
「花粉症の季節、鼻水とくしゃみがつらくて仕事に集中できない」 「じんましんが出て、かゆくてたまらない!」 「薬は飲みたいけど、眠くなるのは困る」
こうしたアレルギー症状の悩みを持つ方にとって、新しい選択肢の一つとなるのが「ルパフィン錠」です。アレルギー反応に関わる物質の働きを、2つの異なる方向からブロックする「デュアルアクション」が特徴の、比較的新しい抗ヒスタミン薬です。
この記事では、アレルギー症状の新たな助っ人、ルパフィン錠について、その効果や副作用、正しい飲み方、そして皆さんが気になる疑問点を医師が分かりやすく解説していきます。
アレルギー症状は
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ルパフィンとは?効果は?
ルパフィンは、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹(じんましん)、そして湿疹・皮膚炎などに伴う皮膚のかゆみの治療に使われる「抗ヒスタミン薬・抗PAF薬」の飲み薬です。
アレルギー症状を引き起こす代表的な物質である「ヒスタミン」の働きを抑えるだけでなく、もう一つの原因物質である「PAF(血小板活性化因子)」の働きもブロックするという、2つの作用(デュアルアクション)で効果を発揮します。
医療機関では「ルパフィン錠10mg」という錠剤で処方されます。
ルパフィンの成分
ルパフィンの主役は、「ルパタジンフマル酸塩」という成分です。この成分は、1つで2つの重要な働きをします。
①抗ヒスタミン作用
アレルギー反応が起こると、体内で「ヒスタミン」という物質が放出され、これが鼻や皮膚の神経や血管の“スイッチ”(H1受容体)を押すことで、くしゃみ、鼻水、かゆみなどの症状を引き起こします。ルパタジンは、このヒスタミンが“スイッチ”を押すのを邪魔(ブロック)します。
②抗PAF(血小板活性化因子)作用
「PAF」も、ヒスタミンと同様にアレルギー反応や炎症に深く関わる物質で、血管を広げたり、鼻づまりを引き起こしたり、炎症細胞を集めたりします。ルパタジンは、このPAFの働きもブロックします。
この2つの作用により、より広範なアレルギー症状に効果が期待され、また、脳への影響が少なくなるように工夫されているため、眠気などの副作用も比較的出にくいとされています。
ルパフィンの効果
- アレルギー性鼻炎の症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり)を和らげる
- 蕁麻疹(じんましん)の症状(赤み、腫れ、かゆみ)を抑える
- 湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症などに伴う皮膚のかゆみを軽減する
2つの作用で、アレルギー症状を効果的に和らげます。特に、鼻づまりに対しても効果が期待できるのが特徴の一つです。
どんなときに使う?(適応疾患)
- アレルギー性鼻炎(花粉症などの季節性、ハウスダストなどによる通年性ともに)
- 蕁麻疹(じんましん)
- 皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、アトピー性皮膚炎)に伴うそう痒(かゆみ)
飲み薬なので、全身のアレルギー症状に効果が期待できます。
ルパフィンはオンライン診療で出せる?
「毎年花粉症で、眠くならない薬が欲しい」「じんましんが急に出たけど、病院に行く時間がない…」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
ルパフィンのような抗ヒスタミン薬も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
ルパフィンに関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。
特に、既にアレルギー性鼻炎やじんましんと診断されていて、症状が安定している場合の継続処方や、お薬への切り替え相談などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。

ルパフィンの使い方(用法・用量)
通常、成人及び12歳以上の小児には、1回1錠(ルパタジンとして10mg)を1日1回服用します。
ルパフィンは、食事の影響を受けにくいとされています。食前・食後など、特に気にする必要はありませんが、毎日だいたい同じ時間に服用すると効果が安定しやすくなります。
ルパフィンの副作用
ルパフィンは、比較的副作用が少ないお薬とされていますが、以下のような症状が現れることがあります。
主な副作用
- 眠気(頻度は他の抗ヒスタミン薬に比べて低い傾向にありますが、全くないわけではありません)
- 頭痛
- 口の渇き
- 倦怠感、だるさ
- 腹痛、下痢、便秘などの消化器症状
アナフィラキシー、肝機能障害、無顆粒球症、白血球減少、好中球減少なども報告されていますが、頻度は極めてまれです。
ルパフィンは痩せる?
ルパフィンで痩せるという報告はありません。
「抗ヒスタミン薬は太る」というイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、ルパフィンのような新しいタイプの第2世代抗ヒスタミン薬では、食欲増進作用やそれに伴う体重増加の副作用は、従来の薬に比べて起こりにくいとされています。
体質には個人差がありますので、もし服用中に体重の著しい変化を感じる場合は、医師に相談してみましょう。
副作用が出たときの対処法
軽い症状であれば、お薬を続けているうちに治まることもあります。
しかし、症状が気になる場合や、生活に支障が出るような場合は、自己判断で中止せず、処方した医師や薬剤師に相談してください。
ルパフィンの注意事項(禁忌)
使ってはいけない方
絶対に使ってはいけない方(禁忌)
- 過去にルパフィンの成分(ルパタジンフマル酸塩)でアレルギー症状を起こしたことがある方
使うときに特に注意が必要な方
- 腎臓の機能が低下している方
- 肝臓の機能が低下している方
- 高齢者の方
- 妊婦、授乳婦の方
併用に注意が必要な薬
- グレープフルーツジュース: 絶対に一緒に飲まないでください。 ルパフィンの血中濃度が大幅に上昇し、副作用が強く出てしまう危険性があります。
- CYP3A4阻害作用のある薬:
- 一部の抗真菌薬(ケトコナゾール、イトラコナゾールなど)
- エリスロマイシン(抗生物質) これらの薬は、ルパフィンの血中濃度を上昇させる可能性があります。
使用上の注意
眠気への注意 | 眠気は出にくいとされていますが、個人差があります。初めて服用する際や、眠気を感じる場合は、自動車の運転など危険な作業は避けましょう。 |
効果がないと感じたら | 自己判断で量を増やしたりせず、医師に相談してください。 |
グレープフルーツジュースは避ける | 服用期間中は、グレープフルーツ(果実も含む)の摂取は避けましょう。 |
保管方法
- 直射日光・高温多湿を避け、室温で保管してください。
- 子どもの手の届かない場所へ。
飲み忘れたら?
1日1回のお薬なので、気づいた時点でできるだけ早く1回分を服用してください。
ただし、次に飲む時間が近い場合は、忘れた分はとばして、次の時間に1回分だけ飲みましょう。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、ルパフィンをはじめとしたアレルギー薬の処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

ルパフィンに市販薬はある?値段は?
市販薬
2025年6月5日現在、ルパフィンと全く同じ有効成分の市販薬はありません。
使用するには、医師の診断と処方が絶対に必要です。
ジェネリック名
ルパフィンは比較的新しいお薬のため、2025年6月5日現在、ジェネリック医薬品(後発品)はまだ発売されていません。
薬価
時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。
- ルパフィン錠10mg:1錠あたり 約67.5円 (3割負担の場合、自己負担額は1錠あたり約20円)
※2025年6月4日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
添付文書
よくある質問(FAQ)
Q. 妊婦や授乳中でも飲めますか?
治療によるメリットが危険性を上回ると医師が判断した場合にのみ使用されます。安全性が完全に確立されているわけではないため、自己判断で使用せず、必ず医師に相談してください。
Q. 子供でも使えますか?
12歳以上の小児から使用できます。12歳未満の小児に対する有効性及び安全性は確立されていません。
Q. 運転してもいいですか?
ルパフィンは眠気の副作用が出にくいとされていますが、個人差があります。添付文書にも「眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には注意させること。」という記載があります。初めて服用する場合や、少しでも眠気を感じる場合は、運転などの危険な作業は避けてください。
Q. いつから効きますか?
効果の現れ方には個人差がありますが、通常、服用後1時間程度でアレルギー症状の改善が見られ始め、1日効果が持続することが期待されます。
Q. お酒と一緒に飲んでも大丈夫?
アルコールとルパフィンを一緒に飲むと、眠気などの副作用が強く出てしまう可能性があります。服用期間中の飲酒は控えるか、医師に相談するのが望ましいです。
Q. 他の抗ヒスタミン薬(アレグラ、ビラノアなど)との違いは?
アレグラやビラノアも眠気が出にくい第2世代抗ヒスタミン薬です。
ルパフィンは、これらに加えて「抗PAF作用」という、もう一つのアレルギー反応を抑える作用を併せ持っているのが大きな特徴です。これにより、鼻づまりなど、より幅広い症状に効果が期待できる場合があります。また、ルパフィンはグレープフルーツジュースとの飲み合わせが厳禁である点も大きな違いです。
まとめ
ルパフィン錠は、つらいアレルギー性鼻炎やじんましん、皮膚のかゆみに対して、「抗ヒスタミン作用」と「抗PAF作用」という2つの力(デュアルアクション)で効果的に症状を和らげる、1日1回服用の新しいタイプの抗ヒスタミン薬です。 眠気の副作用が少なく、続けやすいのが特徴ですが、グレープフルーツジュースとの飲み合わせには絶対に注意が必要です。
効果を最大限に引き出し、安全に使用するためには、正しい飲み方を守り、副作用や注意点について理解しておくことが大切です。そして、症状が改善しない場合や気になることがある場合は、自己判断せずに医師に相談しましょう。
この記事が、ルパフィン錠への正しい理解を深め、皆さんのつらいアレルギー症状をコントロールし、より快適な毎日を送るための一助となれば幸いです。
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