アコファイドの効果・副作用を医師が解説【アコチアミド】

アコファイド

「食べ始めると、すぐにお腹がいっぱいになってしまう(早期飽満感)」 「食後の胃もたれや、お腹の張りがずっと続いている」 「胃カメラを飲んでも『異常なし』と言われたのに、胃の不調が治らない」

そんな、検査をしても明らかな原因が見つからないのに続く胃の不調、「機能性ディスペプシア(FD)」の治療に、世界で初めて開発された専門薬が「アコファイド」です。

今回は、このアコファイドがどのようなお薬なのか、その効果の仕組みや副作用、そして正しい飲み方について、医師が解説します。

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アコファイドとは?効果は?

アコファイドは、消化管運動機能改善薬というグループに分類される、機能性ディスペプシア(FD)の治療薬です。

食事のときに、弱ってしまった胃の“動き”を活発にするお薬で、胃酸を抑える薬とは異なり、胃の運動機能そのものにアプローチすることで、つらい食後の不快感を和らげます。

「アコファイド錠100mg」という錠剤タイプのお薬で処方されます。

アコファイドの成分

有効成分はアコチアミド塩酸塩水和物です。

健康な胃は、食事が入ってくると、風船のようにしなやかに膨らんで食べ物を溜め込み(適応性弛緩)、その後、規則正しく収縮して、食べ物を十二指腸へ送り出します(胃排出)
機能性ディスペプシアでは、この「膨らむ力」と「送り出す力」が弱まってしまうため、すぐにお腹が一杯になったり、いつまでも食べ物が胃に残っているような不快感が続いたりします。

この胃の動きを指令しているのが、「アセチルコリン」という神経伝達物質です。

アコファイドは、このアセチルコリンの働きを弱めてしまう酵素の邪魔をすることで、アセチルコリンの指令を強め、弱っていた胃がしっかりと膨らみ、力強く動くようにします。胃もたれや早期飽満感が改善されるのです。

アコファイド効果

  • 食後の胃もたれ感、みぞおちの張り(膨満感)、早期飽満感を改善する効果

どんなときに使う?(適応疾患・部位)

  • 機能性ディスペプシア

アコファイドはオンライン診療で出せる?

「胸やけがひどい…」「急に症状が出たけど、病院に行く時間がない…」

そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。

アコファイドのようなお薬も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。

ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。

ウチカラクリニックでも、
アコファイドに関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。

特に、症状が安定している場合の継続処方や、お薬への切り替え相談などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。

アコファイドの使い方(用法・用量

通常、成人には1回1錠(100mg)を、1日3回、食前に服用します。

必ず、食事の前に飲んでください。

食事によって胃が動き出す“前”に薬を効かせておくことで、食べ物が入ってきたときに胃がスムーズに膨らみ、食後の不快な症状を予防することができます。

アコファイドの副作用

主な副作用

主な副作用として、下痢、軟便、便秘、吐き気といった胃腸症状が報告されています。

まれですが、注意すべき重大な副作用として、劇症肝炎や肝機能障害などが報告されています。

副作用が出たときの対処法

下痢や軟便は最も報告の多い副作用ですが、症状がひどい場合は、医師や薬剤師に相談してください。

体のだるさや皮膚の黄ばみなど、いつもと違う症状が出た場合は、念のため医師に連絡しましょう。

 

アコファイドの注意事項(禁忌)

使用に注意が必要な方

  • 過去にこの薬の成分でアレルギー症状を起こしたことがある方(禁忌)
  • 妊婦、授乳婦、お子さん(安全性が確立されていません)
  • 重い肝臓病、腎臓病のある方
  • 高齢の方

併用に注意が必要な薬

  • 一部の胃腸薬(抗コリン薬): 胃の動きを抑える作用があるため、アコファイドの効果を弱めてしまう可能性があります。

使用上の注意

生活習慣の改善アコファイドは強力な助けになりますが、機能性ディスペプシアの治療は、食生活の見直し(脂っこいものを避ける、よく噛んで食べるなど)も非常に重要です。
お酒(アルコール)アルコールは胃の動きを悪くし、粘膜を直接刺激します。せっかくお薬で胃の調子を整えようとしているのに、逆の作用をしてしまうため、治療中の飲酒は控えましょう。
ストレス管理ストレスを溜めないことも大切です。ストレスは胃酸の分泌を促し、症状を悪化させることがあります。自分に合ったリラックス方法を見つけ、心身を休ませる時間を作りましょう。

保管方法

  • 直射日光・高温多湿を避け、室温で保管してください。
  • 子どもの手の届かない場所へ。

飲み忘れたら?

食事中であれば、気づいた時点ですぐに飲んでください。

食事が完全に終わってしまった場合は、その1回分はとばして、次の食事の前に1回分を飲んでください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。

ウチカラクリニックのオンライン診療でも、アコファイドをはじめとしたお薬の処方も行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

アコファイドに市販薬はある?値段は?

市販薬

2025年10月9日現在、アコファイドと同じ成分の市販薬はありません。医師の処方が必要な医療用医薬品です。

ジェネリック

「アコチアミド塩酸塩錠100mg」などの名前でジェネリック(後発医薬品)が販売されています。

薬価

時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。

  • アコファイド錠100mg(先発):約30.7円/錠(3割負担の場合:約9.2円)

※2025年10月9日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。

添付文書

アコファイド錠100mg

よくある質問(FAQ)

Q.妊婦・授乳中でも飲めますか?

妊娠中・授乳中の方への安全性は確立されていないため、原則として服用しません。医師が治療上の有益性が危険性を上回ると判断した場合にのみ使用されます。

Q.子どもでも飲めますか?

小児に対する安全性は確立されていないため、使用されません。

Q.飲むと眠くなりますか?運転はできますか?

眠くなる成分は含まれていないため、運転や機械の操作に影響はありません。

Q.いつから効き始めますか?

胃の機能を根本から整えていくお薬なので、即効性はありません。早い方では数日で効果を感じることもありますが、安定した効果を実感するまでには2週間~4週間程度、継続して服用することが一般的です。

Q.食前に飲み忘れた場合、食後に飲んでもいいですか?

アコファイドは、食事によって胃が動き出す“前”に飲んでおくことで、胃が食べ物を受け入れる準備を整え、効果を最大限に発揮します。
食前に飲み忘れてしまった場合は、食事の途中であれば、気づいた時点ですぐに服用してください。 食事が終わった後に気づいた場合は、1回分はとばして、次の食事の前に1回分を飲むようにしましょう。食後に飲んでも体に害があるわけではありませんが、お薬の十分な効果を得るためには、食前に飲む習慣をつけることが大切です。

まとめ

アコファイドは、これまで有効な治療薬が少なかった「機能性ディスペプシア」による食後の胃もたれや膨満感を、胃の運動機能を改善するという新しいアプローチで治療するお薬です。大切なのは、「食前に飲む」というルールを守り、生活習慣の改善と併せて、じっくりと治療に取り組むことです。

「胃カメラでは異常ないのに、ずっと胃の調子が悪い…」 「自分に合った胃腸薬を、専門家に相談したい」

そんなときは、我慢せずに専門家である医師に相談しましょう。

ウチカラクリニックのオンライン診療なら、お忙しい方でもご自宅から気軽に医師の診察を受けることができます。

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  • お忙しい方でも安心の年中無休で診療
  • 処方された薬は郵送、またはお近くの薬局で受け取り可能

通院の手間なく、ご自身の症状に合った適切なお薬の処方や、つらい胃の不調に関する相談が可能です。長引く胃の症状にお悩みの方は、ぜひお気軽にウチカラクリニックにご相談ください。

 

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ウチカラクリニック代表医師

経歴

東海高校、神戸大学医学部医学科卒業。名古屋記念病院基本臨床研修プログラム修了。藤田医科大学救急総合内科、株式会社リコー専属産業医を経てMEDU株式会社(旧Preventive Room)創業。|ウチカラクリニック代表医師|一般社団法人 健康経営専門医機構理事|日本医師会認定産業医|労働衛生コンサルタント(保健衛生)
YouTubeチャンネル「 予防医学ch/医師監修」監修 著書に「40歳からの予防医学(ダイヤモンド社)」など多数。