
避妊に関する心配や、お薬の費用、ジェネリック医薬品への疑問を持つ方にとって、心強い選択肢となるのが「ファボワール」です。ニキビや多毛の改善効果も期待される低用量ピル「マーベロン」のジェネリック医薬品(後発医薬品)です。
この記事では、1相性の低用量ピルであるファボワールについて、その効果や副作用(太るという心配も含めて)、正しい飲み方、そして先発品との違いなどを医師が分かりやすく解説していきます。ご自身のライフスタイルや体質に合った避妊法を選ぶための参考にしてくださいね。
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ファボワールとは?効果は?
ファボワールは、経口避妊薬(OC)、いわゆる「低用量ピル」の一つで、先発医薬品「マーベロン錠」のジェネリック医薬品です。主に避妊を目的として、毎日1錠ずつ服用することで、排卵を抑え、妊娠を防ぎます。
ファボワールの大きな特徴は、「1相性ピル」であることです。これは、1シート中の実薬(ホルモン成分が含まれる錠剤)全てのホルモン量が一定であることを意味し、飲み間違いのリスクが少なく、安定した効果が期待できます。
ファボワールの成分
ファボワールには、マーベロンと同じ2種類の女性ホルモンが配合されています。
①デソゲストレル(黄体ホルモン/プロゲスチン)
主に排卵を抑える働きをします。このデソゲストレルは「第3世代」のプロゲスチンに分類され、男性ホルモン様作用(アンドロゲン作用)が比較的少ないのが特徴です。
そのため、男性ホルモンの影響で起こりやすいニキビや多毛といった症状の改善効果が期待されることがあります。
②エチニルエストラジオール(卵胞ホルモン/エストロゲン)
子宮内膜を安定させ、不正出血を抑えるなどの働きがあります。
ファボワールが「1相性」であるというのは、服用する実薬のホルモン量が常に一定であるということです。これにより、飲み方がシンプルで分かりやすく、また、ホルモン量の変動による体調の変化を感じにくいという方もいます。
作用機序としては、他の低用量ピルと同様です。
- 排卵を抑制する(最も重要な避妊作用)
- 子宮頸管の粘液を変化させ、精子が子宮内に入りにくくする
- 子宮内膜を薄くし、受精卵が着床しにくい状態にする といった複数の作用で、高い避妊効果を発揮します。
ファボワールの効果
ファボワールの主な効果は、高い避妊効果です。
正しく服用すれば、99%以上という非常に高い確率で妊娠を防ぐことができます。
その他、副次的な効果として、以下のようなものも期待できる場合があります。
- 月経周期が規則正しくなる
- 月経痛(生理痛)が軽くなる
- 月経血量が減る
- 月経前症候群(PMS)の症状が和らぐ
- ニキビや多毛の改善(デソゲストレルの特徴による)
どんなときに使う?(適応疾患)
- 避妊
日本では、ファボワールは「避妊」を目的としたお薬として承認されています。
ニキビ治療を主目的として処方される場合も、基本的には避妊効果を前提とした上での副効果として期待されます。
ファボワールはオンライン診療で出せる?
「毎月ピルをもらいに病院へ行くのが大変…」「仕事が忙しくて、なかなか婦人科の診療時間に間に合わない」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
ファボワールのような低用量ピルも、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
ファボワールに関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。
特に、既にピルを服用していて、体調に問題がない場合の継続処方には、オンライン診療が非常に便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
ファボワールの種類
ファボワールには、飲み忘れを防ぐための工夫が異なる2つのタイプがあります。
①ファボワール錠21
1シートが21錠すべて実薬(ホルモン成分が含まれる錠剤)で構成されています。21日間服用した後、自分で7日間お薬を飲まない「休薬期間」を設けます。

②ファボワール錠28
1シートが21錠の実薬と、7錠の偽薬(ホルモン成分が含まれないプラセボ錠)で構成されています。毎日欠かさず錠剤を飲むことで、休薬期間を間違えることなく、服用習慣を維持しやすくなっています。

どちらのタイプも、含まれている実薬のホルモン量や効果は同じです。
ファボワールの避妊効果
ファボワールを毎日正しく服用した場合の避妊効果は、99.7%と非常に高いです。 (一般的なデータであり、飲み忘れなどがあると効果は低下します。)
ただし、100%ではないこと、そして性感染症(STI)を防ぐ効果はないことを理解しておくことが大切です。
ファボワールの使い方(用法・用量)
1日1錠を、毎日だいたい同じ時刻に、シートの番号順に服用します。
- ファボワール21の場合: 21日間連続で服用し、その後7日間休薬します。8日目から新しいシートの服用を開始します。
- ファボワール28の場合: 28日間(実薬21錠+偽薬7錠)連続で服用し、29日目から新しいシートの服用を開始します。偽薬期間中に出血(生理のようなもの)が起こります。
初めて服用を開始する場合
通常、月経(生理)が始まった日(月経第1日目)から飲み始めます。この場合、飲み始めた日から避妊効果が期待できます。
生理初日以外から飲み始める方法もありますが、その場合は飲み始めの7日間はコンドームなど他の避妊法を併用する必要があります。必ず医師の指示に従ってください。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、ファボワールをはじめとしたピルの処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

ファボワールの副作用(太る?不正出血?)
低用量ピルには、飲み始めに以下のような副作用が出ることがありますが、多くは体が慣れるにつれて2~3ヶ月程度で軽減・消失していきます。
主な副作用
- 吐き気、嘔吐、下痢などの消化器症状
- 頭痛
- 乳房の張りや痛み
- 不正出血(予定外の性器出血)
- 気分の変化(落ち込み、イライラなど)
- 体重の変動(むくみなど)
頻度は多くはないものの、突然の脚の腫れ・激しい胸痛・息切れ・片側の視野欠損などは「血栓症」の疑いがあります。服用を中止しすぐ受診しましょう。
「ピルを飲むと太る」って本当?
「ピルを飲むと太る」という話をよく耳にするかもしれませんが、ファボワールを含む現在の低用量ピルで、直接的に体重を著しく増加させるという科学的根拠は乏しいとされています。
飲み始めにホルモンバランスが変化することで、一時的に水分を体に溜め込みやすくなり「むくみ」が出たり、食欲が少し増したりすることはあります。しかし、これらは一過性であることが多く、体が慣れるにつれて落ち着いてくるのが一般的です。
ファボワールに含まれる「デソゲストレル」は、男性ホルモン様作用が少ないため、他の世代のプロゲスチンに比べて、男性ホルモンの影響による食欲増進や体重増加は起こりにくいと考えられています。
もし体重増加が気になる場合は、食生活や運動習慣を見直すとともに、医師に相談してみましょう。
副作用が出たときの対処法
- 吐き気:飲み始めに多いですが、就寝前に飲む、軽い食事と一緒に飲むなどで軽減することがあります。
- 不正出血:飲み始めの1~3シート目によく見られます。ほとんどは自然に止まりますが、出血量が多い場合や長引く場合は医師に相談してください。
もし副作用がつらい場合や、不安な症状があるときは、自己判断でやめずに早めに受診して相談してください。
ファボワールの注意事項(禁忌)
使ってはいけない方
絶対に使ってはいけない方(禁忌)
- 過去にファボワールの成分でアレルギーを起こしたことがある方
- 血栓症(深部静脈血栓症、肺塞栓症、脳血管障害、心筋梗塞など)にかかったことがある方、またはその疑いがある方
- 乳がん、子宮体がん、子宮頸がんなどのエストロゲン依存性悪性腫瘍の疑いがある方
- 診断の確定していない異常性器出血のある方
- 重い肝障害のある方
- 35歳以上で1日15本以上タバコを吸う方
- 妊娠中または妊娠している可能性のある方、授乳中の方
- 前兆(閃輝暗点など)を伴う片頭痛のある方 など
使うときに特に注意が必要な方
- 40歳以上の方
- 軽度の高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満の方
- 家族に血栓症や乳がんになった方がいる方
- 片頭痛のある方(前兆のないもの) など
併用に注意が必要な薬
- 効果を弱める可能性のある薬
- 一部の抗てんかん薬(フェニトイン、カルバマゼピン、フェノバルビタールなど)
- 一部の抗結核薬(リファンピシンなど)
- 一部の抗HIV薬
- セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート) を含有する健康食品・サプリメント
- 効果を強める(または副作用が出やすくなる)可能性のある薬
- 一部の抗真菌薬(フルコナゾールなど)
- 解熱鎮痛薬(アセトアミノフェンなど)
- 絶対に飲み合わせてはいけない薬(禁忌)
- C型肝炎治療薬の一部(ヴィキラックス配合錠など)
使用上の注意
禁煙 | 喫煙は血栓症のリスクを高めます。ピルを服用する場合は禁煙が強く推奨されます。 |
血栓症の初期症状 | 万が一の際はすぐに医療機関へ。 |
定期的な婦人科検診 | 年に1回程度、子宮頸がん検診、乳がん検診、血圧測定、問診などを受けましょう。 |
飲み忘れ対策 | 毎日同じ時間に飲む習慣をつけましょう。スマホのアラーム機能などを活用するのも有効です。 |
保管方法
- 直射日光や高温多湿を避けて室温で保管
- 子どもの手の届かない場所へ
飲み忘れたら?
飲み忘れた日数や、シートのどの部分の錠剤かによって対処法が異なります。
①1錠飲み忘れた場合
気づいた時点ですぐに飲み忘れ分を服用し、その日の分も通常通り服用します。
(1日に2錠飲むこともあります)
②2錠以上飲み忘れた場合
避妊効果が低下している可能性があります。すぐに服用を再開し、7日間連続で服用するまではコンドームなど他の避妊法を併用するか、性交渉を避けてください。
また、飲み忘れの状況によっては、緊急避妊薬の服用を検討する必要がある場合もあります。
飲み忘れの対処法は複雑なため、必ず処方時の説明書を確認するか、医師・薬剤師に相談してください。
ファボワールに市販薬はある?値段は?
市販薬
2025年6月1日現在、日本ではファボワールを含む全ての経口避妊薬(低用量ピル)は医師の処方が必要な医療用医薬品であり、市販されていません。
ジェネリック名
ファボワールは、「マーベロン錠」のジェネリック医薬品(後発医薬品)です。
有効成分や効果はマーベロン錠と同じです。
薬価
ファボワールは避妊目的のピル(OC)であるため、健康保険は適用されず、全額自己負担(自費診療)となります。価格は医療機関によって異なります。
ウチカラクリニックでは、ファボワール28を以下の値段で処方しています。
- 1シート(1か月分):3,000円
- 3シート(3か月分):8,550円
- 6シート(6か月分):16,200円
※税込、診察料・送料込ます。
添付文書
よくある質問(FAQ)
Q. 妊娠中や授乳中でも使える?
妊娠中または妊娠している可能性のある方は、絶対に服用できません(禁忌)。
授乳中の方も、母乳に影響が出たり、母乳量が減少したりする可能性があるため、通常は服用を避けるか、医師と慎重に相談の上で判断します。
Q. 未成年でも処方してもらえますか?
はい、処方可能です。ただし、医療機関によっては、未成年の方への処方には保護者の同意を必要とする場合があります。まずは医師にご相談ください。
Q. いつから避妊効果がありますか?
通常、生理が始まった日(月経第1日目)から飲み始めれば、その日から避妊効果が期待できます。それ以外のタイミングで飲み始めた場合は、飲み始めてから7日間はコンドームなど他の避妊法を併用する必要があります。
Q. 飲み忘れたらどうすればいいですか?
飲み忘れた日数やタイミングによって対処法が異なります。必ず処方された際の指示書を確認するか、医師または薬剤師に相談してください。自己判断は禁物です。
Q. お酒と一緒に飲んでも大丈夫?
適量であれば、お酒が直接ピルの効果に影響することはありません。しかし、飲み過ぎて嘔吐してしまった場合は、ピルの成分が吸収されずに効果が得られない可能性がありますので注意が必要です。
Q. マーベロンとの違いは何ですか?
ファボワールはマーベロンのジェネリック医薬品なので、有効成分、ホルモン量、1相性であること、効果、副作用などは基本的に同じです。主な違いは、薬の価格(ファボワールの方が安価)、錠剤の色や形、添加物などです。
Q. ニキビは治りますか?
ファボワールに含まれるデソゲストレルは、男性ホルモン様作用が少ないため、ニキビや多毛の改善が期待されることがあります。しかし、効果には個人差があり、主な目的は避妊です。ニキビ治療が主目的の場合は、皮膚科医にも相談し、適切な治療法を選択することが大切です。
まとめ
ファボワールは、実績のある低用量ピル「マーベロン」のジェネリック医薬品であり、高い避妊効果やニキビ改善効果などが期待でき、経済的な負担も軽減できる1相性の低用量ピルです。 正しい服用方法を守り、副作用や注意点についてよく理解し、定期的な婦人科検診を受けることが、安全で効果的な避妊のためには非常に大切です。
ジェネリック医薬品も、先発医薬品と同等の効果と安全性が確認されていますので、安心して選択肢の一つとして考えることができます。ピルを上手に活用して、より快適な生活を送るための一助となれば幸いです。
この記事が、ファボワールへの正しい理解を深め、あなたらしい毎日をより安心して送るための一助となれば幸いです。
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