【医師監修】咳止めに効く市販薬!早く治したいなら処方薬?オンライン診療で今すぐ相談

「ゴホゴホと咳が止まらない…」「夜、咳き込んで眠れない…」「会議中に咳が出て周りの目が気になる…」
一度出始めると止まらないつらい咳は、体力を消耗するだけでなく、日常生活や社会生活にも大きな支障をきたしますよね。

「とりあえず市販薬で…」と考える方も多いですが、咳は原因や種類によって効く薬が異なります。間違った薬選びは、かえって症状を長引かせることにもなりかねません。

この記事では、そんなあなたのために、咳や咳止めになるお薬について分かりやすく解説します!

自分に合った最適なケアを見つけて、つらい咳から一日も早く解放されましょう。

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咳はなぜ出る?知っておきたい原因

咳は、気道に入った異物(ウイルス、細菌、ホコリ、煙など)を体の外に排出しようとする重要な「防御反応」です。しかし、これが長く続くと体力を奪い、つらい症状となります。咳の原因は風邪だけではありません。

  • 感染症: 風邪やインフルエンザ、気管支炎、肺炎など、ウイルスや細菌が気道で炎症を起こすことが最も多い原因です。
  • アレルギー・喘息: 花粉やハウスダストなどがアレルゲンとなり、気道を刺激して咳が出ます。喘息の場合は、気道が慢性的に炎症を起こし、発作的に激しい咳が出ることがあります。
  • 後鼻漏(こうびろう): アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎(蓄のう症)などによって、鼻水が喉の奥に垂れ込むことで咳が出ます。
  • 喫煙: タバコの煙が気道を刺激し、慢性的な咳や痰の原因となります(COPDなど)。
  • その他: 逆流性食道炎による胃酸の刺激、薬の副作用、心臓の病気などが原因となることもあります。

このように原因は多岐にわたるため、
2週間以上咳が続く場合は、単なる風邪と自己判断せず、一度専門家に相談することが重要です。

咳止めの主な有効成分と働き

咳止め薬は、その働きによって大きく「中枢性鎮咳成分」と「末梢性鎮咳成分」、そして痰を出しやすくする「去痰成分」に分けられます。

中枢性鎮咳成分(麻薬性)

脳の咳中枢に直接作用し、強力に咳を抑えます

【代表的な成分名】
ジヒドロコデインリン酸塩、リン酸コデイン など

中枢性鎮咳成分(非麻薬性)

咳中枢に作用して咳を鎮める。麻薬性と比べ効果は穏やか

【代表的な成分名】
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物 など

末梢性鎮咳成分

気管支の炎症を抑えたり、気管支を広げたりして咳を鎮める。

【代表的な成分名】
チペピジンヒベンズ酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩 など

去痰成分

痰の粘り気を下げたり、溶かしたりして体外へ排出しやすくする

【代表的な成分名】
L-カルボシステイン、ブロムヘキシン塩酸塩 など

痰が絡む「湿性咳嗽(しっせいがいそう)」の場合、強力な鎮咳成分で咳を無理に止めると、原因である痰を排出できず、かえって症状を悪化させる可能性があります。
咳のタイプに合った薬を選ぶことが非常に重要です。

おすすめの咳止め市販薬【症状・タイプ別】

ご自身の咳が、痰の絡まない「コンコン」という乾いた咳か、痰が絡む「ゴホゴホ」という湿った咳かを見極めて薬を選びましょう。

痰の絡まない「乾いた咳」(コンコン)

しつこく続く空咳には、咳そのものを鎮める「鎮咳成分」が効果的です。
眠気の有無やライフスタイルに合わせて選びましょう。

商品名(例)主な有効成分剤形特徴
アネトンせき止めZ液リン酸コデイン液体とにかく咳を止めたい方に。鎮咳効果の高い麻薬性成分を配合。効果は強いが、眠気や便秘に注意が必要。即効性を期待する方にも。
エスエスブロン錠エースジヒドロコデイン/
dl-メチルエフェドリン
錠剤日中も服用したい方に。非麻薬性の鎮咳成分と気管支を広げる成分を配合。
新コンタックせき止めダブル持続性デキストロメトルファン/
ジプロフィリン
カプセル服用回数を減らしたい多忙な方に。ゆっくり溶ける徐放性カプセルで、1日2回の服用で効果が持続。気管支拡張成分も配合。
アストフィリンSノスカピン/
ジフェンヒドラミン
錠剤喘息ぎみの咳や、息苦しさを感じる方に。2種類の鎮咳成分と2種類の気管支拡張成分で気道を広げ、呼吸を楽にして咳を鎮める。

痰が絡む「湿った咳」(ゴホゴホ)

痰が絡む咳の場合は、無理に咳を止めるのではなく、
咳を鎮めつつ、痰を出しやすくする「去痰成分」が配合された薬がおすすめです。

商品名(例)主な有効成分剤形特徴(有効成分)
クールワン去たんソフトカプセルL-カルボシステイン/
ブロムヘキシン塩酸塩
ソフトカプセル痰の排出に特化したい方に。去痰成分のみを配合。痰の粘り気を下げ、サラサラにして出しやすくする。眠くなる成分は含まない。服用初期に痰が一時的に増えることあり。
ストナ去たんカプセルL-カルボシステイン/
ブロムヘキシン塩酸塩
カプセルこちらも去痰に特化した薬。クールワンと同様の成分で、痰による喉の不快感を和らげたい場合に。
パブロンSせき止めブロムヘキシン塩酸塩/
ジヒドロコデイン/
ノスカピン/
dl-メチルエフェドリン
ソフトカプセル痰も出るけど、咳もひどくてつらい方に。去痰成分に加え、非麻薬性の鎮咳成分もバランスよく配合。

全部つらいときの総合感冒薬(咳・痰・喉の痛み・熱)

咳だけでなく、喉の痛みや発熱、鼻水など、風邪の諸症状が複合的に出ている場合は、それぞれの症状に対応する成分が配合された総合感冒薬(風邪薬)を選ぶのが効率的です。

商品名(例)特徴
ルルアタックTR1日2回で効果が持続するタイプ。咳を鎮める成分、痰を出す成分、喉の炎症を抑えるトラネキサム酸、熱を下げるイブプロフェンを配合。
ベンザブロックLプレミアム喉の痛みに効くイブプロフェン、咳を鎮めるジヒドロコデインリン酸塩、去痰成分などを配合。特に喉の痛みと咳がつらい場合におすすめ。

市販薬は、あくまで一時的に症状を緩和するためのものです。
数日間服用しても症状が改善しない、または悪化する場合(息苦しさ、高熱、緑色や黄色の痰が出るなど)は、単なる風邪ではない可能性があります。その際は、速やかに医療機関を受診してください。

市販薬が効かない!実は「処方薬」の方が効果的な理由

「市販薬を試したけど、いまいち良くならない…」そう感じたことはありませんか?
実は、より早く、的確に咳を治したいのであれば、医師が処方する「医療用医薬品(処方薬)」が断然おすすめです。

その理由は、市販薬との間に明確な違いがあるからです。

強力な成分が使える
市販薬には配合できない、鎮咳作用が非常に強い「コデイン類」など、医師の管理下でのみ使用できる成分があります。

原因に合わせた根本治療
医師は聴診などで咳の原因を診断します。もし細菌感染が原因なら「抗生物質」、喘息が原因なら「吸入ステロイド薬」など、咳を止めるだけでなく、根本原因にアプローチする最適な薬を処方してくれます。

安全性の確保
処方薬は効果が高い分、眠気や便秘などの副作用が起こる可能性もあります。医師が患者の状態に合わせて処方することで、安全に治療を進めることができます。

つらい症状を長引かせないためには、自己判断で市販薬を使い続けるよりも、専門家である医師の診断を受けることが、結果的に回復への一番の近道なのです。

咳によく効く代表的な処方薬

病院では、咳の原因や種類に応じて、以下のような薬が処方されます。

フスコデ配合錠

huscode-combination
特徴しつこい咳や激しい咳に対して処方される代表的な薬です。
効果強力な鎮咳作用を持つ「ジヒドロコデインリン酸塩」に加え、気管支を広げる成分やアレルギーを抑える成分も配合されています。複数の角度から咳にアプローチするため、高い効果が期待できます。
ポイント眠気や便秘の副作用が出やすいです。車の運転などは避ける必要があります。

アスベリン錠

asverin
特徴比較的マイルドな効き目で、子どもから大人まで幅広く使われる薬です。
効果咳中枢を抑える作用に加え、気管支の炎症を和らげたり、痰を出しやすくしたりする効果も併せ持つのが特徴です。フスコデやメジコンで効果がなかった場合に試されることもあります。

メジコン錠

特徴市販の風邪薬にも使われている成分ですが、医療用は含有量が異なる場合があります。
効果非麻薬性の鎮咳薬で、依存性がなく安全性が高いのが特徴です。特に痰の絡まない乾いた咳によく効きます。眠気も比較的少ないとされています。

咳止めだけじゃない!原因にアプローチする処方薬

咳治療の専門性は、「咳を止める」ことだけではありません。咳の原因となっている「痰」や「気道の炎症」に直接アプローチする薬こそ、処方薬の真価が発揮される領域です。

去痰薬「ムコダイン(カルボシステイン)」

L-Carbocisteine

「ムコダイン」は、日本で最も広く使われている代表的な「去痰薬」です。これは咳を直接止めるのではなく、咳の原因である痰を出しやすくすることで、結果的に咳を和らげます。

特徴市販薬にも同じ成分(カルボシステイン)を含むものがありますが、処方薬は含有量が多かったり、医師が「去痰」こそが最も重要だと判断した場合に単独で処方されたりします。
効果ネバネバして気道にへばりついている痰の成分バランスを整え、サラサラの状態に変化させます。また、荒れてしまった気道の粘膜を修復する働きもあります。これにより、痰がスムーズに排出され、痰が絡む不快な咳が改善します。
ポイント風邪や気管支炎で、粘り気の強い痰がなかなか切れない時や、副鼻腔炎(蓄のう症)で鼻水が喉に流れる「後鼻漏」が原因の咳にも効果的です。
 

気道の炎症を直接抑える「吸入薬」

「市販薬を色々試したのに、2~3週間以上も咳だけが残る…」 このような場合、「咳喘息(せきぜんそく)」「気管支喘息」の可能性があります。

これらの病気は、気道が慢性的な「炎症(火事のような状態)」を起こしているため、咳止めを飲んでも根本的な解決にはなりません。この気道の火事を直接消すために使われるのが「吸入薬」です。

どう効くの?

薬の粒子を霧状にして、口から直接気道に届けます。
飲み薬と違い、患部にピンポイントで作用するため、少ない薬の量で高い効果が期待でき、全身への副作用も少ないのが大きなメリットです。

どんな種類があるの?

吸入薬には主に以下のタイプがあり、医師が症状に合わせて処方します。

種類働き代表的な薬の例
吸入ステロイド薬(ICS)気道の炎症(火事)を根本から鎮める、治療の基本となる薬。毎日続けることで咳の出にくい状態を維持する。パルミコート、フルタイド、オルベスコ
長時間作用性β2刺激薬(LABA)狭くなった気管支を長時間広げ、呼吸を楽にする薬。セレベント、オンブレス
配合剤(ICS/LABA)上記2つを組み合わせた薬。炎症を抑えつつ、気管支も広げるため、現在の治療の主流となっている。アドエアシムビコートレルベアテリルジー
これらの吸入薬による治療は、医師による正確な診断と、正しい吸入方法の指導が不可欠です。自己判断で治療を中断すると再発のリスクもあるため、専門医との連携が非常に重要となります。

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自宅ですぐにできる喉の痛みの対処法

薬を飲むのと並行してセルフケアを行うことで、回復を早めることができます。すぐに試せる簡単な方法をご紹介します。

喉を加湿する

喉の粘膜の乾燥は、痛みを悪化させる大きな要因です。

  • 加湿器を使って部屋の湿度を50~60%に保つ
  • 濡れタオルを室内に干す
  • 就寝時にマスクをつける

こまめな水分補給

体の中から潤すことも重要です。喉を刺激しないよう、常温の水や白湯、経口補水液などを少しずつ頻繁に飲みましょう。

喉に良い食べ物・飲み物を摂る

殺菌作用や抗炎症作用が期待できる食材を摂り入れるのもおすすめです。

  • はちみつ: 殺菌作用があり喉を潤します。(※1歳未満の乳児には絶対に与えないでください)
  • 大根: 辛み成分に抗炎症作用や殺菌作用があるとされています。はちみつ大根も有名です。
  • しょうが: 体を温め、血行を促進します。しょうが湯などがおすすめです。

うがいをする

うがいは、喉についたウイルスやホコリを洗い流し、潤いを与える効果があります。水やぬるま湯で十分ですが、殺菌効果を期待して緑茶や塩水で行うのも良いでしょう。

体を休めて免疫力を高める

十分な睡眠をとり、体をゆっくり休ませることが何よりの薬です。体の免疫力が高まれば、喉の炎症の原因となっているウイルスや細菌と戦う力も強まります。

刺激物を避ける

喫煙、飲酒はもちろん、香辛料の多い辛い食べ物や熱すぎる飲み物は、喉の粘膜をさらに傷つけてしまうため、症状が治まるまでは避けましょう。

上半身を高くして寝る

咳で眠れない時は、クッションや座椅子で上半身を少し起こすと呼吸が楽になります。
医療現場でも、咳が激しい患者さんには、半座位(ファーラー位、ファウラー位)というこのような体位を取ることが多いです。

これらのセルフケアで喉をいたわりながら、
次のステップとして症状に合った薬を選んでいきましょう!

まとめ

今回は、つらい咳の原因から対処法までを解説しました。

  • 咳には様々な原因があり、タイプ(乾性・湿性)に合った成分を選ぶことが重要。
  • 市販薬で改善しない、または2週間以上続く咳は、自己判断せずに専門医に相談。
  • 処方薬は市販薬より効果が高く、原因に合わせた根本治療が期待できる。
  • 忙しくて病院に行けない場合でも、オンライン診療なら手軽に専門的な治療が受けられる。

咳は体からの重要なサインです。我慢したり、放置したりせず、適切な治療を受けて快適な毎日を取り戻しましょう。

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ウチカラクリニック代表医師

経歴

東海高校、神戸大学医学部医学科卒業。名古屋記念病院基本臨床研修プログラム修了。藤田医科大学救急総合内科、株式会社リコー専属産業医を経てMEDU株式会社(旧Preventive Room)創業。|ウチカラクリニック代表医師|一般社団法人 健康経営専門医機構理事|日本医師会認定産業医|労働衛生コンサルタント(保健衛生)
YouTubeチャンネル「 予防医学ch/医師監修」監修 著書に「40歳からの予防医学(ダイヤモンド社)」など多数。