
「処方された便秘薬が『ピコスルファートナトリウム』だったけど、これは何?」「ラキソベロンと同じ薬?」
そんな疑問をお持ちではないでしょうか。「ピコスルファートナトリウム」は、便秘の治療で広く使われる「ラキソベロン」のジェネリック医薬品です。効果や安全性は同じままで、お薬代を抑えられるのが大きなメリットです。
この記事では、そんなピコスルファートについて、効果の仕組みや副作用、そして依存を防ぐための正しい使い方を、医師が分かりやすく解説していきます。
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ピコスルファートとは?効果は?
ピコスルファートは、「刺激性下剤」という種類に分類される、便秘症の治療薬です。大腸を直接刺激して、ぜん動運動(便を押し出す動き)を活発にすることで、排便を促します。
先発医薬品である「ラキソベロン」と全く同じ有効成分を含んでいます。
ピコスルファートには、量を細かく調整できる液体タイプと、錠剤タイプがあります。
- ピコスルファートナトリウム内用液0.75%:コップの水などに滴下して飲む液体タイプです。(10 mL瓶)
- ピコスルファートナトリウム錠2.5mg:錠剤タイプです。
ピコスルファートの成分
有効成分は「ピコスルファートナトリウム水和物」です。 この成分は、胃や小腸では吸収されず、大腸に到達して初めて、腸内細菌によって効果を発揮する有効成分に変化します。
その有効成分が、大腸の粘膜を直接刺激することで、腸のぜん動運動を活発にし、便を肛門へと送り出します。また、腸からの水分吸収を抑えることで、便を柔らかくする効果もあります。
ピコスルファートの効果
大腸の動きを活発にすることで、便秘を改善します。
どんなときに使う?(適応疾患・部位)
- 各種の便秘症
- 術後の排便補助
- 大腸検査(内視鏡など)の前に、腸管の内容物を空にする目的
ピコスルファートはオンライン診療で出せる?
「便秘でお腹が痛くて…」「急に症状が出たけど、病院に行く時間がない…」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
ピコスルファートのような下剤も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
ピコスルファートに関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。
特に、症状が安定している場合の継続処方や、お薬への切り替え相談などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
ピコスルファートの使い方(用法・用量)
1日1回、就寝前に服用するのが基本です。効果が現れるまでの時間を考慮するためです。
- 内用液:通常、成人には1日1回、1回10〜15滴(0.67〜1.0mL)をコップ1杯の水などに混ぜて服用します。症状や体質に合わせて、数滴ずつ増減して調整が可能です。
- 錠剤:通常、成人には1日1回、2〜3錠を服用します。
ピコスルファートの副作用
主な副作用
- 腹痛、お腹のゴロゴロ感、腹部不快感:最もよく見られる副作用です。
- 下痢:量が多すぎると、効きすぎて下痢になることがあります。
- 吐き気、嘔吐
副作用が出たときの対処法
腹痛や下痢がひどい場合は、服用量が多すぎる可能性があります。まずは服用を中止し、次回から量を減らすなど、医師や薬剤師に相談してください。
ピコスルファートの注意事項(禁忌)
使ってはいけない方
- 過去にこの薬の成分でアレルギー症状を起こしたことがある方(禁忌)
- 急性腹症が疑われる方(虫垂炎など、激しい腹痛がある場合)(禁忌)
- 腸閉塞またはその疑いがある方(禁忌)
併用に注意が必要な薬
- センノシド・ビサコジルなど刺激性下剤
- 利尿薬(フロセミドなど)→脱水が強まります
- カリウム保持性利尿薬(スピロノラクトン等)→電解質バランスに要注意です
使用上の注意
連用による依存に注意 | 刺激性下剤を毎日使い続けると、腸がその刺激に慣れてしまい、薬なしでは排便しにくくなる「依存(習慣性)」状態になることがあります。必要な時にだけ使い、安易な連用は避けましょう。 |
下痢への備え | 飲み始めは、いつ下痢になっても対応できるよう、休日の前から始めるなどの工夫も良いでしょう。 |
水分はしっかり(脱水予防) | 下痢は脱水の原因になります。普段から意識して水分をしっかり摂り、脱水を予防しましょう。 |
食物繊維は急に増やしすぎない | 便秘解消のために急に食物繊維を大量に摂ると、かえってお腹が張ることがあります。少しずつ増やしていくのがポイントです。 |
ひどい下痢の際の食事 | もし下痢がひどい場合は、乳製品や脂っこい食事、刺激の強い食べ物は、症状を悪化させることがあるので控えるようにしましょう。 |
保管方法
- 直射日光・高温多湿を避け、室温で保管してください。
- 子どもの手の届かない場所へ。
飲み忘れたら?
この薬は、便秘の症状があるときに飲む薬です。
毎食後などの薬ではないため、飲み忘れた場合は、その日は服用せず、次の日の就寝前から再開してください。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、ピコスルファートをはじめとした下剤の処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

ピコスルファートに市販薬はある?値段は?
市販薬
有効成分「ピコスルファートナトリウム水和物」を含む市販薬が、「ピコラックス」や「ビューラックA」などの名前で販売されています。錠剤タイプが主流です。
ジェネリック
ピコスルファート自体がジェネリック医薬品(後発品)です。
「ラキソベロン」という名称で先発品が発売されています。
薬価
時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。
薬品名 | 先発/後発 | 薬価(1mLあたり) | 3割負担の場合 |
---|---|---|---|
ラキソベロン内用液0.75% | 先発 | 約18.3円 | 10mL1本で約55円 |
ピコスルファートNa内用液0.75%「TCK」 | 後発 | 約6.3円 | 10mL1本で約19円 |
ラキソベロン錠2.5mg | 先発 | 約5.8円 | 約2円 |
ピコスルファートNa錠2.5mg「NIG」 | 後発 | 約5.7円 | 約2円 |
※2025年6月4日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
よくある質問(FAQ)
Q. 妊婦や授乳中でも使えますか?
妊娠中は、子宮収縮を誘発する可能性がゼロではないため、特に慎重な判断が必要です。授乳中も、医師が必要と判断した場合にのみ使用されます。自己判断で使用せず、必ず医師に相談してください。
Q. 子供でも使えますか?
はい、小児の便秘にも広く使われます。 特に、量を細かく調整できる液体タイプ(内用液)がよく処方されます。ただし、乳幼児では用法・用量が厳密に決まっているため、必ず医師の指示通りに使用してください。
Q. いつから効きますか?
この薬は、大腸に到達してから効果を発揮するため、即効性はありません。個人差はありますが、服用後、およそ8〜12時間後に効果が現れます。そのため、就寝前に飲むと、翌朝に自然な便意を感じやすくなります。
Q. お腹が痛くなりますか?
大腸を直接刺激して動かすため、人によっては腹痛やお腹の張りを感じることがあります。これは刺激性下剤に共通する特徴です。痛みが強い場合は、量が多すぎる可能性があるので、医師に相談して減量しましょう。
Q. 毎日使ってもいいですか?クセになりますか?
毎日の連用は推奨されません。 長期間使い続けると、腸が薬の刺激に慣れてしまい、自力で排便する力が弱くなる「習慣性」がつくことがあります。まずは食事や運動などの生活習慣を見直し、つらい時にだけ頓服として使うのが基本です。
Q. 液体タイプと錠剤の違いは何ですか?
一番の違いは「用量の調整のしやすさ」です。 液体タイプは1滴単位で量を微調整できるため、ご自身の体調に合わせて最適な量を見つけやすいのが最大のメリットです。
まとめ
ピコスルファートナトリウムは、「ラキソベロン」のジェネリック医薬品であり、大腸を直接刺激して、がんこな便秘にしっかりとした効果を発揮するお薬です。
特に液体タイプは、1滴単位で量を細かく調整できるのが大きな特徴です。効果が出るまで8〜12時間かかるため、就寝前の服用が基本です。 便利な薬ですが、連用による依存には注意が必要です。
生活習慣の改善を基本としながら、医師や薬剤師と相談し、上手に活用しましょう。
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