
「花粉の季節、くしゃみと鼻水が滝のように出てきてつらい」 「ハウスダストで、一年中鼻がムズムズ」 「点鼻薬って色々あるけど、どれが自分に合っているんだろう?」
こうしたアレルギー性鼻炎のつらい症状に、長年にわたり多くの患者さんに使われてきた代表的なお薬の一つが「フルナーゼ点鼻液」です。鼻の中で直接炎症を抑える「点鼻ステロイド薬」で、アレルギー症状を効果的にコントロールします。
この記事では、アレルギー性鼻炎治療の基本薬であるフルナーゼ点鼻液について、その効果や副作用、正しい使い方を医師が分かりやすく解説していきます。
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フルナーゼ点鼻薬とは?効果は?
フルナーゼは、アレルギー性鼻炎による、くしゃみ、鼻水、鼻づまりといった3大症状の治療に使われる「点鼻用ステロイド薬」です。
鼻の粘膜に直接噴霧することで、アレルギー反応による炎症をしっかりと抑え、つらい症状を改善します。花粉症などの季節性アレルギーだけでなく、ハウスダストやダニなどが原因の通年性アレルギーにも効果を発揮します。
医療機関で処方されるフルナーゼには、主に以下の規格があります。
- フルナーゼ点鼻液50μg(例:28噴霧用、56噴霧用など)
- フルナーゼ点鼻液25μg(小児用として使われることがある)
定量噴霧式の容器で、1回の噴霧で決まった量の薬液が出るようになっています。
フルナーゼ点鼻薬の成分
フルナーゼの主役は、「フルチカゾンプロピオン酸エステル」というステロイド成分です。
ステロイドは、体内で起こる炎症反応を強力に抑える働きがあります。フルナーゼ点鼻液は、鼻の粘膜でアレルギー反応によって引き起こされる様々な炎症物質(サイトカイン、ロイコトリエンなど)の産生を抑えたり、炎症に関わる細胞(好酸球など)の働きを抑制したりします。
点鼻薬として使う場合、薬の成分は主に鼻の粘膜に作用し、体内に吸収される量はごくわずかなので、飲み薬や注射のステロイドに比べて全身への副作用は非常に少ないように工夫されています。
フルナーゼ点鼻薬の効果
鼻の粘膜の炎症をしっかり抑えることで、アレルギー性鼻炎の3大症状に効果を発揮します。継続して使用することで、アレルギー症状が出にくい状態を保つ効果も期待できます。
- くしゃみを抑える
- 鼻水(鼻汁過多)を減らす
- 鼻づまりを改善する
どんなときに使う?(適応疾患)
- アレルギー性鼻炎
- 季節性アレルギー(スギ花粉症、ヒノキ花粉症、ブタクサ花粉症など)
- 通年性アレルギー(ハウスダスト、ダニ、ペットの毛など)
フルナーゼ点鼻薬はオンライン診療で出せる?
「花粉症の時期は、毎年同じ薬を使っている」「忙しくて、なかなか耳鼻科やアレルギー科に行けない」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
フルナーゼ点鼻薬のような点鼻薬も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
フルナーゼ点鼻薬に関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。
特に、既にアレルギー性鼻炎と診断されていて、症状が安定している場合の継続処方などに、オンライン診療は非常に便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
フルナーゼ点鼻薬の使い方(用法・用量)
通常、成人には1日2(朝・夕)回、各鼻腔(左右の鼻の穴)に1噴霧します。
小児では、年齢や症状に応じて、成人の用量から減量して使用します。必ず医師の指示に従ってください。
大切な使い方ポイント
- 使用前によく振る: 容器をよく振ってから使用してください。
- 鼻をかむ: 噴霧前に鼻をかんで、鼻の通りを良くしておきましょう。
- 初回使用時の空打ち: 初めて使用する場合や、しばらく使っていなかった場合は、薬液がきちんと出るように、キャップをしたまま容器を数回振った後、キャップを外し、空気中に数回試し噴霧(空打ち)してください。
- 噴霧の向き: 容器の先端を鼻の穴に入れ、鼻中隔(左右の鼻を隔てている壁)に向けず、少し外側に向けて噴霧するのがコツです。こうすることで、薬液が鼻の奥に届きやすくなり、鼻血などの副作用も出にくくなります。
- 使用後のケア: 使用後は、噴霧器の先端をティッシュペーパーなどで清潔に拭き、キャップをしてください。

フルナーゼ点鼻薬の副作用
フルナーゼ点鼻薬は局所作用が主体の点鼻薬なので、全身性の副作用は少ないとされていますが、以下のような副作用が現れることがあります。
主な副作用
- 鼻出血(鼻血)
- 鼻の刺激感、乾燥感、不快感
- 鼻水に少量の血が混じる
- 咽頭痛、喉の乾燥感、不快感
- 頭痛
まれに起こる注意すべき副作用
- アナフィラキシー反応(極めてまれ)
- 緑内障、白内障(長期・大量使用の場合。頻度は低い)
副作用が出たときの対処法
軽い鼻血や鼻の乾燥感は、使い方を工夫する(噴霧の向きを変える、保湿する)ことで軽減することもあります。
鼻血が頻繁に続く場合や、多量に出る場合、その他気になる症状が現れた場合は、使用を中止し、処方した医師や薬剤師に相談してください。アナフィラキシーが疑われるような症状が出た場合は、直ちに医療機関を受診してください。
フルナーゼ点鼻薬の注意事項(禁忌)
使ってはいけない方
絶対に使ってはいけない方(禁忌)
- 過去にフルナーゼの成分(フルチカゾンプロピオン酸エステル)でアレルギー症状を起こしたことがある方
- 有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症のある患者 (ステロイド成分が免疫を抑えるため、感染症が悪化する可能性があります)
使うときに特に注意が必要な方
- 結核性の病気にかかっている方
- 反復して鼻血を繰り返している方
- 重症な高血圧の方
- 糖尿病の方
- 緑内障、白内障の方、またはその疑いがある方
- 肝臓の機能が低下している方
- 最近、鼻の手術を受けた方や、鼻に傷がある方
併用に注意が必要な薬
- CYP3A4阻害作用のある薬
- 一部の抗HIV薬(リトナビルなど)
- 一部の抗真菌薬(イトラコナゾールなど) これらのお薬は、フルナーゼのステロイド成分の分解を遅らせ、体内に吸収される量を増やしてしまう可能性があるため、併用には注意が必要です。必ず医師・薬剤師に伝えてください。
使用上の注意
指示通りに使う | 用法・用量を守り、噴霧の向きなど正しい使い方を心がけましょう。 |
鼻を強くかみすぎない | 特に鼻血が出やすい方は注意。 |
感染症の予防 | 免疫を抑える作用があるため、風邪やインフルエンザなどの感染症にかからないように注意。 |
定期的な受診 | 長期間使用する場合は、定期的に医師の診察を受け、鼻の状態や副作用の有無をチェックしてもらう。 |
保管方法
- 直射日光・高温を避け、室温で保管してください。
- 子どもの手の届かない場所へ
使い忘れたら?
気づいた時点で、できるだけ早く1回分を使用してください。ただし、次に使う時間が近い場合は、忘れた分はとばして、次の時間に1回分だけ使用しましょう。
絶対に2回分を一度に使用しないでください。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、フルナーゼ点鼻薬をはじめとした点鼻薬の処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

フルナーゼ点鼻薬に市販薬はある?値段は?
市販薬
有効成分「フルチカゾンプロピオン酸エステル」を含む市販の点鼻薬が、「フルナーゼ点鼻薬<季節性アレルギー専用>」などの商品名で販売されています。
これらは薬局で購入できますが、使用できるのは「季節性アレルギー専用」で、使用期間も限定されています。初めての症状や、通年性アレルギーが疑われる場合は、医療機関を受診しましょう。
ジェネリック名
フルナーゼ点鼻液にはジェネリック医薬品(後発品)が多数あります。
「フルチカゾン点鼻液」や「フルチカゾンプロピオン酸エステル点鼻液」といった名称で、多くの製薬会社から発売されています。
フルチカゾンというとアラミストのジェネリックである「フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液」も存在しますが、こちらとは別物なのでしっかりと成分をチェックしましょう。
薬価
時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。
- フルナーゼ点鼻液50μg28噴霧用(先発品):1キットあたり 約546.6円 (3割負担の場合、自己負担額は1キットあたり約164円)
- フルチカゾンプロピオン酸エステル点鼻液50μg「サワイ」28噴霧用(ジェネリックの一例):1キットあたり 約274.4円 (3割負担の場合、自己負担額は1キットあたり約82円)
※2025年6月4日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
添付文書
フルチカゾン点鼻液50μg「サワイ」28噴霧用/フルチカゾン点鼻液50μg「サワイ」56噴霧用
よくある質問(FAQ)
Q. 妊娠中や授乳中でも使える?
治療によるメリットが危険性を上回ると医師が判断した場合にのみ使用されます。点鼻薬は全身への吸収が少ないため、内服薬に比べるとリスクは低いと考えられますが、自己判断で使用せず、必ず医師に相談してください。
Q. 子供でも使えますか?
小児にも使用できますが、年齢に応じて使用する規格(25μgまたは50μg)や回数が異なります。必ず医師の指示に従ってください。
Q. いつから効きますか?
個人差がありますが、通常、使い始めてから数日で鼻症状の改善が見られ始めます。即効性があるわけではなく、毎日継続して使用することで、効果が安定してきます。
Q. 長期間使っても大丈夫ですか?
医師の指示のもと、適切な量を正しい方法で使用していれば、長期間の使用も可能です。ただし、定期的に医師の診察を受け、鼻の状態や副作用の有無をチェックしてもらうことが大切です。
Q. アラミストやナゾネックスとの違いは?
いずれもアレルギー性鼻炎に使われる点鼻ステロイド薬ですが、有効成分や1日の使用回数が異なります。
①アラミストやナゾネックス(モメタゾンフランカルボン酸エステル)は、通常1日1回の使用で効果が持続します。
②フルナーゼ(フルチカゾンプロピオン酸エステル)は、通常1日2回の使用が必要です。
まとめ
フルナーゼ点鼻液は、つらいアレルギー性鼻炎のくしゃみ、鼻水、鼻づまりを効果的に抑える、長年の実績がある点鼻ステロイド薬です。 ジェネリック医薬品や市販薬もあり、多くの方にとって馴染みのあるお薬かもしれません。
効果を最大限に引き出し、安全に使用するためには、正しい使い方を守り、副作用について理解しておくことが大切です。そして、症状が改善しない場合や気になることがある場合は、自己判断せずに医師に相談しましょう。
この記事が、フルナーゼ点鼻液への正しい理解を深め、皆さんのつらい鼻炎症状をコントロールし、より快適な毎日を送るための一助となれば幸いです。
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