
「喘息の治療で『プランルカスト』という薬を処方された」「鼻づまりがひどくて、いつものアレルギー薬と違う薬が出たけど、これって何?」
オノンのジェネリックにあたる「プランルカスト」は、気管支喘息やアレルギー性鼻炎の治療に広く使われるお薬ですが、実はアレグラやジルテックのような「抗ヒスタミン薬」とは全く異なるタイプの薬です。
この記事では、プランルカストがどのように効くのか、その特徴や副作用、そして抗ヒスタミン薬との違いについて、医師が分かりやすく正確に解説していきます。
アレルギー症状は
ウチカラクリニックのオンライン診療で!

- 夜間・土日も診療
- 全国から自宅で受診可能
- 診療時間:09:00-22:00

診察相談する 24時間
受付
※医師の判断で希望のお薬が処方できない場合があります。
耳鼻科のオンライン診療
INDEX
プランルカストとは?効果は?
プランルカストは、「ロイコトリエン受容体拮抗薬」という種類のお薬です。アレルギー反応の中でも、特に気管支の収縮や鼻の粘膜の腫れ(鼻づまり)といった、長引く炎症症状を引き起こす原因物質「ロイコトリエン」の働きを抑えます。
年齢や飲みやすさに応じて、いくつかの種類があります。先発品の「オノン」にはない錠剤や一錠の服用で済む225mgがあるのが特徴です。
- プランルカスト錠112.5mg/225mg:主に成人用
- プランルカストカプセル112.5mg/225mg:主に成人用
- プランルカストドライシロップ10%:主に小児に使われる粉薬
プランルカストの成分
プランルカストの有効成分は「プランルカスト水和物」です。
アレルギー反応が起きると、次の二つの化学物質が分泌されます。
- ヒスタミン:くしゃみ・鼻水・かゆみなど、即時性の症状を引き起こします。
- ロイコトリエン:気管支を収縮させたり(喘息)、鼻の粘膜を腫れさせたり(鼻づまり)する、遅れてやってくる慢性的な炎症の親玉です。
一般的なアレルギー薬(抗ヒスタミン薬)はヒスタミンしかブロックできません。
プランルカストは、このロイコトリエンが作用するのをブロックすることで、しつこい鼻づまりや喘息の症状を根本から改善に導きます。
プランルカストの効果
ロイコトリエンを抑えることで、特に以下のような症状に効果を発揮します。
- 気管支喘息の発作が起こりにくくなる(予防効果)
- アレルギー性鼻炎の症状、特に鼻づまり(鼻閉)を和らげる
どんなときに使う?(適応疾患・部位)
- 気管支喘息
- アレルギー性鼻炎
特に、抗ヒスタミン薬だけでは改善しない頑固な鼻づまりや、喘息の長期的なコントロールのために処方されます。
プランルカストはオンライン診療で出せる?
「毎年花粉症で、眠くならない薬が欲しい」「じんましんが急に出たけど、病院に行く時間がない…」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
プランルカストのようなアレルギー治療薬も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
プランルカストに関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。
特に、既にアレルギー性鼻炎やじんましんと診断されていて、症状が安定している場合の継続処方や、お薬への切り替え相談などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
プランルカストの使い方(用法・用量)
通常、1日2回、朝食後と夕食後に服用します。
- 成人:通常、1回225mgを1日2回服用します。
- 小児:年齢や体重に応じて、ドライシロップの服用量が決まります。
プランルカストの副作用
副作用は比較的少なく、安全性の高いお薬として知られています。
主な副作用
- 発疹、かゆみ
- 腹痛、下痢、胃の不快感などの消化器症状
- 頭痛、眠気(ただし、頻度は低く、抗ヒスタミン薬のような強い眠気は出にくいです)
ごくまれに、白血球減少や血小板減少、肝機能障害などが報告されています。
副作用が出たときの対処法
気になる症状が出た場合は、自己判断で服用を中止せず、処方した医師や薬剤師に相談してください。
プランルカストの注意事項(禁忌)
使ってはいけない方
- 過去にプランルカストの成分でアレルギー症状を起こしたことがある方(禁忌)
- 肝臓の機能が低下している方
- 高齢者の方
併用に注意が必要な薬
プランルカストは、主に肝臓の「CYP3A4」という酵素で分解されます。そのため、この酵素の働きに影響を与えるお薬と一緒に飲むと、プランルカストや相手の薬の血中濃度が変わり、作用が強まったり、副作用が出やすくなる可能性があります。
- 一部の抗生物質や抗真菌薬(カビの薬)
- 例:エリスロマイシン、クラリスロマイシン、イトラコナゾールなど
- これらのお薬は、プランルカストの分解を邪魔するため、プランルカストの作用や副作用が通常より強く出てしまうことがあります。
- その他、主にCYP3A4で分解されるお薬
- プランルカストが、相手の薬の分解を邪魔してしまう可能性があります。
使用上の注意
喘息発作には効かない | プランルカストは、あくまで喘息の発作を「予防」する薬です。すでに起きてしまった発作を鎮める効果はありません。発作が起きたときは、医師から指示された発作治療薬(吸入薬など)を使用してください。 |
効果がないと感じたら | 効果を実感できるまでには、ある程度の期間が必要です。効果がないからといって自己判断で中断せず、医師の指示通りに服用を続けることが大切です。 |
保管方法
- 直射日光・高温多湿を避け、室温で保管してください。
- 子どもの手の届かない場所へ。
飲み忘れたら?
気づいた時点でできるだけ早く1回分を服用してください。
ただし、次に飲む時間が近い場合は、忘れた分はとばして、次の時間に1回分だけ飲みましょう。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、プランルカストをはじめとしたアレルギー薬の処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

プランルカストに市販薬はある?値段は?
市販薬
プランルカストと同じ成分の市販薬は販売されていません。必ず医師の処方が必要なお薬です。
ジェネリック名
プランルカスト自体がジェネリック医薬品(後発品)です。
「オノン」という名称で先発品が発売されています。
薬価
時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。
- プランルカストカプセル112.5mg「サワイ」(ジェネリックの一例):1錠あたり 約8.8円
(3割負担の場合、自己負担額は1錠あたり約3円) - オノンカプセル112.5mg(先発品):1錠あたり 約21.2円
(3割負担の場合、自己負担額は1錠あたり約6円)
※2025年6月4日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
添付文書
プランルカスト錠112.5mg「CEO」/プランルカスト錠225mg「CEO」
よくある質問(FAQ)
Q. 妊婦や授乳中でも飲めますか?
安全性が完全に確立されているわけではないため、自己判断で使用せず、必ず医師に相談してください。治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ使用されます。
Q. 子供でも使えますか?
はい、小児の気管支喘息やアレルギー性鼻炎の治療に広く使われています。小さいお子様向けのドライシロップがあり、年齢や体重に応じて処方されます。
Q. 運転してもいいですか?
プランルカストは、抗ヒスタミン薬と違って眠気の副作用が出にくいのが特徴です。そのため、添付文書で運転が禁止されているわけではありません。安心して服用しやすいお薬です。
Q. いつから効きますか?
この薬は、症状をじっくりと根本から抑えていく「コントローラー(長期管理薬)」です。飲んですぐに劇的に効くというよりは、数日から1週間以上、飲み続けることで徐々に効果を発揮し、症状が起きにくい状態を維持します。
Q. お酒と一緒に飲んでも大丈夫?
相互作用は特に報告されていませんが、肝臓への負担を考えると、過度な飲酒は避けるのが望ましいでしょう。
Q. これはステロイドの薬ですか?
いいえ、違います。 プランルカストはステロイドではありません。ステロイドとは全く異なる仕組みで炎症を抑えます。
Q. 抗ヒスタミン薬(アレグラなど)との一番の違いは何ですか?
作用する相手が違います。 抗ヒスタミン薬がくしゃみ・鼻水などの即時的な症状の原因「ヒスタミン」をブロックするのに対し、プランルカストは鼻づまり・喘息といった慢性的な炎症の原因「ロイコトリエン」をブロックします。そのため、しばしば両方の薬が一緒に処方されることもあります。
まとめ
プランルカストは、一般的なアレルギー薬とは異なる「ロイコトリエン受容体拮抗薬」で、特に気管支喘息や、しつこい鼻づまりに高い効果を発揮します。 「オノン」のジェネリックに当たります。
眠気が出にくく、安全性が高いのが大きなメリットです。ただし、効果を実感するまでには時間がかかるため、医師の指示通りに根気よく続けることが何よりも大切です。
特徴を正しく理解し、喘息やアレルギー症状のコントロールに役立てましょう。
アレルギー症状は
ウチカラクリニックのオンライン診療で!

- 夜間・土日も診療
- 全国から自宅で受診可能
- 診療時間:09:00-22:00

診察相談する 24時間
受付
※医師の判断で希望のお薬が処方できない場合があります。
耳鼻科のオンライン診療