今年も冬の足音が聞こえ始め、「インフルエンザの予防接種、いつ受けようかな?」「費用はいくらくらい?」「副反応が心配…」といった疑問や不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
特に小さなお子様がいるご家庭では、接種すべきかどうかも含めて悩みは尽きません。
この記事では、インフルエンザ予防接種について、基本的な知識から接種のベストタイミング、気になる効果や費用、副反応、そして接種後の注意点。また、2025年から新しく採用されたワクチンについてなど最新情報をもとに医師があなたの疑問にすべてお答えします!
正しい知識で、安心して冬の準備を始めましょう。
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インフルエンザとは?普通の風邪との違い
まず、インフルエンザがどのような病気なのか、基本的な知識を確認しておきましょう。
インフルエンザは、「インフルエンザウイルス」に感染することで起こる急性の呼吸器感染症です。
冬になると毎年流行し、「ただの風邪」と軽く考えられがちですが、症状の強さや重症化リスクにおいて大きな違いがあります。
項目 | インフルエンザ | 普通の風邪 |
---|---|---|
原因 | インフルエンザウイルス | ライノウイルス、コロナウイルスなど様々 |
発症 | 急激 | ゆるやか |
主な症状 | 38℃以上の高熱、頭痛、強い倦怠感、筋肉痛・関節痛など全身症状が強い | 喉の痛み、鼻水、くしゃみ、咳など喉や鼻の症状が中心 |
重症化リスク | 高い (肺炎、脳症などを合併することも) | 低い |
このように、インフルエンザは高熱とともに強い全身症状が急激に現れるのが特徴です。
特に子どもや高齢者、持病のある方は重症化しやすいため、「ただの風邪ではない」という認識を持ち、ワクチンによる予防が非常に重要になります。
詳しいインフルエンザの解説はこちらの記事をチェック!
→それ、風邪じゃなくインフルエンザかも?症状チェックと薬や検査を医師が解説!
インフルエンザの予防接種の時期
インフルエンザの予防接種を受けるのに最適な時期は、10月から、遅くとも12月上旬までです。
その理由は、以下の2点です。
- 効果が出るまでに約2週間かかるため、本格的な流行が始まる前に免疫を準備しておく必要があるから。
- ワクチンの効果はワンシーズン程度持続し徐々に弱まるため、日本の流行ピーク(1月~2月)にしっかりと効果を発揮させるため。

毎年9月下旬から10月にかけて、多くの医療機関で予防接種の予約が始まります。
ワクチンには限りがあるため、早めに計画を立てて予約することをおすすめします。
インフルエンザワクチンの「効果」は?打ってもかかるの?
「ワクチンを打ったのにインフルエンザにかかった」という話を聞き、効果を疑問に思う方もいるかもしれません。ワクチンの本当の役割を正しく理解しておきましょう。
ワクチンの最大の効果は、感染を100%防ぐことではなく、感染してしまった場合の「重症化」を防ぐことにあります。
インフルエンザウイルスに感染しても、高熱が続いたり、肺炎や脳症といった命に関わる合併症を引き起こしたりするリスクを大幅に減らすことができます。
いままで日本で使われていたのは、A型2種類+B型2種類のウイルスに対応した「4価ワクチン」です。その年に流行する型を専門家が予測して作られており、主要なインフルエンザウイルスに幅広く対応しています。
しかし、B型インフルエンザの「山形系統」という種類は2020年3月以降、流行が確認されていないためワクチンの対象から外し「3価ワクチン」へ移行する流れが2025年から始まっています。

予防接種の費用はいくら?保険適用や医療費控除は?
インフルエンザの予防接種は、原則として健康保険が適用されない「自由診療」です。
費用相場
医療機関によって異なりますが、通常の注射タイプのワクチンの場合1回あたり3,000円~5,000円程度が一般的です。

公費助成
65歳以上の高齢者や、自治体が定める年齢の子どもについては、接種費用の一部または全額が助成される場合があります。お住まいの市区町村のホームページなどでご確認ください。

医療費控除
インフルエンザワクチンは「予防」目的のため、原則として医療費控除の対象にはなりませんのでご注意ください。

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ワクチンの副反応は?腫れや発熱はなぜ起こる?
予防接種で多くの方が心配されるのが副反応(副作用)です。
これは体内でワクチンに対して正常な免疫反応が起きている証拠です。
副反応が起こるメカニズム

インフルエンザワクチンは、ウイルスの感染力をなくした「不活化ワクチン」です。これを体に接種すると、私たちの免疫システムが「異物(ウイルスのかけら)が入ってきた!」と認識します。
そして、この異物を排除し、次に入ってきたときに備えるための「抗体」を作り始めます。この一連の免疫反応の過程で、炎症を引き起こす物質が放出され、それが腫れ、赤み、痛み、発熱といった症状として現れるのです。
なぜ「腫れ」が特に気になるの?対処法は?
接種後の副反応で最も多く見られるのが、注射した腕の腫れです。
免疫細胞がワクチンの成分に反応して集まってくることで、その部分の血流が増加し、炎症が起こるためです。特に、筋肉内に注射されたワクチンの周りでこの反応が活発に起こると、腕が硬くなったり、熱感を持ったり、大きく腫れたりすることがあります。
通常、接種当日から翌日にかけて症状が現れ、接種後24~48時間後をピークに、数日間で自然に軽快していくことがほとんどです。
腫れがひどい時の対処法
- 冷やす: 腫れている部分や熱を持っている部分を、清潔な濡れタオルや保冷剤をタオルで包んだもので冷やすと、血管が収縮して炎症が和らぎ、痛みの軽減に効果的です。
- 安静にする: 接種した腕を無理に動かしたり、重いものを持ったりすると、痛みや腫れが悪化することがあります。当日はなるべく安静にしましょう。
- 薬の使用: 痛みがひどくて我慢できない場合は、市販の解熱鎮痛剤(アセトアミノフェンやイブプロフェンなど)を服用することも可能です。ただし、使用に不安がある場合は、医師や薬剤師にご相談ください。
- 避けるべきこと: 接種部位を揉むことは、炎症を広げる可能性があるため避けてください。
ほとんどの副反応は一時的なものですが、腫れや痛みが数日経っても全く引かない、どんどん酷くなる、日常生活に支障が出るほど痛いといった場合は、医療機関にご相談ください。
ワクチンの副反応が出やすい人とは?
副反応の出やすさは個人差が非常に大きいですが、一般的に以下のような傾向があると言われています。

- 年齢が若い方・子ども: 免疫機能が活発なため、発熱などの反応が出やすい傾向があります。
- 体調が万全でない方: 疲労や睡眠不足が溜まっていると、副反応を強く感じやすい可能性があります。
- 卵アレルギーのある方: 現在のワクチンは安全性が高まっていますが、重度の卵アレルギーをお持ちの方は、必ず事前にかかりつけの医師に相談してください。
不安な点があれば、接種前の問診で医師に遠慮なく質問しましょう。
赤ちゃん・子どもも予防接種は打つべき?
日本小児科学会も接種を強く推奨しており、重症化を防ぐために「打つべき」と考えられています。
子どもはインフルエンザが重症化しやすく、特に「インフルエンザ脳症」という命に関わる重い合併症を起こすリスクがあります。
インフルエンザ脳症になると、けいれんが続いたり、呼びかけに反応が鈍くなる、意味不明な言動をとるなどの症状が急激に現れます。万が一、インフルエンザ中にお子さんの様子がおかしいと感じたら、すぐに医療機関を受診してください。
ワクチン接種は、この危険なインフルエンザ脳症の発症を防ぐ、最も有効な手段です。
- 接種できる年齢: 生後6ヶ月から接種が可能です。
- 接種回数: 13歳未満のお子さんは、原則として2回接種が必要です。
(2~4週間の間隔をあけます)
副反応を心配される気持ちはよく分かりますが、それ以上に、お子さんを重篤な合併症から守るメリットの方がはるかに大きいと言えるでしょう。

【2025/26年最新】新しいワクチンが登場!
これまでの注射タイプのワクチンに加え、2025-2026年シーズンからは、日本国内で新しいタイプのインフルエンザワクチンが選択できるようになります。
まだまだ新しいお薬のためお住いの地域によっては公費負担が適応できない場合もあります。公費負担の対象の方は自治体に確認してみましょう。
フルミスト【経鼻ワクチン】

フルミストは、2023年3月に承認された、注射器を使わず、鼻の中にスプレーを噴霧して接種するタイプのワクチンです。
特徴 | 注射の痛みがないため、注射が苦手なお子さんにとって大きなメリットがあります。ウイルスの毒性を弱めた「生ワクチン」です。 |
対象者 | 主に2歳から19歳未満の子どもや若者が対象です。 |
使用開始時期 | 2024-2025シーズンから一部で始まり、今シーズンからより広く接種可能になる見込みです。 |
注意点 | 生ワクチンのため、喘息の持病がある方や免疫機能に不安のある方、妊婦・授乳中の方などは接種できません。必ず医師との相談が必要です。 |
エフルエルダ【高用量ワクチン】

エフルエルダは、2025年1月に承認された、高齢者のインフルエンザ予防効果を高めるために開発された、新しい注射タイプのワクチンです。
特徴 | ワクチンの有効成分(抗原)の量を、標準的なワクチンの4倍に増やしています。これにより、加齢に伴い免疫がつきにくくなった高齢者でも、より高い予防効果が期待できます。 |
対象者 | 主に60歳以上の高齢者が対象です。 |
効果 | 標準的なワクチンと比較して、インフルエンザの発症率や、発症後の入院リスクを低下させたというデータが報告されています。 |
注意点 | 抗原量が多いため、接種部位の痛みや腫れといった副反応が、標準的なワクチンよりやや出やすい可能性があります。 |
これらの新しいワクチンは、導入している医療機関が限られます。
接種を希望する場合は、事前にかかりつけ医や近くの医療機関に問い合わせてみましょう。
予防接種後の注意点
接種当日は、体がワクチンに反応して免疫を作っている大切な時間です。副反応を悪化させないためにも、体に余計な負担をかけず、安静に過ごしましょう。
飲酒について
接種当日の飲酒は避けましょう。アルコールは血行を促進するため、注射した部位の腫れや痛みを悪化させる可能性があります。また、発熱などの副反応が出た際に、それがワクチンによるものかお酒のせいか区別がつきにくくなるためです。

運動について
ランニングや筋力トレーニングなど、汗をかくような激しい運動は当日は控えましょう。体力を消耗することで、発熱や倦怠感といった副反応が出やすくなったり、症状が長引いたりすることがあります。

入浴について
入浴は可能ですが、長風呂は避け、シャワーで軽く済ませるのが無難です。体温の急激な上昇や体力の消耗を避けるためです。また、注射した部位を強くこすると雑菌が入る恐れがあるため、優しく洗い流すようにしてください。

インフルエンザ予防接種のよくある質問
インフルエンザの型について、さらに詳しく知りたい疑問にお答えします。
妊娠中や授乳中でも接種できますか?
はい、妊娠週数にかかわらず接種が推奨されています。妊婦さんがインフルエンザに感染すると重症化しやすいため、ワクチンで予防することが大切です。また、ワクチンによる抗体は胎盤や母乳を通じて赤ちゃんにも移行し、赤ちゃんの感染予防にも繋がります。授乳中の方も問題なく接種できます。
卵アレルギーがあっても接種できますか?
ほとんどの場合、接種可能です。現在のワクチン製造技術では、アレルギーの原因となる卵成分の量は極めて微量になっています。ただし、アナフィラキシーショックなど重篤なアレルギー症状を起こした経験がある方は、必ず接種前にかかりつけの医師に相談してください。

新型コロナワクチンと同時に接種できますか?
はい、同時に接種することが可能です。厚生労働省により、新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンは、接種間隔をあける必要はないとされています。同時接種を希望する場合は、対応している医療機関にご確認ください。
大人が2回接種すると、効果は高まりますか?
健康な成人の場合、1回の接種で十分な免疫が獲得できるとされており、2回接種による効果の上乗せは限定的と考えられています。そのため、通常は1回の接種が推奨されます。(13歳未満のお子さんは2回接種が基本です)
ワクチンは毎年打たないとダメ?

はい、毎年接種することが推奨されます。インフルエンザウイルス、特にA型は毎年少しずつ変異するため、その年の流行予測に合わせてワクチンも毎年更新されるからです。
接種の際に、健康保険は使えますか?
いいえ、インフルエンザの予防接種は病気の治療ではなく「予防」が目的のため、原則として健康保険は適用されず、全額自己負担の「自由診療」となります。(ただし、65歳以上の高齢者などを対象とした定期接種は、公費助成の対象となります)
少し風邪気味なのですが、接種できますか?
ご自身で判断せず、必ず医師の診察と判断を仰いでください。 一般的に、明らかな発熱(37.5℃以上など)がある場合は接種できません。軽い咳や鼻水程度であれば、医師の判断で接種可能となることもありますが、体調が万全の時に受けるのが最も望ましいです。

ワクチンを打つと、逆にインフルエンザにかかるというのは本当ですか?
いいえ、そのようなことはありません。 インフルエンザワクチンは、ウイルスの感染力をなくした「不活化ワクチン」を使用しているため、ワクチンが原因でインフルエンザを発症することはありません。接種後すぐにウイルスに感染した場合などに、ワクチンが原因だと誤解されてしまうことがあるようです。
インフルエンザの予防接種は、どこで受けられますか?

主に、お近くの内科や小児科などのクリニックで接種できます。かかりつけ医に相談するか、インターネットで「お住まいの地域名+インフルエンザ予防接種」と検索して探してみてください。ワクチンには限りがあり、多くの場合で予約が必要なため、早めの問い合わせをおすすめします。
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毎年のように流行するインフルエンザ。「忙しいから後でいいや」と、予防接種をつい後回しにしてしまう人も少なくありません。しかし、急な高熱や全身の倦怠感は、一度かかると仕事や家庭に大きな影響を及ぼします。冬の多忙な時期を元気に乗り切るためには、症状が出る前の「予防」こそが一番の対策です。
「副反応のことが心配で、事前に医師に相談したい」
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予防接種でしっかり備えることはもちろん、「かかってしまった時にすぐ相談できる」という安心感も、忙しい毎日を送るあなたの大きな支えになります。あなたのライフスタイルに寄り添いながら、冬を健康に乗り切るための計画を、専門の医師と一緒に見つけていきましょう。
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この記事の監修者

ウチカラクリニック代表医師
森 勇磨
経歴
東海高校、神戸大学医学部医学科卒業。名古屋記念病院基本臨床研修プログラム修了。藤田医科大学救急総合内科、株式会社リコー専属産業医を経てMEDU株式会社(旧Preventive Room)創業。|ウチカラクリニック代表医師|一般社団法人 健康経営専門医機構理事|日本医師会認定産業医|労働衛生コンサルタント(保健衛生)
YouTubeチャンネル「 予防医学ch/医師監修」監修 著書に「40歳からの予防医学(ダイヤモンド社)」など多数。