オセルタミビルとは?効果や副作用を医師が解説!【タミフルとの違いは?】

オセルタミビル

「インフルエンザと診断され、『オセルタミビル』という薬を処方された」 「以前はタミフルだったけど、薬局でジェネリックのオセルタミビルに変わった」

そんな、つらいインフルエンザの治療で処方される代表的なお薬が「オセルタミビル」です。先発品である「タミフル」のジェネリック医薬品として、非常に広く使われています。

今回は、このオセルタミビルがどのようなお薬なのか、その効果の仕組みや副作用、そして効果を最大限に引き出すための最も大切な「飲むタイミング」について、基本からやさしく解説していきます。

 

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※医師の判断で希望のお薬が処方できない場合があります。

 

オセルタミビルとは?効果は?

オセルタミビルは、「抗インフルエンザウイルス薬」といい、インフルエンザウイルスの増殖を抑え込むお薬です。これは、先発医薬品「タミフル」のジェネリック医薬品(後発医薬品)であり、効果や安全性は全く同じです。

インフルエンザウイルスにのみ効果があり、普通の風邪(かぜ)の原因となるウイルスには効果がありません。症状を和らげるだけでなく、インフルエンザにかかってしまった人との濃厚接触後の「予防」にも使うことができます。

オセルタミビルには、カプセルと、お子さん向けのドライシロップ(粉薬)があります。

  • オセルタミビルカプセル75: 主に大人や、体重37.5kg以上のお子さんに使われます。
  • オセルタミビルドライシロップ3%: 体重に合わせて量を細かく調整できる、甘みのある粉薬です。

 

 

オセルタミビルの成分

有効成分は「オセルタミビルリン酸塩」です。

インフルエンザウイルスは、体の中の細胞に侵入して、自分のコピーをたくさん作って増殖します。そして、新しく作られたウイルスたちは、細胞から飛び出して次の細胞へと感染を広げていきます。 こ
の「細胞から飛び出す」ときに、ウイルスは「ノイラミニダーゼ」という成分を使います。

オセルタミビルは、ノイラミニダーゼを邪魔して使えなくする働きをします。 これを壊されたウイルスは、細胞から飛び出すことができず、閉じ込められてしまいます。その結果、ウイルスが体内で広がるのを防ぎ、症状の悪化を抑えて回復を早めるのです。

オセルタミビルの効果

  • インフルエンザウイルスの増殖を抑える効果
  • 発熱期間を短縮し、症状を和らげる効果
  • インフルエンザの発症を予防する効果

どんなときに使う?(適応疾患・部位)

  • A型またはB型インフルエンザウイルス感染症の治療と予防

  

オセルタミビルはオンライン診療で出せる?

「インフルエンザになってしまって薬が必要」「急に症状が出たけど、病院に行く時間がない…」

そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。

オセルタミビルのようなお薬も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。

ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。

ウチカラクリニックでも、
オセルタミビルに関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。

特に、症状が安定している場合の継続処方や、お薬への切り替え相談などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。

オセルタミビルの使い方(用法・用量)

治療の場合
通常、成人には1回1カプセル(75mg)を、1日2回(朝・晩)、5日間服用します。

予防の場合
通常、成人には1回1カプセル(75mg)を、1日1回、7~10日間服用します。

治療でオセルタミビルを飲む場合、症状が出てから48時間(2日)以内に飲み始める必要があります。ウイルスが増えきってからでは、十分な効果が期待できません。予防の場合は接触から48時間(2日)以内の服用が必要です。

 

症状が出てから48時間以上経ってしまったら?

なぜ「48時間」が重要なのか

これは、インフルエンザウイルスが体内で増えるスピードに関係しています。

ウイルスは症状が出てから最初の48時間で最も活発に増殖します。

オセルタミビルはこの増殖を抑える薬なので、ウイルスが増えきってしまった後では、効果が限定的になってしまうのです。

 

48時間を過ぎた場合の考え方

  • 健康な成人の場合:
    48時間を過ぎてからの服用は、症状の期間を短くする効果がほとんど期待できないため、基本的には推奨されません。
     
  • 重症化リスクが高い方の場合:
    ただし、高齢の方や、ぜんそく・心臓病などの持病をお持ちの方、症状が非常に重い方など、重症化するリスクが高いと医師が判断した場合には、ウイルスの量を少しでも減らす目的で、48時間を過ぎていても治療を開始することがあります。

 

自己判断で「もう遅いから」と諦めずに、まずは医師に相談し、指示を仰ぐことが大切です。

 

オセルタミビルの効き目はいつから?

オセルタミビルは、解熱剤のように飲んですぐに熱が下がる、という種類のお薬ではありません。ウイルスの増殖を抑え込むことで、体がウイルスと闘うのを助け、回復を早めるお薬です。

体質や症状によりますが、服用を始めると、服用しなかった場合と比べて発熱期間が1日~2日程度短縮される効果が期待できます。多くの場合、服用を始めてから2日目くらいには、高熱や体の痛みが和らいでくるのを実感できるでしょう。

 

オセルタミビルの予防投与、自費だといくら?

インフルエンザの「予防」目的でオセルタミビルを服用する場合、原則として保険適用外となり、全額自己負担の「自費診療」となります。

自費診療の場合の料金目安

自費診療の場合、医療機関によって料金は異なりますが、診察料・処方料・お薬代(10日分)をすべて合わせて、おおよそ5,000円~8,000円程度が目安となります。

※ジェネリック医薬品か先発品かによってもお薬代は変動します。

 

オセルタミビルの副作用

主な副作用

主な副作用として、下痢、腹痛、吐き気といった胃腸症状が報告されています。

副作用が出たときの対処法

胃腸症状がつらい場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。

 

インフルエンザでの「異常行動」について

異常行動とは?

  • 急に走り出す
  • 部屋をウロウロと歩き回る
  • 興奮して窓から飛び降りようとする
  • 幻覚や妄想を訴える

    といった行動が報告されています。

オセルタミビルとの関係は?

オセルタミビルとの直接の因果関係は、明確にはわかっていません。
お薬の服用の有無にかかわらず、インフルエンザによる高熱そのものが、このような症状を引き起こす可能性も指摘されています。

保護者の方へのお願い

理由が何であれ、危険な行動を防ぐことが最も重要です。
そのため、インフルエンザにかかった未成年の患者さん(特に小児・幼児)は、発症から少なくとも2日間は一人にしないように、保護者の方は注意深く見守る必要があります。

具体的には、

  • ベランダのない部屋で寝かせる
  • 玄関や窓の鍵をしっかりかける
  • 一戸建ての場合は、1階で寝かせる といった対策が非常に重要です。

 

オセルタミビルの注意事項・禁忌

使ってはいけない方

  • 過去にオセルタミビルでアレルギーを起こしたことがある方(禁忌)
  • 重い腎臓の病気がある方

併用に注意が必要な薬

オセルタミビルは、特に悪い飲み合わせは報告されていない、比較的使いやすいお薬です。

使用上の注意

必ず飲み切る熱が下がっても、自己判断で中断しないでください。
安静と水分補給十分な休養と水分補給を心がけましょう。

保管方法

  • 直射日光や湿気を避け、室温で保管してください。
  • 子どもの手の届かない場所に置いてください。

飲み忘れたら?

気づいた時にできるだけ早く1回分を飲んでください。

ただし、次の服用時間が近い場合は1回とばし、絶対に2回分を一度に飲まないようにしましょう。

ウチカラクリニックのオンライン診療でも、オセルタミビルをはじめとしたお薬の処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

オセルタミビルに市販薬はある?値段は?

市販薬

2025年9月現在、オセルタミビルと同じ有効成分を含む市販薬はありません。

購入するには、医師の処方せんが必要です。

ジェネリック名

オセルタミビル自体が、先発医薬品「タミフル」ジェネリック医薬品です。

薬価

時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。

  • タミフルカプセル75(先発品) 約189.40円/cup(3割負担の場合:約57円)
  • オセルタミビルカプセル75mg(ジェネリック) 約120.30円/cup(3割負担の場合:約36円)

※2025年9月5日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。

 

添付文書

オセルタミビルカプセル75mg「サワイ」

オセルタミビルDS3%「サワイ」

 

よくある質問(FAQ)

Q.赤ちゃんや子どもでも飲めますか?

はい、お子さん向けのドライシロップ(DS)があり、新生児や乳児にも、体重に合わせて処方されます。

Q.妊婦や授乳中でも使えますか?

インフルエンザは妊娠中に重症化するリスクがあるため、医師が治療上の有益性が危険性を上回ると判断した場合には、慎重に使用されます。授乳中の方も同様です。自己判断で服用せず、必ず医師に相談してください。

Q.飲むと眠くなりますか?運転はできますか?

薬自体に眠くなる成分はありません。しかし、インフルエンザの高熱や倦怠感、そして万が一の異常行動のリスクを考えると、完治するまで運転や危険な作業は絶対に避けるべきです。

Q.お酒(アルコール)を飲んでも大丈夫ですか?

治療中の飲酒は、脱水を招いたり、体の免疫力を下げたりする可能性があります。回復を遅らせる原因になるため、完全に治るまでは控えましょう。

 

オセルタミビルの処方はウチカラクリニックオンライン診療で!

オセルタミビルは、先発品タミフルと同じ効果を持つ、インフルエンザ治療の心強い味方です。ジェネリック医薬品なので、治療費の負担を軽減できるメリットがあります。その効果を最大限に引き出すには、「インフルエンザかな?」と思ったら早めに受診し、「発症後48時間以内」に服用を開始することが何よりも大切です。

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「インフルエンザの検査と薬の処方を、家で済ませたい」

そんなときは、ウチカラクリニックのオンライン診療が非常に便利です。

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ウチカラクリニック代表医師

経歴

東海高校、神戸大学医学部医学科卒業。名古屋記念病院基本臨床研修プログラム修了。藤田医科大学救急総合内科、株式会社リコー専属産業医を経てMEDU株式会社(旧Preventive Room)創業。|ウチカラクリニック代表医師|一般社団法人 健康経営専門医機構理事|日本医師会認定産業医|労働衛生コンサルタント(保健衛生)
YouTubeチャンネル「 予防医学ch/医師監修」監修 著書に「40歳からの予防医学(ダイヤモンド社)」など多数。