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MEDU|現役医師が運営する医療メディア > 泌尿器 > 前立腺がんの症状とは?原因やPSA検査・治療についても医師が解説!

前立腺がんの症状とは?原因やPSA検査・治療についても医師が解説!

こんにちは。ウチカラクリニック健康メディア「予防医学大辞典」です。

今回は「前立腺がん」について、前立腺がんの症状や、原因・検査・治療法などについて医師の視点から徹底解説していきます。

あなたは男性のがんの中で最も多いのは何か知ってますか?

「前立腺がん」が男性のがんの中で最も多いがんなんです。ご存じでしたか?

前立腺に関する病気のリスクは年を重ねるごとにどんどん上がっていき、高齢の男性にとっては意識せざるを得ません。

がんの中でも特に進行が遅いので、なかなか症状が出てこないのが本当に嫌らしいポイントです。

そして症状の中には非常にありふれたものも存在するので、見落としてしまいがちなんですね。

果たして世の男性たちは前立腺がんに対してどのような対策をとっていったら良いのでしょうか?また予防法は存在するのでしょうか?

前立腺がんとは?

まず、前立腺、この臓器、なんとなく聞いた事があるけど、どのへんにあるかわからないし、一体なんの為にあるのかよくわからない、という人の為に、簡単に説明します。

では、人間の体の下半身の中をのぞいてみましょう。

このように、腎臓、尿管、膀胱、尿道とおしっこの通り道が続いています。

そして前立腺はこの膀胱と尿道の両脇に挟まっているんです。かなり小さいです。だいたい栗とか、ゴルフボールくらいですかね。

ちなみに前立腺はこのあたりに存在するので、お尻から指を入れる事で、さわる事ができるんです。

その為病院ではこの構造を診察に利用する事があります。

前立腺がんの疑いがある人のお尻に、ゼリーを付けて指を入れて、前立腺を触ります。

この時堅かったり、大きかったり、動きが悪かったりすると前立腺がんの可能性が上がるんですね。

この診察方法を「直腸診」と言います。

いきなりお尻に指を突っ込まれるとびっくりすると思うので、知識として知っておいて下さい。

そして前立腺の役割としては精液の一部に含まれる、精子の活動を活発にする役割のある前立腺液というものを作るお仕事をしています。

こんなに小さな前立腺なんですが、命に関わるがんの魔の手が忍び寄る事があるんですね….

前立腺がんの原因は?

では一体どういう人が前立腺がんになりやすいのでしょうか?原因はあるのでしょうか?

まず、加齢、すなわち年をとる事は前立腺がんのリスクです。

年齢を重ねるほどにリスクは上がっていきます。

また食生活が欧米風になっているのも影響があるのでは?と言われていますね。

そして要注意なリスクが「遺伝」です。

例えば血のつながった家族の方に前立腺がんの方が2人以上いる事で、前立腺がんのリスクが5倍から11も上がったというデータもありますので、

家族に前立腺がんの方がいる場合はより警戒しておきましょう。

前立腺がんの検査は?

また、もし前立腺がんかも?と医者が疑った場合どのような検査を行うのかも知っておいて下さい。

検査の方法は、一番簡単に行えるのは、まず先ほど紹介した直腸診ですね。

他には、CT、MRIといった外から画像を撮影する検査で前立腺や周りの臓器をチェックしたり、

そして本当に前立腺がんの疑いが強い、このような場合には、前立腺針生検という検査をします。

この検査は直腸診と同様に、棒をお尻の穴から突っ込んで、前立腺に向かって針を刺して組織をとってきて、良性か悪性か確認する検査です。

ちなみに痛み止めは使用するので、痛みをそこまで過剰に心配しなくても大丈夫です。

前立腺がんの治療は?手術の方法は?

そして治療法としては、放射線を使用して前立腺がんを小さくしたり、男性ホルモンの勢いを抑える事で前立腺がんの進行を食い止めるホルモン療法というものがあります。

また手術を行う時もありますが、特徴的なのは「ダビンチ手術」といって、なんとロボットを使って手術を行う場合があります。

外科医は手術台とは別の席に座ってモニターでロボットを動かし、実際にはロボットが手術を行うというものdす。

傷口が小さくなったり、出血する量が少なるなるというメリットもあり、全国でどんどん普及している方法なんです。

前立腺がんは5年生存率、といってがんが見つかってから5年間の間に生きて居る事ができる確率が基本的には概ね90%以上と言われていて、ガンの中ではこういった治療法で治る可能性が十分にあるガンなんです。

ただし!遠隔転移があると、この5年生存率が30%まで落ちてしまうので、やはり早期発見が重要になってきます。

ここまでざっくりとした前立腺がんの解説をしてきましたが、でが気になる症状については一体どのようなものがあるのでしょうか?一緒に見ていきましょう。

前立腺がんの症状とは?

では前立腺がんの症状について解説していきます。

まず前立腺の構造をみてみましょう。

前立腺には大きくわけて内線外線という2つの部分に分かれています。

この中で前立腺がんができやすいのが外線、そして高齢者の男性によく起こる前立腺肥大が起こりやすいのが内線なんです。

そして前立腺にまつわる症状は、がんにせよ、肥大にせよ、前立腺が大きくなる事でご近所さんの尿道の部分に影響を及ぼすからなんですね。

なので、症状が出やすいのは前立腺がんよりも尿道に近い方の内線部分が大きくなる前立腺肥大の方なんです。

しかし、これはあくまで頻度の問題です。

症状だけで見分けられるものではないので、結局前立腺の影響が考えられる症状が出た時は要注意である事に変わりはありません。

そしてこの際よく出る症状としては、

・尿道を刺激する事で夜中に2回以上トイレに行く「夜間頻尿」になる

・あまりに大きくなりすぎると尿道を塞いでしまい、おしっこが出なくなる尿閉の状態になる

・おしっこに血が混じる

といったものがあります。

また、前立腺がんのせいで腰が痛くなる事があります。

これは、前立腺がんのある「特徴」が関係しているんですね。

その特徴とは、転移する際に骨に転移しやすいという事です。

この際、背骨の腰の部分である腰椎という骨に転移して腰が痛くなってしまう事もあります。

例えば、外来に最近腰が痛い、、といって来院した患者さん。色々検査をするも原因がわからず、血液検査をすると前立腺がんの骨への転移によりカルシウムの数値がとんでもなく上がっていた、こんなケースもあります。

勿論、腰痛があるから前立腺がんと言いたいわけではないんですが、先ほど紹介した症状と合わせて腰の痛みがるようならお医者さんに伝えましょう。

前立腺がん検診「PSA検査」とは?

そして、前立腺がんはさらに症状が出るのが遅いので、症状が出ない間にじわじわ進行していく事もあります。

この点が他のがんと大きく異なる所です。

なんとか前立腺がんを早く見つけだす方法はないのでしょうか?

唯一役に立つ可能性があるのが、前立腺がんの検診であるPSA検査です。

一部のがんには、そのがんが体に存在すると一気に数値が上がってくるタンパク質が存在します。これを腫瘍マーカーといいます。

そして前立腺がんにも例によって腫瘍マーカーが存在し、それが前立腺に特有のタンパク質、PSAなんですね。

この検診の出現は前立腺がん予防に革命を起こしました。

1990年代にPSA検診が世界中に急速に普及した事で、前立腺がんの発見される数はとてつもなく増えたんです。

これはめちゃくちゃ良い事のように見えるんですが、実は絶対にPSA検診をしたからメリットがあるという明確なデータはないんです。

例えばERSPC試験という18万人を対象に行われたヨーロッパの研究では前立腺がんの死亡率を下げるという結果になっている一方、41万人の男性を対象に行われたイギリスの研究や、PLCO試験という研究では、PSA検診を有効性は証明されませんでした。

このように、大規模な研究でも様々な結果が出てしまい、検査の有効性がはっきりと証明されていないんですね。

PSAに引っかかる事で、精密検査によって合併症が引きこされてしまったり、心理的な不安が生じるというデメリットもあります。

その為、アメリカの予防医学専門委員会である、USPSTFでも、「PSA検査はメリット・デメリットを知った上で、個人の判断にゆだねる」という見解を出しています。

はっきり全員が全員におススメ!と言えるデータがある検査ではないという事ですね。

このようにPSA検診は過度期の段階な訳ですが、やはり医者の立場としても、今後の研究ではっきり役に立つ事が証明されて、皆さんに気持ちよくおススメできるようになってほしいと思っています。

前立腺がん 症状・原因・治療まとめ

①前立腺に異常がある時に起こる症状を知っておき、起きたら病院に行く

②PSA検診のメリットデメリットを知り、受けるかどうか自分で考える

今回はこの2ポイントが非常に重要なので、覚えて帰って下さい。

できる事、知らなければいけない事が限られているからこそ、ちゃんと知るべき事を知っておいて、不測の事態に備えましょう。

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この記事の監修者

この記事の監修者

ウチカラクリニック
森 勇磨

経歴

内科医/産業医/労働衛生コンサルタント
ウチカラクリニック代表
予防医学ch/医師監修 管理人

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