
「がんの痛み止めを飲み始めたら、ひどい便秘になってしまった」「医療用麻薬の副作用で便が出なくて、お腹が張って苦しい」
このような症状や不安がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな医療用麻薬(オピオイド鎮痛薬)によるつらい便秘によく処方されるのが「スインプロイク」です。このお薬がどのようにして便秘を改善するのか、注意すべき副作用や正しい飲み方について、医師が詳しく解説します。
目次
スインプロイクとは?効果は?
スインプロイクは、「ナルデメジントシル酸塩」という有効成分を含む便秘治療薬です。
一般的な便秘薬とは異なり、医療用麻薬(オピオイド)の副作用によって腸の動きが止まってしまうのをピンポイントで防ぎ、自然な排便を促す画期的なお薬です。
スインプロイクの種類(剤型)
スインプロイクは「錠剤」のお薬で、とても小さな錠剤で、飲みやすくなっています。
- スインプロイク錠0.2mg
スインプロイクの成分
有効成分は「ナルデメジントシル酸塩」です。
医療用麻薬(オピオイド)は、脳や脊髄の「オピオイド受容体」に働いて痛みを抑えますが、同時に腸の受容体にも働いてしまい、腸の動きを止めて便秘を引き起こします。ナルデメジンは、脳には入らず「腸の受容体」にだけ蓋をすることで、麻薬による便秘のスイッチだけをオフにする働きがあります。
スインプロイクの効果
医療用麻薬(オピオイド鎮痛薬)を服用していることによって引き起こされる、頑固な便秘(オピオイド誘発性便秘症)を改善します。脳に作用しにくいため、痛み止めの効果を大きく損なわずに、オピオイドによる便秘の改善が期待できるのが特徴です。 ただし、まれにオピオイド離脱症候群が起こることがあるため、体調の変化には注意が必要です。
どんなときに使う?(適応疾患・部位)
以下のような病気や症状に対して処方されます。
- オピオイド誘発性便秘症(OIC)
※がんの痛みや、激しい慢性痛などの治療のために「医療用麻薬(オピオイド鎮痛薬)」を使用している方にのみ処方されるお薬です。
スインプロイクはオンライン診療で出せる?
「お腹が張って苦しいけれど、体がだるくて通院がしんどい」「痛み止めと便秘薬の調整を、自宅にいながら医師に相談したい」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
スインプロイクのようなお薬も、病状が安定しており、重い腹痛や腸閉塞が疑われない場合に、再診の一部をオンライン診療で相談できることがあります。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
便秘薬や痛み止めの副作用に関するご相談、処方をオンライン診療にて承っております。
特に、「体調が悪く外出がつらいとき」や「仕事の合間に受診したい」などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
スインプロイクの使い方(用法・用量)
通常、大人は「1回0.2mg(1錠)」を「1日1回」、水またはぬるま湯で飲みます。
食事の影響を受けにくいお薬なので、食前・食後にかかわらずいつ飲んでも構いません。ご自身の飲み忘れにくい時間帯(朝食後など)を決めて飲むのがおすすめです。
※必ず医師に指示された量を守ってください。
自分の判断で量を増やしたり減らしたりしてはいけません。
スインプロイクの副作用
主な副作用
腸の動きが活発になるため、一番よくみられる副作用は「下痢」と「腹痛」です。
一般的な下剤に比べて、飲み始めに下痢が起こりやすい傾向があります。これは腸にたまった便を出そうとする正常な反応の延長でもありますが、ひどい場合は注意が必要です。
副作用が出たときの対処法
軽い下痢や腹痛はみられることがありますが、こまめに水分を摂りながら様子を見ることで落ち着くこともあります。 しかし、強い腹痛、続く腹痛、血便、吐き気や嘔吐を伴う場合は、消化管穿孔(腸に穴が開くこと)など重い副作用の可能性があるため、服用を中止してすぐに医療機関を受診してください。
また、不安、発汗、筋肉痛、鼻水、涙が出る、発熱、不眠、あくびなどが出た場合は、オピオイド離脱症候群の可能性があるため、自己判断せず主治医へ相談してください。
スインプロイクの注意事項(禁忌)
使用に注意が必要な方
使ってはいけない方(禁忌)
- 過去にスインプロイクの成分でアレルギー(過敏症)を起こしたことがある方
- 消化管閉塞若しくはその疑いのある方
- 消化管閉塞の既往歴があり、再発のおそれの高い方
特に注意して使う方(慎重投与)
重い肝臓の病気がある方は、このお薬の使用経験がなく、成分が体内に残りやすくなるおそれがあるため、特に慎重に使用する必要があります。
また、もともと胃腸が弱い方や、お腹の手術をしたことがある方は、腹痛などが起こりやすいため注意が必要です。
併用に注意が必要な薬
一部の抗生物質(クラリスロマイシンなど)や水虫の飲み薬(イトラコナゾールなど)は、スインプロイクの分解を邪魔して効果や副作用を強くしてしまう恐れがあります。
逆に、結核の薬(リファンピシンなど)は効果を弱めてしまいます。現在飲んでいるお薬やサプリメントは、必ずすべて医師に伝えてください。
生活上の注意(使用上の注意)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 痛み止めは勝手にやめない | 便秘がつらいからといって、自己判断で医療用麻薬を減らしたりやめたりしないでください。 スインプロイクを正しく使えば便秘の改善が期待できます。 |
| 下痢が続くときの水分補給 | スインプロイクの服用によって下痢が起こりやすくなります。脱水を防ぐため、水やお茶などをこまめに摂取し、激しい下痢の際は医師に相談してください。 |
| 他のお薬を使っている病院への申告 | 医療用麻薬を使っていることやスインプロイクを飲んでいることは、他の病院や歯医者にかかる際も、必ず医師・薬剤師に伝えてください。 |
保管方法
直射日光や高温多湿を避け、室温で保管してください。小さなお子様の手の届かない場所に置いてください。
飲み忘れたら?
飲み忘れに気づいた時点で、なるべく早く1回分(1錠)を飲んでください。ただし、次に飲む時間が近い場合(翌日の飲む時間が近い場合など)は、忘れた分は飛ばして、次の決まった時間に1錠だけを飲んでください。
絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、お薬の処方も行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

※心療内科ではシステム手数料をいただいております。
スインプロイクに市販薬はある?値段は?
市販薬
スインプロイクと同じ成分(ナルデメジン)が入った市販薬(OTC医薬品)は、ドラッグストアなどでは販売されていません。医療用麻薬による便秘に特化したお薬であり、医師の診察と処方箋が必要です。
ジェネリック
現在、スインプロイクと同じ成分のジェネリック医薬品(後発品)は販売されていません(先発品のみです)。
薬価
時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。
| 薬剤名 | 区分 | 薬価(1錠あたり) | 3割負担の目安(1錠) |
|---|---|---|---|
| スインプロイク錠0.2mg | 先発 | 277.1円 | 約83円 |
※2026年3月時点で確認できた公表情報ベースです。
※薬価は改定などで変わる可能性があります。お薬代のほかに診察料や調剤料などが加わります。
添付文書
よくある質問(FAQ)
Q.妊婦・授乳中でも使えますか?
妊娠中の方については、治療のメリットが危険性を上回ると医師が判断した場合にのみ使用されます。
授乳中の方については、治療上の必要性と母乳栄養のメリットを踏まえて、授乳を続けるか中止するかを医師と相談して決めます。
Q.子どもでも使えますか?
小児等を対象とした臨床試験は実施されておらず、安全性は確立されていないため、基本的には処方されません。
Q.運転しても大丈夫ですか?
めまいなどが現れることがあるため、運転や危険を伴う機械の操作を行う際には注意し、体調に違和感があれば運転を控えてください。
Q.いつから効き始めますか?
比較的早い段階で自然な便意が促され、排便の改善を感じることがあります。ただし、効果の現れ方には個人差がありますので、医師の指示に従って服用を続けてください。
Q. お酒(アルコール)を飲んでもいいですか?
スインプロイク自体に明確な飲酒禁止のルールはありませんが、医療用麻薬(オピオイド)を服用している期間中のお酒は控えることを強くおすすめします。 アルコールと医療用麻薬を一緒に摂取すると、麻薬の作用(眠気、呼吸が浅くなるなど)が危険なレベルまで強まってしまう恐れがあります。
Q. 普通の便秘薬(マグミットやセンノシドなど)と一緒に飲んでもいいですか?
はい、一緒に飲むことができます。オピオイドによる便秘は非常に頑固なため、スインプロイク単独ではなく、便を柔らかくするお薬(酸化マグネシウムなど)や腸を動かす一般的な下剤と組み合わせて治療することもよくあります。ただし、自己判断で組み合わせず、必ず主治医の指示に従って服用してください。
まとめ
スインプロイク(ナルデメジン)は、がん治療などで使われる医療用麻薬による便秘を改善する画期的なお薬です。痛み止めの効果を大きく損なわずに便秘の苦痛を取り除くことで、痛み止めを使った治療を安心して続けることができるようになります。激しい腹痛や下痢などには注意し、医師の指示を守って正しく安全に治療を続けましょう。
「便秘はつらいけれど、体調が悪くて病院に行くのが大変」「痛み止めと便秘薬の調整について相談したい」
そんなときは、ウチカラクリニックのオンライン診療が便利です。
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つらい症状のコントロールには、継続的なケアが何よりも大切です。通院の手間なく、ご自宅からリラックスして医師に相談できますので、継続的なお薬の処方が必要な方は、どうぞお気軽にご利用くださいね。
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