
「血圧が高めと指摘された」 「腎臓を守るためにも血圧を下げましょうと言われた」
そんなとき、病院で「タナトリル錠」というお薬を処方されることがあります。
今回は、このタナトリルがどのようなお薬なのか、その効果や特徴的な副作用、ジェネリック医薬品との関係について、基本から医師がやさしく解説していきます。
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タナトリルとは?効果・効能は?
タナトリルは、主に高血圧症や、糖尿病が原因で腎臓の働きが悪くなる「糖尿病性腎症」の治療に使われるお薬です。
「ACE(エース)阻害薬」というグループに分類されるお薬で、ひと言でいうと「血圧を上げる物質が体内で作られるのを元からブロックする」ことで、血管を広げて血圧を下げます。また、心臓や腎臓を保護する作用も期待されています。
タナトリルは錠剤タイプのお薬で、2.5mg、5mg、10mgという3つの規格があります。患者さんの状態に合わせて、適切な量が処方されます。
タナトリルの成分
有効成分は「イミダプリル塩酸塩」です。
私たちの体には、血圧を上げる「アンジオテンシンⅡ」という物質があります。この物質は、「アンジオテンシンⅠ」という物質が「ACE(アンジオテンシン変換酵素)」という酵素の働きで変化して作られます。
タナトリル(イミダプリル)は、この「ACE」の働きを邪魔(阻害)します。
これにより、血圧を上げるアンジオテンシンⅡが作られにくくなり、血管が広がって血圧が下がる、という仕組みです。
タナトリルの効果
- 血圧を下げる効果: 血管を広げることで、血圧を安定させます。
- 心臓や腎臓を保護する効果: 血圧を下げることに加え、心臓の負担を軽くしたり、腎臓の機能が悪化するのを抑えたりする効果が期待できます。
どんなときに使う?(適応疾患・部位)
- 高血圧症
- 腎実質性高血圧症
- 1型糖尿病に伴う糖尿病性腎症
タナトリルはオンライン診療で出せる?
「高血圧で薬が必要」「急に症状が出たけど、病院に行く時間がない…」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
タナトリルのようなお薬も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
タナトリルに関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。
特に、症状が安定している場合の継続処方や、お薬への切り替え相談などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
タナトリルの使い方(用法・用量)
通常、成人は1日1回5~10mgを服用します。1日1回の服用で効果が持続します。
腎臓の機能が低下している方などは、より少ない2.5mgの量から始めることもあります。必ず医師の指示した用法・用量を守ってください。
飲む時間は特に決まっていませんが、毎日なるべく同じ時間に飲むことで、効果が安定し、飲み忘れも防ぎやすくなります。
タナトリルの副作用
主な副作用
主な副作用として、めまい、ふらつき、頭痛、そして「空咳(からぜき)」が報告されています。
「空咳」は、ACE阻害薬を飲んでいる方の5~20%程度にみられるとされています。
まれですが、注意すべき重大な副作用として、血管浮腫(顔、唇、舌、のどなどが突然腫れる)、高カリウム血症、急性腎障害などがあります。
副作用が出たときの対処法
痰の絡まないコンコンという乾いた咳(空咳)が特徴です。飲み始めてから数週間~数ヶ月で現れることが多いです。命に関わる副作用ではありませんが、我慢せずに医師に相談してください。他のお薬への変更で改善することがほとんどです。
血圧が下がることでめまいやふらつきが起こることがあります。ゆっくりと立ち上がるなど転倒に注意しましょう。運転などの危険作業にも注意が必要です。
もしいつもと違う症状があらば、我慢せずに、すぐに処方してくれた医師や薬剤師に相談してください。特に「顔やのどが腫れる」といった症状は、すぐに医療機関を受診する必要があります。
タナトリルの注意事項(禁忌)
使ってはいけない方
- 本剤の成分でアレルギー症状を起こしたことがある方 (禁忌)
- 妊婦または妊娠している可能性のある女性(禁忌)※胎児に影響を及ぼす可能性
- アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病の方(禁忌)
- アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析中の方(禁忌)
- デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の方(禁忌)
- 過去にACE阻害薬で血管浮腫(顔などの腫れ)を起こしたことがある方(禁忌)
- 重い腎臓の病気がある方
- 高齢の方
併用に注意が必要な薬
- サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物を投与中、又は投与中止から36時間以内(禁忌)
- 他の血圧を下げる薬※作用が強まりすぎる可能性
- カリウムを含むサプリメントや利尿薬(カリウム保持性利尿薬)※血中のカリウム濃度が高くなる可能性
- 痛み止めの一部(非ステロイド性抗炎症薬)※薬剤効果↓、腎臓に負担をかける可能性
- リチウム製剤(気分の安定薬)
使用上の注意
自己判断で中止しない | 急にお薬をやめると、血圧が急に上がることがあります。お薬をやめる・変える際は、必ず医師の指示に従ってください。 |
血圧測定の習慣を | ご自宅で血圧を測る習慣をつけ、記録を診察時に持参すると、治療の大きな助けになります。 |
急な立ち上がりをゆっくり、脱水を避ける | 血圧が下がることで、急に立ち上がった際にめまいや立ちくらみが起こることがあります。動作はゆっくり行いましょう。また、脱水は血圧の過度な低下につながるため、こまめな水分補給を心がけてください。 |
塩分制限と運動で薬の効き目を後押し | 1日6g未満の減塩や、ウォーキングなどの適度な運動は、血圧を下げる上で非常に効果的です。薬だけに頼るのではなく、生活習慣を一緒に見直すことで、より良い血圧コントロールを目指せます。 |
保管方法
- 直射日光・高温多湿を避け、室温で保管してください。
- 子どもの手の届かない場所へ。
飲み忘れたら?
気づいた時点で、忘れた分を服用してください。
ただし、次に飲む時間が近い場合は、1回分をとばしましょう。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。血圧が下がりすぎる危険があります。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、タナトリルをはじめとしたお薬の処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

タナトリルに市販薬はある?値段は?
市販薬
2025年8月現在、タナトリルと同じ成分の市販薬は販売されていません。
必ず医師の処方が必要なお薬です。
ジェネリック
タナトリルは先発医薬品であり、ジェネリック医薬品(後発品)が多数あります。
「イミダプリル塩酸塩錠『メーカー名』」といった名前で販売されています。
薬価
時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。
- タナトリル錠5mg(先発品):約31.3円/錠(3割負担の場合:約9円)
- イミダプリル塩酸塩錠5mg(後発品):約15.1円/錠(3割負担の場合:約5円)
※2025年8月8日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
添付文書
よくある質問(FAQ)
Q.子供でも使えますか?
小児に対する安全性は確立されていないため、使用されません。
Q.妊婦や授乳中でも使えますか?
妊婦または妊娠している可能性のある方は服用できません。授乳中の方も、服用中は授乳を避ける必要があります。該当する場合は必ず医師に伝えてください。
Q.どのくらいで効きますか?
服用を始めると徐々に血圧は下がってきますが、安定した効果が得られるまでには数週間かかることもあります。焦らず、医師の指示通りに服用を続けることが大切です。
Q.飲むと眠くなりますか?運転はできますか?
眠くなる成分ではありませんが、副作用でめまい・ふらつきが起こることがあります。そのため、服用中は車の運転や危険な作業には十分な注意が必要です。
Q.「空咳」が出たらどうすればいいですか?
ACE阻害薬の作用で「ブラジキニン」という物質が肺に溜まることが原因と言われています。薬が効いているサインの一つとも言えますが、生活に支障が出るほどつらい場合は、我慢する必要はありません。
よく似た作用で咳が出にくい「ARB」というタイプのお薬などに変更することで解決できることが多いので、必ず医師に相談してください。
Q.お酒(アルコール)を飲んでも大丈夫?
アルコールには血管を広げる作用があり、血圧を下げる働きがあります。このお薬と同時に飲むと、血圧が下がりすぎてめまいやふらつきが強く出ることがあります。服用中の飲酒は控えるか、飲む場合はごく少量に留めるのが賢明です。
タナトリルの処方はウチカラクリニックオンライン診療で!
タナトリルは、血圧を下げ、心臓や腎臓を保護する効果が期待できる大切なお薬です。「空咳」という特徴的な副作用がありますが、つらい場合はお薬の変更も可能ですので、我慢せずに医師に相談することが重要です。
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