目次
- なんだかイライラがおさまりにくくなった
- 頭痛がひどい
- 汗やほてりが止まらない
- 異様に肩がこる
あなたはこんな症状、ありませんか?
もしかしたらその症状は更年期障害の始まりかもしれません。更年期には驚くほど様々な症状が出現します。
今回は中高年の女性にとって最も身近な更年期障害について、どんな症状が出たら気にかけるべきなのか、どんな状態になったら病院に行くべきなのか、必ず中高年女性が知っておくべき症状について徹底的にお伝えします。
誰もが直面しうる更年期のトラブルについて学んで、できるだけスムーズに更年期の壁を乗り越えていきましょう。
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更年期障害の原因は?年齢はいつから起きる?
更年期障害について正しく理解するにあたって、なぜ女性は更年期に様々な症状が起きてしまうのか、そのメカニズムを簡単に知っておきましょう。
そもそも更年期、この言葉の意味を皆さんご存じでしょうか?
更年期はだいたい10年程度とされているんですが、この期間は実は「閉経」の時期によって変わってくるんですね。
「閉経」とはご存じの方も多いとは思いますが、簡単に言えば生理が終わること。
この閉経の前の5年+後の5年の10年間を更年期と呼ぶんですね。

要するに、それぞれの女性の閉経の時期によって、更年期もずれていきますし、早ければ40代から更年期の症状が出現する場合があります。
日本ではなんと約350万人もの人がこの更年期にあてはまると言われているんですね。
そして、この更年期になぜそんなに多種多様なトラブルが起きてしまうのか。
結論から言えばほとんどは「卵巣」の変化のせい。
卵巣が普段頑張って分泌しているのは「エストロゲン」という女性ホルモン。
このエストロゲンというホルモンの分泌が、更年期になるとガクっと落ちてしまうことが大きな原因なんです。

ホルモン自体が少なくなることもそうなんですが、この女性ホルモンが減ったことに対して、脳がちゃんとホルモンを出すように指令を送るのですが、それに既に応答できる機能がない卵巣は頑張ることができません。
このせいで脳がパニックを起こし、様々な自律神経にまつわる症状が起きてしまうという仕組みなんですね。
更年期障害の症状は?
更年期障害の症状①肩こり
年をとるのに伴って、骨や筋肉に少しずつガタがくることに加えて、先ほど紹介した原理で自律神経のトラブルが起き、肩こりが治らなくなったり、今までひどい症状はなかったのに急に肩がこりやすくなることがあります。

肩こりは更年期の症状の中でも最も多いとも言われていて、悩まれている方は非常に多いです。しかし肩こりと更年期障害が結びつかなかったり、肩こりくらいで病院に行くのは…とためらってしまったりする方、かなり多いです。
特に姿勢が変わったとか、明らかな原因がないのに肩こりが悪化している場合は更年期の影響かもしれないので、覚えておいてください。
更年期障害の症状②顔のほてり
もし急に顔があつくなったり、長時間御風呂に入ってのぼせてしまった時のような状態になることが日常的に増えているのならば、それは更年期のせいかも。
この顔のほてりの症状は「血管」のトラブルで起こる症状なんですね。
先ほど説明したように、女性ホルモンが減ってしまったことで脳がパニックを起こして、自律神経の調節が上手くできなくなってしまい、結果として、血管を広げたり、狭くしたりする機能の調節がだんだんおかしくなってしまいます。
そのため、顔の血管がやたら拡張してしまう、要するに簡単に言えば血流が良くなってしまう、こういう仕組みで顔のほてりが起きてしまいます。

なんなら、このほてりの現象は顔だけではなく胸から上の上半身におこることも多いです。
- なんだか最近、上半身がずっとあつい…
- ほかほかする…
これは更年期障害の前触れかもしれません。
更年期障害の症状③ホットフラッシュ(汗が増える)
更年期の症状で、特に気温が高いわけでもないのに汗がとまらなくなることがあります。
先ほど紹介した顔のほてりと合わせて、これらの症状を「ホットフラッシュ」と呼ぶこともあります。

上半身だけ異様に熱く、汗がだらだら出てしまう、こんな症状は更年期障害に特徴的で、非常に生活していく上でストレスになることも。
また更年期障害以外でも、のどぼとけの下にある「甲状腺」という臓器の病気でもこういった汗が出る症状が出ることがあるので、あまり続く場合は、まずは血液検査で甲状腺ホルモンの数値を確認しておくことも重要なので、覚えて置いてくださいね。
更年期障害の症状④動悸
急に胸がドキドキしたり、息苦しくなったり、このような症状がおこることもあります。
こちらは「自律神経の乱れによって起こる症状」と言われています。
自律神経は私たちの体の呼吸や心臓の脈拍など体の機能を維持するのに非常に大切な働きをしています。この大切な機能が乱れてしまうことで、結果として「何もしてないのに心臓が苦しい」「少し動いただけで息切れがする」などのかたちであらわれてくるんです。
これは更年期の典型的な症状ではありますが、もしかしたら何か重要な病気が原因のこともあります。症状が続く、程度が酷いようであれば自己判断はせずに一度受診して相談してみるようにしましょう。
更年期障害の症状➄手足の冷え
冷え性の症状には女性は更年期でなくてもお悩みの人が多いんですが、さらに「冷え」に悩む方も増えます。
自律神経のコントロールが上手くできなくなることで、以前のように体温調節が上手にできなくなったりする、体温を調節できる幅が狭くなってしまうことが原因と考えられています。

下半身が冷えていて、上半身がほてっている現象を「冷えのぼせ」なんて呼んだりして、なかなかつらい状態なんですよね。
冷え性の悪化、というのも更年期障害のサインかもしれません。
更年期障害の症状⑥イライラや落ち込み
人間のメンタルはホルモンのバランスととても深い関係があります。
女性ホルモンであるエストロゲンは、精神状態を安定させるホルモンであるセロトニンと非常に深い関係があり、簡単に言えば、エストロゲンが増えるとセロトニンの分泌も増える、という構造になっています。
更年期はエストロゲンの分泌が減るにしたがってセロトニンの分泌も減り、精神的に不安定になりやすくなります。今までは気にならなかったようなことでもイライラするようになり、夫や職場の人、お子さんに対して怒る頻度が増えてしまうことがあります。

また、イライラして、感情が高ぶるのとは逆に、ゆううつな気分になってしまうこともあります。
更年期には両親の介護の問題や子供の受験など、家族の大きなイベントがかぶりやすいこともあり、更年期の落ち込みやすい症状に加え、これらの日常ストレスが引き金となってうつ病を発症してしまう場合も。
「更年期うつ」という言葉もあるくらいです。
こういったイライラや落ち込みという症状もなかなか病院に行こう、というきっかけになり辛い症状ですが、症状が悪化してきたら放置せず、必ず病院で相談してくださいね。
更年期障害の症状⑦頭痛
頭痛も更年期には非常に多い症状です。ひどい場合は仕事や家事ができなくなってしまうこともあります。
先ほど血管の話をしましたが、頭痛に関しても今度は脳の血管が拡張して、痛みに関連する物質が発生し、頭痛に繋がってしまう場合もあるんです。

頭痛も適切なお薬で改善する場合がありますから、我慢しないようにしましょう。
更年期障害の症状⑧めまい
女性ホルモンの急激な減少に伴い、自律神経のバランスが乱れやすくなることで、頭がふわふわしたり、立ちくらみのような感覚を頻繁に覚えたりすることがあります。
女性では起立性低血圧などでめまいを引き起こす人もいますが、更年期によるめまいの場合は急に症状が現れることも。特に、運動中、あるいは家事や仕事をしている最中に突然めまいが起きることもあり日常生活に影響を及ぼす症状のひとつと言えます。
また、発汗やほてり同様、甲状腺の機能異常でも似たような症状が出ることがあるため、症状が長引く場合は血液検査などで甲状腺ホルモンの数値をチェックしておくと安心ですよ。
更年期障害の症状⑨不眠
先ほど紹介したほてりや汗の量が増えることで、寝ずらくなってしまう場合もありますし、自律神経が不安定になることで、睡眠をコントロールしている部分の脳に影響が出るという説もあります。

睡眠時間が減ることでメンタルの調子がさらに崩れるケースもあるので、こちらも早めに相談してください。
更年期障害の症状を自分でチェックする方法
更年期が気になる方向けに自宅でできる更年期障害のチェックシートもあります。

シートはこんな感じ。これは「簡略更年期指数」というもの。チェックをつけて合計点数を計算することで、大まかな自分の更年期障害の目安がわかるものになっています。
具体的には、
- 合計点数が25点以下の人は様子見の選択肢でも良いでしょう。
- 50点を超えている場合は、一度病院を受診して、今後の方針について相談しましょう。
- 80点を超えている人は必ず精密検査を受けた方が良いでしょう。
このようになっています。
更年期障害の治療法
さて、ではこのような更年期障害ですが、このシートで引っ掛かってしまった人たちや、症状が重い人は一度病院に行きましょう。
「病院に行ったから何になるの?経過観察と言われるだけじゃないの?」と思っている人もいるもしれませんが、色々な治療法があります。
更年期障害の治療法①ホルモン補充療法(HRT)
まずメインの治療法は「ホルモン補充療法」、通称HRTと呼びます。
こちらは文字通り足りなくなっている女性ホルモン、エストロゲンを補充する非常にわかりやすい治療で、飲み薬や貼り薬など色々な選択肢があります。
是非一度婦人科で相談してみてみましょう。

※乳がんや、脳卒中を過去にした人などは治療ができないなど、ホルモン療法には一定の基準があります。
更年期障害の治療法②漢方
もしホルモン療法ができない人や、他の選択肢を取りたい人は漢方で治療を行う選択肢もあります。
冷えや頭痛に効果がある当帰芍薬散、肩こりやイライラに効く加味逍遙散、のぼせや足の冷えに効く桂枝茯苓丸などの漢方薬を飲むことで、だんだんと症状が押さえらえる場合もあります。

こちらもどの漢方が良いかは一度病院で相談しましょう。ウチカラクリニックの漢方外来でオンライン診療の相談をしてもらっても大丈夫です。
更年期障害の症状・治療法まとめ

このように、更年期の症状は本当に様々で辛いもの。だからこそ、この動画で正しい知識やチェックの方法を知ってもらえれば、非常に有意義なことだと思います。
是非みんなで辛い更年期を乗り越えていきましょう。
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