止まらない咳は、本当に辛いもの。夜中に咳きこんで眠れなかったり、体力が奪われたりと、日常生活にも影響しますよね。
この記事では、メジコンの効果や副作用、飲み方・手に入れ方、ジェネリックとの違い、もし効かなかったときの対処などを、医師の知見を交えてまとめました。咳のタイプによっては別の治療が必要なこともあるので、自己判断は禁物。
正しい情報を押さえて、つらい咳を少しでも楽にしましょう。
ウチカラクリニックではオンライン診療に完全対応し、忙しい方向けに夜間や土日も診療を行っております。
(全国からご自宅で受診可能です。)
止まらない咳・体調不良にお悩みの方はお気軽にオンライン診療でご相談ください。メジコンの処方も行っております。
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咳止め薬「メジコン」の効果
メジコンの咳を鎮める仕組み
メジコンに入っている有効成分は「デキストロメトルファン」。
この成分は 脳の延髄にある “咳中枢” にそっと働きかけ、むやみに起こる咳反射を静かに落ち着かせてくれます。
イメージしやすいように、家に付いている火災報知器を思い浮かべてみてください。気管や気管支には、煙探知機のようなセンサーが並んでいて、ホコリや冷たい空気などの刺激をキャッチすると「ブザー(=咳中枢)に知らせろ!」と信号を送ります。ブザーが鳴る=咳が出る、というしくみですね。
メジコンは、このブザーへ届く配線にそっとストッパーをかけるような役目。電源を抜くわけではないので、本当に必要な咳までは奪いませんが、つらい空咳を落ち着かせる力があります。
咳止めには大きく 中枢性鎮咳薬 と 末梢性鎮咳薬 の2タイプがあります。
- 中枢性(メジコンはこちら):脳の司令塔に直接アプローチして“咳スイッチ”そのものを弱める。
- 末梢性:気道の粘膜側に働いて、センサーの過敏さをおさえる。
メジコンは “ブザー側” を調整するため、乾いたコンコン咳をしっかり抑えたいときに頼もしいお薬です。一定の強い効果が期待できます。
メジコンが効果的な咳の種類
- かぜや急性気管支炎のしつこい空咳
- 百日咳・マイコプラズマ感染後などの乾いた咳
- アレルギー性の咳、軽い喘息発作後の残咳 など
反対に、痰がしっかり絡む咳では「異物排出」という大切な働きを止めてしまうおそれがあります。この場合は痰を出しやすくする去痰薬や吸入治療と併用することが多いです。

メジコンの飲み方
メジコンはいつ飲む、何錠飲むの?
メジコンを飲むときは、年齢や体調、咳の強さによって“ちょうどいい量”やタイミングが変わります。
処方されたとおりに飲むのが1番安全なので、自己流の増減や時間調整は避けてください。量を変えてしまうと、効き目が弱くなったり、副作用が出やすくなったりすることがあります。
飲むタイミングの目安は、
- 食後がおすすめ
胃への刺激が少なく、続けやすいタイミングです。 - 同じ時間帯をキープ
例)1日3回なら「朝食後・昼食後・夕食後」に固定すると飲み忘れを防げます。
具体的に飲む錠数の目安としては下記のとおりです。
年齢 | 1回量 | 1日の服用回数 |
---|---|---|
成人 | 1錠(5 mg) | 3回 |
高齢者(75歳以上) | 1錠(5 mg) | 2〜3回〈医師の指示に従う〉 |
小児 | 医師の指示に従う | 医師の指示に従う |
飲み忘れたときは、気づいたらすぐに1回分飲みましょう。
ただし、次の服用時間が近いときは飛ばしてOK。2回分まとめて飲むのは飲みすぎになるのでNGです。
分量や回数で迷ったら、自己判断せず医師または薬剤師に相談しましょう。
メジコンの効果が現れるまでの目安
- のみ始めて約30 分〜1 時間 でラクになり始める方が多いです。
- 作用は 4〜6 時間ほど持続 するため、通常は1日3〜4回の服用指示が出ます。
- 食後すぐより、なるべく空腹時 のほうが吸収がスムーズ。
「飲んでもまだ咳き込む」「逆に痰が切れず苦しい」と感じたら、量を増やす前に医師・薬剤師へ。症状や咳のタイプに合わせて、ほかの薬へ切り替えるケースもあります。無理なく咳をしずめて、休息と回復に集中しましょう。
メジコンのジェネリック医薬品
メジコンと同じ有効成分(デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物)を使ったジェネリック医薬品がいくつか発売されています。
先発品と成分・効きめは同じなのに、開発コストがかからない分だけお財布にやさしいのがポイントです。
1錠(5 mg)あたりの薬価 | 1日3回×30日服用した場合の自己負担(3割負担) |
---|---|
メジコン錠 | 約1,800円/月 |
デキストロメトルファン錠(ジェネリック) | 約630円/月 |
※2024年4月現在の参考価格
普段の薬代を少しでも抑えたい方は、受診の際に「ジェネリックもありますか?」と気軽に尋ねてみてください。効果や安全性は先発品と同等と認められていますし、処方せんの段階で替えてもらうのも、薬局で相談するのも OK です。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、メジコンなど咳のお薬の処方や相談を随時受け付けています。気になる人は気軽にLINEやHPからお問合せ下さい。

メジコンの副作用
眠気
メジコンは咳をおさえる一方で、脳の働きを少し“ゆるめる”ことがあります。
そのため服用しているあいだは、車の運転や重い機械の操作など、注意力やすばやい判断が欠かせない作業は控えてください。
多くの人はあまりこの眠気の副作用が出ることは少ないのですが、人によっては飲んでから眠気が強く出ることもあります。たとえば、いつも元気に動き回るお子さんが、メジコンを飲んだあと急に静かになったり、早く眠ってしまうことも。
そんなときは無理に起こさず、転倒などに気をつけながら見守ってあげると安心です。
吐き気
メジコンを飲むと、まれに吐き気を覚えることがあります。これは、唐辛子などの刺激物を食べた時に、胃がムカムカする感覚に似ています。
もし吐き気が強かったり、嘔吐が続いたりする場合は、いったん服用をやめ、早めに医師や薬剤師へご相談ください。もともと胃腸がデリケートな方は起こりやすいので、より慎重に様子を見てください。
便秘
メジコンを飲むと、腸の動きがゆっくりになり、便秘気味になることがあります。腸の食べ物を送り込む運動(ぜん動運動)がスローモーションになる感じです。
便秘になると、張った感じや食欲不振が出ることもあるので、水分をこまめに摂る、食物繊維が豊富な野菜や果物を積極的に食べる、適度な運動をするなどといった習慣で腸をサポートしてあげましょう。

メジコンの注意点
メジコンと飲み合わせに注意が必要な薬
メジコンは、次のような薬と併用すると、効果が強まりすぎたり、弱まったり、予期せぬ副作用が現れる可能性があります。
【他の咳止め薬】
メジコンと他の咳止め薬を併用すると、咳を鎮める効果が重複し、副作用のリスクが高まる可能性があります。複数の咳止め薬を同時に服用する際は医師に相談しましょう。
【中枢神経抑制剤】
睡眠薬や抗不安薬など、中枢神経を抑制する薬とメジコンを併用すると、脳の活動が過度に抑制され、強い眠気が引き起こされる可能性があります。
これらの薬を服用している方は、メジコンを服用する前に、必ず医師や薬剤師に相談しましょう。
妊娠中・授乳中のメジコン服用について
妊娠中・授乳中のメジコンの影響は、まだ十分に解明されていません。
赤ちゃんへの影響を最小限にするためにも、自己判断で服用せず、専門家の指示に従うことが重要です。
子ども・高齢者へのメジコンの服用について
- 高齢の方
腎臓や肝臓の働きがゆっくりになるため、少なめの量で足りる場合があります。 - 子ども
体重や年齢で細かく量が変わります。市販薬のように“○歳から○錠”と簡単に決められないので、必ず医師の指示を守ってください。自分の症状をうまく伝えられない子供は、副作用のリスクにもより敏感です。
メジコンの過剰摂取のリスク
メジコンを過剰に摂取すると、深刻な副作用を引き起こす可能性があります。
意識障害、呼吸抑制、けいれん、昏睡などの症状が現れることがあります。
万が一、過剰摂取してしまった場合は、すぐに医療機関を受診してください。また、小さなお子様がいるご家庭では、誤ってメジコンを飲んでしまわないように、手の届かない場所に保管するなど、十分な注意が必要です。

メジコンが効かない場合の対処法
もしメジコンを飲んでも咳がおさまらないときは、原因が別にあるのかもしれません。
- 痰がからむ咳
痰を外へ出すことが大事なので、去痰薬(痰を切りやすくするお薬)のほうが合う場合があります。 - アレルギーが関係している咳
ハウスダストや花粉などが引き金なら、抗アレルギー薬を併用したほうがラクになることも。
咳のタイプは自分では判別しづらいものです。数日たっても楽にならない、夜も眠れないほど続く、そんなときは一度医療機関で相談しましょう。
診察のうえで
- ほかの咳止めへ切り替える
- 去痰薬や抗アレルギー薬を追加する
- 胸部レントゲンや血液検査で原因を詳しく調べる
といった対応をしてもらえます。
また、タバコの煙・ホコリ・冷たく乾いた空気は咳を刺激します。室内を加湿する、掃除でホコリを減らす、喫煙を控えるなど環境調整も忘れずに。十分な睡眠とバランスのよい食事、軽い運動で体調を整えることも、回復を後押ししてくれます。
まとめ
メジコンは、脳の咳中枢に作用する中枢性鎮咳薬で、様々な咳に効果があります。服用後30分〜1時間程で効果が現れ、約4〜6時間持続します。
主な副作用は眠気、吐き気、便秘などです。服用中は車の運転など危険を伴う作業は避けましょう。他の咳止め薬や中枢神経抑制剤との併用は注意が必要です。妊娠中、授乳中、子供、高齢者への服用は医師に相談しましょう。
過剰摂取は危険ですので、用法・用量を守り、医師の指示に従って服用することが大切です。
メジコンが効かない場合は、自己判断せず、医師に相談しましょう。
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