「大切な旅行やイベント、試験の日と生理が重なりそう…」 「この日だけは、万全の体調で集中したい!」
そんなふうに思った経験は、多くの女性にあるのではないでしょうか。月経(生理)は自然な体の営みですが、大事な予定と重なってしまうと、痛みや不快感で心から楽しめないこともありますよね。
しかし、その悩みは「月経移動」という方法で解決できるかもしれません。この記事では、ピルを使って安全に生理日をコントロールする方法について、具体的な飲み方から値段、そして副作用まで、分かりやすく解説していきます。
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月経移動(生理をずらす)とは?
月経移動とは、女性ホルモンが含まれたお薬(ピル)を服用することで、生理の周期を人為的にコントロールし、生理が始まる日を意図的に早めたり、遅らせたりすることです。
これは、ピルを飲むことで体内のホルモンバランスを調整し、子宮内膜が剥がれ落ちるタイミング(=生理の開始)をずらす仕組みを利用したものです。
生理日をずらす方法には、生理を「早める」方法と「遅らせる」方法の2種類があります。準備を始められるタイミングや確実性などから、ご自身に合った方法を医師と相談して決めていきます。

どんなときに月経移動を利用するの?
月経移動は、以下のような「この日だけは生理の不快感や痛みを気にせず、万全の体調で臨みたい!」という、様々な大切な予定のために利用されています。
- 旅行・レジャー
- 温泉旅行、海外旅行、ハネムーン
- プールや海でのレジャー、マリンスポーツ
- イベント・行事
- 結婚式(ご自身の、またはゲストとして参列する場合)
- ライブ、コンサート、音楽フェス
- 試験・仕事
- 受験や大切な資格試験
- 大事なプレゼンテーションや出張
- スポーツ
- マラソン大会や、部活動・クラブチームの重要な試合
このように、プライベートから仕事まで、様々なシーンで活用されています。

月経移動で使われるピル(薬)の種類
月経移動には、主にホルモン含有量が異なる2種類のピルが使われます。
中用量ピル

月経移動のためだけに、その都度処方されることが多い、昔からあるお薬です。
ホルモン量が多いため、月経移動を確実に行えるのが特徴です。
例))プラノバール配合錠などが代表的です。
詳しい解説はこちら→プラノバール配合錠
低用量ピル(LEP)

普段から避妊や月経困難症(生理痛)の治療で低用量ピルを服用している方は、そのピルの飲み方を調整することで、安全に生理日を移動させることができます。
※この場合は、追加の処方は不要なことが多いです。
\ 低用量ピルについて /
\ それぞれの使い分け・詳しい解説は /
\ こちらの記事をチェック! /
生理を「遅らせる」方法【確実性が高くおすすめ】
旅行やイベントの直前でも調整しやすく、より確実性が高いため、一般的にこちらの方法が選択されることが多いです。

いつから飲む? | ずらしたい生理が始まる予定日の「5〜7日前」から服用を開始します。 |
どうやって飲む? | 1日1錠を、毎日なるべく同じ時間に服用します。 |
いつまで飲む? | 生理を避けたい期間の最終日まで、毎日飲み続けます。 ※一般的に一般的に延長できるのは7日〜10日程度が目安です。 |
やめたらどうなる? | 服用をやめると、通常2〜3日後に生理(正確には消退出血)が始まります。 |
生理を「早める」方法【早めの準備が必要】
こちらの方法は、大事な予定の期間中にピルを飲む必要がないのがメリットですが、早めに準備を始める必要があります。

いつから飲む? | ずらしたい生理の「1つ前の生理が始まってから5日目まで」に服用を開始します。 |
どうやって飲む? | 1日1錠を、10日間以上連続で服用します。 |
いつまで飲む? | 10日間以上飲んだ後、服用を中止します。 |
やめたらどうなる? | 服用をやめて2〜3日後に、ずらしたかった生理が早まってやってきます。これで、大事な予定の日には生理が終わっている、という状態を作ります。 |
月経移動の費用はどのくらい?値段と保険適用について
月経移動は保険適用外(自費診療)です

旅行やイベントなどの個人的な理由による月経移動は、病気の治療ではないため、健康保険は使えません。
費用は全額自己負担となります。
具体的な費用の目安
自費診療のためクリニックによって料金は異なりますが、一般的に、診察料とお薬代(プラノバールなどの中用量ピル1シート分)を合わせて5,000円〜8,000円程度が目安です。
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ピルの副作用と注意点
安全に服用するため、副作用や注意点についても理解しておきましょう。
主な副作用
飲み始めに、軽い吐き気、頭痛、むくみ、胸の張りなどが起こることがありますが、多くは数日で軽快します。吐き気が心配な場合は、就寝前に服用すると楽になることがあります。
重大な副作用 ※頻度は稀

最も注意すべき副作用として「血栓症(血の塊が血管を詰まらせる病気)」のリスクがごくまれにあります。足の激しい痛みや腫れ、突然の息切れ、激しい頭痛などの初期症状を知っておくことが大切です。
服用できない方
血栓症のリスクが高い方(35歳以上で1日15本以上喫煙する方など)や、特定の持病がある方は服用できません。そのため、必ず医師による問診・診察が必要となります。
よくある質問(FAQ)
Q. いつまでに受診すれば間に合いますか?
A. 生理を「遅らせる」場合は、ずらしたい生理予定日の少なくとも1週間前までには受診してください。 生理を「早める」場合は、さらに早く、ずらしたい生理の1つ前の生理期間中に受診する必要があります。
どちらの場合も、直前だと間に合わない可能性があるため、予定がわかった時点で、余裕を持って早めに相談するのが確実です。
Q. 診察なしで、薬だけもらうことはできますか?
A. いいえ、できません。月経移動に使うピルは、医師の処方が必要な医療用医薬品です。安全に服用できるかを問診などで判断する必要があるため、対面またはオンラインでの医師の診察が必ず必要になります。
Q. 生理をずらすのは、体に悪いですか?
A. 医師の指導のもとで、一時的にピルを使って生理をずらすことは、基本的に体に大きな害はありません。将来の妊娠に影響したり、その後の生理周期が乱れたままになったりすることもありませんので、ご安心ください。
Q. ピルを1日飲み忘れたらどうすればいいですか?
A. 気づいた時点ですぐに飲み忘れた1錠を服用し、その日の分も通常通りの時間に服用してください。ただし、飲み忘れが続くと不正出血が起きたり、月経移動が失敗して生理が始まってしまったりする可能性があります。対応に迷った場合は、処方されたクリニックに相談しましょう。
Q. 大事な予定が毎月あります。毎月ずらしても大丈夫ですか?
A. 毎月のように月経移動を繰り返すのは、体の負担や費用の面からあまりお勧めできません。もし、重い生理痛やPMS(月経前症候群)など、生理周期に伴う悩みが毎月ある場合は、月経移動のための中用量ピルではなく、治療も兼ねて継続的に服用する「低用量ピル(LEP)」のほうが、体にとっても経済的にもメリットが大きい場合があります。
まとめ
大切な予定と生理が重なってしまう悩みは、月経移動ピルで安全にコントロールすることができます。
「生理を遅らせる」「早める」という具体的な方法や、値段、副作用について正しく理解した上で、オンライン診療などを活用すれば、誰でも気軽に専門医に相談できます。
生理日の悩みを解消し、予定に集中できるよう、医師がサポートいたします。大切な予定を万全の体調で迎えるために、まずは気軽に相談してみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修者

ウチカラクリニック代表医師
森 勇磨
経歴
東海高校、神戸大学医学部医学科卒業。名古屋記念病院基本臨床研修プログラム修了。藤田医科大学救急総合内科、株式会社リコー専属産業医を経てMEDU株式会社(旧Preventive Room)創業。|ウチカラクリニック代表医師|一般社団法人 健康経営専門医機構理事|日本医師会認定産業医|労働衛生コンサルタント(保健衛生)
YouTubeチャンネル「 予防医学ch/医師監修」監修 著書に「40歳からの予防医学(ダイヤモンド社)」など多数。