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腸閉塞の症状・前兆とは?原因は?食事はどうするべき?医師が徹底解説!

こんにちは。ウチカラクリニック健康メディア「予防医学大辞典」です。

今回は「腸閉塞」について、腸閉塞のそもそもの意味や症状・原因、食事で気を付けること、予防法などについて医師の視点から徹底解説していきます。

あなたは自分でこう言い切れますか?

「私は食事をよく噛んで食べています!」と。

食事をよく噛んで食べていると言い切れる人っておそらく結構少ないと思います。

しかし、あまりに食べ物を噛まない習慣のある人は、場合によっては食事が腸に詰まってしまい、最悪の場合緊急手術までもが必要になる場合もあります。

そして腸に詰まりやすい食べ物はいくつか代表的なものもありますし、食事以外でも様々な理由で腸閉塞は起こります。

救急の現場では腸がねじれたり、詰まったりする症状でかなり強いお腹の痛みで救急搬送される方は結構多いです。

今回は

・腸閉塞の意味、原因について

・腸閉塞によって起こりうる症状、そして起きた後の治療について

・腸閉塞を予防する為に食事で気を付けた方が良いこと

など、腸閉塞について徹底解説していきます。

腸閉塞とは?その原因とは?

ではまず、「腸閉塞」とは医学的にどういう状態の事なのか、簡単に説明していおきます。

「腸閉塞」とはその名の通り腸が詰まってしまう事です。

腸が詰まる事自体は特段説明する事はなくそのまんまの意味で、何かしらの原因で腸の中の便の通り道が通行止めになってしまう事なのですが、

この詰まる原因には結構様々なパターンがあるので少し触れておきます。

腸閉塞の原因①腸の癒着

腸閉塞の原因となりうるのは、例えば「虫垂炎」、いわゆる盲腸などの「お腹の手術」です。

盲腸などの腸の病気で手術をした後の人は、その手術を行った事による影響で腸がぺったりとくっつく、「ゆ着」という状態になってしまい、ゆ着した部分の影響で腸がふさがってしまう、この状態が腸が詰まる原因となるというパターンがまず一つあります。

腸閉塞の原因②大腸がん

他にも、大腸がんの記事でも紹介しましたが、がん自体が大きくなって腸の通り道を塞いでしまう事、こちらも一つの原因となります。

腸閉塞の原因③便秘

またよっぽどの場合にはなりますが、便秘が原因となる場合もあります。

便秘で何日間も便が出ないと、便はお尻の手前の大腸、という場所で続々とお尻から出るスタンバイをしていく事になります。

そして大腸には水分を吸収する作用があるので、この大腸でスタンバイしている時間が長ければ長い程、便からだんだん水分が吸収されていき、便が硬くなっていきます。

普段便秘の人はそういった原理で久しぶりに便が出る時「かたいなあ…」と感じると思いますが、この現象が行き過ぎると便がカチコチになって完全に腸を塞いでしまい、ひどい場合は便のせいで腸閉塞となってしまう事もあるんです。

腸閉塞の原因④食事

また、食べた食事が大腸を塞いでしまい、腸閉塞になってしまうケースもあります。

食べ物が腸に詰まりやすい人としては、

・食べ物をよく噛まない人、

・食べ物を丸のみにしてしまう人

・入れ歯などの人工の歯を使用している人

はリスクとされています。

要するに、食べ物をよく噛んだ状態で飲みこめていない人に基本的に起こりうるんです。

他にも胃を切除する手術をしたり、腸の病気を抱えていて腸が狭くなってしまっている人もなりやすいとされています。

腸閉塞の症状・前兆とは?おならが出なくなる!?

そして腸閉塞になるとどのような症状・前兆が起きるのでしょうか?

腸閉塞の症状・前兆①お腹が痛くなる

まずイメージ通りかもしれませんが、腸が詰まるとお腹が痛くなる事がほとんどです。

腸閉塞の症状・前兆②嘔吐

また腸が詰まった所の上流では、食べ物や消化液、ガスがどんどんたまっていき、上流の部分の圧力がどんどん強まっていきますので、そのせいで吐き気や嘔吐の症状がひどく出る場合もあります。

大腸よりも小腸寄りの、より上の方で詰まると嘔吐の症状が強く出やすいとされていますね。

腸閉塞の症状・前兆③うんち・おならが出なくなる

また、腸が詰まってしまう訳なので、詰まった所から下流の方の便の流れはストップしてしまうので、多くの場合はうんちが出なくなってしまいますし、おならも出なくなってしまう事が多いですね。

そして詰まった部分から炎症が広がってしまうと、炎症のせいでお腹が表面から触ってカチカチになってしまう、こういう事もあり、救急車で到着した人のお腹がカチカチだと「もしかしたら緊急手術かもしれないな…」このように医者は考えるものなんですね。

腸閉塞の治療は?

そして治療に関しては、今説明したように上流の部分の圧力が強くなっているので、圧力を弱めるために、部位によっては鼻からチューブを入れてあげて、圧を抜いてあげる事があります。この鼻からチューブを入れる工程がかなり苦しく、苦手な人が多いですね。

そして待てるのであれば、食べ物が自然に流れていくのを待ちたい所ではあります。

しかし放っておいても数か月食べ物が流れていかない事もありますし、場合によっては炎症を引き起こして腸に穴が開いてしまう事もあるので、結果として早めに手術をして、残念ながら詰まった部分を切除しなければならない事も多いんです。

腸閉塞予防のために食事はどうするべき?予防法は?

次に、腸閉塞と食事との関連についてお話します。

いくつかの文献では、腸閉塞を起こしやすいとされる食べ物が存在し、それらを食べる時には特にしっかりよく噛む事が重要になってきます。

では、腸閉塞を気を付けるべき食事について紹介していきます。

腸閉塞を気を付けるべき食事①柿

まず、腸閉塞を気を付けるべき食事はです。実は柿はかなり珍しい原理で腸につまるんです。

それは、なんと柿が石を作るんです。意味が分からないと思いまうが、詳しく説明していきます。

体の中には石ができる事があります。こちらは尿路結石や胆石は有名だと思いますが、実は頻度は多くないものの胃の中に石ができる事があります。胃石といいます。

この胃石は飲んだ薬が固まってしまったり、毛を飲みこんでしまった場合はそれらが固まってできる事もあるんですが、果物や野菜の繊維が固まってできる事もあります。

その食べ物の原因で最も多いのが柿なんです。

これは柿に含まれるシブオールという成分が、胃酸と混ざると石になりやすいのではないか、こういう説があるんですね。

そして柿を食べた事によって胃の中でできた胃石が、そのまま流れて腸にすぽっとはまってしまい、腸を詰まらせる事があります。

ちなみに、実はこの胃石はコーラによって溶ける事があり、治療としてなんとコーラを使う事もあるんですよね。

頻度は多くないですし、胃石は胃にいる分には悪さをしませんから、気にしすぎる必要はありませんが、こんな事もあるんだな、と頭のかたすみに覚えておいて下さいね。

腸閉塞を気を付けるべき食事②こんにゃく

次はこんにゃくです。

こんにゃくってなんとなく一般的に消化の良さそうな食べ物って思われているかもしれませんが、腸が詰まる原因として報告される事があるんですね。

これはこんにゃくがツルっと丸ごと呑み込めてしまう、この事が原因でしょう。

おでんのこんにゃくならそうはいかないのでしょうが、鍋に入っている糸こんにゃくや、玉こんにゃくは呑み込めてしまう場合がありますよね。

実際の例としても、70代の女性が玉こんにゃくを丸のみしてしまい、腸に詰まってしまい緊急手術が行われた事例や、糸こんにゃくを噛まずにたくさん飲みこんでしまい腸が詰まってしまった事例などが報告されています。

こんにゃくだからといって油断せずに、しっかりと噛むようにしましょう。

腸閉塞を気を付けるべき食事③おもち

次はおもちです。おもちが原因で窒息する場合がある事は多くの人がご存じかと思うのですが、腸で詰まる事もあるんですね。

これはおもちのある特性が原因かも?と言われています。それは「熱すると柔らかくなるが、冷えると硬くなる」この性質です。

おもちを食べた直後は温かい状態なので、食道から胃のくびれの所を通過する時は、柔らかい状態でつるりと通過するのですが、そこから腸を流れていく中でだんだん冷えて硬くなっていき、結果的に腸の所で詰まりやすいのではないか、このように言われているんですね。

お餅自体に含まれているアミロペクチンというでんぷんは唾液に含まれる酵素でしっかり分解されるものなんですが、よく噛まない人は唾液での分解がしっかりできていない場合があり、このまま腸に送られる事も良くないですよね。

窒息の恐れがある食べ物でもあるので、のども、そして腸も詰まらないように、特に高齢者の人には何よりも、念入りによく噛んで欲しい食べものになります。

腸閉塞を気を付けるべき食事④海藻

4つ目は、海藻です。

海藻類はそもそも食べ物の中で消化するのに時間がかかる食べ物として知られていますよね。

海藻の中でよく報告されているのが、昆布です。昆布が腸に詰まって緊急手術になってしまう例も報告されています。

勿論本来は手術ではなく、可能であれば放っておいてだんだん下流に流れていくのを待ちたい所ではあるのですが、海藻は段々水分を吸収して膨れていく性質もあるので、なかなか自然に改善する事なく、結局手術になってしまう事が多いようです。

なので、時期でいうと、正月はおもちに昆布巻きに食べる人が多いでしょうし、正月早々腸が詰まって入院なんて最悪ですから、正月は特に念入りに食べ物をよく噛んで食べたい所ですね。

腸閉塞を気を付けるべき食事⑤梅干しの種

5つ目は、食べ物のたねです。

特に、種の中で多いのは、梅干しです。

梅干しの種で腸が詰まった報告がされているんですね。

「梅干しの種なんて大きくて食べないよ!!」

こう思われてるかもしれませんが、

高齢者の方で梅干しを好きな方は、飲みこみの機能や認知機能が低下してくると、知らず知らずのうちに種を食べてしまっている、こういう事がありうるんです。

実際の例でも、本人が種を飲みこんだ認識がないにも関わらず、種が腸に詰まっていたケースも存在します。

特に腸の病気を経験されている高齢者の方が梅干しを食べる時には十分に注意を払って、ほぐして食べてもらったりした方が良いかもしれませんね。

腸閉塞の予防で気を付けるべき事は?

このように、腸につまる食べ物はのみこみやすかったり、水で膨らみやすかったり、特殊な性質があったり、様々な特徴があるんですね。

毎度の話ではありますが、特にお腹の手術をしたり、持病を持った方でなければこれらの食べ物を食べるな!とか食べる量を減らせ!とか言いたい訳ではありませんので、そこは覚えておいて下さい。

今回紹介したエピソードは珍しいものではあるので、気にしすぎる必要はありません。

ただやはり最も重要なのは、特に今回紹介した食べ物はよく噛んで食べておいた方が良いでしょう。これは間違いなく言える事です。

特におもちは窒息する場合もありますので、しっかりと噛みましょう。正月はおもちの窒息で搬送される人も多いですからお気をつけ下さい。

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この記事の監修者

この記事の監修者

ウチカラクリニック
森 勇磨

経歴

内科医/産業医/労働衛生コンサルタント
ウチカラクリニック代表
予防医学ch/医師監修 管理人

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森 勇磨

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