エキザルベ軟膏の効果と副作用を解説!【医師監修】

エキザルベ

「料理中に火傷をしてしまった」 「湿疹がひどくなって、ジクジクしている」 「傷の治りが悪くて、化膿しそう…」

そんな、日常の皮膚トラブルから、治りにくい傷の治療まで幅広く使われるユニークなお薬が「エキザルベ」です。少し独特な匂いがするこの軟膏、実は2つの異なる成分が協力して治してくれるお薬なのです。

今回は、エキザルベがどのようなお薬なのか、その効果の仕組みや副作用、そして赤ちゃんや妊婦さんでも使えるのかといった点について、医師がやさしく解説していきます。

主な診療科目:一般内科、皮膚科、小児科、婦人科、アレルギー外来など

エキザルベとは?効果は?

エキザルベは、「炎症を抑えるステロイド」「傷の治りを助ける成分」の2つが配合された軟膏です。

炎症を鎮めながら、皮膚の再生をスピードアップさせるお薬です。ステロイドの強さは「ウィーク(弱い)」ランクなので、赤ちゃんやデリケートな部分にも使いやすいです。

エキザルベは名前の通り「エキザルベ」という名称で処方されます。軟膏の1種類のみです。

 

エキザルベの成分

エキザルベには、以下の2つの有効成分が含まれています。

  1. ヒドロコルチゾン(ステロイド):
    皮膚の炎症(赤み、腫れ、かゆみ)を穏やかに鎮めます。ステロイドの中では作用が弱く、マイルドな成分です。
     
  2. 混合死菌浮遊液(こんごうしきんふゆうえき):
    大腸菌やブドウ球菌などの死骸(無害化した成分)が含まれています。これらが皮膚の局所免疫を刺激することで、細菌に対する抵抗力を高めたり、新しい皮膚(肉芽)が作られるのを促したりします。

「炎症を抑える」働きと、「傷を治す力を高める」働きがセットになっているため、治りにくいジクジクした傷や湿疹に効果を発揮します。

 

エキザルベ効果

  • 抗炎症作用: 赤み、腫れ、かゆみを抑えます。
  • 肉芽形成促進作用: 傷の治りを早め、皮膚を再生させます。
  • 感染防御作用: 局所の抵抗力を高め、細菌感染を防ぎます。

 

どんなときに使う?(適応疾患・部位)

エキザルベは、湿潤(ジクジクしている)、びらん(ただれている)、かさぶたができている、または細菌による二次感染を起こしている以下の症状に使われます。

  • 湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、ビダール苔癬、放射線皮膚炎、日光皮膚炎を含む)
  • 熱傷(やけど)
  • 術創(手術のあとの傷)
  • 湿疹様変化を伴う膿皮症(感染性湿疹様皮膚炎、湿疹様膿痂疹)

 

エキザルベはオンライン診療で出せる?

「火傷をしてしまったが、病院に行く時間がない」「湿疹がジクジクして心配」

そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。

エキザルベのようなお薬も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。

ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。

ウチカラクリニックでも、
エキザルベに関するご相談や処方をオンライン診療にて承っております。

特に、「体調が悪く外出がつらいとき」や「待つのが苦手なお子様の受診」などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。

エキザルベの使い方(用法・用量

通常、1日1~数回、適量を患部に直接塗るか、ガーゼなどに伸ばして貼り付けます。症状により、医師が回数を調整します。

少し独特な匂い(フェノール臭)がありますが、これは成分の匂いですので品質には問題ありません。

 

エキザルベの副作用

主な副作用

頻度は低いですが、主な副作用として、塗った部分の刺激感、発疹などが報告されています。 また、長期間使用した場合には、皮膚が薄くなったり、ニキビができやすくなったり、感染症(カビなど)にかかりやすくなる可能性があります。

 

副作用が出たときの対処法

特に顔やまぶた、陰部などの皮膚が薄い部分や、広範囲に長期間使用する場合、赤ちゃんに使用する場合は、副作用が出やすくなるため、医師の指示を厳守してください。

赤みやかゆみが増したり、痛みが続いたりする場合は、お薬が合っていない可能性があるので、使用を中止し、医師や薬剤師に相談してください。

 

エキザルベの注意事項(禁忌)

使用に注意が必要な方

使ってはいけない方(禁忌)

  • 本剤の成分でアレルギーを起こしたことがある方(禁忌)
  • ウイルス性の皮膚疾患(禁忌)(単純疱疹、水ぼうそう、帯状疱疹など)
  • 真菌症(禁忌)(カンジダ症、水虫・たむしなど)
  • 皮膚結核(禁忌)
  • 潰瘍(深い傷)(禁忌) ※ベーチェット病は除く
  • 第2度深在性以上の重いやけど・凍傷(禁忌)

特に注意して使う方(慎重投与)

  • 妊婦/妊娠の可能性がある方
  • 小さいお子さん
  • 高齢の方

 

併用に注意が必要な薬

特にありません。塗り薬なので、飲み薬との悪い相互作用は基本的にありません。

 

使用上の注意

清潔にしてから塗る患部を優しく洗うか、清拭して清潔にしてから塗りましょう。
眼科用ではない目には使用しないでください。まぶたに使用する場合も、眼圧が上がるリスクがあるため、医師の指示に従ってください。
お酒(アルコール)直接的な相互作用はありませんが、アルコールは血行を良くして炎症やかゆみを悪化させる可能性があります。症状が強いときは控えるのが望ましいです。

 

保管方法

  • 直射日光・高温多湿を避け、室温で保管してください。
  • 子どもの手の届かない場所へ。

塗り忘れたら?

気づいた時に塗ってください。ただし、次に塗る時間が近い場合は1回とばしましょう。

 

ウチカラクリニックのオンライン診療でも、エキザルベをはじめとしたお薬の処方も行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

※心療内科ではシステム手数料をいただいております。

エキザルベに市販薬はある?値段は?

市販薬

2025年11月現在、エキザルベと同じ成分(ヒドロコルチゾン+混合死菌浮遊液)が配合された市販薬はありません。医師の処方が必要です。

 

ジェネリック

特殊な配合剤であるため、2025年11月現在、ジェネリック医薬品は販売されていません。

 

薬価

時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。

薬剤名区分薬価(1gあたり)3割負担の目安(1gあたり)
エキザルベ先発品約29.80円約9円

※2025年11月27日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。

 

添付文書

エキザルベ

 

よくある質問(FAQ)

Q.妊婦・授乳中でも使えますか?

比較的安全に使用できます。含まれているステロイドが弱いため、大量・長期・広範囲の使用は避け、医師の指示通りに適量を使う分には、胎児や赤ちゃんへの影響はほとんどないと考えられています。

Q.子どもでも使えますか?

よく使われます。作用がマイルドなため小児にも処方されますが、おむつの中などに塗る場合、密封状態になって薬の吸収が高まることがあります。医師の指示した期間・回数を守って使用してください。

Q.いつから効き始めますか?

炎症を抑える効果は、塗ってから数時間〜翌日には現れ始めます。傷の治りを早める効果については、傷の深さや大きさによりますが、数日〜1週間程度で肉芽(新しい皮膚のもと)の形成を実感できることが多いです。

Q.お酒(アルコール)を飲んでもいいですか?

控えたほうが良いです。アルコールで体が温まると、傷口の痛みが増したり、湿疹のかゆみが悪化したりしやすくなります。早く治すためにも、治療中は飲酒を控えましょう。

Q.顔に塗っても大丈夫ですか?

弱いステロイドなので、顔や首などの皮膚が薄い部分にも使用可能です。ただし、目の周りへの長期使用は眼圧上昇などのリスクがあるため、医師の指示を守ってください。

 

まとめ

エキザルベは、炎症を抑えながら皮膚の抵抗力を高めるという、他にはない特徴を持った軟膏です。治りにくい湿疹やただれてしまった火傷など、「ただの炎症止めだけでは治りきらない」トラブルに力を発揮します。

「この傷、エキザルベを塗ってもいいの?」 「なかなか治らない湿疹がある」

そんなときは、ウチカラクリニックのオンライン診療が便利です。

  • スマホやPCがあれば、全国どこからでも受診可能
  • 対面診療と料金は変わらず、安心してご利用いただけます
  • お忙しい方でも安心の年中無休で診療
  • 処方された薬は郵送、またはお近くの薬局で受け取り可能

通院の手間なく、ご自身の症状に合った適切なお薬を処方してもらうことが可能です。肌トラブルにお悩みの方は、ぜひお気軽にウチカラクリニックにご相談ください。

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※医師の判断で希望のお薬が処方できない場合があります。

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ウチカラクリニック代表医師

経歴

東海高校、神戸大学医学部医学科卒業。名古屋記念病院基本臨床研修プログラム修了。藤田医科大学救急総合内科、株式会社リコー専属産業医を経てMEDU株式会社(旧Preventive Room)創業。|ウチカラクリニック代表医師|一般社団法人 健康経営専門医機構理事|日本医師会認定産業医|労働衛生コンサルタント(保健衛生)
YouTubeチャンネル「 予防医学ch/医師監修」監修 著書に「40歳からの予防医学(ダイヤモンド社)」など多数。