アミティーザカプセルの効果・副作用を医師が解説【便秘薬】

「いろいろな便秘薬を試したけど、効果が安定しない…」「便秘もつらいけど、副作用も心配」

そんな、がんこな慢性便秘症にお悩みの方へ。近年、これまでの便秘薬とは全く違う、新しい仕組みで自然な排便を促す「アミティーザ」というお薬が登場しました。

この記事では、そんなアミティーザについて、そのユニークな効果の仕組みや副作用、そして効果を最大限に引き出すための正しい飲み方を、医師が分かりやすく解説していきます。

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アミティーザとは？効果は？

アミティーザは、「クロライドチャネルアクチベーター」という、新しい種類に分類される慢性便秘症の治療薬です。小腸に働きかけて、腸液の分泌を増やすことで、便を柔らかくして排出しやすくします。

アミティーザには、有効成分の量が異なる2種類のカプセルがあります。

アミティーザカプセル12µg
アミティーザカプセル24µg

アミティーザの成分

有効成分は「ルビプロストン」です。
この薬は、小腸の細胞にある「クロライドチャネル」という、水分調整に関わる“蛇口”を開ける働きをします。

アミティーザが、小腸の細胞にある“蛇口”（クロライドチャネル）を刺激して開ける。
蛇口から、体内の水分が腸の中へと分泌される。
増えた水分によって、硬くなっていた便が、水分を含んで柔らかくなる。
柔らかくなった便は、腸の中をスムーズに進み、排便が促される。

このように、腸自身が持つ「潤いを出す力」を高めることで、自然に近いお通じをサポートします。

アミティーザの効果

腸液の分泌を増やし、便を柔らかくすることで、便秘を改善します。

どんなときに使う？（適応疾患・部位）

慢性便秘症（器質的疾患による便秘を除く）

アミティーザはオンライン診療で出せる？

「便秘でお腹が痛くて…」「急に症状が出たけど、病院に行く時間がない…」

そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。

アミティーザのような下剤も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。

ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。

ウチカラクリニックでも、
アミティーザに関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。

特に、症状が安定している場合の継続処方や、お薬への切り替え相談などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。

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アミティーザの使い方（用法・用量）

通常、成人には1回24µg（24µgカプセルなら1カプセル）を、1日2回、朝夕の食後に服用します。食後に飲むことで、副作用である吐き気を抑えることができます。

症状により、適宜減量されます。必ず医師の指示通りに使用してください。

アミティーザの副作用

主な副作用

吐き気（悪心）：最も頻度の高い副作用です。
下痢
腹痛、胸の不快感
頭痛

副作用が出たときの対処法

吐き気は、食後に服用することで、かなり軽減できます。
それでも吐き気がつらい場合は、我慢せずに医師や薬剤師に相談してください。薬の量を減らす（12µgにする）などの調整を行うことがあります。

アミティーザの注意事項（禁忌）

使ってはいけない方

過去にアミティーザの成分でアレルギー症状を起こしたことがある方（禁忌）
妊婦又は妊娠している可能性のある女性（禁忌）
がんや手術後などによる、機械的な腸閉塞が明らかな方、またはその疑いがある方（禁忌）

併用に注意が必要な薬

NSAIDs＋利尿薬→脱水・電解質異常を助長
抗コリン薬・オピオイド→作用が相殺され便秘悪化
強い下剤（センノシド等）→下痢リスク↑

使用上の注意

食後の服用を徹底する	副作用の吐き気を防ぐために、食後の服用は必ず守りましょう。
十分な水分と食物繊維を一緒にとる	アミティーザは便に水分を集める作用があります。普段から十分な水分を摂ることで、薬の効果がより安定します。また、食物繊維の多い食事も便秘の改善を後押しします。
カプセルは噛まずに飲む	この薬は柔らかいソフトカプセルですが、噛まずに水やぬるま湯でそのまま飲んでください。
妊娠を希望する場合は、事前に医師へ相談	この薬は妊婦への投与が禁止されています。そのため、妊娠を希望している段階で、必ず医師にその旨を伝え、薬の継続について相談してください。
下痢がひどい時は、量を減らすか一時中止を検討	薬が効きすぎて下痢になってしまった場合は、自己判断で続けず、処方した医師に相談してください。量を減らしたり、一時的にお休みするなど、対応を検討します。

保管方法

直射日光・高温多湿を避け、室温で保管してください。
子どもの手の届かない場所へ。

飲み忘れたら？

気づいた時点でできるだけ早く1回分を服用してください。

ただし、次に飲む時間が近い場合は、忘れた分はとばして、次の時間に1回分だけ飲みましょう。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。

ウチカラクリニックのオンライン診療でも、アミティーザをはじめとした便秘薬の処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

アミティーザに市販薬はある？値段は？

市販薬

2025年6月現在、アミティーザの市販薬はありません。医師の処方が必要な医療用医薬品です。

ジェネリック

比較的新しい薬のため、2025年6月現在、ジェネリック医薬品はまだ販売されていません。

薬価

時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。

アミティーザカプセル12μg：約48.2円/カプセル（3割負担の場合約15円）
アミティーザカプセル24μg：約96.9円/カプセル（3割負担の場合約29円）

※2025年6月25日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。

添付文書

アミティーザカプセル12μg／アミティーザカプセル24μg

よくある質問（FAQ）

Q. 妊婦や授乳中でも使えますか？
いいえ、妊婦または妊娠している可能性のある方は、この薬を服用することができません（禁忌）。 授乳中の方も、治療上の有益性が危険性を上回ると医師が判断した場合にのみ使用されます。

Q. 子供でも使えますか？
いいえ、小児に対する安全性は確立されていません。 そのため、原則として成人のみに処方されます。

Q. いつから効きますか？
効果の発現は比較的速いのが特徴です。個人差はありますが、服用を開始した当日、または翌日には、便が柔らかくなったり、便意を感じたりすることが多いです。

Q. 運転してもいいですか？
はい、問題ありません。眠気を催す成分は入っていません。

Q. お酒と一緒に飲んでも大丈夫？
アミティーザとアルコールの間に、直接的な相互作用はありません。しかし、アルコールは腸の動きに影響を与えたり、脱水の原因になったりすることがあります。便秘の治療中は、過度な飲酒は避けるのが望ましいでしょう。

Q. 副作用の吐き気が心配です。
必ず食後に飲むことで、吐き気はかなり抑えられます。空腹時に飲むと、吐き気が出やすくなるので注意してください。それでもつらい場合は、我慢せずに医師に相談しましょう。

Q. 他の便秘薬（酸化マグネシウムやグーフィスなど）との違いは何ですか？
作用の仕組みが違います。 酸化マグネシウムが腸内の水分を「引き寄せる」のに対し、アミティーザやグーフィスは、腸が水分を「分泌するのを促す」薬です。中でもアミティーザは、「クロライドチャネル」という特定の経路に作用する、ユニークな特徴を持っています。

まとめ

アミティーザは、腸からの水分分泌を促すという、新しい仕組みで慢性便秘症を改善する治療薬です。

比較的速やかに効果が期待できるのが大きなメリットですが、副作用として吐き気が出やすいという特徴があります。効果をしっかり得て、副作用を抑えるためにも、「1日2回、必ず食後に飲む」というルールを守ることが何よりも大切です。