
急にあらわれる強いかゆみや真っ赤な発疹、止まらないくしゃみ――そんな「今すぐ何とかしたい!」というアレルギーの急性期に処方されやすいのが エンペラシン配合錠 です。
ステロイドで炎症をしっかり抑えつつ、抗ヒスタミンでかゆみ・鼻症状も同時にブロック。短期間でサッと症状を落ち着かせたいときに“ダブルパンチ”で効いてくれる心強いお薬です。
この記事では、効果や飲み方、副作用対策までまるっとやさしく解説していきますね。
ウチカラクリニックではオンライン診療に完全対応し、忙しい方向けに夜間や土日も診療を行っております。
(全国からご自宅で受診可能です。)
発疹・かゆみなどの皮膚症状にお悩みの方はお気軽にオンライン診療でご相談ください。
診療時間:09:00 – 22:00
予約は24時間可能!
INDEX
エンペラシン配合錠とは
エンペラシン配合錠の成分
ベタメタゾン(ステロイド系抗炎症薬)とd-クロルフェニラミンマレイン酸塩(抗ヒスタミン剤)この2成分の組み合わせられたお薬です。
1錠のベタメタゾン量はプレドニゾロン換算で約 2.5 mg程度です。内服ステロイドとしては中等度にあたります。
エンペラシン配合錠の効果
- ベタメタゾン
炎症物質(サイトカイン・プロスタグランジンなど)の産生を抑え、腫れや赤みを鎮めます。 - d-クロルフェニラミン
ヒスタミンH1受容体をブロックして、かゆみ・くしゃみをSTOP。2つを一緒に飲むことで「早く効いて、強すぎない期間」で治療を終えやすくしています
つまり、ステロイドで炎症を鎮め、抗ヒスタミンでかゆみやくしゃみをブロックします。
どんなときに使う?(適応疾患・部位)
- 蕁麻疹(急性):赤み・ミミズ腫れのかゆみを素早く抑える
- アレルギー性鼻炎:くしゃみ・鼻水・鼻づまりの緩和
- 湿疹・皮膚炎の急性期/増悪期:ジュクジュク・ヒリヒリが強いときの短期コントロール
- 薬疹:薬が原因の発疹を沈める
エンペラシン配合錠の使い方(用法・用量)
成人では1回1~2錠を1日1~4回経口で服用します。
症状が落ち着いたら速やかに減量・中止するのが基本です。漫然と続けるのはNGです。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、症状に応じてエンペラシン配合錠の処方やアレルギー症状の治療も行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

エンペラシン配合錠の注意事項(禁忌)
併用に注意が必要な薬
- デスモプレシン(夜間頻尿の薬):低ナトリウム血症が発現するおそれ
- 睡眠薬・抗不安薬:眠気が強まる可能性
- MAO阻害薬:抗ヒスタミン作用が遷延・増強
- リファンピシン・フェニトイン:ステロイド代謝が向上することで、効果が減少
使用上の注意
エンペラシン配合錠には抗ヒスタミン成分が含まれており、これには神経伝達物質であるアセチルコリンの働きを阻害する抗コリン作用も含まれています。
そのため、次のような方は抗コリン作用により症状が悪化する可能性があるので使用はできません。
- 閉塞隅角緑内障:眼圧が上昇し、症状を悪化させる可能性
- 前立腺肥大:抗コリン作用により排尿困難や尿閉が起こり、症状が悪化する可能性
また、眠気が出るため車の運転や高所作業は控えめに。
長期使用では、感染症の誘発、糖尿病、骨粗鬆症、高血圧症、後嚢白内障、緑内障等の副作用があらわれやすいので短期集中を心がけましょう。
保管方法
- 直射日光・高温多湿を避けて保管しましょう。
- 子どもの手の届かない場所に置いてください。
飲み忘れたら?
気付いた時が8時間以内ならすぐ1錠服用。次の予定時間が近い場合は1回飛ばして次の分から服用しましょう。
2回分をまとめて飲むのはNGです。
エンペラシン配合錠の副作用
主な副作用
- 眠気・集中力低下
- 口渇・便秘
- 胃もたれ・食欲増進
- 感染症悪化(かぜが治りにくい等)
重い副作用として、発熱・のどの激痛、黒色便、視界がかすむ、全身のむくみ等もあります。そのような症状が出たらすぐ受診しましょう。
副作用が出たときの対処法
- 眠気・集中力低下:夜間服用・車の運転を控える
- 口渇・便秘:水分+食物繊維を意識
- 胃もたれ・食欲増進:胃薬の併用や少量頻回食の取り入れ
- 感染症悪化(かぜが治りにくい等):早めに医師へ相談を
エンペラシン配合錠に市販薬はある?値段は?
市販薬
エンペラシン配合錠は医療用医薬品ですので、医師の処方箋が必要です。ドラッグストアなどで購入することはできません。
自己判断で使用するのではなく、まずは病院を受診し、症状や体質に合った適切な薬を処方してもらうことが重要です。
ジェネリック名
エンペラシン配合錠自体が先発品「セレスタミン」のジェネリックに当たります。
サクコルチン配合錠、ヒスタブロック配合錠、プラデスミン配合錠などもエンペラシン配合錠と同じ成分(ベタメタゾン・d-クロルフェニラミンマレイン酸塩)を含みます。
薬価
時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。
- エンペラシン配合錠(後発品):約6.1 円
- セレスタミン配合錠(先発品):約8円
※2025年4月29日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
添付文書
よくある質問(FAQ)
Q. 妊娠中や授乳中でも使える?
妊娠中は、動物実験で催奇形性が報告されていて、新生児に副腎不全を起こす可能性があります。授乳中も、母乳への移行が確認されています。
原則使用は避け、使用する場合も必要最小限に限定し医師と相談しましょう。
Q. 小児でも使える?
成長抑制や骨密度低下のリスクがあるため、必要最小限の期間のみ使用し、長期使用は避けるべきです。
Q. 運転への影響は?
眠気がでやすいお薬なので、そのような副作用が大きい人は避けた方がいいでしょう。
Q. 飲み始めてどのくらいで効果が出る?
症状や個人差によりますが、抗ヒスタミン作用は30分〜1時間、ステロイド作用は数時間で体感し始めることが多いです。
Q. お酒と一緒に飲んでも大丈夫?
アルコールで眠気や胃への負担が増えるので、治療期間中は控えめにしましょう。
まとめ
エンペラシン配合錠は「ステロイド+抗ヒスタミン」のタッグでアレルギー症状をスピーディに抑える頼れるお薬。
ただし長期使用や自己判断の継続はリスクも。短期集中・適切減量がキホンです。
眠気と感染症には特に注意しながら、処方どおりに服用しましょう。疑問点があれば、遠慮なく医師・薬剤師に相談してくださいね。
ウチカラクリニックではオンライン診療に完全対応し、忙しい方向けに夜間や土日も診療を行っております。
(全国からご自宅で受診可能です。)
発疹・かゆみなどの皮膚症状にお悩みの方はお気軽にオンライン診療でご相談ください。
診療時間:09:00 – 22:00
予約は24時間可能!