
「高熱と悪寒、関節痛…インフルエンザかもしれない」 「飲み薬ではなく、吸入するタイプのインフルエンザ治療薬があると聞いた」
そんな、つらいインフルエンザの症状に対して、専用の器具を使って吸入するタイプのお薬が「リレンザ」です。
今回は、このリレンザがどのようなお薬なのか、その効果の仕組みや副作用、そして最も大切な「正しい使い方」について、医師がやさしく解説していきます。
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リレンザとは?効果は?
リレンザは、「抗インフルエンザウイルス薬」です。
タミフルなどと同じ「ノイラミニダーゼ阻害薬」というグループに属します。インフルエンザウイルスの増殖を抑え込む、吸入タイプのお薬です。吸入することで、ウイルスの感染が起きているのどや気管支に、お薬を直接届けることができます
リレンザは、「ディスクヘラー」という専用の吸入器と、お薬が入った「ロタディスク」という円盤状のシートをセットで使います。
【インフルエンザの詳しい解説はこちら!】
それ、風邪じゃなくインフルエンザかも?原因・症状と薬や検査を医師が解説!
リレンザの成分
有効成分は「ザナミビル水和物」です。
インフルエンザウイルスは、体の中の細胞に侵入して増殖し、細胞から飛び出して次の細胞へと感染を広げていきます。 この「細胞から飛び出す」ときに、ウイルスは「ノイラミニダーゼ」という成分を使います。
リレンザは、ノイラミニダーゼを邪魔して使えなくする働きをします。 そのため、ウイルスは、細胞から飛び出すことができず、閉じ込められます。
その結果、ウイルスが体内で広がるのを防ぎ、症状の悪化を抑えて回復を早めるのです。
リレンザの効果
- インフルエンザウイルスの増殖を抑える効果
- 発熱期間を短縮し、症状を和らげる効果
- インフルエンザの発症を予防する効果
どんなときに使う?(適応疾患・部位)
- A型またはB型インフルエンザウイルス感染症の治療と予防
リレンザはオンライン診療で出せる?
「インフルになって薬が必要」「急に症状が出たけど、病院に行く時間がない…」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
リレンザのようなお薬も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
リレンザに関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。
特に、症状が安定している場合の継続処方や、お薬への切り替え相談などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
リレンザの使い方(用法・用量)
治療の場合も予防の場合も、吸入方法は同じです。
治療の場合は発症後48時間以内、予防の場合は接触後36時間(1.5日)以内に使うことがポイントです。ウイルスが増えきってからでは、十分な効果が期待できません。
- 治療の場合:
通常、成人および小児には1回2ブリスター(10mg)を、1日2回(朝・晩)、5日間吸入します。
- 予防の場合:
通常、成人および小児には1回2ブリスター(10mg)を、1日1回、10日間吸入します。
1回の服用で「2吸入」するのが基本です。以下の手順を落ち着いて行いましょう。
リレンザの吸入方法(ディスクヘラーの使い方)

- 準備: 吸入器のカバーを外し、白いトレイを引き出します。
- セット: お薬の円盤(ロタディスク)を、数字が上になるようにトレイのコマに乗せ、トレイを元に戻します。
- 穴をあける: 吸入器の上にあるフタを、カチッと音がするまで垂直に持ち上げ、その後パタンと元に戻します。これで1吸入目の薬に穴が開きます。
- 息を吐き出す: 吸入器を水平に持ったまま、吸入口から顔をそむけて、ゆっくりと息を吐き切ります。
- 吸い込む: 吸入口をしっかりくわえ、「速く、深く」一気に息を吸い込みます。
- 息を止める: 口から吸入器を離し、5~10秒ほど息を止め、その後ゆっくりと息を吐き出します。
- 2回目の準備と吸入: これをもう一度繰り返します。白いトレイを一度引き出し、奥まで押し込むと、コマが回って次の薬がセットされます。再びフタの上げ下げで穴をあけ、4~6の手順を繰り返してください。

リレンザの副作用
主な副作用
主な副作用として、発疹、下痢、吐き気、嘔吐などが報告されていますが、頻度は高くありません。
まれですが、注意すべき重大な副作用として、ショック、アナフィラキシーや、気管支れん縮、呼吸困難などが報告されています。
副作用への対処法
- 呼吸の異常に注意: 吸入後に、息苦しさやゼーゼー・ヒューヒューといった喘鳴(ぜんめい)が現れた場合は、すぐに医療機関に連絡してください。
- 発疹・かゆみ: アレルギーの可能性がありますので、医師や薬剤師に相談しましょう。
リレンザでの「異常行動」について
異常行動とは?

- 急に走り出す
- 部屋をウロウロと歩き回る
- 興奮して窓から飛び降りようとする
- 幻覚や妄想を訴える
といった行動が報告されています。
リレンザとの関係は?
リレンザとの直接の因果関係は、明確にはわかっていません。
お薬の服用の有無にかかわらず、インフルエンザによる高熱そのものが、このような症状を引き起こす可能性も指摘されています。
保護者の方へのお願い
理由が何であれ、危険な行動を防ぐことが最も重要です。
そのため、インフルエンザにかかった未成年の患者さん(特に小児・幼児)は、発症から少なくとも2日間は一人にしないように、保護者の方は注意深く見守る必要があります。
具体的には、
- ベランダのない部屋で寝かせる
- 玄関や窓の鍵をしっかりかける
- 一戸建ての場合は、1階で寝かせる といった対策が非常に重要です。
リレンザの注意事項・禁忌
使ってはいけない方
- 過去にリレンザでアレルギーを起こしたことがある方(禁忌)
- 牛乳アレルギーのある方
- お薬の粉に乳糖が含まれているため
- ぜんそくなど、慢性的な呼吸器疾患のある方
- 粉末の吸入が刺激になることがあります
併用に注意が必要な薬
リレンザは、特に悪い飲み合わせは報告されていない、比較的使いやすいお薬です。
使用上の注意
| 症状が出てから48時間以内に | 効果を最大限に引き出すための鉄則です。 |
| 処方された期間は使い切る | 熱が下がっても、自己判断で中断しないでください。 |
| しっかり吸入する | 咳き込んでしまったりして、うまく吸えなかった場合でも、自己判断で追加吸入はせず、医師や薬剤師に相談してください。 |
| 安静と水分補給 | 薬を使っても、体を治すのはご自身の免疫力です。十分な休養と水分補給を心がけましょう。 |
保管方法
- 直射日光や湿気を避け、室温で保管してください。
- 子どもの手の届かない場所に置いてください。
使い忘れたら?
気づいた時にできるだけ早く1回分を吸入してください。
ただし、次の吸入時間が近い場合は1回とばし、絶対に2回分を一度に吸入しないようにしましょう。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、リレンザをはじめとしたお薬の処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

リレンザに市販薬はある?値段は?
市販薬
2025年9月現在、リレンザと同じ有効成分を含む市販薬はありません。
購入するには、医師の処方せんが必要です。
ジェネリック名
2025年9月現在、日本国内でリレンザのジェネリック医薬品は販売されていません。
薬価
時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。
- リレンザ(先発品): 約113.6円/ブリスター(3割負担の場合:約34円)
- 治療では1日4ブリスターを5日間、計20ブリスター使うため、薬剤費は約2,272円、3割負担で約681円となります
※2025年9月5日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
添付文書
よくある質問(FAQ)
Q.赤ちゃんや子どもでも使えますか?
はい、お子さんにも広く使われるお薬です。ただし、自分でしっかり吸入ができること(概ね5歳以上が目安)が条件になります。
Q.妊婦や授乳中でも使えますか?
治療上の有益性が危険性を上回ると医師が判断した場合にのみ使用されます。自己判断で使わず、必ず医師に相談してください。
Q.使うと眠くなりますか?運転はできますか?
薬自体に眠くなる成分はありません。しかし、インフルエンザの高熱や倦怠感、そして万が一の異常行動のリスクを考えると、完治するまで運転や危険な作業は絶対に避けるべきです。
Q.お酒を飲んだ後に使ってもいいですか?
治療中の飲酒は、脱水を招いたり、体の免疫力を下げたりする可能性があります。回復を遅らせる原因になるため、完全に治るまでは控えましょう。
Q.いつから効き始めますか?
ウイルスの増殖を抑えることで、つらい症状の期間を1日~1.5日程度短縮する効果が期待できます。解熱剤のようにすぐに熱が下がるわけではありませんが、回復が早まるのを実感できることが多いです。
リレンザの処方はウチカラクリニックオンライン診療で!
リレンザは、吸入することでインフルエンザウイルスに直接アプローチする、効果的な治療薬です。その効果を最大限に引き出すには、「発症後48時間以内」に治療を開始し、「5日間しっかり使い切る」ことが何よりも大切です。
「この高熱とだるさ、もしかしてインフルエンザかも…」
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つらい症状の中、病院の待合室で長時間待つことなく、ご自宅から医師の診察を受け、適切なお薬を処方してもらうことが可能です。インフルエンザが疑われる際は、ぜひお気軽にウチカラクリニックにご相談ください。
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