メインテートの効果・副作用を医師が解説【高血圧の治療に】

メインテート

「健康診断で血圧が高めと言われた」 「動悸や息切れが気になる」 「心臓の定期的なお薬として処方された」

このようなとき、病院で「メインテート錠」というお薬を受け取った方もいるかもしれません。

今回は、心臓と血圧のお薬であるメインテートについて、どのような効果や特徴があるのか、副作用や注意点などを、基本から医師がやさしく解説していきます。

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※医師の判断で希望のお薬が処方できない場合があります。

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メインテートは錠剤タイプのお薬で、0.625mg、2.5mg、5mgという3つの規格があります。患者さんの病気や状態に合わせて、適切な量が処方されます。

メインテートの成分

有効成分は「ビソプロロールフマル酸塩」です。

この成分は、体の興奮や緊張に関わる「交感神経」が心臓に働きかけるのをブロックする「β(ベータ)遮断薬」というグループに属します。

特にメインテートは、心臓に多く存在する「β1受容体」という部分を選んでブロックするのが特徴です(β1選択性)。

これにより、気管支などへの影響を少なくしつつ、効率よく心臓の過剰な働きを抑え、心拍数をゆっくりさせることができます。

メインテート効果

メインテートには、主に以下のような効果が期待できます。

  • 心臓を保護する効果: 心臓の拍動を穏やかにし、心臓が血液を送り出す際の負担を軽くします。
  • 血圧を下げる効果: 心臓から送り出される血液の量が穏やかになることで、血圧が下がります。
  • 不整脈を改善する効果: 速くなりすぎた脈拍(頻脈)を整え、動悸などの症状を和らげます。

どんなときに使う?(適応疾患・部位)

これらの効果により、メインテートは以下のような病気(適応疾患)の治療に用いられます。

  • 本態性高血圧症(軽症~中等症)
  • 狭心症
  • 心室性期外収縮
  • 慢性心不全
  • 頻脈性心房細動

メインテートはオンライン診療で出せる?

「高血圧で薬が必要」「急に症状が出たけど、病院に行く時間がない…」

そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。

メインテートのようなお薬も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。

ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。

ウチカラクリニックでも、
メインテートに関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。

特に、症状が安定している場合の継続処方や、お薬への切り替え相談などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。

メインテートの使い方(用法・用量

メインテートの飲み方は、治療する病気によって異なります。

  • 高血圧症、狭心症、心室性期外収縮の場合: 通常、成人1日1回、5mgから服用します。
  • 慢性心不全の場合: 命に関わる病気のため、通常、成人1日1回、0.625mgというごく少量から飲み始め、体の状態を慎重に見ながら、数週間かけて少しずつ維持量まで増やしていきます。

メインテートの副作用

主な副作用

主な副作用として、徐脈(脈がゆっくりになりすぎる)めまいふらつきだるさ・倦怠感などが報告されています。特に飲み始めや量を増やしたときに感じやすいことがあります。

まれですが、注意すべき重大な副作用として、心不全や完全房室ブロック(心臓の電気信号がうまく伝わらなくなる状態)、重度の徐脈などがあります。

副作用が出たときの対処法

めまいやふらつきがひどい場合は、転倒のリスクがあります。立ち上がるときは、ゆっくり動くように心がけましょう。
飲み始めにだるさ・倦怠感を感じることがありますが、体が慣れてくると軽くなることも多いです。

症状が強い場合や、息苦しさ、ひどいむくみ、失神しそうになる感じなどがあれば、我慢せずにすぐに医師や薬剤師に相談してください。

メインテートの注意事項(禁忌)

使ってはいけない方

  • 本剤の成分でアレルギー症状を起こしたことがある方 (禁忌)
  • 喘息や気管支の病気がある方 (禁忌)※症状を悪化させる可能性
  • 重い徐脈や心不全、低血圧のある方 (禁忌)
  • 重度の末梢循環障害のある方 (禁忌)
  • 未治療の褐色細胞腫又はパラガングリオーマがある方 (禁忌)
  • 糖尿病の方 (禁忌)※低血糖の症状(動悸など)を隠してしまう可能性
  • 高齢の方

 

併用に注意が必要な薬

  • 他の血圧の薬や心臓の薬(作用が強まりすぎることがあります)
  • 血糖を下げる薬(インスリンなど)
  • 一部の痛み止め(非ステロイド性抗炎症薬)
  • 一部の精神疾患治療薬

 

使用上の注意

自己判断で中止しない血圧が正常に保たれていても、それは薬の効果によるものです。自己判断で服用をやめると、血圧が急にリバウンドする危険性があります。
血圧測定の習慣を毎日、家庭で血圧を測定し、記録することは、治療効果の確認と副作用の早期発見のために非常に重要です。
めまい・ふらつきに注意立ちくらみが起こりやすいので、日常生活での動作はゆっくり行いましょう。
塩分制限と運動で薬の効き目を後押し1日6g未満の減塩や、ウォーキングなどの適度な運動は、血圧を下げる上で非常に効果的です。薬だけに頼るのではなく、生活習慣を一緒に見直すことで、より良い血圧コントロールを目指せます。

保管方法

  • 直射日光・高温多湿を避け、室温で保管してください。
  • 子どもの手の届かない場所へ。

飲み忘れたら?

気づいた時点で、忘れた分を服用してください。

ただし、次に飲む時間が近い場合は、1回分をとばしましょう。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。脈が遅くなりすぎたり、血圧が下がりすぎたりする危険があります。

ウチカラクリニックのオンライン診療でも、メインテートをはじめとしたお薬の処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

メインテートに市販薬はある?値段は?

市販薬

2025年8月現在、メインテートと同じ成分の市販薬は販売されていません。

必ず医師の処方が必要なお薬です。

ジェネリック

ジェネリック医薬品(後発品)は多数あります。

「ビソプロロールフマル酸塩錠」という名前で、様々な製薬会社から発売されており、お薬代の負担を軽くすることができます。

薬価

時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。

※2025年8月8日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。

添付文書

メインテート錠0.625mg/メインテート錠2.5mg/メインテート錠5mg

よくある質問(FAQ)

Q.子供でも使えますか?

小児に対する安全性は確立されていないため、基本的には使用されません。

Q.妊婦や授乳中でも使えますか?

妊娠中・授乳中の方は、自己判断で服用することはできません。治療上の有益性が危険性を上回ると医師が判断した場合にのみ、慎重に処方されます。必ず医師にご相談ください。

Q.どのくらいで効きますか?

服用後、数時間で心拍数や血圧に変化が見られ始めますが、安定した効果が得られるまでには1〜2週間かかることもあります。焦らず、医師の指示通りに服用を続けることが大切です。

Q.運転やお酒への影響はありますか?

アルコールには血管を広げる作用があるため、メインテートと同時に飲むと、血圧が下がりすぎてめまいやふらつきが強く出ることがあります。
服用中の飲酒は控えるか、飲む場合はごく少量に留めるのが賢明です。

Q.飲むと眠くなりますか?運転はできますか?

眠くなる成分ではありませんが、副作用でめまい・ふらつきが起こることがあります。そのため、服用中は車の運転や危険な作業には十分な注意が必要です。

Q.アーチスト(カルベジロール)との違いは?

どちらも心臓を休ませるβ遮断薬ですが、少しタイプが違います。

  • メインテート: 主に心臓に選択的に作用し、心臓を休ませるのに特化しています。
  • アーチスト: 心臓を休ませる作用と、血管を広げる作用の両方を持ち合わせています。 どちらが良いかは、患者さんの病気の状態や体質によって医師が判断します。

 

メインテートの処方はウチカラクリニックのオンライン診療で!

メインテートは、心臓の負担を減らし、血圧や脈拍をコントロールする上で非常に重要な役割を果たすお薬です。効果が高い反面、「急にやめられない」など、自己判断が禁物のお薬でもあります。必ず医師の指示通りに、きちんと服用を続けましょう。

高血圧などの慢性疾患は、継続的な治療が不可欠です。しかし、「仕事が忙しくて通院の時間がとれない」「病院が遠くて大変」といった理由で、治療が中断しがちになる方も少なくありません。

そんな方には、ウチカラクリニックのオンライン診療がおすすめです。

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通院の負担を減らし、ご自身のペースで治療を続けられます。高血圧の治療や継続的なお薬の処方について、ぜひお気軽にウチカラクリニックにご相談ください。

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ウチカラクリニック代表医師

経歴

東海高校、神戸大学医学部医学科卒業。名古屋記念病院基本臨床研修プログラム修了。藤田医科大学救急総合内科、株式会社リコー専属産業医を経てMEDU株式会社(旧Preventive Room)創業。|ウチカラクリニック代表医師|一般社団法人 健康経営専門医機構理事|日本医師会認定産業医|労働衛生コンサルタント(保健衛生)
YouTubeチャンネル「 予防医学ch/医師監修」監修 著書に「40歳からの予防医学(ダイヤモンド社)」など多数。