
「かかとがガサガサで、ひび割れて痛い…」「ひじや膝の皮膚が、硬く黒ずんでいる」
そんな、硬くなった角質や、つらい乾燥肌にお悩みではありませんか? 「ケラチナミンコーワクリーム20%」は、尿素20%という高濃度で配合された、硬い皮膚を柔らかくし、うるおいを与える医療用の保湿・角質軟化剤です。
この記事では、そんなケラチナミンコーワクリーム20%について、効果の仕組みや副作用、そして市販薬との違いなどを、医師が分かりやすく解説していきます。
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INDEX
ケラチナミンコーワクリーム20%とは?効果は?
ケラチナミンコーワクリーム20%は、「角質溶解保湿剤」に分類される塗り薬です。
有効成分である「尿素」が、硬くなった皮膚(角質)を柔らかくし、同時に皮膚に水分を保持させることで、ガサガサの肌をしっとりさせます。
様々な市販薬がありますが、医療用には、主に「ケラチナミンコーワクリーム20%」として処方されます。
ケラチナミンコーワクリーム20%の成分
有効成分は「尿素(にょうそ)」です。 尿素は、もともと私たちの皮膚にも存在する天然の保湿成分(NMF)の一つで、2つの重要な働きをします。
①水分保持作用(保湿)
尿素は、周りから水分をぐんぐん引き寄せて、角質層に水分をしっかり蓄える働きがあります。
②角質溶解作用(肌を柔らかくする)
硬くなった皮膚の原因であるタンパク質(ケラチン)の結合を緩めることで、分厚くなった古い角質を溶かし、柔らかくします。20%という高濃度では、この作用が特に強力です。
この2つの働きで、硬いガサガサ肌を、柔らかくしっとりした状態へと導きます。
ケラチナミンコーワクリーム20%の効果
皮膚に潤いを与え、硬くなった角質を柔らかくします。
- 皮膚の乾燥、カサつき、さめ肌の改善
- 硬くなったかかと、ひじ、膝の角質ケア
どんなときに使う?(適応疾患・部位)
- アトピー皮膚炎
- 進行性指掌角皮症(主婦湿疹の乾燥・角化型)
- 老人性乾皮症
- 掌蹠角化症
- 魚鱗癬(ぎょりんせん)
簡単に言うと、「カサカサして、皮膚が硬くなっている」様々な皮膚疾患に使われます。
ケラチナミンコーワクリーム20%はオンライン診療で出せる?
「皮膚が厚くなって治らない…」「急に症状がでたけど病院に行く時間がない」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
ケラチナミンコーワクリーム20%のような皮膚のお薬も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
ケラチナミンコーワクリーム20%に関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。
特に慢性的な皮膚疾患で継続的なケアが必要な方にとっては、通院の負担を大きく減らすことができます。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
ケラチナミンコーワクリーム20%の使い方(用法・用量)
通常、1日1回〜数回、適量を患部に塗布します。必ず医師の指示通りに使用してください。
お風呂上がりなど、皮膚が清潔で柔らかくなっている時に塗ると、より効果的です。

1回あたりの塗る量の目安として、成人の人差し指の第一関節までチューブから出した量(約0.5g)で、大人の手のひら2枚分くらいの面積に塗るのが「フィンガーティップユニット(FTU)」という考え方です。医師や薬剤師から具体的な量の指導を受けましょう。
ケラチナミンコーワクリーム20%の副作用
副作用はほとんどなく、安全性が高いお薬ですが、塗った場所の刺激感がみられることがあります。
副作用
- 皮膚刺激感:ピリピリとした刺激感、痛み
- ほてり感、赤み、かゆみ
副作用が出たときの対処法
ひび割れや、炎症が起きている場所に塗ると、刺激感を強く感じることがあります。刺激が強い場合は、無理して使わずに、医師や薬剤師に相談してください。
ケラチナミンコーワクリーム20%の注意事項・禁忌
使ってはいけない方
- 炎症、亀裂(ひび割れ)、ただれのひどい患部(強い刺激感や痛みを伴うため)
- 目や、目の周りの粘膜
併用に注意が必要な薬
- 同じ部位への外用ステロイドは塗布順序を医師に確認
使用上の注意
顔への使用は慎重に | 顔の皮膚は薄く、刺激を感じやすいため、自己判断で顔に使うのは避けましょう。医師の指示があった場合にのみ使用してください。 |
こすり過ぎ厳禁 | お風呂上がりなど、皮膚が清潔で少し潤っている状態で塗るのが最も効果的です。ゴシゴシと強くこすり込まず、優しく塗り広げてください。 |
効果の目安と受診勧奨 | 2〜4週間、毎日きちんと塗り続けてもガサガサが全く改善しない場合は、他の原因や、より強力な治療が必要な可能性があります。一度、皮膚科医に相談しましょう。 |
保管方法
- 直射日光・高温を避け、室温で保管してください。
- 使用後は、クリームが乾燥しないように、必ずキャップをしっかりと閉めてください。
- 子どもの手の届かない場所に置いてください。
塗り忘れたら?
気づいた時点で塗ってください。1日に数回塗る薬なので、厳密な時間を守る必要はありません
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、ケラチナミンコーワクリーム20%の処方や肌トラブルの治療も行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

ケラチナミンコーワクリーム20%に市販薬はある?値段は?
市販薬
はい、あります。 「ケラチナミンコーワ」のブランドで、尿素10%配合のクリームや、20%配合のクリーム、泥のように塗ってパックするタイプなど、様々な市販薬が販売されています。
ジェネリック名
ジェネリック医薬品(後発品)があります。
「尿素クリーム20%「製薬会社名」」などの名称で発売されています。
薬価
- ケラチナミンコーワクリーム20%(先発品):1gあたり 約3.7円
(3割負担の場合、自己負担額は1gあたり約1円) - 尿素クリーム20%「日医工」(ジェネリック):1gあたり 約3.7円
(3割負担の場合、自己負担額は1gあたり約1円)
※2025年6月28日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
添付文書
よくある質問(FAQ)
Q. いつから効きますか?
保湿効果は、塗ってすぐに感じられます。 一方、かかとなどの硬くなった角質が柔らかくなる角質軟化の効果を実感するには、数日〜1週間以上、毎日きちんと塗り続ける必要があります。
Q. 子供でも使えますか?
はい、お子様の乾燥肌などにも使われます。 ただし、お子様の皮膚は薄く、刺激を感じやすいため、より濃度の低い10%製剤が選択されることが多いです。20%製剤の使用は、必ず医師の指示に従ってください。
Q.「尿素」って、おしっこのことですか?
いいえ、全く違います。 薬や化粧品に含まれる尿素は、化学的に合成された、非常に純粋で清潔な成分です。もともと人の皮膚にも存在する保湿成分であり、おしっこと直接の関係はありませんので、安心してご使用ください。
Q. 顔に塗ってもいいですか?
自己判断で顔に使うのは避けた方が良いでしょう。 顔の皮膚は薄く、20%という高濃度の尿素は刺激が強すぎることがあります。赤みやかゆみの原因になる可能性があるため、医師の指示がない限りは、体や手足の使用にとどめましょう。
Q. なぜ、傷口に塗るとしみるのですか?
尿素には、皮膚のタンパク質を変化させる作用(角質溶解作用)があるため、バリア機能が壊れている傷口やひび割れに塗ると、強い刺激感や痛みを感じることがあります。
まとめ
ケラチナミンコーワクリーム20%は、「尿素」の力で、「保湿」と「角質軟化」のダブルの効果を発揮し、ガサガサに硬くなったかかとや、乾燥した肌を、しっとり柔らかくする塗り薬です。
安全性が高く、市販薬もあって身近なお薬ですが、炎症や傷のある部分に塗ると強くしみるという特徴があります。 特徴を正しく理解し、保湿ケアの心強い味方として上手に活用しましょう。
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