ハイチオールの効果と副作用を解説!【医師監修】

ハイチオール

「CMでよく聞くハイチオール、病院でもらえるのと市販薬は何が違うの?」 「ニキビや肌荒れを治したいけど、保険で出してもらえる?」 「二日酔いにも効くって本当?」

「ハイチオール」と聞くと、シミやそばかすに効く市販薬のイメージが強いかもしれませんが、実は病院で処方される医療用のお薬としても古くから使われています。

今回は、医療用「ハイチオール」がどのようなお薬なのか、その効果や副作用、市販薬との違いを医師がやさしく解説していきます。

主な診療科目:一般内科、皮膚科、小児科、婦人科、アレルギー外来など

ハイチオールとは?効果は?

ハイチオールは、「L-システイン」というアミノ酸を有効成分とするお薬です。

皮膚の代謝(ターンオーバー)を整える働きや、アレルギー反応を和らげる働きがあり、ニキビや湿疹などの皮膚症状に対して処方されることがあります。市販薬の「ハイチオールC」シリーズは美容目的のイメージが強い一方で、医療用ハイチオールは保険適用となる効能が決まっており、美容目的だけでは保険診療で処方できません。

医療用医薬品としては、主に以下の種類があります。

  • ハイチオール錠80: 1錠に80mgの成分を含みます。
  • ハイチオール錠40: 1錠に40mgの成分を含みます。
  • ハイチオール散: 粉薬タイプです。

 

ハイチオールの成分

有効成分はL-システインです。

L-システインは、私たちの体(皮膚、髪、爪など)を作るタンパク質の一部となるアミノ酸です。

医療用ハイチオールでは、皮膚の代謝を整える作用抗アレルギー作用などが期待され、症状に応じて処方されます。

また、体内での代謝を助ける働きが示唆されており、一般に「解毒を助ける」と表現されることもありますが、目的や症状によって効果の感じ方には個人差があります。

 

ハイチオール効果

上記の作用により、具体的に以下のような効果が期待されます。

  • 肌荒れやニキビを改善する効果
  • 湿疹やじんましんなどのアレルギー症状を和らげる効果
  • 薬物中毒などにおける解毒を助ける効果
  • 放射線治療による副作用(白血球減少)を軽減する効果

 

どんなときに使う?(適応疾患・部位)

医療用のハイチオールは、以下の病気の治療として認められています。

  • 湿疹、中毒疹、薬疹、蕁麻疹(じんましん)
  • 尋常性痤瘡(ニキビ)
  • 多形滲出性紅斑
  • 放射線障害による白血球減少症

⚠️美容目的や二日酔いは保険適応外です

市販のハイチオール製品などは「シミ・そばかす」や「二日酔い」への効能を謳っていますが、医療用ハイチオールの保険適応(効能・効果)には、「シミ・そばかす(色素沈着)」や「二日酔い」は含まれていません。
そのため、ニキビや湿疹などの「病気の治療」以外(美容目的など)で処方してもらう場合は、全額自己負担の自費診療となります。

 

ハイチオールはオンライン診療で出せる?

「ニキビがなかなか治らない」「湿疹を繰り返している」

そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。

ハイチオールのようなお薬も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。

ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。

ウチカラクリニックでも、
ハイチオールに関するご相談や処方をオンライン診療にて承っております。
※美容目的は自費診療になります。

特に、「体調が悪く外出がつらいとき」や「待つのが苦手なお子様の受診」などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。

ハイチオールの使い方(用法・用量

  • 皮膚疾患(ニキビ・湿疹など): 通常、成人には1回1錠(80mg)を、1日2~3回服用します。

放射線障害による白血球減少症」で使用する場合は、用量や開始タイミングが皮膚疾患のケースと異なることがあります。該当する方は自己判断せず、必ず主治医の指示に従ってください。

年齢や症状によって、量は調整されます。高齢者では生理機能が低下していることが多いため、減量するなど慎重に投与されます。

 

ハイチオールの副作用

主な副作用

消化器症状として、悪心(吐き気)(0.1〜5%未満)、下痢、口の渇き、軽い腹痛(0.1%未満)などが報告されています。

もともと体の中に存在するアミノ酸が成分なので、副作用は少ない傾向にあります。

 

副作用が出たときの対処法

飲み始めに胃の不快感などを感じた場合は、食後に服用するようにすると和らぐことがあります。症状が続く場合は医師に相談してください。

 

ハイチオールの注意事項(禁忌)

使用に注意が必要な方

服用してはいけない方(禁忌)

  • 本剤の成分(L-システイン)でアレルギーを起こしたことがある方(禁忌)

特に注意して使う方(慎重投与)

  • 高齢の方

 

併用に注意が必要な薬

特にありません。他の薬との飲み合わせを気にする必要がほとんどない、使いやすいお薬です。

 

使用上の注意

継続が大切肌の代謝(ターンオーバー)を整えるお薬なので、数日飲んですぐに肌がきれいになるわけではありません。医師の指示通り、根気よく飲み続けることが大切です。
紫外線対策を怠らない治療中の皮膚はデリケートです。紫外線を浴びるとニキビ跡や湿疹の色素沈着が残りやすくなるため、日焼け止めや日傘などでしっかり対策しましょう。
十分な睡眠肌の修復は寝ている間に行われます。夜更かしを避け、質の良い睡眠をとることで、薬の効果と合わせて肌の回復スピードが上がります。

 

保管方法

  • 直射日光・高温多湿を避け、室温で保管してください。
  • 子どもの手の届かない場所へ。

飲み忘れたら?

気づいた時に1回分を飲んでください。ただし、次の服用時間が近い場合は1回とばしましょう。

 

ウチカラクリニックのオンライン診療でも、ハイチオールをはじめとしたお薬の処方も行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

※心療内科ではシステム手数料をいただいております。
※美容目的の場合は、自費診療です。

ハイチオールに市販薬はある?値段は?

市販薬

有名な「ハイチオールCプラス2」「ハイチオールCホワイティア」(エスエス製薬)などが販売されています。

医療用との違い

医療用は「L-システイン単剤」であることが多いですが、市販薬は「L-システイン+ビタミンC+パントテン酸」など、ビタミン剤が配合されている製品が主流です。また、市販薬の多くは「シミ・そばかす」や「二日酔い」への効能が認められています。

 

ジェネリック

ハイチオールのジェネリック医薬品として、「エコラン錠80mg」などが販売されています。有効成分や効果は先発品と同じですが、お薬代を少し抑えることができます。

 

薬価

時期や薬局によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。

薬剤名区分薬価(1錠あたり)3割負担の目安(1錠あたり)
ハイチオール錠80先発品約5.9円約1.8円
エコラン錠80mg(L-システイン)後発品約5.6円約1.7円

※2025年11月27日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
※「シミ・そばかす」などの美容目的で使用する場合は、保険が適用されず「全額自己負担(自費診療)」となります。

 

添付文書

ハイチオール錠40/ハイチオール錠80/ハイチオール散32%

 

よくある質問(FAQ)

Q.妊婦・授乳中でも飲めますか?

アミノ酸の一種であり、副作用も少ないため、妊娠中・授乳中でも比較的安全に使用できると考えられています。ただし、服用前に必ず医師に相談してください。市販薬のハイチオールCなども「妊娠・授乳期の栄養補給」として服用可能です。

Q.子どもでも飲めますか?

服用可能です。成分であるL-システインはもともと体内に存在するアミノ酸の一種なので、お子さんでも安心して使用できるお薬です。年齢や体重に合わせて、医師が適切な量を処方します。

Q.飲むと眠くなりますか?運転はできますか?

眠くなる成分は含まれていません。脳の働きを鈍らせるような作用はないため、服用後に自動車の運転や危険な機械の操作をしても問題ありません。仕事や勉強への影響も心配ありません。

Q.いつから効き始めますか?

肌のトラブルに対しては、ターンオーバーの周期(約28日〜数ヶ月)に合わせて効果が現れるため、1〜3ヶ月程度は継続する必要があります。

Q.お酒(アルコール)を飲んでもいいですか?

薬自体にアルコールとの悪い相互作用はありません。また、二日酔い予防目的での保険処方はできません。

Q.二日酔いに効きますか?

医療用ハイチオールの効能・効果に「二日酔い」は含まれていません。二日酔いへの効能が明記されたL-システイン製剤は市販薬にあります(製品ごとに効能が異なるため、購入時に添付文書を確認してください)。

Q.白髪が増えるという噂を聞きましたが…?

ネット上で「L-システインがメラニン(黒い色素)の生成を抑えるため、髪の毛の色まで抜けて白髪になるのでは?」という噂がありますが、医学的な根拠はありません。通常の服用量で白髪が増えるという報告はないため、過度に心配する必要はありません。

 

まとめ

ハイチオールは、体の代謝を助け、ニキビや湿疹などの肌トラブルを内側から改善してくれる、安全性の高いお薬です。ただし、病院での保険処方はあくまで「病気の治療」に限られます。

「ニキビや肌荒れをしっかり治したい」 「治療としてハイチオールを使いたい」

そんなときは、ウチカラクリニックのオンライン診療が便利です。

  • スマホやPCがあれば、全国どこからでも受診可能
  • 対面診療と料金は変わらず、安心してご利用いただけます
  • お忙しい方でも安心の年中無休で診療
  • 処方された薬は郵送、またはお近くの薬局で受け取り可能

通院の手間なく、ご自身の症状に合った適切なお薬を処方してもらうことが可能です。肌トラブルにお悩みの方は、ぜひお気軽にウチカラクリニックにご相談ください。

※「シミを消したい」「美白したい」といった美容目的のみの場合は、ドラッグストアで市販薬を購入するか、美容皮膚科での自費診療をご検討ください。

オンライン診療なら
ウチカラクリニックで!

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  • 夜間・土日も診療
  • 全国から自宅で受診可能
  • 診療時間:07:00-22:00

※医師の判断で希望のお薬が処方できない場合があります。

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主な診療科目

  • 一般内科
  • 皮膚科
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  • 婦人科
  • 泌尿器科
  • 心療内科
  • 発熱外来
  • ピル外来
  • 生活習慣病
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  • AGA・ED
  • 肥満症外来

ウチカラクリニック代表医師

経歴

東海高校、神戸大学医学部医学科卒業。名古屋記念病院基本臨床研修プログラム修了。藤田医科大学救急総合内科、株式会社リコー専属産業医を経てMEDU株式会社(旧Preventive Room)創業。|ウチカラクリニック代表医師|一般社団法人 健康経営専門医機構理事|日本医師会認定産業医|労働衛生コンサルタント(保健衛生)
YouTubeチャンネル「 予防医学ch/医師監修」監修 著書に「40歳からの予防医学(ダイヤモンド社)」など多数。