
「トイレが近いのに、いざ行くと少ししか出ない…」 「排尿の終わりに、ツーンとした痛みがある」 「排尿後も、まだ残っている感じがしてスッキリしない(残尿感)」
そんな、つらい膀胱炎の症状に悩まされているときに、漢方薬の「猪苓湯(ちょれいとう)」が処方されることがあります。
今回は、この猪苓湯がどのようなお薬なのか、その効果の仕組みや副作用、そして正しい飲み方について、医師がやさしく解説していきます。
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猪苓湯とは?効果は?
猪苓湯は、泌尿器系のトラブル、特に膀胱炎の治療によく使われる漢方薬です。
“おしっこ”の勢いを良くして、尿路を洗い流しながら、炎症による痛みを和らげます。体質(証)をあまり選ばず、幅広いタイプの方の排尿トラブルに使いやすいのが特徴です。
医療用では、主に「ツムラ猪苓湯エキス顆粒(医療用)」のように、製薬会社名がついたエキス剤(粉薬)が処方されます。
猪苓湯の成分
猪苓湯は、以下の5種類の生薬(しょうやく)で構成されています。
- 猪苓(チョレイ)、茯苓(ブクリョウ)、沢瀉(タクシャ)
→尿の出を良くする「利水(りすい)」トリオ - 滑石(カッセキ)
→尿路の熱(炎症)を冷まし、滑りを良くするサポーター - 阿膠(アキョウ)
→傷ついた粘膜を保護・修復し、出血を止めるヒーラー
漢方では、膀胱炎は尿路に「湿気(水)」と「熱」がこもることで起こると考えます。これが排尿痛や残尿感、頻尿の原因と考えます。
猪苓湯は、「洗い流す」「冷やす」「保護する」という3つの働きで、つらい排尿トラブルを改善します。
猪苓湯の効果
- 利尿作用: 尿の量を増やし、排尿をスムーズにします。
- 抗炎症作用: 尿路の炎症を鎮め、痛みを和らげます。
- 止血作用: 炎症による出血(血尿)を抑えます。
どんなときに使う?(適応疾患・部位)
- 排尿困難、排尿痛、残尿感、頻尿、むくみ
- 具体的には、尿道炎、膀胱炎、腎盂腎炎、腎石症などに応用されます。
猪苓湯はオンライン診療で出せる?
「繰り返す膀胱炎、体質から改善したい」「急に症状が出たけど、病院に行く時間がない…」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
猪苓湯のような漢方も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
猪苓湯に関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。
特に、症状が安定している場合の継続処方や、お薬への切り替え相談などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
猪苓湯の使い方(用法・用量)
1日2〜3回、1回1包を食前または食間(食事と食事の間)の空腹時に服用するのが基本です。
水または白湯(さゆ)で服用してください。
メーカーにより1包の量などが異なります。詳細は医師や薬剤師の指示に従ってください。

猪苓湯の副作用
漢方薬は作用が穏やかですが、副作用が全くないわけではありません。
主な副作用
主な副作用として、発疹、かゆみ、食欲不振、胃の不快感などが報告されていますが、頻度はまれです。
この処方にはアレルギーの原因となりやすい膠(にかわ)が含まれているため、アレルギー体質の方は発疹などに注意が必要です。
副作用への対処法
気になる症状が出た場合は、すぐに医師や薬剤師に相談してください。
猪苓湯の注意事項(禁忌)
注意が必要な方
- 過去にこの薬の成分でアレルギー症状を起こしたことがある方
- 胃腸が非常に弱い方
- 食欲不振、吐き気・嘔吐のある方
併用に注意が必要な薬
悪い飲み合わせは特に報告されていませんが、他の漢方薬と併用する場合は、成分が重複しないか医師・薬剤師に確認しましょう。
使用上の注意
漢方薬は、症状だけでなく、その人の体質(「証」といいます)に合わせて選ばれます。
猪苓湯は、体力がなく(虚証)、胃腸やお腹が冷えやすい(寒証)タイプの方で、食欲不振や胃痛、冷えによる下痢などの症状がある方に適しています。
保管方法
- 直射日光や湿気を避け、涼しい場所に保管してください。
- 子どもの手の届かない場所へ。
飲み忘れたら?
気づいた時点で、できるだけ早く1回分を服用してください。
ただし、次に飲む時間が近い場合は、忘れた分はとばして、次の時間に1回分だけ飲みましょう。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、猪苓湯をはじめとした漢方の処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

猪苓湯に市販薬はある?値段は?
市販薬
クラシエなどから、具体的な製品名で販売されています。
製品によって顆粒や錠剤といった剤形や、用法・用量が異なりますので、購入の際はパッケージをよく確認し、薬剤師や登録販売者に相談することをおすすめします。
ジェネリック
漢方薬には、西洋薬のような「ジェネリック医薬品」という概念は厳密にはありません。
しかし、ツムラ以外にも、コタローなど、複数のメーカーが同じ「猪苓湯」という名称で医療用エキス製剤を製造しており、薬価もそれぞれ異なります。
薬価
時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。
- ツムラ猪苓湯エキス顆粒2.5 g(医療用):約34.5円/包(3割負担の場合:約10円)
- コタロー 猪苓湯エキス細粒2.0 g(医療用):約27.0円/包(3割負担の場合:約8円)
※2025年10月1日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
添付文書
よくある質問(FAQ)
Q.妊婦・授乳中でも飲めますか?
妊娠中の膀胱炎などで処方されることもある、比較的安全な漢方薬とされています。しかし、自己判断での服用は避け、必ず医師や薬剤師に相談してください。
Q.子どもでも飲めますか?
はい、お子さんの排尿トラブルに処方されることがあります。その場合、年齢や体重に合わせて服用量が調整されます。
Q.飲むと眠くなりますか?運転はできますか?
眠くなる成分は含まれていないため、運転や機械の操作に影響はありません。
Q.いつから効き始めますか?
膀胱炎などの急な症状に対しては、比較的速やかに効果が期待できます。体質に合っていれば、1~3日の服用で、排尿痛や残尿感が和らいでくることが多いです。
Q.お酒(アルコール)との飲み合わせは?
治療中の飲酒は絶対に避けてください。アルコールは利尿作用がある一方で、膀胱の粘膜を刺激し、炎症を悪化させる原因になります。せっかくお薬で治そうとしているのに、火に油を注ぐようなものです。
Q.抗生物質と一緒に飲んでもいいですか?
はい、膀胱炎の治療では、原因菌を殺す抗生物質と、つらい症状を和らげる猪苓湯が一緒に処方されることがよくあります。医師の指示通りに服用してください。
まとめ
猪苓湯は、つらい排尿痛や残尿感、頻尿といった膀胱炎の症状を、体を潤しながら優しく改善してくれる漢方薬です。体質をあまり選ばないため、多くの方にとっての心強い味方となります。
「もしかして膀胱炎かも…でも、忙しくて病院に行く時間がない」
「排尿時の痛みを、一刻も早くなんとかしたい」
そんなときは、我慢せずに専門家である医師に相談しましょう。
ウチカラクリニックのオンライン診療なら、お忙しい方でもご自宅から気軽に医師の診察を受けることができます。
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- 処方された薬は郵送、またはお近くの薬局で受け取り可能
通院の手間なく、ご自身の体質や症状に合った漢方薬についてじっくりと相談できます。長引く不調にお悩みの方は、ぜひお気軽にウチカラクリニックにご相談ください。
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