
「ささいなことが気になって、不安で眠れない」 「疲れやすいのに、神経は高ぶって動悸がする」 「寝ている間に汗をびっしょりかいている」
そんな、心と体の両方が疲れてデリケートになっているときの不調に、漢方薬の「桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)」が処方されることがあります。
今回は、この桂枝加竜骨牡蛎湯がどのようなお薬なのか、その効果の仕組みや副作用、そして正しい飲み方について、医師がやさしく解説していきます。
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桂枝加竜骨牡蛎湯とは?効果は?
人参養栄湯は、体力がなく、心身が疲れている方の、精神的な不安や、それに伴う体の症状を和らげるために用いられる漢方薬です。
弱った体をやさしく整えながら、高ぶった神経を鎮める“お守り”のような漢方で、不安感、不眠、動悸、寝汗といった、自律神経の乱れからくるような症状によく使われます。
医療用では、主に「ツムラ桂枝加竜骨牡蛎湯エキス顆粒(医療用)」のように、製薬会社名がついたエキス剤(粉薬)が処方されます。
桂枝加竜骨牡蛎湯の成分
桂枝加竜骨牡蛎湯は、以下の7種類の生薬(しょうやく)で構成されています。
- 桂皮(ケイヒ)、芍薬(シャクヤク)、大棗(タイソウ)、生姜(ショウキョウ)、甘草(カンゾウ)
→心と体のエネルギー(気血)のバランスを整えるグループ - 竜骨(リュウコツ)、牡蛎(ボレイ)
→高ぶった神経を鎮め、精神を安定させるグループ
桂枝加竜骨牡蛎湯の効果
- 精神を安定させ、不安感やイライラを和らげる効果
- 動悸や不眠、寝汗などの身体症状を改善する効果
漢方では、心身が疲れてエネルギー(気)や栄養(血)が不足すると、精神が不安定になり、フワフワと浮き上がったような状態になると考えます。
これが、不安感や動悸、不眠などの原因となります。となります。
桂枝加竜骨牡蛎湯は、まずベースとなる桂枝湯のグループが心身のバランスを優しく整え、土台を安定させます。そこへ、竜骨と牡蛎が重しのように作用して、浮き上がった気をどっしりと鎮めることで、デリケートな心身の不調を改善していきます。
どんなときに使う?(適応疾患・部位)
- 体力中等度以下で、疲れやすく、神経過敏で、興奮しやすいものの次の諸症状:
- 神経質、不眠症、小児夜なき、夜尿症、眼精疲労、動悸
このほか、円形脱毛症や男性の性機能の悩み(ED)などにも、ストレスや心身の疲労が原因の場合に応用されることがあります。
桂枝加竜骨牡蛎湯はオンライン診療で出せる?
「なんだか元気がでない」「急に症状が出たけど、病院に行く時間がない…」
そんな方に知っていただきたいのが、オンライン診療という選択肢です。
桂枝加竜骨牡蛎湯のような漢方も、医師が適切と判断すれば、オンライン診療で相談したり、処方を受けたりすることが可能です。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
桂枝加竜骨牡蛎湯に関するご相談や継続的な処方をオンライン診療にて承っております。
特に、症状が安定している場合の継続処方や、お薬への切り替え相談などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
桂枝加竜骨牡蛎湯の使い方(用法・用量)
1日2〜3回、1回1包を食前または食間(食事と食事の間)の空腹時に服用するのが基本です。
メーカーにより1包の量などが異なります。詳細は医師や薬剤師の指示に従ってください。
通常、そのまま水や白湯で服用しますが、お湯に溶かして、香りや温かさを感じながら飲むと、より効果的とされることもあります。

桂枝加竜骨牡蛎湯の副作用
主な副作用
主な副作用として、発疹、かゆみ、食欲不振、胃の不快感などが報告されています。
また、甘草(カンゾウ)による「偽アルドステロン症」(むくみ、血圧上昇など)にも注意が必要です。
副作用への対処法
まれに甘草(カンゾウ)による副作用として、「偽アルドステロン症」の初期症状であるむくみや手足のだるさが現れることもありますので注意が必要です。
このような気になる症状が出た場合は、服用を続けずに医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
桂枝加竜骨牡蛎湯の注意事項(禁忌)
使用に注意が必要な方
- 体力があり、がっしりとした体格の「実証」タイプの方
※お薬が体質に合わない可能性 - 高血圧、心臓病、腎臓病のある方
併用に注意が必要な薬
- 甘草(カンゾウ)を含む他の漢方薬や医薬品
- 甘草の摂取量が過剰になり、「偽アルドステロン症」のリスクが高まるため、注意が必要
使用上の注意
漢方薬は、症状だけでなく、その人の体質(「証」といいます)に合わせて選ばれます。
桂枝加竜骨牡蛎湯は、顔色が悪く、疲れやすいといった「虚証(きょしょう)」タイプで、かつ神経が過敏になっている方に最も適しています。
保管方法
- 直射日光や湿気を避け、涼しい場所で保管してください。
- 子どもの手の届かない場所へ。
飲み忘れたら?
気づいた時点で、できるだけ早く1回分を服用してください。
ただし、次に飲む時間が近い場合は、忘れた分はとばして、次の時間に1回分だけ飲みましょう。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、桂枝加竜骨牡蛎湯をはじめとした漢方の処方なども行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。

桂枝加竜骨牡蛎湯に市販薬はある?値段は?
市販薬
「クラシエ」漢方桂枝加竜骨牡蛎湯エキス顆粒、ツムラ漢方桂枝加竜骨牡蠣湯エキス顆粒など多数販売されています。
ジェネリック
漢方薬には、西洋薬のような「ジェネリック医薬品」という概念は厳密にはありません。
しかし、ツムラ以外にも、クラシエなど、複数のメーカーが同じ「桂枝加竜骨牡蛎湯」という名称で医療用エキス製剤を製造しており、薬価もそれぞれ異なります。
薬価
時期や規格によって金額は変わってきますが、以下のような目安です。
- ツムラ桂枝加竜骨牡蛎湯エキス顆粒(医療用):約34.5円/包(3割負担の場合:約10.4円)
- クラシエ桂枝加竜骨牡蛎湯エキス細粒3.0g(医療用):約36.0円/包(3割負担の場合:約10.8円)
※2025年8月31日現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。
添付文書
よくある質問(FAQ)
Q.妊婦・授乳中でも飲めますか?
自己判断での服用は避け、必ず医師や薬剤師に相談してください。妊娠中は体の状態が大きく変化するため、専門家による慎重な判断が必要です。
Q.子どもでも飲めますか?
はい、お子さんの「夜なき」「夜尿症(おねしょ)」など、神経過敏が関係する症状によく使われます。その場合、年齢や体重に合わせて服用量が調整されます。
Q.飲むと眠くなりますか?運転はできますか?
睡眠薬のように強制的に眠くさせる成分は含まれていません。不安や緊張を和らげることで、自然な眠りをサポートするお薬です。そのため、運転や機械の操作に影響はありません。
Q.いつから効き始めますか?
精神安定剤のようにすぐに効果が出るお薬ではありません。心と体のバランスをじっくりと整えていくため、効果を実感するまでには2週間~1ヶ月程度かかることがあります。焦らず、継続して服用することが大切です。
Q.お酒(アルコール)との飲み合わせは?
直接的な悪い相互作用はありませんが、アルコールは神経を高ぶらせたり、睡眠の質を下げたりすることがあります。お薬が目指す「心を落ち着かせる」働きとは逆の作用なので、治療中の飲酒は控えるのが望ましいです。
桂枝加竜骨牡蛎湯の処方はウチカラクリニックオンライン診療で!
桂枝加竜骨牡蛎湯は、体力と気力の両方が落ちてしまったときの、不安や動悸、不眠といったデリケートな不調に、やさしく寄り添ってくれる漢方薬です。
「原因不明の不調が続いている」
「西洋薬の安定剤には少し抵抗がある」
そんなときは、一人で抱え込まずに専門家である医師に相談してみましょう。
ウチカラクリニックのオンライン診療なら、お忙しい方でもご自宅から気軽に医師の診察を受けることができます。
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通院の手間なく、ご自身の体質や症状に合った漢方薬についてじっくりと相談できます。長引く心身の不調にお悩みの方は、ぜひお気軽にウチカラクリニックにご相談ください。
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