
「花粉シーズンが始まる前から、予防的に使える目薬がほしい」「子どもにも安心して使える、安全性の高いアレルギーの目薬は?」
そんなニーズに応える、古くからあるお薬が「クロモグリク酸ナトリウム点眼液」です。先発医薬品の「インタール」という名前でも知られています。
この記事では、他のアレルギー点眼薬とは少し違う「予防」に重点を置いたクロモグリク酸ナトリウム点眼液について、効果の仕組みや正しい使い方を、医師が分かりやすく正確に解説していきます。
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クロモグリク酸ナトリウム点眼液とは?効果は?
クロモグリク酸ナトリウム点眼液は、「メディエーター遊離抑制薬」という種類に分類される、歴史の長い抗アレルギー点眼薬です。アレルギー反応の“司令塔”であるマスト細胞に作用し、症状を引き起こす原因物質が放出されるのを防ぎます。
ジェネリック医薬品として、様々な製薬会社から「クロモグリク酸ナトリウム点眼液2%「製薬会社名」」という名前で発売されています。先発医薬品は「インタール点眼液2%」です。
クロモグリク酸ナトリウム点眼液の成分
有効成分は「クロモグリク酸ナトリウム」です。 この薬の働きを理解するには、アレルギー反応の仕組みを知るのが近道です。
- 花粉などが目に入る
- 「マスト細胞」という“司令塔”が刺激される
- マスト細胞から、かゆみの原因「ヒスタミン」などが放出される
- 目のかゆみ・充血といった症状が出る
パタノールやアレジオンなどの多くの抗アレルギー点眼薬は、③で放出されたヒスタミンをブロックします(抗ヒスタミン作用)。
一方、クロモグリク酸ナトリウムは、②の段階でマスト細胞そのものを安定させ、そもそもヒスタミンを放出させないようにする働きがあります。そのため、症状が出る前の「予防」に特に効果的です。
クロモグリク酸ナトリウム点眼液の効果
アレルギー症状の原因物質の放出を元から抑えることで、症状の発現を防ぎます。
- アレルギー性結膜炎の症状(かゆみ、充血など)の予防・緩和
- 春季カタル(重症のアレルギー性結膜炎)の症状の緩和
どんなときに使う?(適応疾患・部位)
- アレルギー性結膜炎
- 春季カタル(重症のアレルギー性結膜炎の一種)
クロモグリク酸ナトリウム点眼液はオンライン診療で出せる?
「毎年花粉症で、目がかゆくて…」「急に症状が出たけど、病院に行く時間がない…」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
クロモグリク酸ナトリウム点眼液のようなアレルギー治療薬も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
クロモグリク酸ナトリウム点眼液に関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。
特に、既に花粉症などのアレルギーやじんましんと診断されていて、症状が安定している場合の継続処方や、お薬への切り替え相談などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
クロモグリク酸ナトリウム点眼液の使い方(用法・用量)
通常、1回1〜2滴を、1日4回(朝、昼、夕、就寝前)点眼します。
花粉症など、症状が出る時期が予測できる場合は、その季節が始まる1〜2週間前から点眼を開始すると、より高い予防効果が期待できます。

クロモグリク酸ナトリウム点眼液の副作用
副作用が非常に少なく、安全性が高いことが最大の特徴です。
主な副作用
- 眼刺激感(しみる感じ)
- まぶたの腫れ、かゆみ、結膜の充血
全身性の副作用は、報告されていますが極めてまれです。
副作用が出たときの対処法
多くの場合は一時的ですが、刺激感が強い、痛みが続くなど、症状が気になる場合は、使用を中止して処方した医師や薬剤師に相談してください。
クロモグリク酸ナトリウム点眼液の注意事項(禁忌)
使ってはいけない方
- 過去にクロモグリク酸ナトリウムでアレルギー症状を起こしたことがある方(禁忌)
併用に注意が必要な薬
特に報告されていませんが、他の点眼薬を使用している場合は、必ず医師に伝えてください。
使用上の注意
コンタクトレンズ | ソフトコンタクトレンズを装用したまま点眼するのは避けてください。レンズが薬の成分や防腐剤(ベンザルコニウム塩化物)を吸着し、目にダメージを与える可能性があります。コンタクトレンズを外し、点眼後少なくとも5〜10分以上経ってから再び装用してください。 |
点眼方法 | 容器の先がまぶたやまつげ、目に直接触れないように注意してください。汚染の原因になります。 |
他の点眼薬との併用 | 2種類以上の点眼薬を使う場合は、少なくとも5分以上間隔をあけてください。 |
保管方法
- 直射日光・高温多湿を避け、室温で保管してください。
- 開封後は、通常1ヶ月を目安に使い切ってください。
- 子どもの手の届かない場所へ。
使い忘れたら?
気づいた時点でできるだけ早く1回分を点眼してください。
ただし、次に点眼する時間が近い場合は、忘れた分はとばして、次の時間に1回分だけ点眼しましょう。絶対に2回分を一度に点眼してはいけません。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、クロモグリク酸ナトリウム点眼液をはじめとしたアレルギー薬の処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

クロモグリク酸ナトリウム点眼液に市販薬はある?値段は?
市販薬
医療用の「クロモグリク酸ナトリウム点眼液」のように有効成分「クロモグリク酸ナトリウム」が単独で入っている製品は少なく、多くは、すでにあるかゆみを素早く抑えるための抗ヒスタミン成分などと組み合わせた「配合剤」として販売されています。
「「ロートアルガード」シリーズ」や「エージーアレルカット」などがその代表例です。
ジェネリック名
「クロモグリク酸ナトリウム点眼液」自体がジェネリック医薬品(後発品)です。
「インタール点眼液」という名称で先発品が発売されています。
薬価
時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。
製剤名 | 先発/後発 | 薬価(5 mL/本) | 3割負担の目安 |
---|---|---|---|
インタール点眼液 2 % | 先発 | 567.4 円 | 約170 円 |
クロモグリク酸Na点眼液 2 %「杏林」 | 後発 | 187.8 円 | 約56 円 |
クロモグリク酸Na点眼液 2 %「トーワ」 | 後発 | 201.7 円 | 約60 円 |
※2025年6月4日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
添付文書
よくある質問(FAQ)
Q. 妊婦や授乳中でも使えますか?
体内にほとんど吸収されず、安全性が高いことから、妊娠中・授乳中でも比較的使いやすいお薬とされています。ただし、自己判断はせず、必ず医師に相談の上で使用してください。
Q. 子供でも使えますか?
副作用が非常に少ないため、小児のアレルギー性結膜炎治療に広く使われています。
Q. 運転してもいいですか?
問題ありません。眠気を催す成分は入っておらず、点眼後に視界がぼやけることもほとんどないため、安心して使えます。
Q. いつから効きますか?
今あるかゆみをすぐに取るのではなく、アレルギー反応自体が起きにくい状態を時間をかけて作っていく薬です。効果を実感するには、毎日きちんと使い続けて、数日から1週間程度かかることがあります。
Q. コンタクトレンズをしたままでも使えますか?
いいえ、使えません。 必ずレンズを外してから点眼し、5〜10分以上あけてから再度装用してください。ハードコンタクトレンズの場合も、念のため外して点眼するのが安全です。
Q. パタノールやアレジオン点眼液との違いは何ですか?
作用の仕組みが違います。 パタノールやアレジオンは、すでに出てしまったかゆみの原因「ヒスタミン」をブロックする作用(鎮圧)と、ヒスタミンを出させないようにする作用(予防)の両方を持ちます。
一方、クロモグリク酸ナトリウムは、主にヒスタミンを出させないようにする「予防」に特化したお薬です。そのため、即効性では劣りますが、安全性が非常に高いのが特徴です。
まとめ
クロモグリク酸ナトリウム点眼液(インタール)は、アレルギーの原因物質が放出されるのを元から防ぐ、「予防」に特化したお薬です。
副作用が非常に少なく、安全性が高いため、お子様や長期間の使用が必要な方にも安心して使いやすいのが大きなメリットです。 花粉症対策として、症状が出る少し前から使い始めるといった使い方も効果的です。
効果を実感するには継続が大切ですので、医師の指示通りに点眼を続けましょう。
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