デザレックス錠の効果・副作用を医師が解説!【何に効くの?強さは?】

デザレックス

「花粉症の季節、鼻水もかゆみもつらいけど、日中の眠気は絶対に避けたい!」「1日1回の服用で、しっかり効果が続く薬がいいな」

こうした、アレルギー症状の悩みと、治療薬の使いやすさを両立させたい方にとって、非常に優れた選択肢となるのが「デザレックス錠」です。眠気などの副作用が極めて少なく、1日1回、食事のタイミングを気にせず服用できる、新しいタイプの抗ヒスタミン薬です。

この記事では、「クラリチン」の進化版ともいえるデザレックス錠について、その効果や副作用、正しい飲み方、そして皆さんが気になる疑問点を医師が分かりやすく解説していきます。

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※医師の判断で希望のお薬が処方できない場合があります。

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デザレックスは、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹(じんましん)、そして湿疹・皮膚炎などに伴う皮膚のかゆみの治療に使われる「抗ヒスタミン薬」の飲み薬です。

アレルギー反応の際に体内で放出される「ヒスタミン」という物質の働きをブロックすることで、つらいアレルギー症状を和らげます。

医療機関では「デザレックス錠5mg」が処方されます。

デザレックスの成分

デザレックスの主役は、デスロラタジンという成分です。

このデスロラタジンは、「第2世代抗ヒスタミン薬」というグループに分類され、実は有名な抗ヒスタミン薬「クラリチン(有効成分:ロラタジン)」が、体の中で分解・変化して効果を発揮する“最終形態(活性代謝物)”そのものです。

体内で変化するプロセスを省略できるため、以下のようなメリットがあります。

  • 効果の発現が速い
  • 食事の影響を受けない
  • 薬の効果に個人差が出にくい

作用機序としては、アレルギー反応の原因となるヒスタミンが、鼻や皮膚などにある特定の“スイッチ”(H1受容体)を押すのを、強力かつ持続的に邪魔(ブロック)します。

また、脳への影響が非常に少なくなるように設計されているため、眠気の副作用が極めて出にくいのが大きな特徴です。

デザレックスの効果

  • アレルギー性鼻炎の症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり)を抑える
  • じんましんの症状(赤み、腫れ、かゆみ)を鎮める
  • 湿疹・皮膚炎などに伴う、しつこい皮膚のかゆみを軽減する

どんなときに使う?(適応疾患)

  • アレルギー性鼻炎
  • 季節性アレルギー性鼻炎(花粉症などの季節性、ハウスダストなどによる通年性ともに)
  • 蕁麻疹(じんましん)皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒(かゆみ)

飲み薬なので、体の中から効いて、全身のアレルギー症状に効果が期待できます。

デザレックスはオンライン診療で出せる?

「毎年花粉症で、眠くならない薬が欲しい」「じんましんが急に出たけど、病院に行く時間がない…」

そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。

デザレックスのような抗ヒスタミン薬も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。

ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。

ウチカラクリニックでも、
デザレックスに関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。

特に、既にアレルギー性鼻炎やじんましんと診断されていて、症状が安定している場合の継続処方や、お薬への切り替え相談などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。

デザレックスの使い方(用法・用量

通常、成人及び12歳以上の小児には、1回1錠(デスロラタジンとして5mg)を1日1回服用します。

デザレックスは、食事のタイミングに関係なく、いつでも服用できます。 これが他のいくつかの抗ヒスタミン薬(ビラノアなど)にはない大きなメリットです。

デザレックスの副作用

デザレックスは、副作用が非常に少ないお薬として知られていますが、以下のような症状が現れることがあります。

主な副作用

  • 眠気(頻度は非常に低く、プラセボ(偽薬)と同程度)
  • 頭痛
  • 口の渇き
  • 倦怠感、だるさ
  • 吐き気、腹痛などの消化器症状

副作用の頻度は一般的に低いですが、もし眠気を感じた場合は、自動車の運転など危険を伴う機械の操作は避けてください。

アナフィラキシー、てんかん、けいれん、肝機能障害、黄疸なども報告されていますが、頻度は極めてまれです。

副作用が出たときの対処法

軽い症状であれば、お薬を続けているうちに治まることもあります。
しかし、症状が気になる場合や、生活に支障が出るような場合は、自己判断で中止せず、処方した医師や薬剤師に相談してください。

デザレックスの注意事項(禁忌)

使ってはいけない方

  • 過去にデザレックスの成分(デスロラタジン)や、クラリチンの成分(ロラタジン)でアレルギー症状を起こしたことがある方(禁忌)
  • 腎臓や肝臓の機能が低下している方
  • てんかんの既往がある方
  • 高齢者の方(眠気などの副作用が出やすいことがあります)

併用に注意が必要な薬

デザレックスは、比較的他のお薬との飲み合わせは問題になりにくいとされていますが、以下のようなものとの併用は注意が必要です。

  • エリスロマイシン(抗生物質)
  • ケトコナゾール(抗真菌薬) →デザレックスの血中濃度を上昇させる可能性。
  • グレープフルーツジュース →飲み合わせの報告は特にありませんが、他の一部の抗ヒスタミン薬では影響があるため、避けた方が安心という考え方もあります。

その他、中枢神経抑制薬やアルコールとの併用は、眠気などの副作用を強める可能性があります。

使用上の注意

眠気への注意眠気は出にくいとされていますが、個人差があります。添付文書にも「眠気を催すことがあるので、本剤を投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には注意させること。」という記載があります。
効果がないと感じたら自己判断で量を増やしたりせず、医師に相談してください。

保管方法

  • 直射日光・高温多湿を避け、室温で保管してください。
  • 子どもの手の届かない場所へ。

飲み忘れたら?

1日1回のお薬なので、気づいた時点でできるだけ早く1回分を服用してください。

ただし、次に飲む時間が近い場合は、忘れた分はとばして、次の時間に1回分だけ飲みましょう。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。

ウチカラクリニックのオンライン診療でも、デザレックスをはじめとしたアレルギー薬の処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

デザレックスに市販薬はある?値段は?

市販薬

2025年6月7日現在、デザレックスと全く同じ有効成分の市販薬はありません。

元になったお薬であるクラリチンの市販薬「クラリチンEX」は存在します。

ジェネリック名

デザレックスは比較的新しいお薬のため、2025年6月7日現在、ジェネリック医薬品(後発品)はまだ発売されていません。

ただし、元になったお薬であるクラリチンのジェネリック「ロラタジン錠」は多数存在します。

薬価

時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。

  • デザレックス錠5mg:1錠あたり 約67.5円
    (3割負担の場合、自己負担額は1錠あたり約20円)

※2025年6月4日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。

添付文書

デザレックス錠5mg

よくある質問(FAQ)

Q. 妊婦や授乳中でも飲めますか?
治療によるメリットが危険性を上回ると医師が判断した場合にのみ使用されます。安全性が完全に確立されているわけではないため、自己判断で使用せず、必ず医師に相談してください。

Q. 赤ちゃんや子供でも使えますか?
12歳以上の小児から使用できます。12歳未満の小児に対する有効性及び安全性は確立されていません。

Q. 運転してもいいですか?
デザレックスは眠気の副作用が非常に少ないとされており、添付文書上でも運転に関する一律の禁止はありません。しかし、「注意させること」との記載があり、個人差も考慮して、初めて服用する場合や、万が一眠気を感じる場合は、運転などの危険な作業は避けてください。

Q. いつから効きますか?
効果の現れ方には個人差がありますが、活性代謝物そのものであるため、通常、服用後1時間程度でアレルギー症状の改善が見られ始め、1日効果が持続することが期待されます。

Q. クラリチンとの違いは?
デザレックスは、クラリチンの有効成分(ロラタジン)が体内で分解されて初めて効果を発揮する「デスロラタジン」という成分そのものです。そのため、デザレックスはクラリチンに比べて、より効果発現が速く、食事の影響を受けないというメリットがあります。

Q. 他の抗ヒスタミン薬(アレグラビラノアなど)との違いは?
いずれも眠気が出にくいとされる第2世代抗ヒスタミン薬です。
アレグラは1日2回服用が基本です。 ビラノアは1日1回ですが、効果を最大限に得るために空腹時(食事の影響を受ける)に服用する必要があります。
デザレックスは、1日1回で、かつ食事の影響を受けないため、飲むタイミングを気にしなくてよいという使いやすさがあります。

まとめ

デザレックス錠は、つらいアレルギー性鼻炎やじんましん、皮膚のかゆみに対して、「眠くなりにくい」「1日1回」「食事の影響なし」という3つの大きな特徴を併せ持った、非常に使いやすい抗ヒスタミン薬です。 「クラリチン」の進化版ともいえるお薬で、効果が速く、安定しているのも魅力です。

効果を最大限に引き出し、安全に使用するためには、正しい飲み方を守り、副作用や注意点について理解しておくことが大切です。そして、症状が改善しない場合や気になることがある場合は、自己判断せずに医師に相談しましょう。

この記事が、デザレックス錠への正しい理解を深め、皆さんのつらいアレルギー症状をコントロールし、より快適な毎日を送るための一助となれば幸いです。

 

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ウチカラクリニック代表医師

経歴

東海高校、神戸大学医学部医学科卒業。名古屋記念病院基本臨床研修プログラム修了。藤田医科大学救急総合内科、株式会社リコー専属産業医を経てMEDU株式会社(旧Preventive Room)創業。|ウチカラクリニック代表医師|一般社団法人 健康経営専門医機構理事|日本医師会認定産業医|労働衛生コンサルタント(保健衛生)
YouTubeチャンネル「 予防医学ch/医師監修」監修 著書に「40歳からの予防医学(ダイヤモンド社)」など多数。