
「花粉症や鼻炎で、水のような鼻水が止まらない…」「くしゃみが連発して、ティッシュが手放せない」
そんな、あふれ出る「水っぽい鼻水」にお悩みではありませんか? 「小青竜湯(ショウセイリュウトウ)」は、体を温め、鼻や気管支の過剰な水分を乾かすことで、アレルギー性鼻炎や風邪の初期の鼻水・くしゃみに優れた効果を発揮する、代表的な漢方薬です。
この記事では、そんな小青竜湯について、漢方ならではの効果の仕組みや副作用、そして正しい飲み方を、医師が分かりやすく解説していきます。
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小青竜湯とは?効果は?
小青竜湯(ショウセイリュウトウ)は、体を温め、水分代謝を整えることで、アレルギー性鼻炎や風邪の初期に見られる、透明でサラサラした鼻水やたん、くしゃみを改善する漢方薬です。
医療用では、主に「ツムラ小青竜湯エキス顆粒(医療用)」のように、製薬会社名がついたエキス剤(粉薬)が処方されます。錠剤タイプも存在しています。
小青竜湯の成分
小青竜湯は、以下の8種類の生薬(しょうやく)で構成されています。
- 麻黄(マオウ)、桂皮(ケイヒ)
→体を温め、発散させる。 - 乾姜(カンキョウ)、細辛(サイシン)
→体の内側(特に肺)を強力に温め、冷えを追い出す。 - 半夏(ハンゲ)、五味子(ゴミシ)
→咳や吐き気を鎮め、過剰な水分が漏れ出るのを防ぐ。 - 芍薬(シャクヤク)、甘草(カンゾウ)
→全体の働きを調和させ、急な痛みなどを和らげる。
漢方では、体が冷え、水分代謝が乱れると(「水滞」)、余分な「水(すい)」が鼻や気管支からあふれ出し、水っぽい鼻水やたんになると考えます。
小青竜湯は、体を温めて冷えを取り除き、余分な水分を乾かすことで、蛇口を閉めるように、あふれ出る鼻水を止めます。
小青竜湯の効果
体を温め、水分代謝を整えることで、以下の症状を改善します。
- 水のようなサラサラした鼻水
- くしゃみ
- 水っぽいたんを伴う咳
- 鼻づまり
どんなときに使う?(適応疾患・部位)
- 体力中等度またはやや虚弱で、うすい水様のたんを伴うせきや鼻水が出るものの次の諸症
- 気管支炎、気管支ぜんそく、鼻炎、アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒、花粉症
小青竜湯はオンライン診療で出せる?
「花粉症で鼻水がとまらない」「急に症状が出たけど、病院に行く時間がない…」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
小青竜湯のような漢方も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
小青竜湯に関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。
特に、症状が安定している場合の継続処方や、お薬への切り替え相談などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
小青竜湯の使い方(用法・用量)
1日2〜3回、1回1包(2.5g)を食前または食間(食事と食事の間)の空腹時に服用するのが基本です。年齢や体重、症状により調整されるので、必ず医師の指示通りに使用してください。
通常、そのまま水や白湯で服用しますが、お湯に溶かして、香りや温かさを感じながら飲むと、より効果的とされることもあります。
小青竜湯の副作用
漢方薬は作用が穏やかですが、副作用が全くないわけではありません。
主な副作用
- 胃腸症状:食欲不振、胃の不快感、吐き気など
- 発汗過多、動悸、のぼせ、不眠:主に「麻黄」の作用によるものです。
- 排尿障害:「麻黄」の作用で、尿が出にくくなることがあります。
- 発疹、かゆみ
構成生薬の「甘草(カンゾウ)」の長期・大量服用により、偽アルドステロン症がまれに起こることがあります。主な症状は、むくみ、血圧の上昇、手足の脱力感・しびれ、筋肉痛などです。
頻度は極めてまれですが、肝機能障害、間質性肺炎の報告もあります。
副作用が出たときの対処法
何か異常を感じた場合は、服用を中止し、速やかに医師や薬剤師に相談してください。
小青竜湯の注意事項(禁忌)
使ってはいけない方
- 過去にこの薬の成分でアレルギー症状を起こしたことがある方(禁忌)
- 体の虚弱な方(体力の衰えている方、体の弱い方)
- 胃腸の弱い方
- 発汗傾向の著しい方
- 高血圧、心臓病、腎臓病、甲状腺機能障害、妊娠中→「麻黄」の成分が影響する可能性
併用に注意が必要な薬
絶対に使ってはいけないお薬(併用禁忌)はありませんが、以下のような薬には注意が必要です。
- 他の漢方薬(特に「麻黄」や「甘草」を含むもの)
- エフェドリン類含有製剤、MAO阻害剤など→ 動悸・不眠
使用上の注意
漢方薬は、症状だけでなく、その人の体質(「証」といいます)に合わせて選ばれます。
小青竜湯は、「冷え」が原因の「水っぽい鼻水」に特化した薬です。黄色や緑色の粘り気のある鼻水(「熱」の症状)には適しておらず、かえって悪化させる可能性もあります。
1日3回きちんと続け、2週間経っても変化がなければ医師へ相談しましょう。
保管方法
- 直射日光・高温多湿を避け、室温で保管してください。
- 子どもの手の届かない場所へ。
飲み忘れたら?
気づいた時点で、できるだけ早く1回分を服用してください。
ただし、次に飲む時間が近い場合は、忘れた分はとばして、次の時間に1回分だけ飲みましょう。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、小青竜湯をはじめとした漢方の処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

小青竜湯に市販薬はある?値段は?
市販薬
アレルギー性鼻炎や花粉症向けの漢方薬として非常に有名で、「「クラシエ」漢方小青竜湯エキス錠」など、多くのメーカーから市販されています。
ジェネリック
漢方薬には、西洋薬のような「ジェネリック医薬品」という概念は厳密にはありません。
しかし、ツムラ以外にも、クラシエなど、複数のメーカーが同じ「小青竜湯」という名称で医療用エキス製剤を製造しており、薬価もそれぞれ異なります。
薬価
時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。
- ツムラ小青竜湯エキス顆粒(医療用):約21.7円/包(3割負担の場合:約7円)
- クラシエ小青竜湯エキス細粒(医療用):約11.7円/包(3割負担の場合:約4円)
※2025年6月4日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
添付文書
よくある質問(FAQ)
Q. 妊婦や授乳中でも使えますか?
「麻黄」などの影響を考慮する必要があるため、自己判断での服用は絶対にやめてください。必ず医師に相談し、慎重な判断のもとで使用されます。
Q. 子供でも使えますか?
はい、お子様の鼻水やアレルギー性鼻炎にも良く使われます。 ただし、お子様の場合は、体重や年齢に応じて服用量を細かく調整する必要があります。また、「麻黄」の成分が含まれているため、必ず医師の指示に従ってください。
Q. いつから効きますか?
急性症状に使うことが多いため、漢方薬としては効果が比較的早いのが特徴です。個人差はありますが、服用後、数時間〜1日程度で、あふれ出る鼻水が楽になってくるのを感じられることが多いです。
Q. 風邪薬の「葛根湯」との違いは何ですか?
ターゲットとする症状が違います。 葛根湯は「ゾクゾクする寒気と肩こり」がメインの、汗をかく前の風邪の初期に使います。一方、小青竜湯は「水のような鼻水とくしゃみ」がメインの時に使います。症状によって明確に使い分けが必要です。
Q.黄色いネバネバした鼻水にも効きますか?
いいえ、適していません。 黄色い鼻水は、体がウイルスなどと戦って「熱」を持っているサインです。体を温める小青竜湯を飲むと、かえって症状が悪化する可能性があります。
まとめ
小青竜湯は、体を温めて水分代謝を整えることで、花粉症や風邪の初期に見られる、滝のように流れる「水っぽい鼻水」やくしゃみを止める、非常に頼りになる漢方薬です。
ただし、黄色い粘り気のある鼻水には使わないなど、症状を見極めることが大切です。 自分の症状に合うかどうか分からない場合は、自己判断せず、漢方に詳しい医師や薬剤師に相談しましょう。
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