
「いろいろな便秘薬を試したけど、スッキリしない…」「お腹が痛くなる下剤は苦手だけど、効果はほしい」
そんな、がんこな慢性便秘症にお悩みの方へ。近年、これまでの便秘薬とは全く違う、新しい仕組みで自然な排便を促す「グーフィス」というお薬が登場しました。
この記事では、そんなグーフィスについて、そのユニークな効果の仕組みや副作用、そして効果を最大限に引き出すための正しい飲み方を、医師が分かりやすく解説していきます。
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グーフィスとは?効果は?
グーフィスは、「胆汁酸トランスポーター阻害薬」という、全く新しい種類に分類される慢性便秘症の治療薬です。体にもともとある「胆汁酸(たんじゅうさん)」の力を利用して、便通を改善します。
医療用として処方されるグーフィスは、「グーフィス錠5mg」の1種類です。
グーフィスの成分
有効成分は「エロビキシバット水和物」です。
この薬の仕組みを理解する鍵は、「胆汁酸」にあります。
- 胆汁酸は、肝臓で作られ、食事の刺激で小腸に放出されて脂肪の消化を助けます。
- 役目を終えた胆汁酸のほとんど(約95%)は、小腸の最後の部分で体内に再吸収され、リサイクルされます。
- グーフィスは、この胆汁酸が再吸収されるのをブロックします。
- その結果、より多くの胆汁酸が大腸へと流れ込みます。
大腸に流れ込んだ胆汁酸は、2つの働きで便秘を解消します。
①水分分泌を促す:腸の中に水分を引き込み、硬い便を柔らかくします。
②腸の運動を促す:大腸を直接刺激し、ぜん動運動を活発にして、便を送り出します。
このように、水分で便を柔らかくする「浸透圧性下剤」と、腸を刺激する「刺激性下剤」の両方の作用を、一つの新しい仕組みで実現するのが特徴です。
グーフィスの効果
便を柔らかくし、同時に腸の動きを活発にすることで、便秘を改善します。
どんなときに使う?(適応疾患・部位)
- 慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)
グーフィスはオンライン診療で出せる?
「便秘でお腹が痛くて…」「急に症状が出たけど、病院に行く時間がない…」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
グーフィスのような下剤も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
グーフィスに関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。
特に、症状が安定している場合の継続処方や、お薬への切り替え相談などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
グーフィスの使い方(用法・用量)
通常、成人には1回10mg(2錠)を、1日1回食前に服用します。食事によって胆汁酸が分泌されるタイミングに合わせて飲むことで、効果を最大限に引き出すためです。
症状に応じて、1回5mg(1錠)から開始し、最大15mg(3錠)まで増量することがあります。必ず医師の指示通りに使用してください。
グーフィスの副作用
主な副作用
- 腹痛:飲み始めに特に多く見られます。
- 下痢
- 吐き気、腹部膨満感(お腹の張り)
副作用で最も多いのは、腹痛と下痢です。効果の裏返しとも言える症状です。
副作用が出たときの対処法
腹痛や下痢は、飲み続けるうちに体が慣れて、軽快していくことが多いです。
しかし、症状がひどい場合や、生活に支障が出る場合は、我慢せずに医師や薬剤師に相談してください。薬の量を調整したり、飲み方を変えたりすることで、うまく付き合える場合があります。
グーフィスの注意事項(禁忌)
使ってはいけない方
- 過去にグーフィスの成分でアレルギー症状を起こしたことがある方(禁忌)
- 腫瘍、ヘルニア等による腸閉塞が確認されている又は疑われる方(禁忌)
- 妊婦または妊娠している可能性のある女性(安全性データ不足)
- 胆汁うっ滞性肝疾患、胆道閉塞
- 重度下痢・脱水状態
併用に注意が必要な薬
胆汁酸の働きに関わる一部の薬(コレスチラミンなど)や、一部の強心薬、抗不整脈薬など、併用に注意が必要な薬があります。現在服用中の薬は、必ず医師や薬剤師に伝えてください。
使用上の注意
十分な水分と食物繊維を併用する | グーフィスは便に水分を集める作用があります。普段から十分な水分を摂ることで、薬の効果がより安定し、スムーズな排便につながります。食物繊維の多い食事も心がけましょう。 |
下痢が強い日は、量を減らすか医師に相談 | 飲み始めの下痢はよく見られますが、日常生活に支障が出るほどひどい場合は、無理せず医師に相談してください。自己判断で中止せず、量を減らすなどの調整が可能か、指示を仰ぎましょう。 |
妊娠を希望する場合は、事前に医師へ相談 | この薬は妊婦への投与が勧められていません。されています。そのため、妊娠を希望している段階で、必ず医師にその旨を伝え、薬の継続について相談してください。 |
保管方法
- 直射日光・高温多湿を避け、室温で保管してください。
- 子どもの手の届かない場所へ。
飲み忘れたら?
その日の食事の前であれば、気づいた時点で服用してください。
食事をとってしまった場合は、その日は服用せず、翌日の食前から再開してください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、グーフィスをはじめとした下剤の処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

グーフィスに市販薬はある?値段は?
市販薬
2025年6月現在、グーフィスと同様の市販薬はありません。医師の処方が必要な医療用医薬品です。
ジェネリック
比較的新しい薬のため、2025年6月現在、ジェネリック医薬品はまだ販売されていません。
薬価
時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。
- グーフィス錠5mg(先発品):約65.6円/錠(3割負担の場合 約20円)
※2025年6月4日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
添付文書
よくある質問(FAQ)
Q. 妊婦や授乳中でも使えますか?
いいえ、妊婦または妊娠している可能性のある方は、安全性が確立していないため、この薬を服用することができません。 授乳中の方も、治療上の有益性が危険性を上回ると医師が判断した場合にのみ使用されます。
Q. 子供でも使えますか?
いいえ、小児に対する安全性は確立されていません。 そのため、原則として成人のみに処方されます。
Q. いつから効きますか?
効果の発現は比較的速いのが特徴です。個人差はありますが、服用した当日〜翌日には、便意を感じたり、排便があることが多いです。
Q. なぜ食前に飲むのですか?
食事を摂ると、消化を助けるために胆汁酸が自然に分泌されます。そのタイミングに合わせて薬を飲むことで、大腸に流れ込む胆汁酸の量を効果的に増やし、薬の効果を最大限に引き出すためです。
Q. 腹痛や下痢が起きやすいと聞きましたが…
はい、飲み始めに腹痛や下痢が起こることは、比較的よくあります。 これは、薬がしっかりと効いて、腸が活発に動き出しているサインでもあります。多くは飲み続けるうちに体が慣れていきますが、つらい場合は、量を減らすなどの調整が可能ですので、医師に相談してください。
Q. 他の便秘薬(刺激性や浸透圧性)との違いは何ですか?
作用の仕組みが全く違います。 グーフィスは、体にもともとある「胆汁酸」を利用して、便を柔らかくする作用(浸透圧性下剤に似た働き)と、腸を刺激する作用(刺激性下剤に似た働き)を両方引き出す、新しいタイプのお薬です。
まとめ
グーフィスは、体内の「胆汁酸」を利用するという、全く新しい仕組みで慢性便秘症を改善する治療薬です。 便を柔らかくする作用と、腸の動きを活発にする作用を併せ持っているのが大きな特徴です。
1日1回食前の服用で、比較的速やかに効果が期待できますが、飲み始めの腹痛や下痢には注意が必要です。従来の便秘薬では効果が不十分だった方は、一度、専門の医療機関に相談してみてはいかがでしょうか。
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