしまいます。

サラサラした鼻水が特徴です。

風邪(急性鼻炎)

ウイルス感染によって鼻の粘膜が炎症を起こし、腫れます。

初期はサラサラ、後に粘り気のある鼻水に変化することがあります。

副鼻腔炎(蓄膿症)

風邪などをきっかけに、鼻の奥にある「副鼻腔」という空洞に細菌が感染し、膿が溜まります。

黄色や緑色のネバネバした鼻水や、頭痛、顔の圧迫感が特徴です。

血管運動性鼻炎

寒暖差やストレスなどが引き金となり、自律神経のバランスが乱れて鼻の粘膜が腫れることがあります。

アレルギー検査をしても原因が特定できない場合に疑われます。

鼻づまり薬の主な成分と働き

鼻づまり薬には、鼻に直接噴射する「点鼻薬」と、体の中から効く「内服薬」があり、それぞれ異なる成分が使われています。

点鼻薬の主な成分

成分の種類働き代表的な有効成分
血管収縮薬腫れた鼻粘膜の血管を収縮させ、即効で鼻の通りを良くする。ナファゾリン塩酸塩、テトラヒドロゾリン塩酸塩 など
ステロイド鼻粘膜の炎症を強力に抑え、腫れやくしゃみ、鼻水を鎮める。ベクロメタゾンプロピオン酸エステル など
抗アレルギー成分アレルギー反応を引き起こす物質の放出を抑える。クロモグリク酸ナトリウム など

内服薬の主な成分

成分の種類働き代表的な有効成分
抗ヒスタミン薬アレルギー症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり)の原因となるヒスタミンの働きをブロックする。フェキソフェナジン塩酸塩、ロラタジン など
血管収縮薬鼻粘膜の血管の充血を抑え、腫れを和らげる。プソイドエフェドリン塩酸塩 など
去痰薬・粘液調整薬ドロドロの鼻水をサラサラにし、排出しやすくする。L-カルボシステイン、ブロムヘキシン塩酸塩 など

鼻づまりにおすすめの市販薬ランキング

即効性が欲しい時の「血管収縮点鼻薬」

即効性は抜群ですが、7日以上の長期連用はかえって鼻づまりを悪化させる「薬剤性鼻炎」のリスクがあります。一時的な使用に留めましょう。

商品名(例)主な有効成分特徴
ナザール「スプレー」ナファゾリン塩酸塩定番の点鼻薬。シンプルな血管収縮薬で、つらい鼻づまりを素早く解消。クールな使い心地のタイプも。
AGアレルカットEXcテトラヒドロゾリン塩酸塩
+ステロイド+抗アレルギー成分
最強を求めるならコレ。血管収縮・ステロイド・抗アレルギーなど有効成分を全部配合。アレルギー症状全般に。

花粉などアレルギー性の鼻づまりに「ステロイド点鼻薬」

血管収縮薬を含まないため、継続的に使用でき、アレルギー症状を元から抑えます。

商品名(例)主な有効成分特徴
ナザールAR
<季節性アレルギー専用>
ベクロメタゾン
プロピオン酸エステル
医療用と同成分・同量配合。花粉による鼻づまり・鼻水・くしゃみに優れた効果を発揮。1日2回タイプ。
パブロン鼻炎アタックJL
<季節性アレルギー専用>
ベクロメタゾン
プロピオン酸エステル
こちらも医療用と同成分。患部にとどまりやすいジェル状の薬液が特徴。

アレルギー性の鼻づまりに「眠くなりにくい飲み薬」

アレルギー性の鼻づまりに。仕事や勉強、運転をする方におすすめです。

商品名(例)主な有効成分特徴
アレグラFXフェキソフェナジン塩酸塩眠くなりにくいアレルギー薬の代表格。脳に影響を与えにくく、パフォーマンスの低下が起こりにくい。1日2回服用。
クラリチンEXロラタジンこちらも眠くなりにくい第2世代抗ヒスタミン薬。1日1回の服用で効果が24時間持続するのが大きなメリット。

 

ドロドロの鼻水が原因の鼻づまりに

風邪や副鼻腔炎(蓄膿症)が疑われる場合は、膿や鼻水を排出しやすくする薬を選びましょう。

商品名(例)主な有効成分特徴
チクナインa漢方薬「辛夷清肺湯」副鼻腔炎(蓄膿症)に。9種類の生薬が、鼻の奥の炎症を鎮め、膿の排出を促して呼吸を楽にする。
ストナジェルサイナスEXブロムヘキシン塩酸塩
+ベラドンナ総アルカロイドなど
風邪による鼻水・鼻づまりに。鼻水を出しやすくする成分と、鼻水を抑える成分をダブルで配合。

市販薬で治らないなら「処方薬」を

市販薬を試しても改善しない、または2週間以上続く鼻づまりは、専門医の診断を受けるのが完治への近道です。

強力なステロイド点鼻薬が使える
医療用のステロイド点鼻薬は種類が豊富で、1日1回の使用で済むものや、より副作用が少なく効果の高いものが処方されます。

原因に合わせた的確な治療ができる
副鼻腔炎が疑われる場合、去痰薬「カルボシステイン」や、原因菌を殺す「抗生物質」が必要になることがありますが、これらは医師の診断なしには処方できません。

薬剤性鼻炎の治療と予防
市販の血管収縮点鼻薬の使いすぎで悪化した「薬剤性鼻炎」は、専門的な指導のもとで適切な薬に切り替える必要があります。

つらい症状を長引かせない・悪化させないためには、自己判断で市販薬を使い続けるよりも、専門家である医師の診断を受けることが、結果的に回復への一番の近道なのです。

代表的な鼻づまりの処方薬

病院では、市販薬と同じ成分でも濃度が異なる場合や、医療用でしか使えない薬が処方されます。

ステロイド点鼻薬

アラミスト点鼻液

アラミスト
有効成分フルチカゾンフランカルボン酸エステル
働き(作用機序)強力な抗炎症作用を持つステロイド成分が、鼻の粘膜で起きているアレルギー反応による炎症を根本から鎮めます。これにより、くしゃみ・鼻水・鼻づまりといった症状を改善します。
ポイント1日1回の噴霧で24時間効果が持続します。デバイスが横押し型で噴霧が霧状のため、液だれしにくく、お子様からお年寄りまで使いやすいのが特徴です。

 

ナゾネックス点鼻液

ナゾネックス
有効成分モメタゾンフランカルボン酸エステル
働き(作用機序)こちらも強力な抗炎症作用を持つステロイド成分です。アレルギー反応に関わる様々な物質(サイトカインなど)の産生を抑え、鼻の粘膜の過剰な反応を抑制します。
ポイントアラミストと同様に1日1回で効果が持続します。全身への吸収が非常に少なくなるように設計されており、ステロイドの全身性の副作用が出にくいのが特徴です。

 

去痰薬(粘液調整薬)

カルボシステイン(ムコダインなど)

L-Carbocisteine
有効成分L-カルボシステイン
働き(作用機序)ドロドロと粘り気の強い鼻水の原因となる粘液の成分バランスを整えます。また、傷んだ鼻の粘膜を修復する作用もあり、鼻水をサラサラにして排出しやすくします。
ポイント副鼻腔炎(蓄膿症)や、ネバネバした鼻水が喉に流れる後鼻漏(こうびろう)の治療には欠かせない基本の薬です。咳の治療における痰切り薬としても広く使われます。

 

抗アレルギー薬(内服)

ビラノア錠

ビラノア錠
有効成分ビラスチン
働き(作用機序)第2世代の抗ヒスタミン薬。アレルギー症状を引き起こす物質「ヒスタミン」が、体中のH1受容体というスイッチに結合するのをブロックし、くしゃみ・鼻水・鼻づまりを抑えます。
ポイント眠気の副作用が非常に出にくく、効果の発現が比較的早いのが特徴です。ただし、食事の影響を受けやすいため、「空腹時」に服用する必要があります。

 

ルパフィン錠

ルパフィン
有効成分ルパタジンフマル酸塩
働き(作用機序)アレルギー症状を引き起こす「ヒスタミン」をブロックする作用に加え、もう一つの原因物質である「PAF(血小板活性化因子)」も抑える、国内唯一のデュアルアクションが特徴です。
ポイント2つの原因物質を抑えるため、特にしつこい鼻づまりに対して高い効果が期待できます。他の抗ヒスタミン薬で効果が不十分だった場合に試されることもあります。

 

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自宅でできる鼻づまりケア

薬物治療と並行して、セルフケアを行うことが症状の改善の鍵です。

鼻うがい

鼻の中を洗浄し、花粉やウイルス、ホコリなどを洗い流します。鼻の粘膜の乾燥も防げます。

部屋の加湿

空気が乾燥すると鼻の粘膜も乾燥し、刺激を受けやすくなります。加湿器などで湿度を50~60%に保ちましょう。

体を温める

蒸しタオルで鼻を温めたり、温かい飲み物を飲んだりすると、鼻の血行が良くなり一時的に通りが良くなります。

ツボ押し

鼻の両脇にある「迎香(げいこう)」というツボを、気持ちいいと感じる強さで数秒押すのを繰り返します。

これらのセルフケアで鼻づまりを予防、改善をしながら、
次のステップとして症状に合った薬を選んでいきましょう!

鼻づまりのよくある質問

Q.点鼻薬は使い続けると効かなくなるって本当?

「ナザール」などに含まれる血管収縮薬は、長期間(1週間以上)連用すると、かえって鼻の粘膜が腫れてしまう「薬剤性鼻炎」になるリスクがあります。

一方、アレルギー治療で使われるステロイド点鼻薬は、継続して使用することで効果を発揮する薬なので、医師の指示通りに毎日使い続けることが大切です。

Q.眠くならない鼻づまりの薬はありますか?

内服薬では「アレグラFX」や「クラリチンEX」が眠くなりにくいことで知られています。

点鼻薬や漢方薬は、眠くなる成分を含んでいないため、日中の仕事や運転に影響を与えたくない方におすすめです。

Q.副鼻腔炎とアレルギー性鼻炎の違いは?

最も分かりやすい違いは鼻水の状態です。

アレルギー性鼻炎は透明でサラサラした鼻水が多いのに対し、副鼻腔炎は黄色や緑色でネバネバした鼻水が出ることが特徴です。顔の圧迫感や頭痛を伴う場合も副鼻腔炎が疑われます。

まとめ

今回は、つらい鼻づまりを解消するための市販薬の選び方や、専門的な治療法について解説しました。鼻づまりの原因は一つではなく、症状に合った薬を選ぶことが何よりも重要です。

特に、市販の血管収縮点鼻薬の長期連用は避け、2週間以上症状が続く場合は、必ず専門医に相談しましょう。

処方薬には、市販薬より効果が高く、あなたの症状の根本原因にアプローチできる薬が多くあります。

つらい鼻づまりを我慢せず、ウチカラクリニックのオンライン診療などを活用して専門医に相談し、スッキリと快適な毎日を取り戻しましょう!

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ウチカラクリニック代表医師

経歴

東海高校、神戸大学医学部医学科卒業。名古屋記念病院基本臨床研修プログラム修了。藤田医科大学救急総合内科、株式会社リコー専属産業医を経てMEDU株式会社(旧Preventive Room)創業。|ウチカラクリニック代表医師|一般社団法人 健康経営専門医機構理事|日本医師会認定産業医|労働衛生コンサルタント(保健衛生)
YouTubeチャンネル「 予防医学ch/医師監修」監修 著書に「40歳からの予防医学(ダイヤモンド社)」など多数。