
「急な下痢で、トイレから離れられない…」「ストレスや冷えですぐにお腹がゆるくなる」
そんな、つらい下痢の症状を速やかに止めたい時に使われる代表的なお薬が「ロペミン(ロペラミド)」です。効果がしっかりしている分、その特徴と、特に「使ってはいけない下痢」について正しく理解しておくことが非常に重要です。
この記事では、下痢止めの専門薬ロペミンについて、効果の仕組みや副作用、そして安全な使い方を、医師が分かりやすく解説していきます。
つらい便秘や下痢は
ウチカラクリニックのオンライン診療で!

- 夜間・土日も診療
- 全国から自宅で受診可能
- 診療時間:09:00-22:00

診察相談する 24時間
受付
※医師の判断で希望のお薬が処方できない場合があります。
内科のオンライン診療
INDEX
ロペミンとは?効果は?
ロペミンは、「止瀉薬(ししゃやく)」に分類される、下痢の症状を改善するお薬です。
腸の動きを直接コントロールすることで、下痢を止めます。
- ロペミンカプセル1mg:主に成人用
- ロペミン小児用細粒0.1%:主にお子さまに使われる粉薬
なお、ジェネリック医薬品である「ロペラミド塩酸塩」には、これらに加えて錠剤のタイプも存在します。
ロペミンの成分
有効成分は「ロペラミド塩酸塩」です。
この成分が、腸の壁にある「オピオイド受容体」という部分に作用し、活発になりすぎた腸のぜん動運動を直接抑制します。また、腸内での水分吸収を促す働きもあります。
これにより、腸の内容物がゆっくり進むようになり、便の水分量が減って固まるため、下痢の回数が減り、症状が改善します。
ロペミンの効果
下痢の症状を改善します。
どんなときに使う?(適応疾患・部位)
- 下痢症
寝冷え、食べ過ぎ・飲み過ぎ、ストレスなどによる非感染性の下痢に使われます。
ロペミンはオンライン診療で出せる?
「下痢でお腹が痛くて…」「急に症状が出たけど、病院に行く時間がない…」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
ロペミンのような下痢止めも、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
ロペミンに関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。
特に、症状が安定している場合の継続処方や、お薬への切り替え相談などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
ロペミンの使い方(用法・用量)
必ず医師の指示通りに使用してください。下痢が止まったら、服用を中止します。
- 成人
通常、1回2mg(2カプセル)を服用します。
その後、便が固まるまで、下痢をするたびに1回1mg(1カプセル)を追加で服用します。 ただし、1日の最大服用量は8mg(8カプセル)までです。 - 小児
年齢や体重に応じて、細粒の服用量が細かく決まります。
ロペミンの副作用
腸の動きを止める薬なので、その作用が強く出すぎることが副作用につながります。
主な副作用
- 便秘:最も頻度の高い副作用です。効きすぎて便が出なくなってしまうことがあります。
- 腹部膨満感(お腹が張る感じ)
- 吐き気、腹痛、食欲不振
- めまい、眠気
頻度は極めてまれですが、イレウス(腸閉塞)という腸の動きが完全に止まってしまう重篤な副作用もあります。激しい腹痛や嘔吐、お腹の張りが続く場合は、直ちに医療機関を受診してください。
副作用が出たときの対処法
便秘になったら、まず服用を中止してください。
症状が気になる場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。
ロペミンの注意事項(禁忌)
使ってはいけない方
- 過去にロペミンの成分でアレルギー症状を起こしたことがある方(禁忌)
- 潰瘍性大腸炎やクロストリジウム腸炎など、特定の腸の病気の方(禁忌)
- 発熱を伴う下痢、便に血が混じっている(血便)の場合(禁忌)
→これらは、O-157など細菌による感染性腸炎の可能性があります。下痢を無理に止めると、菌や毒素が腸内に留まり、かえって症状を悪化させ、重症化する危険性があります。 - 肝臓に重い障害のある方
- ご高齢の方
併用に注意が必要な薬
特に報告されていませんが、他の点眼薬を使用している場合は、必ず医師に伝えてください。
使用上の注意
下痢の原因を治療する薬ではない | ロペミンは、あくまで下痢という「症状」を抑える対症療法薬です。感染症など、下痢の原因そのものを治すわけではありません。 |
長期連用しない | だらだらと使い続けず、下痢が止まったら速やかに中止してください。 |
保管方法
- 直射日光・高温多湿を避け、室温で保管してください。
- 子どもの手の届かない場所へ。
飲み忘れたら?
この薬は、下痢の症状があるときに飲む薬です。
飲み忘れという概念はあまりありませんが、下痢が続くようであれば、その時点で1回分を服用してください。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、ロペミンをはじめとした下痢止めの処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

ロペミンに市販薬はある?値段は?
市販薬
有効成分「ロペラミド塩酸塩」を含む市販薬が、「トメダインフィルム」や「ピタリット」などの名前で販売されています。
医療用と同様に、発熱や血便を伴う下痢には使えないので、注意書きをよく読んで使用してください。
ジェネリック名
ジェネリック医薬品(後発品)があります。
「ロペラミド塩酸塩カプセル/細粒/錠「製薬会社名」」という名称で発売されています。
先発品のロペミンにはない「錠剤」タイプが選べるのも、ジェネリック医薬品の特徴の一つです。
薬価
時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。
薬品名 | 先発/後発 | 1錠/カプセルあたりの薬価 | 3割負担の場合の自己負担額 |
---|---|---|---|
ロペミンカプセル1mg | 先発品 | 約9.8円 | 約3円 |
ロペラミド塩酸塩カプセル/錠1mg(ジェネリック品) | 後発品(ジェネリック) | 約5.7円〜 | 約2円 |
※2025年6月4日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
添付文書
よくある質問(FAQ)
Q. 妊婦や授乳中でも使えますか?
治療上の有益性が危険性を上回ると医師が判断した場合にのみ使用されます。自己判断で使用せず、必ず医師に相談してください。
Q. 子供でも使えますか?
はい、小児用の細粒があり、医師の管理のもとで使われます。ただし、乳幼児では副作用が出やすいため、特に慎重な投与が必要です。市販薬は15歳未満は使用できないものが多いので、お子様には自己判断で与えないでください。
Q. 運転してもいいですか?
めまいや眠気が出ることがあるため、服用後は自動車の運転など危険な作業には注意が必要です。
Q. いつから効きますか?
個人差はありますが、服用後1〜3時間程度で効果が現れ、腸の動きが落ち着いてくることが多いです。
Q. ジェネリックの「ロペラミド」との違いは何ですか?
一番の違いは「お薬の値段」です。 有効成分や効果、安全性は同等ですが、ジェネリックの方が安価です。また、ご指摘の通り、ジェネリック医薬品には、先発品のロペミンにはない「錠剤」のタイプもあり、選択肢が広がります。
Q. 食中毒やウイルス性胃腸炎の下痢に使ってもいいですか?
細菌やウイルスを体外に排出しようとして下痢が起きているため、安易に止めると病状を悪化させる可能性があります。特に、発熱や血便、激しい腹痛がある場合は絶対に使用せず、速やかに医療機関を受診してください。
まとめ
ロペミンは、つらい下痢の症状を速やかに止める、効果のしっかりしたお薬です。
しかし、その最大の注意点は「使ってはいけない下痢がある」ということです。細菌やウイルスが原因の可能性のある、発熱や血便を伴う下痢には、絶対に使用してはいけません。 このルールを守り、非感染性の下痢に対して短期的に使用すれば、非常に頼りになるお薬です。
症状が長引く場合や、判断に迷う場合は、必ず医療機関を受診しましょう。
つらい便秘や下痢は
ウチカラクリニックのオンライン診療で!

- 夜間・土日も診療
- 全国から自宅で受診可能
- 診療時間:09:00-22:00

診察相談する 24時間
受付
※医師の判断で希望のお薬が処方できない場合があります。
内科のオンライン診療