
「子どもの喘息で『キプレス』という薬を処方された」「シングレアとキプレスのどちらを飲んでも良いと言われたけど、同じ薬なの?」
キプレスは、気管支喘息やアレルギー性鼻炎の治療に広く使われるお薬です。実は、同じ成分の「シングレア」という薬があり、どちらも「モンテルカスト」というジェネリック医薬品の元になった先発医薬品です。
この記事では、そんなキプレスについて、効果の仕組みや副作用、そしてシングレアやジェネリックとの関係について、医師が分かりやすく正確に解説していきます。
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キプレスとは?効果は?
キプレスは、「ロイコトリエン受容体拮抗薬」という種類のお薬です。アレルギー反応の中でも、気管支の収縮や鼻の粘膜の腫れ(鼻づまり)といった、長引く炎症症状を引き起こす原因物質「ロイコトリエン」の働きを抑えます。
年齢に合わせて、飲みやすい剤形が用意されています。
- キプレス錠10mg:主に成人用
- キプレス錠5mg:主に6歳以上の小児用
- キプレスチュアブル/OD錠5mg:ラムネのように噛み砕いて飲める、お子さま向けの錠剤
- キプレス細粒4mg:主に1歳以上6歳未満の小児に使われる粉薬
キプレスの成分
有効成分は「モンテルカストナトリウム」です。
アレルギー反応が起きると、体内では「ヒスタミン」の他に「ロイコトリエン」という物質が作られます。ロイコトリエンは、気管支を狭くしたり(喘息)、鼻の粘膜を腫れさせたり(鼻づまり)する、ジワジワと続く炎症の黒幕です。
キプレスは、このロイコトリエンが作用するのをブロックすることで、しつこい鼻づまりや喘息の症状を、炎症の段階から抑え込みます。
キプレスの効果
- アレルギー性鼻炎の症状、特に鼻づまり(鼻閉)を和らげる
- 気管支喘息の発作が起こりにくくなる(予防効果)
どんなときに使う?(適応疾患)
- 気管支喘息
- アレルギー性鼻炎
特に、抗ヒスタミン薬だけでは改善しない頑固な鼻づまりや、喘息の長期的なコントロールのために処方されます。
キプレスはオンライン診療で出せる?
「毎年花粉症で、眠くならない薬が欲しい」「じんましんが急に出たけど、病院に行く時間がない…」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
キプレスのようなアレルギー治療薬も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
キプレスに関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。
特に、既にアレルギー性鼻炎やじんましんと診断されていて、症状が安定している場合の継続処方や、お薬への切り替え相談などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
キプレスの使い方(用法・用量)
1日1回、就寝前に服用するのが大きな特徴です。飲み忘れが少なく、続けやすいお薬です。
- 成人:通常、1回10mgを1日1回、就寝前に服用します。
- 6歳以上の小児:通常、1回5mgを1日1回、就寝前に服用します。
- 1歳以上6歳未満の小児:通常、1回4mg(細粒1包)を1日1回、就寝前に服用します。
キプレスの副作用
副作用は比較的少なく、安全性の高いお薬として知られています。
主な副作用
- 頭痛
- 腹痛、下痢などの消化器症状
- 発疹、かゆみ
- 眠気(ただし、頻度は低く、抗ヒスタミン薬のような強い眠気は出にくいです)
ごくまれですが、気分や行動の変化(イライラ、不安、不眠、夢をよく見るなど)が報告されています。何か気になる変化があれば、医師に相談してください。
副作用が出たときの対処法
気になる症状が出た場合は、自己判断で服用を中止せず、処方した医師や薬剤師に相談してください。
キプレスの注意事項(禁忌)
使ってはいけない方
- 過去にキプレスの成分でアレルギー症状を起こしたことがある方(禁忌)
併用に注意が必要な薬
- フェノバルビタール(てんかんの薬など)
- リファンピシン(結核の薬など)
これらのお薬は、モンテルカストの作用を弱めてしまう可能性があります。
使用上の注意
喘息発作には効かない | この薬は、あくまで喘息の発作を「予防」する薬です。すでに起きてしまった発作を鎮める効果はありません。発作が起きたときは、医師から指示された発作治療薬(吸入薬など)を使用してください。 |
効果がなくても止めない | 効果を実感できるまでには、ある程度の期間が必要です。自己判断で中断せず、医師の指示通りに服用を続けることが大切です。 |
保管方法
- 直射日光・高温多湿を避け、室温で保管してください。
- 子どもの手の届かない場所へ。
飲み忘れたら?
気づいた時点でできるだけ早く1回分を服用してください。
ただし、翌朝になってしまった場合など、次に飲む時間が近い場合は、忘れた分はとばして、その日の夜に1回分だけ飲みましょう。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、キプレスをはじめとしたアレルギー薬の処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

キプレスに市販薬はある?値段は?
市販薬
キプレスと同じ成分の市販薬は販売されていません。必ず医師の処方が必要なお薬です。
ジェネリック名
ジェネリック医薬品(後発品)があります。
成分名である「モンテルカスト」という名前で、多くの製薬会社から発売されています。
薬価
時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。
- キプレス錠10mg(先発品):1錠あたり 約81.9円
(3割負担の場合、自己負担額は1錠あたり約25円) - モンテルカスト錠10mg「KM」など(ジェネリック品):1錠あたり 約28.5円
(3割負担の場合、自己負担額は1錠あたり約9円) - シングレア錠10mg(先発品):1錠あたり 約81.9円
(3割負担の場合、自己負担額は1錠あたり約25円)
※2025年6月4日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
添付文書
キプレス錠5mg/キプレス錠10mg/キプレスOD錠10mg
よくある質問(FAQ)
Q. 妊婦や授乳中でも飲めますか?
自己判断で使用せず、必ず医師に相談してください。治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ使用されます。
Q. 子供でも使えますか?
1歳から使用できます。ラムネのように飲めるOD錠や、粉薬である細粒など、小さいお子様でも飲みやすい剤形が用意されています。
Q. 運転してもいいですか?
キプレスは眠気の副作用が出にくいのが特徴です。そのため、添付文書で運転が禁止されているわけではありません。安心して服用しやすいお薬です。
Q. これはステロイドの薬ですか?
いいえ、違います。 キプレスはステロイドではありません。
Q. いつから効きますか?
飲んですぐに効く薬ではなく、数日から1週間以上、飲み続けることで徐々に効果を発揮し、症状が起きにくい状態を維持するお薬です。
Q. 抗ヒスタミン薬(アレグラなど)との違いは何ですか?
作用する相手が違います。 抗ヒスタミン薬がくしゃみ・鼻水などの原因「ヒスタミン」をブロックするのに対し、キプレスは鼻づまり・喘息などの原因「ロイコトリエン」をブロックします。
Q. プランルカスト(オノン)との違いは何ですか?
どちらも同じ「ロイコトリエン受容体拮抗薬」ですが、一番の違いは服用回数です。プランルカストが1日2回なのに対し、キプレスは1日1回で済むため、飲み忘れが少なく続けやすいというメリットがあります。
まとめ
キプレスは、「シングレア」と同じ有効成分を持つ1日1回タイプの「ロイコトリエン受容体拮抗薬」で、つらい喘息や鼻づまりをコントロールするお薬です。
一般的なアレルギー薬と異なる仕組みで炎症に働きかけ、眠気が出にくいのが大きなメリットです。
効果が出るまで続けることが大切なお薬ですので、医師の指示通りに服用し、アレルギー症状の改善に役立てましょう。
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