
「子どもの喘息発作を、できるだけ予防してあげたい」「一年中アレルギー性鼻炎で、薬が手放せない」
そんな、アレルギー症状を「抑える」だけでなく、そもそも「起こしにくくする」という目的で、長年にわたり、特に小児科やアレルギー科で広く使われているお薬が「ザジテン」です。
この記事では、そんなザジテンについて、効果の仕組みや副作用、そして市販薬との関係などを、医師が分かりやすく解説していきます。
アレルギー症状は
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ザジテンとは?効果は?
ザジテンは、「抗アレルギー薬」に分類されるお薬です。アレルギー反応の元となる「ヒスタミン」などの物質が、体内で放出されるのを防ぐ働きと、すでに放出されたヒスタミンの働きをブロックする両方の作用を併せ持ちます。
ザジテンは、特に小児でも使いやすいように、様々な剤形があります。
- ザジテンカプセル1mg
- ザジテンドライシロップ0.1% 0.4g/0.6g/1g(粉薬)
- ザジテンシロップ0.02%
- ザジテン点眼液・点鼻液(局所用)
ザジテンの成分
有効成分は「ケトチフェンフマル酸塩」です。
この成分は、アレルギー反応に対して、2段階の優れた働きをします。
①抗ヒスタミン作用
すでに放出されてしまった、かゆみや鼻水の原因「ヒスタミン」の働きをブロックします(症状を抑える)。
②メディエーター遊離抑制作用
こちらがザジテンの真骨頂です。アレルギー反応の“火薬庫”である「肥満細胞」を安定させ、そもそもヒスタミンなどのアレルギー原因物質が放出されないようにします(症状を予防する)。
この「予防」と「鎮静」のダブルの効果で、アレルギー症状を効果的にコントロールします。
ザジテンの効果
アレルギー反応を元から抑えることで、様々な症状を改善します。
- 気管支ぜんそくの発作予防
- アレルギー性鼻炎(くしゃみ、鼻水、鼻づまり)
- 皮膚のかゆみを伴う疾患(湿疹・皮膚炎、じんましん、アトピー性皮膚炎など)
どんなときに使う?(適応疾患)
- 気管支ぜんそく(ただし、起きてしまった発作を鎮める薬ではありません)
- アレルギー性鼻炎
- 湿疹・皮膚炎、じんましん、皮膚そう痒症
ザジテンはオンライン診療で出せる?
「アレルギーが酷くなってきた」「急に症状が出たけど、病院に行く時間がない…」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
ザジテンのような抗ヒスタミン薬も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
ザジテンに関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。
特に、既にアレルギー性鼻炎やじんましんと診断されていて、症状が安定している場合の継続処方や、お薬への切り替え相談などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
ザジテンの使い方(用法・用量)
通常、1回1mg(1mgカプセルなら1カプセル)を、1日2回服用します。朝食後と就寝前に服用するのが基本です。
年齢や症状により調整されるので、必ず医師の指示通りに使用してください。
ザジテンの副作用
主な副作用
- 眠気:特に飲み始めに強く出ることがあります。
- 口の渇き(口渇)
- 倦怠感、ふらつき
- 吐き気、腹痛などの胃腸症状
- けいれん、興奮:頻度はまれですが、特に小児で報告があります。
- 肝機能障害:こちらもまれですが、体がだるい、皮膚や白目が黄色くなるなどの症状に注意が必要です。
副作用が出たときの対処法
眠気は、多くの場合、1〜2週間ほど飲み続けるうちに体が慣れて軽快していきます。それでも生活に支障が出る場合は、医師や薬剤師に相談してください。
ザジテンの注意事項(禁忌)
使ってはいけない方
- 過去にザジテンの成分でアレルギー症状を起こしたことがある方(禁忌)
- てんかん又はその既往歴のある方(禁忌)→けいれん発作を誘発する恐れ
- 重い肝障害・高齢者
- 妊婦・授乳婦・乳幼児
併用に注意が必要な薬
- アルコール→眠気が強まる
- 一部の経口糖尿病薬→まれに血小板が減少したとの報告があるため、併用には注意。
- 中枢神経抑制薬(睡眠薬、安定剤など)→眠気などの副作用が強く出すぎる可能性。
- フェノチアジン系など抗コリン作用薬→口渇・便秘が悪化
使用上の注意
服用後は運転や機械操作を避ける | 眠気が起こることがあるため、服用中は、自動車の運転や危険な機械の操作はしないでください。 |
花粉症の場合は症状が出る前から継続服用で効果アップ | ザジテンの「アレルギー反応を予防する」効果を最大限に引き出すため、花粉症の方は、花粉が飛び始める1〜2週間前から服用を開始すると、シーズン中の症状をより効果的に抑えることができます。 |
アレルギー検査の前は休薬が必要 | この薬を飲んでいると、アレルギーの原因を調べる「アレルゲン皮内テスト」などの検査で、正しい結果が出なくなってしまいます。検査を受ける予定がある場合は、3〜5日前から服用を中止する必要がありますので、必ず事前に医師に相談してください。 |
保管方法
- 直射日光・高温多湿を避け、室温で保管してください。
- 子どもの手の届かない場所へ。
飲み忘れたら?
気づいた時点で、できるだけ早く1回分を飲んでください。
ただし、次に飲む時間が近い場合は、忘れた分はとばして、次の時間に1回分だけ飲みましょう。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、ザジテンをはじめとしたアレルギー薬の処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

オロパタジン塩酸塩に市販薬はある?値段は?
市販薬
2はい、あります。
「ザジテンAL」シリーズとして、鼻炎用のカプセル(内服薬)、点鼻薬、点眼薬が市販されています。
ただし、医療用とは適応疾患が異なるため、喘息などの治療には使えません。
ジェネリック名
ジェネリック医薬品(後発品)があります。
「ケトチフェンカプセル/シロップ/ドライシロップ「製薬会社名」」という名称で発売されています。
薬価
時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。
- ザジテンカプセル1mg(先発品):1カプセルあたり 約15.9円
(3割負担の場合、自己負担額は1カプセルあたり約5円) - ケトチフェンカプセル1mg「サワイ」(ジェネリック):1カプセルあたり 約5.9円
(3割負担の場合、自己負担額は1カプセルあたり約2円)
※2025年6月27日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
添付文書
よくある質問(FAQ)
Q. 妊婦や授乳中でも飲めますか?
治療上の有益性が危険性を上回ると医師が判断した場合にのみ使用されます。自己判断で使用せず、必ず医師に相談してください。
Q. 子供でも使えますか?
はい、小児の気管支ぜんそくやアレルギー性疾患の治療に、非常に広く使われている代表的な薬です。シロップや細粒といった、小さなお子様でも飲みやすい剤形があります。
Q. 運転してもいいですか?
いいえ、避けてください。 眠気の副作用があるため、服用後の運転や危険な作業は禁止されています。
Q. いつから効きますか?
じんましんなどのかゆみを抑える効果は、比較的速く、数時間で現れます。しかし、ザジテンの真価である喘息やアレルギー性鼻炎の「予防効果」が安定して現れるには、数週間〜1ヶ月以上、毎日きちんと飲み続ける必要があります。
Q. お酒と一緒に飲んでも大丈夫?
絶対にやめてください。 ザジテンの主な副作用である眠気が、アルコールの作用によって著しく強く出てしまい、非常に危険です。
Q. ステロイドは入っていますか?
いいえ、ステロイドは入っていません。 非ステロイド性の抗アレルギー薬です。
Q. ぜんそくの発作が起きた時に飲んでも効きますか?
いいえ、効きません。 ザジテンは、あくまで発作が起きにくい状態を維持するための「長期管理薬(コントローラー)」です。起きてしまった発作を鎮めるためには、医師から処方された発作治療薬(リリーバー)を使用してください。
まとめ
ザジテンは、アレルギー反応を「予防する」作用と「抑える」作用を併せ持つ、信頼性の高い抗アレルギー薬です。
特に、小児の気管支ぜんそくやアレルギー性鼻炎の長期的なコントロールによく使われます。 効果を実感するには毎日コツコツと飲み続けることが大切ですが、眠気の副作用があるため、服用中の運転はできないという重要な注意点があります。特徴を正しく理解し、医師の指示のもとで安全に服用しましょう。
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