夏のレジャーや屋外でのスポーツは楽しいものですが、その後に待っているのがヒリヒリ痛い「日焼け」。つい油断して、肌が真っ赤になってしまった経験は誰にでもあるのではないでしょうか?
「日焼けは時間が経てば治るから大丈夫」と思いがちですが、実は日焼けはれっきとした皮膚の「やけど」です。間違ったケアは症状を悪化させたり、将来のシミやしわの原因になったりすることも。
この記事では、日焼けの正体から、日焼けしてしまった後の正しいケア、そして未来の肌を守るための予防策まで、医師がわかりやすく解説します。
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日焼けとは?よくある症状と原因
「日焼け」と一言でいっても、実は種類があり、症状も様々です。まずは、日焼けの基本的な知識と、なぜ起こるのかについて見ていきましょう。
日焼けとは?
日焼けとは、太陽の光に含まれる「紫外線」によって、皮膚がダメージを受けて炎症を起こしている状態のことです。
医学的には「日光皮膚炎」と呼ばれる、やけどの一種です。
日焼けには2つのタイプがあります。一つは、肌が赤くヒリヒリする「サンバーン」。そしてもう一つは、肌が黒っぽく変化する「サンタン」です。

日焼けでよくある症状
日焼けをすると、時間差で次のような症状が現れます。
- 肌が赤くなり、熱を持つ
- ヒリヒリ、ズキズキとした痛みを感じる
- 皮膚に水ぶくれができる
- 数日経つと、皮がむけてくる
- 肌が乾燥して、かゆくなる
- (重症の場合)発熱、頭痛、吐き気、だるさなどの全身症状
軽い赤み程度で済むこともあれば、広範囲に水ぶくれができて眠れないほどの痛みに繋がることもあります。赤みや痛みは数日間、皮むけは1週間程度続くことが多いです。
日焼けの原因
日焼けの直接の原因は、太陽光に含まれる「紫外線(UV)」です。この紫外線には、肌への影響が異なる「UV-A」と「UV-B」の2種類があります。
UV-B(レジャー紫外線)
肌の表面に強く作用し、エネルギーが非常に強いタイプです。肌が赤くなったり、水ぶくれができたりする急な日焼け(サンバーン)の主な原因となります。長年浴び続けることで、シミ、そばかすといった肌の老化を早めてしまいます。
UV-A(生活紫外線)
肌の奥深くまでじわじわと届くタイプです。すぐに赤みや痛みを引き起こすことは少ないですが、肌を黒くする日焼け(サンタン)の原因となり、長年浴び続けることで、しわ、たるみといった肌の老化を早めてしまいます。

日焼けの受診目安
「ただの日焼け」と「治療が必要なやけど」を見分けるのは難しいものです。
以下の項目に一つでも当てはまる場合は、セルフケアだけでなく、皮膚科の受診を検討しましょう。特に小さなお子さんの場合は、大人よりも重症化しやすいため注意が必要です。
日焼けのチェックリスト
【肌の症状チェック】
□水ぶくれができている(大小にかかわらず)
□手のひら2枚分以上の広範囲が真っ赤になっている
□ジンジン、ズキズキする強い痛みが続いている
□日焼けした部分がパンパンに腫れている
□水ぶくれが破れて、じゅくじゅくしている
【全身の症状チェック】
□38度以上の熱がある
□寒気や震えがする
□頭痛やめまい、吐き気がある
□体がぐったりして、強いだるさを感じる
ひどい日焼けは、医学的には「やけど」と同じです。跡を残さずきれいに治すためにも、上記の症状が見られる場合は我慢せず、専門医に相談しましょう。

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日焼けの薬、治療
日焼けは、軽症であればセルフケアで対応できますが、症状が強い場合は「やけど」として、医療機関での専門的な治療が必要になります。
皮膚科では、日焼けの炎症を速やかに抑え、跡が残らないようにきれいに治すことを目的に、主に塗り薬が処方されます。
ステロイドの塗り薬
日焼け治療の基本となるお薬です。炎症を強力に抑える作用があり、赤み、痛み、腫れといった症状を速やかに和らげます。皮膚の薄い顔用、体の広い範囲用など、部位や症状の強さに合わせて、医師が適切な強さのステロイド薬を選択します。
- 比較的マイルドなタイプ(顔や軽い症状に): キンダベート軟膏、ロコイド軟膏など
- 少し強めのタイプ(体や症状が強い場合に): リンデロンV軟膏、アンテベート軟膏など
\ ステロイドのお薬について /
\ それぞれの使い分け・詳しい解説は /
\ こちらの記事をチェック! /
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の塗り薬
コンベック軟膏 など

ステロイドに抵抗がある場合や、ごく軽い炎症の場合に使われることがあります。炎症を抑える効果はステロイドより穏やかです。
詳しい解説はこちら
→コンベック軟膏
保湿剤
日焼け後の肌は極度に乾燥しています。炎症が落ち着いた後、肌のバリア機能を回復させ、皮むけやかゆみを抑えるために、保湿剤が処方されます。
プロペト/ワセリン

肌に塗ることで、油分の膜が皮膚の表面をコーティングし、「肌を守るフタ(保護膜)」の役割をします。
この膜が、肌内部からの水分の蒸発を防ぐと同時に、ホコリや衣類の摩擦といった外部の刺激から肌を守ってくれます。
詳しい解説はこちら
→プロペト
ヒルドイド/ヘパリン類似物質

肌に水分を蓄えさせる「保湿」と、血行を良くする「血行促進」の力で、肌の状態を内側から改善します。
プロペトが「守る」のが得意なのに対し、ヒルドイドは「潤いを与え、肌の状態を内側から整える」のが得意な、より積極的な治療薬です。
詳しい解説はこちら
→ヒルドイド
痛み止め・抗アレルギー薬(飲み薬)
痛みが非常に強い場合や、かゆみが我慢できない場合には、症状を和らげるための飲み薬が補助的に処方されることもあります。
アレグラ(フェキソフェナジン) など

アレルギー反応によるかゆみの原因物質(ヒスタミン)の働きをブロックし、つらいかゆみを和らげます。
詳しい解説はこちら
→アレグラ
ロキソニン(ロキソプロフェン) など

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)に分類される痛み止めです。鎮痛作用(痛みを和らげる)、抗炎症作用(炎症を抑える)、解熱作用(熱を下げる)の3つの効果を持つ薬です。
詳しい解説はこちら
→ロキソニン
市販薬で治療する場合の注意点
ドラッグストアでも、日焼けケア用の製品が多数販売されています。
- 炎症を抑える塗り薬: ステロイド成分の入っていない、比較的マイルドな抗炎症成分を含む製品があります。軽い赤み程度であれば、これらの市販薬で対応可能です。
- 保湿ケア製品: アロエジェルや、CICA(シカ)成分配合のジェルなど、火照った肌を鎮静させながら保湿する製品が人気です。
ただし、市販薬はあくまで軽い症状の場合に限られます。
水ぶくれができている、痛みが強い、広範囲に赤みが広がっているといった場合は、市販薬で対処しようとせず、速やかに皮膚科を受診してください。
適切な強さの処方薬を使う方が、
結果的に早く、きれいに治すことができます。
日焼けの治し方・予防
うっかり日焼けしてしまった時の緊急ケアと、そもそも日焼けをしないための予防策は、どちらも美しく健やかな肌を保つために非常に重要です。
日焼けしてしまった!緊急アフターケア
日焼けは時間との勝負です。気づいたらすぐにケアを始めましょう。

とにかく冷やす
まずは炎症を鎮めることが最優先です。冷たいシャワーを浴びたり、濡れタオルやタオルで包んだ保冷剤を当てたりして、肌の熱をしっかり取り除きましょう。
優しく保湿する
冷やした後は、日焼けでカラカラに乾燥した肌にうるおいを与えます。アルコールなど刺激の少ない化粧水や乳液、ジェルなどを、こすらず優しく手のひらで押さえるように塗りましょう。
体の内側から水分補給
肌だけでなく、体全体も水分不足になっています。スポーツドリンクや麦茶などで、こまめに水分を補給してください。
水ぶくれは潰さない
水ぶくれは、傷ついた皮膚を細菌から守るための”天然の絆創膏”です。自分で潰すと、跡が残りやすくなったり、細菌が入って化膿したりする原因になるため、絶対に潰さないでください。
皮むけは無理に剥がさない
日焼け後の皮むけは、肌の生まれ変わりのサインです。気になっても無理に剥がさず、自然に剥がれ落ちるのを待ちましょう。この時期も保湿ケアは忘れずに行いましょう。
日焼けしないための予防策
未来の肌のために、日頃から紫外線対策を習慣にしましょう。

日焼け止めを正しく使う
日焼け止めは、外出の15~30分前には塗り、汗をかいたりタオルで拭いたりした後はもちろん、2~3時間おきにこまめに塗り直すことが大切です。
日傘・帽子・衣類を活用する
UVカット機能のある製品を選ぶとより効果的です。衣類は、色の濃いものや、長袖・長ズボンなど、肌の露出が少ないものを選びましょう。
紫外線の強い時間帯を避ける
一般的に、1日のうちで紫外線が最も強いのは午前10時~午後2時頃です。この時間帯の長時間の外出はなるべく避けるなどの工夫をしましょう。
サングラスで目を守る
目から入る紫外線も、脳にメラニンを作る指令を出し、肌の日焼けやシミの原因になると言われています。UVカット機能のあるサングラスで、目もしっかり守りましょう。
日焼けのよくある質問
日焼けのトラブルに関して、多くの方が抱く疑問にお答えします。
ご自身の状況と照らし合わせて、解決のヒントを見つけてください。
どんな人が日焼けでひどい症状になりやすいですか?
もともと色白の方(肌の防御機能を持つメラニン色素が少ないため)や、皮膚が薄くデリケートな小さなお子さん、高齢者の方は、ひどい日焼け(サンバーン)を起こしやすい傾向があります。
受診や治療にかかる費用はどのくらいですか?
水ぶくれができるようなひどい日焼けは、「やけど(日光皮膚炎)」として健康保険が適用されます。
3割負担の場合、皮膚科での初診料と処置料で1,000円~3,000円程度、これに加えてお薬代がかかるのが一般的です。

日焼けは放置しても大丈夫?自然に治る?
軽い赤み程度であれば、適切なセルフケアで自然に治っていきます。しかし、放置すると乾燥が進み、将来的なシミやしわの原因になります。
広範囲の赤みや水ぶくれ、発熱やだるさなどがある場合は、ただの日焼けではなく重症のやけどや熱中症の可能性があるため、放置せずに皮膚科を受診してください。
日焼けの薬はネットやドラッグストアで買えますか?
はい、購入できます。ドラッグストアでは、日焼けの炎症を抑える塗り薬や、保湿するためのジェルなどが販売されています。ただし、水ぶくれができるようなひどい症状の場合は、皮膚科で処方されるステロイドの塗り薬の方が効果的で、きれいに治りやすいです。
治療期間はどのくらいですか?
症状の強さによりますが、赤みやヒリヒリとした痛みは2~5日程度で落ち着くことが多いです。皮むけがある場合は、完全に肌の状態が落ち着くまで1~2週間程度かかることもあります。
ひどい日焼けをした場合、何科を受診すればよいですか?

基本的には皮膚科を受診します。日焼けは医学的には「日光皮膚炎」という皮膚の病気なので、皮膚の専門家である皮膚科医に診てもらうのが最も適切です。
ただし、発熱や吐き気、だるさなど、熱中症のような全身の症状がひどい場合は、内科やかかりつけ医、場合によっては救急外来への相談も検討してください。
オンライン診療でも診察できますか?
はい、オンライン診療でも相談・診察が可能です。スマホやパソコンのカメラで患部の写真を見せることで、医師が日焼けの重症度を判断し、症状に合った塗り薬(ステロイド軟膏など)を処方することができます。
ただし、日焼けの範囲が非常に広い場合や、発熱などの全身症状がある場合は、対面での診察を勧められることもあります。
日焼けが気になる場合はウチカラクリニックに相談を
日焼けはとても身近な肌トラブルですが、軽視しているとそのダメージは肌の奥に蓄積され、何年も経ってからシミやしわとして現れることがあります。大切なのは、日焼けしてしまった後の「冷やす・保湿する」という迅速なケアと、日頃からの「紫外線対策」を習慣にすることです。
「セルフケアだけでは痛みが引かない」 「広範囲に水ぶくれができてしまい、どうすればいいか分からない」
そのように感じたら、我慢せずに専門家である皮膚科医に相談するのが安心です。
ウチカラクリニックでは、ご自宅からスマホ一つで相談できるオンライン診療にて、日焼け(日光皮膚炎)の診察・治療を行っています。忙しくて通院の時間が取れない方や、レジャー先で急にひどい日焼けをしてしまった場合でも、気軽に専門的なアドバイスや、症状に合わせた塗り薬の処方を受けることが可能です。
未来のきれいな肌を守るため、日焼けのお悩みはぜひお気軽にご相談ください。
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この記事の監修者

ウチカラクリニック代表医師
森 勇磨
経歴
東海高校、神戸大学医学部医学科卒業。名古屋記念病院基本臨床研修プログラム修了。藤田医科大学救急総合内科、株式会社リコー専属産業医を経てMEDU株式会社(旧Preventive Room)創業。|ウチカラクリニック代表医師|一般社団法人 健康経営専門医機構理事|日本医師会認定産業医|労働衛生コンサルタント(保健衛生)
YouTubeチャンネル「 予防医学ch/医師監修」監修 著書に「40歳からの予防医学(ダイヤモンド社)」など多数。