
「赤く腫れて、触ると痛いニキビができてしまった…」 「膿(うみ)がたまった赤ニキビが、なかなか治らない…」 「とにかく、この炎症を早くなんとかしたい!」
こうした、つらい「炎症性ニキビ」の治療に、皮膚科で処方されることが多い強力な塗り薬が「デュアック配合ゲル」です。ニキビの原因菌を退治する2種類の有効成分が配合されています。
この記事では、赤ニキビ・黄ニキビの治療の切り札となるデュアック配合ゲルについて、その効果や副作用、正しい使い方を医師が分かりやすく解説していきます。
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デュアック配合ゲルとは?効果は?
デュアック配合ゲルは、主に炎症を起こした赤ニキビや黄ニキビの治療に使われる、2種類の有効成分を配合した塗り薬です。
2つの成分が協力しあうことで、ニキビの原因となる「アクネ菌」を強力に殺菌し、つらい炎症を速やかに抑える効果が期待できます。
デュアック配合ゲルの成分
デュアック配合ゲルには、以下の2つの主役がいます。
①クリンダマイシン(抗生物質)
アクネ菌が増殖するために必要なたんぱく質を作れないようにして、菌を殺菌します。速やかに効果を発揮するのが特徴です。
②過酸化ベンゾイル
活性酸素を発生させてアクネ菌を殺菌します。抗生物質とは違う仕組みで殺菌するため、菌が薬に慣れてしまう「薬剤耐性」の心配がありません。また、古い角質を剥がれやすくするピーリング作用もあります。
この2つを組み合わせることで、速効性のある抗生物質と、耐性菌の心配がない殺菌剤の「いいとこ取り」ができ、より効果的に、かつ、抗生物質が効きにくくなるリスクを減らしながら治療を進めることができるのです。
「ベピオゲル」と「ダラシンTゲル」を足し算したようなお薬です。
デュアック配合ゲルの効果
- 赤ニキビ、黄ニキビの炎症を速やかに鎮める
- アクネ菌に対する強力な殺菌作用
- 毛穴の詰まりの改善
どんなときに使う?(適応疾患・部位)
- 尋常性ざ瘡(ニキビ) 特に、炎症を伴う赤ニキビや黄ニキビが複数ある場合に選択されることが多いです。
デュアック配合ゲルはオンライン診療で出せる?
「痛い赤ニキビができて、すぐにでも治療を始めたい」「いつも使っている薬を、オンラインで処方してほしい」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
デュアック配合ゲルのようなニキビ治療薬も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
デュアック配合ゲルに関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。
デリケートな悩みや、急な発症で外出が難しい場合に非常に便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
デュアック配合ゲルの使い方(用法・用量)
1日1回、夜の洗顔後、保湿ケアの最後に使用します。
- 低刺激性の洗顔料で優しく洗顔し、タオルで押さえるように水分を拭き取ります。
- 化粧水や乳液などで、しっかりと保湿します。
- デュアック配合ゲルを適量とり、ニキビができている部分とその周囲に優しく塗ります。

デュアック配合ゲルの副作用
デュアック配合ゲルは、使い始めの2週間~1ヶ月程度、副作用が出やすいという特徴があります。これは主に、配合されている過酸化ベンゾイルの作用によるものです。
副作用
- 赤み、紅斑
- ヒリヒリとした刺激感
- 皮むけ、乾燥
これらの症状は、多くの場合、使い続けるうちに肌が慣れて自然に軽快していきます。
副作用が出たときの対処法
いつも以上に、低刺激性の保湿剤でしっかり保湿してください。ヒリヒリ感が強い場合は、塗る量を減らしたり、1日おきに塗るなどして、少しずつ肌を慣らしていくのも有効です。
どうしても我慢できない場合や、症状がひどくなる場合は、自己判断で中止せず、処方した医師に相談してください。
デュアック配合ゲルの注意事項・禁忌
使ってはいけない方(禁忌)
- 過去にデュアックの成分(クリンダマイシン、過酸化ベンゾイル)でアレルギー症状を起こしたことがある方
併用に注意が必要な薬
塗り薬なので、飲み薬との間で特に問題となる飲み合わせは、基本的にありません。
使用上の注意
保管方法
- 必ず冷蔵庫(2~8℃)で保管してください。凍結は避けてください。
- 子どもの手の届かない場所に置いてください。
塗り忘れたら?
1日程度であれば、特に問題ありません。
次の日の夜に、いつも通り1回分を塗ってください。一度に2回分塗る必要はありません。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、デュアック配合ゲルの処方やニキビの治療も行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

デュアック配合ゲルに市販薬はある?値段は?
市販薬
2025年5月現在、デュアック配合ゲルと同じ成分の市販薬はありません。 使用するには、医師の診断と処方が絶対に必要です。
ジェネリック名
2025年5月25日現在、デュアック配合ゲルのジェネリック医薬品(後発品)は発売されていません。
薬価
時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。
- デュアック配合ゲル(10g):1本あたり 約1,768円
(3割負担の場合、自己負担額は1本あたり約530円)
※2025年5月25日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
よくある質問(FAQ)
Q. 妊娠中や授乳中でも使えますか?
安全性が完全に確立されていないため、治療によるメリットがリスクを上回ると医師が判断した場合にのみ使用されます。自己判断で使用せず、必ず医師に相談してください。
Q. 子供でも使えますか?
12歳未満の小児に対する安全性は確立されていないため、基本的には12歳以上の方に使用されます。
Q. いつから効きますか?
個人差はありますが、炎症性のニキビに対しては比較的効果が早く、数日~2週間程度で赤みや腫れが引いてくるのを実感できることが多いです。
Q.なぜ冷蔵庫で保管するのですか?
配合されている抗生物質(クリンダマイシン)の品質や効果を安定して保つためです。常温で放置すると効果が落ちてしまう可能性があります。
Q.長期間使っても大丈夫?
抗生物質が含まれているため、漫然と長期間使い続けることは推奨されません。
一般的に、炎症が落ち着くまでの数ヶ月間使用し、その後はベピオゲル単剤やアダパレンなど、抗生物質を含まないお薬に切り替えて、良い状態を維持する治療(維持療法)を行うことが多いです。
まとめ
デュアック配合ゲルは、2種類の有効成分が協力しあい、つらい炎症性ニキビ(赤ニキビ・黄ニキビ)に素早く、そして強力にアプローチする頼もしい治療薬です。
使い始めの副作用や、漂白作用、冷蔵庫保管といった注意点を守り、医師の指導のもとで適切に使うことで、つらいニキビの早期改善が期待できます。
この記事が、デュアック配合ゲルへの理解を深め、しつこいニキビを正しく治療するための一助となれば幸いです。
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