フロリードDクリームの効果や副作用について医師が解説!【膣坐剤/経口用ゲル】

「デリケートゾーンのかゆみや、ポロポロしたおりものが気になる…」 「足の指の間や体のこすれる部分が赤くなって、かゆみが治まらない…」 「赤ちゃんのおむつかぶれが、なかなか良くならない…」

こうした、つらい皮膚や粘膜の症状の原因は、「真菌（しんきん）」、つまりカビの一種である「カンジダ菌」や「白癬菌（水虫の原因菌）」かもしれません。そんな真菌が原因の症状に、皮膚科や婦人科で広く使われるお薬が「フロリード」シリーズです。

この記事では、主に皮膚カンジダ症や水虫、膣カンジダ症に使われるフロリードDクリーム/経口用ゲルやフロリード腟坐剤/腟錠について、その効果や副作用、正しい使い方を医師が分かりやすく解説していきます。

フロリードとは？効果は？

フロリードは、主に皮膚や膣のカンジダ症、水虫（白癬）など、真菌（カビ）が原因で起こる感染症の治療に使われる「イミダゾール系抗真菌薬」です。

原因となっている真菌の増殖を抑え、殺菌することで、かゆみやおりものの異常、赤み、ただれといった症状を改善します。

フロリードには、主に以下の剤形があります。

• フロリードDクリーム1%： 皮膚のカンジダ症や白癬などに広く使われます。
• フロリード腟坐剤100mg / フロリード腟錠100mg： 膣カンジダ症の治療に使われます。
• フロリード腟錠200mg など、規格の異なるものもあります。
• フロリードゲル経口用2%： 口腔カンジダ症や食道カンジダ症に使われる、飲み込むタイプのゲル剤もあります。

フロリードの成分

フロリードの主役は、「ミコナゾール硝酸塩」という成分です。

この成分は、カンジダ菌や白癬菌などの真菌（カビ）が自分自身を守るために必要な「細胞膜」という壁のようなものを作るのに不可欠な「エルゴステロール」という物質の合成を邪魔します。

例えるなら、カビの家の壁をボロボロにして、カビが快適に住めなくしてしまうイメージです。これにより、真菌は増殖できなくなり、やがて死滅していきます。

フロリードの効果

• 皮膚のかゆみ、赤み、ただれ、皮むけなどを改善する（クリーム）
• 膣カンジダ症によるおりものの異常（カッテージチーズ状など）やかゆみを改善する（腟坐剤/腟錠）
• 真菌の増殖を抑え、感染の広がりを防ぐ

どんなときに使う？（適応疾患・部位）

• フロリードDクリーム1%
  • 皮膚カンジダ症： 指間びらん症、間擦疹（股、脇の下など）、乳児寄生菌性紅斑（おむつかぶれの原因の一つで、カンジダによるもの）、爪囲炎など
  • 白癬： 足白癬（水虫）、体部白癬（ぜにたむし）、股部白癬（いんきんたむし）
  • 癜風（でんぷう）
• フロリード腟坐剤/腟錠
  • 膣カンジダ症

フロリードはオンライン診療で出せる？

「デリケートゾーンの症状で、病院に行くのが恥ずかしい…」「以前カンジダと診断された症状が再発したみたい…」

そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。

フロリードのような抗真菌薬も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。

腟坐剤/腟錠の場合も、再発であることが明らかな場合などはオンライン診療で対応できます。

直接は病院にかかりづらいデリケートなお悩みでも、経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。

フロリードの注意事項・禁忌

使ってはいけない方

使ってはいけない場合 （禁忌）

• 過去にフロリード（ミコナゾール硝酸塩）でアレルギー症状を起こしたことがある方

併用に注意が必要な薬

外用薬（塗り薬・膣錠）は、飲み薬との間で特に問題となる飲み合わせは、基本的にありません。

経口用ゲルには下記のように多くの併用できないお薬があります。

ワルファリンカリウム、ピモジド、キニジン硫酸塩水和物、トリアゾラム、シンバスタチン、アゼルニジピン、オルメサルタン　メドキソミル・アゼルニジピン、ニソルジピン、ブロナンセリン、エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩、リバーロキサバン、アスナプレビル、ロミタピドメシル酸塩、ルラシドン塩酸塩。

服用中のお薬がある方は、必ず医師や薬剤師に相談しましょう。

使用上の注意

ウチカラクリニックのオンライン診療でも、フロリードの処方やカンジダの治療も行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。