
「気分がひどく落ち込んで、何も楽しめない」 「人前に出ると強い不安やパニック発作が起きてしまう」 「自分でもコントロールできない不安感に、ずっと悩まされている」
そんな、つらい心の不調や不安に悩まされているとき、病院で「パキシル」というお薬が処方されることがあります。
今回は、このパキシルがどのようなお薬なのか、その効果の仕組みや副作用、正しい飲み方や注意点について、医師がやさしく解説していきます。
目次
パキシルとは?効果は?
パキシルは、「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)」というグループに分類される、うつ病や不安障害の治療に使われるお薬です。
心のバランスを保つ“セロトニン”という物質の働きを助け、気分を安定させ、不安や緊張を和らげ、落ち込んだ気分を前向きにする手助けをします。
パキシルには、通常の錠剤と、ゆっくり長く効くように工夫されたCR錠(Controlled Release:徐放錠)があります。
- パキシル錠5mg / 10mg / 20mg
- パキシルCR錠6.25mg / 12.5mg / 25mg: CR錠は、成分がゆっくり放出されるため、飲み始めの吐き気などの副作用が出にくく、1日1回の服用で効果が安定しやすいのが特徴です。
パキシルの成分
有効成分は「パロキセチン塩酸塩水和物」です。
私たちの脳の中には、「セロトニン」という、気分を安定させたり、安心感を与えたりする大切な物質があります。ストレスなどでこのセロトニンの働きが弱まると、不安になったり、気分が落ち込んだりしやすくなります。
パキシルは、脳内でセロトニンが使われた後、すぐに回収されてしまうのをブロックします。これにより、セロトニンの働きが強まり、不安や落ち込みが和らいでいきます。
パキシルの効果
- 抗うつ効果: 憂うつな気分や落ち込みを和らげます。
- 抗不安効果: 不安や緊張、パニック発作、強迫観念などを抑えます。
どんなときに使う?(適応疾患・部位)
- うつ病・うつ状態
- パニック障害
- 強迫性障害(OCD)
- 社会不安障害
- 外傷後ストレス障害(PTSD)
パキシルはオンライン診療で出せる?
「心療内科は受診しづらい」「通院する元気もない…」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
パキシルのようなお薬も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
パキシルに関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。
特に、症状が安定している場合の継続処方や、お薬への切り替え相談などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
パキシルの使い方(用法・用量)
症状によって異なりますが、通常、成人には1日1回、少量から服用を開始します。
例えば、うつ病・うつ状態では10mg~20mg/日から、パニック障害など不安症状が強い場合は副作用を防ぐため10mg/日(CR錠なら12.5mg/日)から始めることが多いです。
副作用を避けるため、必ず少量から始めて、体を慣らしながら最適な量を見つけていくのが基本です。
パキシルの副作用
主な副作用
飲み始めの1~2週間に、吐き気、眠気、めまい、口の渇きといった副作用が比較的よく見られます。これは、体がまだお薬に慣れていないために起こる症状です。
その他、性機能関連の副作用(性欲低下・射精遅延など)が起こることもあります。
副作用が出たときの対処法
多くの場合、吐き気や眠気は、お薬を飲み続けるうちに(1~2週間で)自然に体が慣れて、症状は軽快していきます。
眠気が強く出る場合は、医師に相談の上、服用時間を夕食後から就寝前に変更することがあります。
症状がつらくて我慢できない場合や、性機能に関する悩みなど、話しにくいことでも、自己判断でやめたりせず、必ず処方してくれた医師に相談してください。
パキシルの注意事項(禁忌)
使用に注意が必要な方
- パキシルでアレルギーを起こしたことがある方(禁忌)
- MAO阻害薬という種類の抗うつ薬を服用中の方、または服用中止後一定期間(7~14日程度)経っていない方(禁忌)
- 重い腎臓病、肝臓病のある方
- てんかんなどの持病がある方
- 高齢の方
併用に注意が必要な薬
- MAO阻害薬(エフピーなど)(禁忌)
- ピモジド(オーラップ)(禁忌)
- 他の抗うつ薬、精神安定薬:お薬の効果を強めすぎる可能性。
- NSAIDs・アスピリン(ロキソニン、イブプロフェンなど): 併用すると、消化管出血のリスクがわずかに上がる可能性。
- セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート): ハーブティーやサプリメントに含まれています。お薬の効果を強めすぎる可能性。
- 一部の片頭痛の薬(トリプタン系)など、同じくセロトニンに作用する薬と一緒に飲むと、まれに「セロトニン症候群」(不安、興奮、発汗、震えなど)を起こすことがあります。
- 一部の抗精神病薬や抗不整脈薬、血圧の薬(メトプロロールなど)など:パキシルは、他のお薬の分解を邪魔することがあります(CYP2D6阻害作用)。多くの薬と影響しあうため、必ず飲んでいる薬をすべて医師・薬剤師に伝えてください。
使用上の注意
| 自動車の運転や危険な作業は避ける | 副作用で眠気やめまいが起こることがあります。服用中は、これらの危険な作業は行わないでください。 |
| お酒(アルコール) | 飲酒はできるだけ控えてください。アルコールは、薬の作用を必要以上に強め、眠気やふらつきといった副作用を増強させ、かえって気分を不安定にさせる危険があります。 |
ジェネリック
パキシル(錠剤・CR錠ともに)にはジェネリック医薬品が多数あります。
有効成分の名前である「パロキセチン錠『製薬会社名』」という名前で処方されます。
薬価
時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。
| 薬剤名 | 区分 | 薬価(1錠あたり) | 3割負担の目安 |
|---|---|---|---|
| パキシルCR錠12.5mg | 先発品 | 33.7円 | 約10.1円 |
| パロキセチンCR錠12.5mg「サワイ」など | 後発品 | 19.4円 | 約5.8円 |
※2025年11月10日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
添付文書
パキシルCR錠6.25mg/パキシルCR錠12.5mg/パキシルCR錠25mg
よくある質問(FAQ)
Q.妊婦・授乳中でも飲めますか?
妊娠中・授乳中の方は、自己判断での服用は絶対に避けてください。特にお薬を服用中に妊娠がわかった場合は、自己判断で中断せず、すぐに医師に相談してください。 特に妊娠初期は、パキシルで胎児への影響が報告されたことがあり、他の薬への変更を検討することもあります。必ず主治医と相談して決めましょう。
Q.子どもでも飲めますか?
日本では、小児への適応は認められていません。医師が治療上どうしても必要と判断した場合にのみ、適応外として慎重に投与が検討されます。
Q.飲むと眠くなりますか?運転はできますか?
はい、副作用で眠気やめまいが出ることがあります。服用開始直後や量を増やした直後、症状がある間は自動車の運転や危険な機械の操作は避け、症状がなくても十分注意してください。
Q.いつから効き始めますか?
即効性はありません。効果を実感するまでには、飲み始めてから2週間~1ヶ月程度かかるのが一般的です。焦らず、まずは続けることが大切です。
Q.パキシルを飲むと太るって本当ですか?
SSRIの中でも、パキシルは比較的「体重増加」の副作用が報告されやすいお薬とされています。食欲が増すことなどが原因と考えられていますが、全ての人に起こるわけではありません。気になる場合は、食事や運動の習慣を見直し、医師に相談しましょう。
Q.急にやめるとどうなりますか?
自己判断で急に服用を中止すると、めまい、ふらつき(シャンシャンという耳鳴りを伴うことも)、吐き気、頭痛、不安感、しびれ感などの不快な「離脱症状」が起こることがあります。必ず医師の指示に従って、ゆっくりと減薬してください。
まとめ
パキシルは、つらい不安や気分の落ち込みを、脳内のセロトニンのバランスを整えることで、ゆっくりと、しかし根本から改善していくお薬です。
大切なのは、「効果が出るまで焦らないこと」そして「自己判断で急にやめないこと」です。
「不安だけど、病院に行くべきか迷っている」 「自分に合った治療法を、専門家にじっくり相談したい」
そんなときは、一人で抱え込まずに専門家である医師に相談してみましょう。
ウチカラクリニックのオンライン診療なら、お忙しい方でもご自宅から気軽に医師の診察を受けることができます。
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