
「子どもの便秘が続いていて、薬を飲ませるのが不安…」「お腹が痛くなりにくい、体に優しい便秘薬がほしい」
そんな、がんこな便秘症のお悩み、特に小さなお子様の便秘治療に、新しい選択肢として広く使われているのが「モビコール」です。 従来の刺激性下剤とは全く違う、穏やかな仕組みで自然に近いお通じを促します。
この記事では、そんなモビコールについて、効果の仕組みや副作用、そしてご家庭での正しい飲み方や調整方法を、医師が分かりやすく解説していきます。
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モビコールとは?効果は?
モビコールは、「浸透圧性下剤」という種類に分類される、慢性便秘症の治療薬です。粉末状の薬で、水などに溶かして服用します。お腹が痛くなりにくく、クセになりにくいため、小さなお子様(2歳以上)から大人まで、長期的な便秘のコントロールに使われます。
医療用として処方されるモビコールは、「モビコール配合内用剤LD」と「モビコール配合内用剤HD」の2種類があります。(LD=Light Dose, HD=High Dose)
通常はLDが処方され、症状に応じて量を調整します。HDはLDのちょうど2倍の成分量が含まれています。
モビコールの成分
有効成分は「マクロゴール4000」と、数種類の電解質です。 仕組みはとてもシンプルで、体の水分バランスを保ちながら、便を自然に出しやすくします。
- 水に溶かしたモビコールを飲むと、主成分の「マクロゴール4000」が、一緒に飲んだ水分を抱え込んだまま、腸に到達します。
- マクロゴールは体に吸収されないため、腸の中の水分量が増えます。
- 増えた水分によって、硬くなっていた便が柔らかく、そして量も増えます。
- 柔らかく、かさが増した便が、自然に大腸の動きを促し、スムーズな排便につながります。
腸を無理に刺激するのではなく、便の水分量をコントロールして出しやすくする、非常に穏やかな作用です。また、電解質が配合されているため、体内のイオンバランスが崩れにくいように工夫されています。
モビコールの効果
便を柔らかくし、排便回数を増やすことで、便秘を改善します。
どんなときに使う?(適応疾患・部位)
- 慢性便秘症
急な便秘を1回で解消するというよりは、慢性的な便秘を継続的にコントロールするために使われます。
モビコールはオンライン診療で出せる?
「便秘でお腹が痛くて…」「急に症状が出たけど、病院に行く時間がない…」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
モビコールのような下剤も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
モビコールに関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。
特に、症状が安定している場合の継続処方や、お薬への切り替え相談などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
モビコールの使い方(用法・用量)
必ず、水などに溶かしてから服用します。 粉のまま飲まないでください。
1包を、コップ半量(約60mL)の水やお茶、ジュースなどに完全に溶かして飲みます。

便の状態を見ながら、医師の指示に従って量を調整します。増量は2日以上の間隔をあけてください。
- 2歳〜6歳の小児:通常、1日1回1包から開始し、最大で1日2包まで。
- 7歳〜11歳の小児:通常、1日1回2包から開始し、最大で1日4包まで。
- 成人(12歳以上):通常、1日1回2包から開始し、最大で1日6包まで。
1日に2包以上飲む場合は、朝と夕など、複数回に分けて飲んでも構いません。
モビコールの副作用
安全性が高く、副作用は比較的少ないお薬です。
主な副作用
- 下痢、軟便:量が多すぎると、効きすぎて下痢になることがあります。
- 腹痛、腹部膨満感(お腹の張り)
- 吐き気、嘔吐
副作用が出たときの対処法
下痢が続く場合は、服用量が多すぎる可能性があります。医師や薬剤師に相談し、1包減らす、1日おきにするなど、量の調整を行ってください。
モビコールの注意事項(禁忌)
使ってはいけない方
- 過去にこの薬の成分でアレルギー症状を起こしたことがある方(禁忌)
- 中毒性巨大結腸症など、重い腸の病気のある方(禁忌)
- 腸閉塞、腸管穿孔(腸に穴が開いている)またはその疑いがある方(禁忌)
- 脱水が強い人(水分を多く引き込むため)
併用に注意が必要な薬
- 利尿薬(脱水を助長)
- ACE阻害薬・ARB(高カリウム血症リスク)
- その他電解質バランスを乱す薬
使用上の注意
効果の発現には時間がかかる | 飲んですぐに効果が出る薬ではありません。効果判定には数日かかります。 |
下痢への備え | 飲み始めは、いつ下痢になっても対応できるよう、休日の前から始めるなどの工夫も良いでしょう。 |
水分はしっかり(脱水予防) | 下痢は脱水の原因になります。普段から意識して水分をしっかり摂り、脱水を予防しましょう。 |
食物繊維は急に増やしすぎない | 便秘解消のために急に食物繊維を大量に摂ると、かえってお腹が張ることがあります。少しずつ増やしていくのがポイントです。 |
ひどい下痢の際の食事 | もし下痢がひどい場合は、乳製品や脂っこい食事、刺激の強い食べ物は、症状を悪化させることがあるので控えるようにしましょう。 |
保管方法
- 直射日光・高温多湿を避け、室温で保管してください。
- 水に溶かした後は、冷蔵庫で保管し、できるだけ速やかに服用してください。
- 子どもの手の届かない場所へ。
飲み忘れたら?
気づいた時点で、忘れた分を服用してください。
ただし、次に飲む時間が近い場合は、1回分をとばしましょう。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、モビコールをはじめとした下剤の処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

モビコールに市販薬はある?値段は?
市販薬
2025年6月現在、市販薬はありません。モビコールは、医師の処方が必要な医療用医薬品です。
ジェネリック
2025年6月現在、ジェネリック医薬品はありません。
薬価
時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。
- モビコール配合内用剤LD:約61.4円/包(3割負担の場合:約18円)
- モビコール配合内用剤HD:約110.8円/包(3割負担の場合:約33円)
※2025年6月4日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
よくある質問(FAQ)
Q. 妊婦や授乳中でも使えますか?
有効成分が体内にほとんど吸収されないため、妊娠中・授乳中でも比較的安全に使えるお薬とされています。実際に処方されることも多いですが、自己判断はせず、必ず医師に相談の上で使用してください。
Q. 子供でも使えますか?
モビコールの最も大きな特徴の一つは、2歳以上の小児から使えることです。安全性が高く、お腹も痛くなりにくいため、小児の慢性便秘症治療の第一選択薬として広く使われています。
Q. いつから効きますか?
この薬は、腸を直接刺激するタイプではないため、即効性はありません。個人差はありますが、服用後、およそ1〜3日で便が柔らかくなり、効果が現れ始めます。焦らず、毎日続けることが大切です。
Q. ラキソベロン(刺激性下剤)との違いは何ですか?
作用の仕組みが全く違います。 ラキソベロンは腸を直接刺激して無理やり動かすのに対し、モビコールは便の水分量を増やして自然な排便を促します。そのため、モビコールの方が腹痛を起こしにくく、毎日続けてもクセになりにくいのが特徴です。
Q. 味が苦手なようですが、どうすればいいですか?
モビコールはわずかに塩味があります。水で飲みにくい場合は、リンゴジュースやヨーグルト、スープなど、お子様の好きな飲み物や食べ物に混ぜて構いません。ただし、溶かした後は早めに飲み切るようにしてください。
まとめ
モビコールは、便に水分を含ませて自然な排便を促す、作用が穏やかで安全性の高い便秘薬です。
お腹が痛くなりにくく、クセになりにくいため、小さなお子様(2歳以上)から大人まで、安心して長期的に使えるのが最大のメリットです。
効果が出るまでには数日かかりますが、医師と相談しながら量を調整し、つらい慢性便秘を根本から改善していきましょう。
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