メキタジン錠の効果・副作用を医師が解説!

メキタジン

お医者さんで「メキタジン」という薬を処方され、「これは何の薬?」「ゼスランと同じ?」と疑問に思ったことはありませんか? 「メキタジン」は、古くからアレルギー治療に使われている「ゼスラン」のジェネリック医薬品(後発品)に使われる成分名です。

効果や安全性はゼスランと同じですが、その特徴、特に副作用はしっかり理解しておく必要があります。この記事では、第一世代抗ヒスタミン薬であるメキタジンについて、医師が分かりやすく正確に解説していきます。

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メキタジンは、アレルギー性鼻炎や蕁麻疹(じんましん)、そして気管支喘息の治療にも使われる「第一世代抗ヒスタミン薬」です。最近主流の「第二世代」と区別される、古くからあるタイプのお薬です。

先発医薬品である「ゼスラン」有効成分は全く同じです。

メキタジンには、年齢や飲みやすさに応じていくつかの種類があります。

  • メキタジン錠3mg
  • メキタジン小児用細粒0.6%

メキタジンの成分

主役は、メキタジンという成分です。 メキタジンは、アレルギーの原因となる「ヒスタミン」の働きをブロックすることで症状を抑えます。

しかし、「第一世代」の薬は脳に入りやすいため、アレルギーを抑える作用と同時に、強い眠気を引き起こしやすいという特徴があります。

また、口の渇きや便秘などを引き起こす「抗コリン作用」という働きも、第二世代の薬に比べて出やすいとされています。

メキタジンの効果

眠気などの副作用が出やすい一方で、しっかりとしたアレルギー抑制効果が期待できます。

  • アレルギー性鼻炎の症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり)を和らげる
  • じんましんの症状(赤み、腫れ、かゆみ)を抑える
  • 湿疹・皮膚炎などに伴う皮膚のかゆみを軽減する
  • 気管支喘息

どんなときに使う?(適応疾患)

  • アレルギー性鼻炎(花粉症などの季節性、ハウスダストなどによる通年性ともに)
  • 蕁麻疹(じんましん)
  • 皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、アトピー性皮膚炎)に伴うそう痒(かゆみ)
  • 気管支喘息 ※発作を予防する薬で、起きてしまった発作を鎮める薬ではありません。

飲み薬なので、全身のアレルギー症状に効果が期待できます。

メキタジンはオンライン診療で出せる?

「毎年花粉症で、眠くならない薬が欲しい」「じんましんが急に出たけど、病院に行く時間がない…」

そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。

メキタジンのようなアレルギー治療薬も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。

ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。

ウチカラクリニックでも、
メキタジンに関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。

特に、既にアレルギー性鼻炎やじんましんと診断されていて、症状が安定している場合の継続処方や、お薬への切り替え相談などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。

メキタジンの使い方(用法・用量

通常、1日2回、朝食後と就寝前に服用します。

  • 成人:通常、1回3mgを1日2回服用します。
  • 小児:年齢や体重に応じて、細粒の服用量が決まります。必ず医師の指示に従ってください。

メキタジンの副作用

第一世代抗ヒスタミン薬であるメキタジンは、副作用、特に眠気に十分な注意が必要です。

主な副作用

  • 眠気(最も頻度が高く、注意すべき副作用です。日中も強く眠気を感じることがあります)
  • 口の渇き、便秘、尿が出にくい(抗コリン作用による症状)
  • 倦怠感、ふらつき
  • 胃の不快感などの消化器症状
  • 発疹

ショック、アナフィラキシー、肝機能障害などが報告されていますが、頻度は極めてまれです。

副作用が出たときの対処法

眠気や口の渇きが気になる場合や、生活に支障が出るような場合は、自己判断で服用を中止せず、処方した医師や薬剤師に必ず相談してください。

メキタジンの注意事項(禁忌)

使ってはいけない方

  • 緑内障のある方(禁忌)→眼圧を上昇させ、症状を悪化させる可能性
  • 前立腺肥大など、尿が出にくくなる病気のある方(禁忌)→さらに尿が出にくくなる可能性
  • 過去にメキタジンでアレルギー症状を起こしたことがある方(禁忌)
  • 高齢者の方→眠気やふらつきなどの副作用が出やすい傾向

併用に注意が必要な薬

  • 他の中枢神経抑制薬(睡眠薬、安定剤、一部の咳止めなど)
  • アルコール →眠気などの副作用を著しく強めるため、絶対に一緒に飲まないでください
  • 一部の胃薬やパーキンソン病の薬など(抗コリン作用を強める可能性があります)

使用上の注意

眠気への注意眠気を催す作用が非常に強いです。添付文書にも明確な記載があり、服用している間は自動車の運転や危険な機械の操作は絶対にしないでください
効果がないと感じたら自己判断で量を増やしたりせず、医師に相談してください。

保管方法

  • 直射日光・高温多湿を避け、室温で保管してください。
  • 子どもの手の届かない場所へ。

飲み忘れたら?

気づいた時点でできるだけ早く1回分を服用してください。

ただし、次に飲む時間が近い場合は、忘れた分はとばして、次の時間に1回分だけ飲みましょう。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。

ウチカラクリニックのオンライン診療でも、メキタジンをはじめとしたアレルギー薬の処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

メキタジンに市販薬はある?値段は?

市販薬

有効成分に「メキタジン」を含む市販薬は多数販売されています。

総合感冒薬(かぜ薬)や鼻炎薬に配合されていることが多く、ストナジェルサイナスSパブロン鼻炎カプセルSαなどが有名です。 これらの市販薬を服用した場合も、眠気のため運転はできません。

ジェネリック名

メキタジン自体がジェネリック医薬品(後発品)です。

ゼスラン錠/細粒が先発品にあたります。

薬価

時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。

  • メキタジン錠3mg「日医工」(ジェネリックの一例):1錠あたり 約5.7円
    (3割負担の場合、自己負担額は1錠あたり約2円)
  • ゼスラン錠3mg(先発品):1錠あたり 約9.8円
    (3割負担の場合、自己負担額は1錠あたり約3円)

※2025年6月4日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。

添付文書

メキタジン錠「アマノ」

よくある質問(FAQ)

Q. 妊婦や授乳中でも飲めますか?
自己判断で使用せず、必ず医師に相談してください。安全性が確立されていないため、通常はより安全とされる薬が選択されます。

Q. 子供でも使えますか?
はい、使われます。メキタジンには、小さいお子様向けの「小児用細粒」という粉薬があります。ただし、服用する量は年齢や体重によって細かく調整する必要があるため、必ず医師の指示に従って正しい量を飲ませてください。

Q. 運転してもいいですか?
絶対にダメです 強い眠気が出るため、服用中の自動車運転や危険な作業は禁止されています。

Q. いつから効きますか?
効果の現れ方には個人差がありますが、一般的には服用してから1~2時間ほどで効果が出始めるとされています。

Q. なぜ今でもこの古い薬が使われるのですか?
眠気などの副作用は強いですが、効果がしっかりしているため、特に夜間のかゆみが強い場合など、症状や体質によって医師が有効と判断して処方することがあります。また、薬価が非常に安いという利点もあります。

Q. 他の抗ヒスタミン薬(アレジオンアレグラなど)との違いは?
副作用の出やすさ、特に眠気の強さが一番の違いです。アレグラなどの第二世代の薬は、眠気や口の渇きといった副作用が出にくいように改良されています。また、メキタジンは1日2回、新しい薬は1日1回のものが多いです。

Q. お酒と一緒に飲んでも大丈夫?
絶対にやめてください。 眠気やふらつきといった中枢神経を抑制する作用が、命に危険が及ぶレベルまで強く出てしまう可能性があります。

まとめ

メキタジンは「ゼスラン」のジェネリック医薬品、しっかりとした効果が期待できる、実績のある第一世代の抗ヒスタミン薬です。

しかし、強い眠気や口の渇きといった副作用が出やすく、特に緑内障や前立腺肥大のある方は使用できないという重要な注意点があります。服用中の運転もできません。 これらの特徴を正しく理解し、必ず医師の指示のもとで安全に使用することが大切です。

この記事が、メキタジンへの正しい理解を深め、皆さんのつらいアレルギー症状をコントロールし、より快適な毎日を送るための一助となれば幸いです。

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ウチカラクリニック代表医師

経歴

東海高校、神戸大学医学部医学科卒業。名古屋記念病院基本臨床研修プログラム修了。藤田医科大学救急総合内科、株式会社リコー専属産業医を経てMEDU株式会社(旧Preventive Room)創業。|ウチカラクリニック代表医師|一般社団法人 健康経営専門医機構理事|日本医師会認定産業医|労働衛生コンサルタント(保健衛生)
YouTubeチャンネル「 予防医学ch/医師監修」監修 著書に「40歳からの予防医学(ダイヤモンド社)」など多数。