- 胸やけがおさまらない
- げっぷが定期的に出る
- すっぱいものがこみあげる
こうした逆流性食道炎の症状に悩まされている人は多いです。
そして逆流性食道炎は食道がんのリスクを上げるとも言われており、放置しない方が良い病気。
今回は逆流性食道炎になる仕組みから胸やけだけではない意外な症状、治療法。生活気を付けるべき事まで逆流性食道炎について丸ごと解説していきます。
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INDEX
逆流性食道炎とは
逆流性食道炎とは、その名の通り、逆流して、食道に炎症が起きてしまう病気です。
では何が逆流してしまうか、といいますと、胃酸なんですね。
胃の中では、食べ物を消化するために「胃酸」と呼ばれる酸性の液体で食べ物を溶かしていますが、胃の内側の壁は守られているので基本的にはノーダメージです。

しかし、食道ではそういった機能はないのでそうはいきません。
胃酸が食道の方に逆流してしまうと、刺激の強い胃酸によって食道はダメージを受けますし、そのダメージの修復を何回も行っているうちになんと細胞が胃の組織に置き換わってしまう事があるんです。
この状態をバレット食道と呼び、食道がんのリスクを上げてしまうと言われている非常に良くない状態です。
このように逆流性食道炎は決して侮ってはいけない病気なんです。
逆流性食道炎になる仕組み
そもそも、人間の体は食道に胃酸ができるだけ逆流しないような仕組みになっています。
食道の下の方の胃のつなぎ目の筋肉、ここを医学用語で下部食道括約筋と呼ぶのですが、この筋肉は非常に優秀で、人が食べ物を食べて、食道を食べ物が通過するときは緩み、それ以外のときは閉まっていて、胃酸が逆流しないようにしているんです。

しかし、この筋肉が弱まってゆるみがちになってしまったり、もしくは胃酸の分泌量が増えてしまい胃酸があふれかえってしまうイメージです。このパターンが逆流性食道炎になる仕組みです。
逆流性食道炎の症状
最も多い症状は、胸やけです。
激しい飲み会の翌日、なんだか気持ち悪いような、胸のあたりのモヤモヤした感じを経験した事のある人は多いと思います。あの症状がまさにそうです。
他にも酸っぱい液が喉の所まで上がってきてげっぷが出たり、喉が痛くなったりといった症状もあります。
また意外な症状として、咳があるんです。

これは、胃酸が食道に逆流する事で、食道の下の方にある「迷走神経」という神経を刺激する事で咳がでやすくなる、と言われています。
長期間悩んでいた咳の症状が、逆流性食道炎の治療を行った事ですっかりおさまってしまった、こんなケースもあります。
逆流性食道炎の検査
スタンダードな検査が、上部消化管内視鏡検査、要するに胃カメラですね。

胃カメラを飲んで、当然胃カメラは食道も通過しますので、カメラで食道の内部を確認して、炎症が起こっていないか確認します。先ほど説明したバレット食道もこのカメラの検査で確認する事ができます。
ただし、胃カメラは少々大変なので、先ほど説明したような症状がある場合は一度治療を行ってみて、その治療で症状が良くなるのかどうか確認する事を先に行う場合もありますよ。
逆流性食道炎の治療
最も主流となるのが、胃酸の分泌を抑えるお薬を飲む方法なんですね。
このお薬を通称PPIと呼びます。
胃の中にはプロトンポンプと呼ばれる、酸の成分をポンプのように引き出してきて胃酸を分泌する場所があるのですが、このプロトンポンプの活動を抑えてあげるのが、PPIです。
PPIというのもプロトンポンプ阻害薬の略称で、商品名でいうとタケプロンとか、ネキシウムといった薬です。
PPIによって胃酸の分泌を抑える事で、症状を楽にする事ができる場合があるんです。
PPIに関しては、ウチカラクリニックのオンライン診療でも、胸やけやげっぷに対する処方の相談を随時受け付けています。気になる人は気軽にLINEやHPからお問合せ下さい。

逆流性食道炎を悪化させる原因
逆流性食道炎を悪化させる原因①姿勢
そもそも体を横にして寝る事自体に関しては、イメージしやすいかとは思うのですが、当然、立っている時と横になっている時だと、重力の関係で胃酸は横になっている時の方が食道の方に逆流しやすいです。
右側を下にして寝る事を医学用語で「右側臥位(うそくがい)」と呼ぶのですが、右側臥位で寝ると、先ほど説明したような食道の下の部分の圧力が弱まり、締まりがゆるくなってしまうと言われています。

個人差はあるでしょうが、例えば右側を下にして寝っ転がりながらテレビを見る習慣のある人は、頭の向きを反対に向けて、左側を下にしてテレビを見る習慣をつけるなどすると効果があるかもしれません。
また、立っている状態のときに関しても、前かがみの姿勢も良くないと言われているので、猫背のある人はできるだけ改善したい所です。
大規模な研究データではないですが、頭側を高くして寝ると逆流が改善されたというものもあり、枕の高さを高くするのも一つの手かもしれません。
逆流性食道炎を悪化させる原因②飲み物
約48000人の女性を対象に、どんな飲み物を飲んでいる人が逆流性食道炎になりやすいのか調査した論文によると、コーヒー、紅茶、炭酸飲料を飲んでいた人はリスクが上昇した、という結果になりました。
炭酸飲料に関しては、胃の中で発泡する事で胃の内部の圧上がり、胃酸がこみ上げやすくなるなんて言われていますね。

とはいえ、基本的にブラックコーヒーや紅茶は健康効果が期待できる飲み物ですので、当然飲むなという訳ではありません。
症状のある人は飲む量を減らしてみたり、1日5杯以上とか、あまり飲み過ぎないようにした方が良いかなとは思います。
また、多くの人が実感されているかと思いますがアルコールも飲み過ぎには注意です。
逆流性食道炎を悪化させる原因③食べ物
食べ物については、脂肪分の多い食事、またなんとチョコレートが悪影響を与える事がある、と言われています。チョコレートを食べ過ぎると食道の下の筋肉をゆるめてしまうようです。

しかし、チョコレートのカカオの成分は健康効果を期待してもらってよいですし、ハイカカオチョコレートはおやつにおすすめの食べ物です。
こちらも「全く食べるな!」ではなく症状と程度問題だと思っておいて下さい。
逆流性食道炎を悪化させる原因④たばこ
たばこも吸い続けると食道の下の筋肉がゆるみやすくなると言われていますし、胃酸の分泌を増やしてしまうともされています。

たばこを吸いながら毎晩飲み歩き、脂肪分の多い食事を食べて、そのまま体を右向きにしてばったり寝てしまう…
こんな習慣は逆流性食道炎的には非常にリスクが高いと言えるでしょう。
逆流性食道炎の原因 まとめ
逆流性食道炎はあまり放置すると食道がんのリスクを上げる場合も!
- 胸やけ
- げっぷ
- すっぱいものがこみあげる
このような人は注意しましょう。
普段の生活習慣で気を付ける事は
- 右向きであまり寝ない
- 炭酸水やコーヒー等を飲み過ぎない
- 脂肪食を食べ過ぎない
- たばこは控えめに
取り入れられる所から取り入れましょう。
また食道がんに関する記事も併せてご覧頂くと、食道についての理解が深まると思います。
食道がんを防ぐためにも、不快な症状に悩まされないためにも、逆流性食道炎は早期治療が大切です。もしかして逆流性食道炎かも…とお悩みの方はウチカラクリニックのオンライン診療までお気軽にご相談ください。
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